2016年06月22日
金縛りに合うのはどんなとき!?科学的にメカニズムを解説
あなたは金縛りにかかったことはありますか?
イエス、と答えた方は、朝起きた時や夜寝る前、布団の中でかかった、という方が多いのではないでしょうか。幽霊やポルターガイストといった、霊的な恐怖体験とも結びつけて扱われることも多いこの「金縛り」という現象について、今回は科学的な側面から医師に解説していただきました!
■ そもそも金縛りってどんな状態?
まず、金縛りのときの症状としては、
・頭はクリアで意識はあるのに身体が固まってしまって動かない
・息が詰まる感じがする
・耳鳴りやそこにないものの音が聞こえたり気配を感じる
といったものがあげられます。いずれも一人の時に出るととても怖い症状ですよね。あまりの恐怖にトラウマのようになってしまう方もいらっしゃるのがこの金縛りです。霊や未知の物体による金縛りが完全にないものとは言い切れませんが、実はこれらは科学的に説明ができるのです。
■ 金縛りには睡眠のサイクルが関係していた!
医学的にはこういった現象は、実は睡眠のサイクルから生じることが多いと考えられています。人間は、レム睡眠という浅い眠りと、ノンレム睡眠という主に脳を休める深い眠りを交互に行っていることが知られています。多くの場合、まず寝入りばなにノンレム睡眠から睡眠サイクルに入り、レム睡眠→ノンレム睡眠→レム睡眠という風に繰り返します。
レム睡眠の時は、脳は活動しているので夢を見たりするわけですが、身体は筋肉を弛緩させて休息しているとされます。レム睡眠から覚醒した場合、本当であれば身体も同時に目覚め、筋肉にも力が入るのですが、この脳と身体の筋肉の連携がうまくいかないときがあり、脳は覚醒しているのに身体は全くコントロールがきかず動かせない状態になる時間が生じることがあります。
また、このとき夢を見ていたりすると、現実との境目があいまいになって恐怖体験のように感じたりする場合があるのです。
■ 疲労やストレスがあるときに金縛りにかかりやすい理由は?
また、元気な状態であればほとんどノンレム睡眠から入る睡眠サイクルに入るのですが、過労や強いストレスがあるときにはレム睡眠から睡眠サイクルに入ってしまい、寝入りばなに意識はあるのに身体は動かなくなってしまうというパターンもあり得ます。
金縛りにあう際には自律神経が乱れていることが多く、これがさらに恐怖感をあおることが多いようです。
金縛りにならないためには、睡眠リズムの乱れや極端な疲労を避ける、仰向けで寝ないようにする、といったことが有効といわれていますよ。金縛りに悩んでいる方は是非お試しくださいね。