2016年06月04日
オーラルケアしても口臭がする原因は…慢性胃炎かも?
会話する際に、自分や他人の口臭が気になったことはありませんか?また、口臭を予防するために口腔内のケアを行っていても、歯を磨いたばかりでも口臭が気になることはありませんか? それはひょっとすると、慢性胃炎が原因かもしれません。
今回は慢性胃炎と口臭の関係について、詳しい話を医師に聞いてきました。
口臭の原因
口臭の9割は口腔内が原因といわれていて、磨き残し、虫歯や歯肉炎などが要因です。残りの1割は、消化器系や呼吸器系のトラブルが原因です。その消化器系の原因のひとつに慢性胃炎にあります。
慢性胃炎は長期間にわたって胃炎が継続している状態です。胃の粘膜にある胃腺が萎縮し、胃液の分泌が低下してしまっています。その原因の80%がピロリ菌です。以前は胃酸はどんな菌にも強いとされていましたが、近年ピロリ菌の存在が明らかとなり、ピロリ菌除去の治療が確立されてきました。
また、胃が傷付くことで、胃炎は悪化していきます。
・偏った食生活
・ストレス
・睡眠不足
・喫煙
などの生活習慣も胃炎に関係してきます。
胃炎が口臭を起こすのは、どうして?
では、どうして胃炎が、口臭を引き起こすのでしょうか?
まず、胃炎によって、消化不良となり、食べ物が消費されず胃の中に停滞し、異常発酵を起こすのです。すると、その発酵によって発生した臭いの原因が、肺の中に入り込み、息を吐く時にその原因物質も一緒に吐き出されることから、口臭となってあらわれるのです。
また、ピロリ菌が発生する中和物質により、胃酸が減少しその反動で逆に胃酸が過多となり、酸の臭いが逆流して、口臭としてあらわれてしまうのです。また、ストレスなどでも胃酸が過多となります。
慢性胃炎が原因である口臭は、卵が腐ったような臭いがします。イメージするだけで、人前に出るのが嫌になるし、そんな口臭のする人と会話をするのも辛いですね。
予防と治療
まず、歯医者で口腔内に原因となるトラブルが起きていないかを診てもらい、必要であれば、治療してもらいましょう。
口腔内に問題がなかったり、治療してもまだ気になる場合には、病院へ受診しましょう。もしピロリ菌が存在していた場合には内服薬で治療できます。また、ピロリ菌が存在しなかった場合には、他の内臓疾患などの原因追求もしたほうがいいでしょう。
口臭は口腔内のケア不足だけだと思わず、内臓系のケアも心がけてましょう。いずれの場合も、自分の生活習慣も見直し、改善していきましょう。そうすると自然と治癒してくることもあります。
夜更かしや、アルコール、たくさんの食べ物で胃が荒れてしまいますね。時々、胃腸も休めてあげるようにこころがけてみてください。