2014年12月24日
気温の30度は暑いのに、お風呂の30度は寒いのはなぜ?
夏場は気温が30度以上になることも多いですが、これくらいまでいくと「暑い!」と感じてしまう人は多いはず。しかし同じ30度でもお風呂の温度なら逆に寒く感じてしまいますよね。そこで今回は、気温とお風呂とで感じる温度差の違いに迫ってみましょう。
■体感温度の違いが暑さ寒さに影響
気温とお風呂とでは、肌のまわりを空気が包んでいるか、それとも水が包んでいるかの違いになります。空気は熱を伝える能力が低いため、体温をそのままあたたかく包んでくれます。例えばサウナの室内は80度から100度ほどが一般的ですが、これだけの高温にもかかわらず、やけどせずにある程度の時間中にいられるのは、室内の空気が乾燥しているためなのです。
一方で水は熱を伝える能力が空気の20倍以上あるため、ぬるいお風呂につかることで体温がどんどんと奪われ寒く感じてしまいます。逆に熱すぎるお風呂を長時間入浴できないのもこれが理由です。
■お風呂場の温度も気にしよう
いくらお風呂のお湯を熱めにしていても、お風呂場全体の室温が低ければその差で寒さを感じてしまいます。特に冬場は室温が下がりやすいため、湯船から出るのが嫌になってしまう人も多いはず。こういった場合は、室温をあたたかくしてお湯の温度と近くすることで寒さをおさえられます。
■部位によって表面温度が違う
人間の体温は通常36度前後ですが、皮膚表面は32度ほどとなっています。そのためお風呂で30度となれば体温や皮膚表面よりも低いということになりますから、先に説明した体感温度により寒さを感じるのは当然のことでもあるのです。
ちなみにお風呂のお湯が40度より高い場合は交感神経が働いて身体が活発に、逆に低い場合は副交感神経が働きやすくなりリラックスした状態となります。水は熱を伝える能力が高いからこそ、人間の身体にも影響を与えやすいのです。
体感温度での違いがよくわからない場合は、温度計や湿度計、水温計などを使って実際に数字で見てみると理解しやすいはず。ためしに今日の入浴時に、その温度を測ってみるのもいいかもしれませんね。