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2020年05月11日
自宅監禁日記(五月九日)
お休み二日目で日曜日のような気分になるが土曜日である。今年はメーデーと第二次世界大戦の戦勝記念日が金曜日になり、最近イースターの金曜日が祝日になったこともあって、四月の半ばから三回目の三連休である。偶然とはいえ、日本のおばかなハッピーマンデー政策のようなものが出来上がってしまった。日本の大学だったら金曜日に授業持っている先生大変だろうなあなどとしょうもないことを考えてしまった。
迷惑な祝日というと、大学時代の成人の日を思い出す。うちの大学は年明けに二回授業をやってから、試験期間が始まるというスケジュールだったのだが、試験期間にテストをやるのは登録した学生が多すぎて教室に入りきれない科目ぐらいで、普通の科目は学期最後の授業でテストを行っていた。三が日の次の週の月曜日から授業が始まることが多かったので、テストが行われるのは成人の日、15日のある週だった。
これでお分かりだろう。成人の日に授業があると、休日のおかげで授業が休みになってよかったとはならずに、年明け最初の授業、つまりは8日にテストが行われたのだ。最悪だったのは成人の日が月曜日の年で、年明けの最初の授業からテストというのには閉口させられたものである。先生たちも年明けすぐにきっちりした授業はしたがらないので、年明け最初の授業はテスト前の復習ということが多かったから、年明け最初授業は楽なものが多かったのだけど。休講にする先生もいたし。現在ではハッピーマンデー対策で、休日でも授業を行う大学も多いというから、こんな年明け最初の授業からテストなんてことはないと思いたいけど。
さて、今日は朝から買い物に出かけることになった。昨日は法律で何日か指定されているお店を開けてはいけない日で、スーパーなどが閉店していたのでいけなかったのだ。ドイツの圧力で制定されることになったこの法律、考え方が根本的に間違っているような気がするのは日本人だからだろうか。おまけに非常事態宣言下の高齢者専用時間帯のために、朝からと言いながら出発したのは10時ちょっと前のことだった。
うちの一番近くの使えないスーパー、リードルのところの交差点で、あまり宜しくない兆候に気づいた。リードルの駐車場に向かう車が多かったのである。うちでは全く使わないけれども、チェコでは安さで人気のあるスーパーなので、もともと客の数は少なくはないのだけど、ここまで多くの車が一度に向かうのは見たことがない。10時になるのをみんな待っていたんだねという、うちのの言葉が実現しそうである。
本日の買い物は近くのビラではなく、ツェントルム・ハナーの中に入っているテスコである。郊外型のショッピングセンターなので広大な駐車場を備えている。前回行ったときはまだコロナ対策が厳しかったころで客の姿もまばらで普段よりも楽に買い物ができたのだが、今日は駐車場に入るところから車が並んでいた。店の近くに空いているところを探すのは時間の無駄なので、一番はなれた辺りに停める。
買い物は大変だった。うちのの予想通り、10時にあわせて買い物に来た客が多く、店内には人間距離を十分にとるように床に表示が並んでいたけれども、なかなか難しい要求だった。間を開けて並んでいるレジの列が商品の棚の間にまで伸びて商品を見られないようなところもあったし、レジも半分ぐらいしかあいていなかったので待ち時間が長かった。
外出規制で買い物の回数を減らしている分、一回辺りの買い物の量が増えて、買い物にかかる時間も長くなっているのだろう。レジで一人当たりにかかる時間も長くなっているようだった。日本でも買い物に集まる人が多いのを批判しているお気楽な人がいるけれども、食料品などが配給制度になっていない以上、買い物をしなければ生きていけないのである。そして一回辺りの買い物の量が増えているから、一人で買い物にいけというのも現実的ではない。
問題は、買い物客やスーパーにあるのではなく、自粛自粛と叫ぶだけの行政にある。何らかの形で買い物客が時間的な意味で分散するような対策をとればいいのに、それをしないのが悪い。チェコの高齢者専用の時間帯を設定するというのも、その試みの一つであろう。これで、8日の営業禁止を解除していれば、3連休のそれぞれに買い物客が分散して、さらに効果があったと思う。もちろん、初日の8日が一番客が多くなるだろうけど、今日のようなことにはならなかったはずである。
2020年5月10日12時。
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2020年05月10日
自宅監禁日記(五月七日)
自宅監禁生活が続いて精神的に不安定になっているせいか、PCで仕事をしていて行き詰って気分転換が必要になることが多い。普段は職場への行き帰りに歩くのも気分転換になっているのだが、現状では毎日出かけるわけにもいかないし、職場には必要最小限の時間しかいられないので、うちで仕事していて行き詰ったら職場に出て、職場で仕事が進まなくなったらうちに戻ってくるなんてことにするわけにもいかない。
昨日は、珍しく午前中に職場に出たのだが、冬が戻ってきたのかと思うぐらいに寒かった。気温は10度ぐらいだったようだが、冷たい強い風吹いて体感気温を引き下げていた。監禁生活を始めてから職場に出た日は、日が出て温かいことが多く、念のために上着は持っていっていたけれども、上はワイシャツで済んでいた。先週ぐらいからさらに気温が上がっていたこともあって、冬物のコートをしまいこんで、半袖のポロシャツを引っ張り出すなど衣服の入れ替えをしたところだった。
だから、昨日も半袖のポロシャツで、念のために上着を持って出かけるつもりだったのだが、念のためにベランダに出て確認したら寒さに震えてしまった。急遽予定を変更して、ワイシャツの上にセーター、さらに上着を重ねて出かけた。しまいこんだばかりのコートを引っ張り出そうかと悩むほどだった。
行き帰りは歩きで体を動かしていたので、あまり寒さは感じなかったのだが、体が冷えてしまったようで、うちに戻ってきて午後から体調が悪化してしまった。頭が痛いところまでは行かなかったが、重くて、PCの画面を見ているのが辛くなるほどで、仕事をあきらめてソファーに横になった。眠れもしなかったので、最近気分転換に使っている漫画を引っ張り出した。集中して目で文字列を負わなければならない小説よりも、絵を見ればいい漫画の方が読みやすかったのである。
体調が悪くなった原因を考えてみると、寒さだけでなく水分の摂取が足りなかったこともあるのではないかと思えてきた。家を出る前は、朝食にお茶を飲んだ後にコーヒーを飲んだだけだったし、職場では何も飲まなかったのだ。湯沸しポットはあるけど念のためにコンセントが抜いてあるので、わざわざお茶を入れる気になれなかった。うちに帰ってからもあまり飲まなかったのも、いけなかったようだ。
昨夜はシャワーで体を温めて、いつもよりも早めに寝たのだが、朝起きてからも頭がすっきりしない。ということで、いつも以上に水分補給に気をつけることにした。というよりはお茶をがぶ飲みすることにした。もともと腎臓結石やら高血圧やらで、水分を多めに取るように言われているのだ。ジュースの類だと甘すぎてすぐに飽きるから、お茶が一番いい。
夏も近づいてきて、久しぶりに麦茶が飲みたいとも思うのだが、さすがにチェコでは手に入らない。それでお茶ということになるのだけど、毎回同じものだと飽きるので、緑茶から紅茶、ロイボスのお茶まで、飲みやすいものをあれこれ飲む。濃い目のコーヒーも飲むので、トイレが近くなることこの上ない。この辺は在宅勤務の利点の一つか。
思い返せば、初めて腎臓結石に苦しんで救急車を呼ばれたときから、とにかく水やらお茶やらビールなんかをたくさん飲んで、たくさん出すように言われていた。喉もと過ぎれば熱さ忘れるで、その何年か後には再び救急車のお世話になったのだけど、あれからは一度も再発していない。とはいえ、ときどき背中の下の方が妙に痛むことがある。そんなときは、また兆候が出ていると考えて水を飲む量を増やして対処している。それで再発していないのだと思うことにしよう。
昨日ほどではなかったけど、頭の重さは続いているので、今日も早く寝ることにする。自宅監禁生活が続いて精神的な問題だけじゃなく、身体的な問題も出始めたなんてことじゃなければいいのだけど。
2020年5月7日23時30分。
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2020年05月09日
自宅監禁日記(五月六日)
例年であれば、5月になると第二次世界大戦の終戦に関するニュースが増えるのだが、今年は75周年というきりのいい年であるにもかかわらず控えめである。さすがに今日は、ドイツを解放してボヘミア・モラビア保護領にまで攻め込んだアメリカ軍が、西ボヘミア最大の都市プルゼニュを開放した日だというので、かなり詳しく放送されていた。これも、チェコ国内のコルナウイルス騒動が収束に向かいつつあるからであろう。
1938年のチェコスロバキア第一共和国がフランスとイギリスの裏切りによってナチスドイツに蹂躙されることになったように、1945年のチェコスロバキアはアメリカによってスターリンに売り渡された。その結果、西ボヘミアのプルゼニュまでの地域をナチスドイツから開放したのがアメリカ軍であることはタブーとなった。1989年のビロード革命までは、チェコスロバキア全土を開放したのはソ連軍であり、大戦の終戦記念日もソ連の公式見解に基づいて5月9日とされていたらしい。
90年代以降は、ソ連の公式見解の縛りも消えて、他のヨーロッパ諸国と同様に5月8日が第二次世界大戦が終わった日ということで祝日になっているし、アメリカ軍のチェコ領域内での活動についても、調査研究が進み、毎年この時期になると新しい情報がニュースになっていたような気がする。西ボヘミアではチェコ国内で唯一アメリカ軍によって解放されたことを誇っていて、戦勝記念の式典には、当時のアメリカ軍関係者を招待している。今年はさすがに式典自体が行われていないと思うけど。
もちろんチェコの人たちがプラハを開放するために立ち上がった蜂起についてもいろいろなニュースが流れるのだが、ソ連軍についてはあまり触れられることはない。共産党独裁の時代はそれこそソ連軍の活躍しか語られなかったのだろうから、その反動だと考えてもいいし、各地で蛮行を繰り返したソ連軍の悪行を報道しないだけ配慮していると考えてもよさそうだが、後継国家であるロシアや、共産党などのソ連シンパにとっては不満の原因のひとつとなっているのだろう。
ロシアや左翼の政治家たちが、旧ソ連時代の公式見解を今でも真実だとして信じていて、いや信じる振りをしていて、近年明らかになった歴史的な事実を無視しているのも、プラハのコーネフ像を巡る騒動が大きくなってしまった原因である。反ソ連の人たちが、ことさらにアメリカ軍の功績を称揚して、ソ連軍の功績を無視しようとするのも問題だけど。この辺は日本と、中国韓国が歴史認識において対立しているのと似ている。
本日一番のニュースといえば、チェコ国内の数箇所で行われた症状が出ていない人がコロナウイルスに感染したことがあるかどうかの調査の結果である。当初予想されていたよりも感染は広がっておらず、ブルノやプラハなどでは、0.1〜0.3パーセントとほどいう数字に終わっている。比較的割合の高かったオロモウツ地方でもリトベルとウニチョフでも、最大に見積もっても3パーセントほどという結果である。
オロモウツ地方では、感染の有無だけではなく抗体の有無の検査も行われたため(実は他の地方でも行なわれていたと勘違いしていたのだが)、他では指先に針を刺して簡易検査キットでの調査だったのに対して、腕の静脈から血を抜いていた。こちらの結果はその場で出るものではないので、発表までにはもう少し時間がかかるのかな。
それはともかく、このような検査が行えるようになったということは、コロナウイルス感染症の対応で手一杯だった医療システムにある程度の余裕が出てきたということなのだろう。オロモウツ地方では感染者数の伸びがほぼ止まっており、この十日ほどで25件しか増えていないし、検査の数自体を減らしているようにも見える。検査の件数は増えているけれども、これには再検査、再々検査の数も含まれているはずなので、治癒済みの人が増えればこの検査数が増えるのも当然である。
政府の話では、現在の非常事態宣言が切れた後は、感染者が増えたとしても、全国一律の宣言は出さずに、感染が広がっている地域限定での宣言を出すことになるという。これにはリトベルとウニチョフの封鎖を行った結果、感染拡大の封じ込めに成功した経験が生かされるのだろう。オロモウツはその対象にならないと信じたい。
2020年5月6日23時。
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2020年05月08日
自宅監禁日記(五月五日)
日本にいたら子供の日で祝日だけど、チェコにはそんなものはないので普通の平日である。普通のとはいっても非常事態宣言下なので自宅にいる人の数は多いだろうけど、以前の外出禁止に関する規制が厳しかったころに比べると、街で見かける人の数は増えている。とはいえ、営業を再開したお店に入る客はまだそれほど多くないのか、昨日職場への行き帰りに、例のおっちゃんの店の前を通ったら、入り口のところに暇そうに立っていた。営業再開できたからといって万万歳というわけにはいかないのだろう。
感染者のほうも、以前ほどではないとはいえ増え続けていて、7900人に近づきつつある。救いは完治した人の数が4000人ほどと、感染者数の半分を超えたことである。オロモウツ地方では、最近は感染者の数はほとんど増えておらず、治療中の人の数が200人を切っているから、全感染者の三分の一以下、四分の一に近づきつつあり、治療中の人の数として一番多かった時期の半分以下になっている。他の地方におけるこの手のデータは知らないけれども、チェコの中でも一番感染症の撲滅に近いのがオロモウツ地方ではないかと考えている。
逆に対策がうまく行っていないのか、感染者が増え続けているのが、カルロビ・バリ地方を中心とした西ボヘミアで、新たな感染者の大部分がこの地方での増加らしい。ドイツとの国境地帯だというのが原因なんだろうなあ。規律正しい、ドイツ好きの日本人がドイツ人に対して持っているステレオタイプに当てはまるドイツ人がいないとは言わないけれどもね、日本でもステレオタイプ的な日本人が絶滅の危機に瀕しているのと同様である。
今日のニュースでは、非常事態宣言が切れた後も、一部店舗やホテルなどの営業禁止が継続できるようにするための方法として、厚生大臣の権限を期間限定で強化するという案が政府で検討中というのが報じられた。現在のコロナウイルスの流行と、秋にも来るといわれている第二波に関してのみ、厚生大臣の権限を強めて、店舗の営業禁止などの対策を決定できるようにしようというのが、新たな安のようである。
これには、最初の期限なしという案に対しては、懐疑を示して賛成しなかった社会民主党も、賛成してもいいようなことを言っている。いずれにしても、野党の言うことが正しく、政府が政府内で意見の統一を図ることなくあれこれ情報をマスコミに垂れ流すのがよくな。直接話し合えばいいことを、マスコミ経由、SNS経由でやり取りするから、まとまる話もまとまらなくなる。相手の失態を期待して、あえてまとまらないようにしている可能性もあるか。
もう一つの大きなニュースとしては、チェコのコロナウイルス対策を変えたとも言われるプラハのタクシー運転手が、生命の危機を乗り越えて快復し退院したというのがあった。この人チェコで最初の感染者ではなかったが、最初のチェコ国内で感染した人物で、感染の経路がわからなかったことから、国内で感染の輪が広がりつつあることが予想された。それで、学校の閉鎖や、国境の封鎖などの厳しい封じ込め対策がとられるようになったのである。
その後症状が悪化し、集中治療室に入れられ生命維持装置につながれるまでになっていたのだが、アメリカの未承認薬レンディシビル(違うかも)の投与を受けて快復し、退院に至った。治験の一環として例外的に投与が認められたものの、アメリカから薬が届くのに時間がかかって、投与が認められたというニュースから、実際に投与されたというニュースまでかなり時間がかかったのを覚えている。
退院とは言っても完全に体力まで快復したわけではないようで、自宅までは救急車で運ばれ隊員の手を借りながら家の中に入っていた。これからもリハビリの日々が続くのだろう。将来については、タクシーの運転手は辞めて、今回お世話になった医療関係者に恩返しできるような仕事がしたいと語っていた。ドライバーとしての経験を生かして血液を運ぶ仕事とかいっていたような気がするけど、具体的にどんな仕事を考えているのかはわからない。
それはともかく、この緊急事態宣言の象徴ともいえるこの人が、病気から快復して退院したというニュースは歓迎すべきものである。この退院がチェコにおけるコロナウイルス流行の終焉を象徴するものとなってくれることを願ってやまない。
2020年5月5日24時。
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2020年05月07日
自宅監禁日記(五月四日)
日本のヤフーのページを見たら、政府広報の広告が出ることがあって、雇用維持の支援や休業補償などまったく何もしてないわけではないようなのがわかった。ただ、以前からやっていたのか、最近慌てて始めたのかも、どんな実態がある支援なのかもよくわからない。かといって、わざわざ政府のプロパガンダのページまで行って詳細を知ろうとするほどの興味もない。
ただ、日本政府のまずいところは、具体的な支援策を積極的にアナウンスして、経済的に苦境に陥りそうな人々の不安を取り除く努力をしていないところだろう。日本の場合には、どんな支援策を発表しても、政府の案だというだけの理由で攻撃するマスコミもあるからやりにくさはあるのだろうけど、政府の強い意志というものが感じられないのが最悪である。
チェコは対策がすべて素晴らしいとは思わないけど、閣僚と専門家で対策チームの長を務めていたプリムラ氏が、毎日のように記者会見をして具体的な対策について説明を繰り返していた。マスクの使用を義務付けたら、政治家もマスクをつけたまま記者会見をするようになり、集会を禁止した際には、記者会見に記者が集まるのも禁止して、テレビの映像で、もしくはオンラインで配信するようになるなど、反対があろうと自分たちの対策を押し通すという意思を見せた。
それが、おそらくわりといい加減なところのあるチェコの人たちが、真面目にマスクを、手に入らない場合には自分で作るまでして着用している理由の一つになっている気がする。規制の緩和や、経済的な支援策に関しては、ふらふらしている印象もあるけれども、今年の予算の赤字額がいくらになろうと、できるだけの支援を企業や個人事業主に対して行うという姿勢は崩していない。バビシュ氏が威信をかけて導入したレジのオンライン接続も、年末までは停止するという決定をしている。
このチェコの経済的な支援策があっても、必死に宣伝をして安心感を与えようとしても、倒産する企業や、廃業する個人事業主はいくらでも出るだろう。政府自体も認めているように、100パーセント完璧な、すべての人を公平に救うような対策はできるわけはないし、コロナ騒動以前から経営に問題を抱えていたところの中は、どんな支援があってもお手上げというところもあるだろう。人の死と同じで、倒産というのはゼロにはできないものである。
今日はまた二週間ぶりに街に出たのだが、先週の月曜日から小型店舗の営業が解禁されたこともあって、営業を再開している店が増えていた。コーヒー豆屋のコドーは、店の入り口で商品を手渡す形式ではなく、店内に入って買い物をする普段のスタイルに戻っていた。ただ、喫茶店はまだ営業できないので、店内でコーヒーを飲むことはさせていないようだ。ここも薬屋と同じで、置いてあった殺菌剤に出るときに気づいた。
ドルニー広場を通ったときに、OPプロスチェヨフの後継の一つ(だと思う)、MODAプロスチェヨフのお店が開いていないのに気がついた。5月1日から閉店という張り紙が出ていたから、先週の月曜日に一度は営業を再開したのだろう。それが再度閉店を余儀なくされたというのはどういうことなのだろうか。業績悪化で不採算店の閉鎖を決めたとかかな。営業再開とはいっても、試着も禁止された中での営業で、客があまり来ずに売り上げが期待したほどには上がらなかったから、一時閉店というのならいいのだけど。HPで確認したら、以前は20件以上あったはずの店舗の数が7にまで減っていた。
夜のニュースでは、厚生大臣の権限を強化して国民の健康を守る必要がある場合に、現在チェコで行われているような規制を命令できるようにする法律の提案が、閣議で否定され、憲法を改正するとか何とか言い出した。誰が賛成で誰が反対だったとかよくわからないのだけど、非常事態宣言が撤回された後も、移動の自由などの制限を続けるためには、このままではいけないらしい。相変わらず、政治家のやることも言うこともわけがわからんなあ。
2020年5月4日24時。
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2020年05月06日
自宅監禁日記(五月三日)
先週からチェコ各地のいくつかの町で行なわれていた住民のコロナウイルス抗体検査だが、オロモウツ地方では、当初の7000人の予定を越えて、1万人近い人が参加したようだ。確かウニチョフだったと思うが、閉鎖の対象となったこの町でも、リトベル、オロモウツと共に検査が行われ、全人口の15パーセントほどの人が検査を受けたという。これだけの割合の人の結果がわかれば統計的にも興味深い数字が出てくるはずである。
チェコ国内では、オロモウツの三つの町以外にも、プラハ、ブルノともう一つ、どこだったっけ、リトムニェジツェだったかなでもこの検査が行われたのだが、ニュースで見ているとオロモウツ以外では、混乱混乱大混乱の連続で、検査の開始前から大行列ができていて、人間距離が守られていなかったし、問診票を書くところは押し合いへし合いの人ごみ状態になっていた。この検査のせいで感染する人の数が増えていたとしても全く疑問ではないといいたくなるような状況だった。
この検査は、各年齢層一定の割合で行うことに意味があるため、感染から守る必要のある高齢者や子供に関しては、時間帯を指定していたにもかかわらず、無視して検査を求めて行列に並ぶ人もいて、検査を担当する医療関係者も、検査以外の部分で仕事が増えていて、対応に苦慮しているようだった。長時間並んだ検査待ちの人たちも大変だっただろうけど、これは自業自得というものである。
それに対して、オロモウツ地方では最初から、検査を受けたがる人が多いことが予想されていたためか、ネット上での予約システムを導入した。その結果、予約が可能になってから数時間で、予約がいっぱいになってしまったことが、検査数を増やした理由の一つになっているのだろう。それに事前に検査できないことがわかっていたことで、無駄に検査会場に出向く人もいなかったし、検査待ちの行列もできていなかった。
何よりも重要なのは、現場での混乱がなかったことで医療関係者が検査に集中することができ、余計なストレスを感じることなく仕事ができたようだということである。ただでさえ、過剰な仕事を貸されストレスにさらされているに違いない医療関係者の負担を増やすのはできるだけ避けるのが為政者の仕事というものであろう。その点オロモウツ地方の仕事は素晴らしかった。
オロモウツの情報を集約しているolomouc.czには実際に検査を受けた人の体験記が掲載されていたけれども、最後の部分で、世界中のすべてが混乱を極めた状態にある中、この検査だけが混乱なく実施されていることが希望だとか何とか大絶賛していた(少々誇張あり)。その気持ちはよくわかるなあ。検査の開始を他よりも一日遅らせて、予約で誰がどの時間にどこに来るのかをほぼ確定させた上で、検査を開始することを決めた地方の役人に万歳である。他が壊滅的なのにオロモウツだけはまともに機能しているってのは、愛郷心をくすぐるしさ。
プラハの混乱した状態が、一番頻繁にニュースで取り上げられていたのだが、プラハに関してちょっときな臭い情報も入ってきている。以前ちょっと話題にした、プラハ6区にあるソ連の英雄コーネフの像が、いつの間にか撤去されていた。この撤去に関してはニュースになっていないというか、こちらが気づいていなかったので、コロナウイルス騒動のドサクサにまぎれて撤去したのではないかと疑っているのだが、当然ソ連の後継国家であるロシアには受け入れ難いことである。
それで、どこから出てきた情報かはわからないし、ロシア側はありえないと否定しているのだが、撤去を決めたプラハ6区の区長と、プラハ市長を対象にした暗殺指令が出され、すでに担当者がロシアを出ているという記事が雑誌に掲載されたらしい。最近、テレビでニュースになったのは、その情報を元にプラハ市長と6区の区長には警察の警備がついているというものだった。
プラハからの航空便が、ベラルーシとブルガリアにしか飛んでおらず、鉄道やバスの国際線が完全に運休し、外国人の入国が原則として禁止されている現在、ロシアから殺し屋が出ていたとしても、自家用車も含め、交通機関を使ってチェコ国内に入るのは難しそうである。そうなると山越えなんかして不法入国するのだろうか。
コロナウイルス騒動が始まってから数え切れないほどのガセ情報が流れているから、これもその一つかもしれない。それでもロシアだったらやりかねないと思ってしまうのは、チェコにいるからだろうか。ロシア、中国、北朝鮮は目的のためなら手段は問わないイメージがあるからなあ。
2020年5月3日
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2020年05月05日
自宅監禁日記(五月二日)
五月に入って二日目になるが、低調さは変わっていない。去年薬を再度飲み始めたころも体が慣れるまでにかなりの時間を要したと記憶するから、今回もしばらくは我慢の日が続くのだろう。E処方箋があんなに簡単にもらえるとわかっていたら、もっと早くお願いすればよかった。ただ、本来なら薬が切れていた四月の半ばはまだ薬屋なんかも客が多かったはず(と思うことにする)で、あまり行きたいとも思えなかったから仕方ないか。
本来はイースターの期間に行われる恵まれない子供たちのための寄付を集めるチャリティーコンサートの「ポモステ・デテン」だが、今年は政府の禁止命令によって開催できなかった。それが今日、チェコテレビで放送された。コンサートといっても、番組の時間内に視聴者から寄付を集めるのと、企業や団体がこの一年分の寄付を発表するのが主眼だから、コンサート会場で開催することよりも、番組として放映することのほうが大事なようである。
だから、というわけでもないのだろうが、今年はコンサート形式ではなく、オンラインで歌手たちが自宅から演奏を披露するという形で行われたようだ。当然司会者はチェコテレビのスタジオにいるわけで、ニュースで各地のレポーターが報告をするような形だと考えればいいのかな。なんて頼りないことを言うのは、その時間帯は別のチャンネルに合わせて、ベルディのオペラを流していたからである。途中でチャンネルを変えて見たときには、すでに終わって次の番組が始まっていた。
このコロナウイルス騒ぎで、寄付の額が減ったのかどうかちょっとだけ興味があったのだけど確認できなかった。このコンサート、もしくは番組では、毎年集まった寄付の額が去年よりどれだけ多いとか、過去最高だとか大騒ぎしていた記憶があるので、減ったときの反応を見てみたかった。我ながら悪趣味である。
ところで、ふと自分が今日本にいて、かつてそうだったように貧乏大学生だったらどんなコロナウイルス対策を希望するだろうかと妄想してみる。各家庭にマスクとか、申請すれば個人に十万円とか、鼻で笑ってふざけるなと罵倒していたのは間違いない。国からいわれのない施しを受けるつもりはないとか言っていそうだなあ。十万円あれば楽になるのは確かではあっても、十万円じゃあ全く足りないというのも確かなので、わざわざ時間を作って役所まで出かけて申請する甲斐があるかというと疑問である。
十万円なんて、ほしい本を片っ端から買っていたら一月も経たずに消えてしまうし、全集系の叢書を買おうと思ったらまったく足りない。お金に余裕があれば書籍につぎ込むのが、文学系の学生の性というものだと考えたら十万円というのはいかにも中途半端としか言えない。出すならもっと出せよと思ってしまうのだが、何もしないでもらうのは申し訳ない。
住民一人当たり十万円というのをより有効に使うことを考えるのなら、あれがよさそうだ。確か以前元大阪府知事の橋下氏が、感染しても無症状の人、軽症の人が多いということは、意図的に感染させて免疫をつけさせることができるんじゃないかと言っていた。若くて持病もない健康な人であればワクチン代わりに使えそうだということだろうけど、健康しか取り得のない大学生以上にふさわしい実験動物は存在しない。
ということで、一人100万円とか200万円とかの報酬で、健康な大学生を募集してウイルスに感染させてみるという対策はどうだろうか。時期も三月なら大学が冬休みでちょうどいいし、いの一番に応募しているだろうなあ。100万円あれば、八木書店が刊行中の『小右記』前田家本の影印判も迷わず手が出せるし、少なくとも治療期間中は、病気を理由に引きこもって読書三昧の生活が送れる。病状が悪化したらボーナス付きだったらさらにいいなあ。四年分の本代を稼ぎだせれば最高である。
実際に学生だったころも、新薬の治験のアルバイトが払いがいいという話を聞いて、応募しようと考えたことがある。ただ、どこで募集しているとか情報が皆無だったのと、どこにも伝がなかったのとで実現はしなかった。友人が伝があるとか言っていたんだけど、つながらない伝だったしなあ。文学部の知り合いで伝があったのは出版関係だけだった。
完治した後は、普通のアルバイトは壊滅状態だろうから、医療現場でアルバイトさせてもらえたらなおありがたい。ごみの処理とか部屋の掃除なんかの素人でも何とかこなせる仕事はいくつかあるだろう。免疫ができていれば感染することもさせることもないはずだし、ウイルスがついていたとしても安心のはずである。
せっかく緊急事態宣言なんて出して特別な状態を作り出したのだから、お金を適当にばら撒く予算があるなら、これぐらいのことはしてもらいたいものである。ウイルスの研究にも役に立つだろうし、大学生で成功したら、アルバイトで生計を立てている若い人たちに対象を拡大してもいい。正直一億人に十万円ずつ配るぐらいなら、一千万人に特別な仕事をさせて百万円ずつ配った方が建設的というものだろう。人権がとか言い出す人がいそうだけど、そんなのを押さえ込むための緊急事態宣言じゃないのかねえ。
まあ、絶対にありえないだろうけど、こんな対策があったら金なし大学生喜びそうだなあという妄想である。チェコでやってくれていたら、希望者が足りない場合は歳を食った今でも手を挙げていただろう。高血圧の薬を飲んでいるという時点ではねられるかも知れないけど。監禁生活が続くと益体もないことが思い浮かんでいけない。
2020年5月3日10時。
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2020年05月04日
自宅監禁日記(五月朔日)
メーデーである。労働者の祝日ということにはなっているけれども、実態は共産党のプロパガンダのためのイベントを行うために祝日になっていたこの日は、チェコでは祝日であり続けている。共産主義的なものを否定することで、民主化を進めてきたチェコで残っているということは、戦前から祝日だったのかもしれない。思い返してみれば、共産党や社会民主党というがちがちの左翼政党だけでなく、中道から右よりの政党もイベントを開催していたような気がする。
ヨーロッパの政党の選挙運動とか、広報活動とかってのも、日本だったら絶対に選挙違反になるようなレベルのサービスを有権者に提供しているわけで、日本の選挙がどうしようもなく腐っているのは承知の上で、ヨーロッパも自分たちで言うほど、そして日本で言われているほど、まともな選挙、政党政治が行われているわけではないと断言しておく。
どこかで、メーデーのイベントを今年はオンラインでやるなんて記事を日本のネットで見かけた記憶があるのだが、そこまでして開催しなければならない重要性があるとも思えない。1990年代には、入りたくもない組合に入らされて、組合の命令でメーデーの集会に参加させられるなんて愚痴をこぼす知り合いが結構いたけど、今はどうなんだろう。意味があるとすれば、左翼系のイベントを開催することで飯の種にしている人たちの救済ぐらいか。
どうせやるなら、政権批判のついでに、緊急事態宣言で外出の自粛を求めるのは、人権侵害だと大騒ぎをして、通常通りのメーデーのイベントを実行すればいいのにと思ってしまう。今の日本の左翼なんて、世襲信者を固めている(と思う)共産党を除けばジリ貧なんだから、思い切ったことをするしかなかろうに。左翼が好きな福祉大国スウェーデン流のコロナウイルス対策の導入を主張するのは悪くないと思うけどね。左翼も高齢化が進んでいるから、革命家ともあろうものが、命を惜しんでいるのかね。
五月朔日といえば、田舎の村や町ではマーイカと呼ばれる木の柱を立てる行事があるんじゃなかったか。柱の一番上には、円形の飾りがついている。かつては近隣の村や町でどこの立てたものが一番高いかなんて競い合ったり、他所の村を襲ってマーイカを切り倒して一番上の飾りを持ち帰ったりなんてことをしていたらしい。どこかの村でそれをやったら窃盗罪で警察に捕まったけど、被害を受けた村が伝統だからと言って釈放するように求めたなんてニュースを読んだ記憶もある。
そんなマーイカを建てるイベントも今年は中止だろうか。メーデーのような政治色の強いイベントは、中止になっても何とも思わないどころか、せいせいするぐらいのものだが、伝統的な民俗行事が中止になってしまうのは残念でならない。イースターやクリスマスなんかと違って、あまり話題に上ることはないのだけど、この時期、あちこち車で移動すると村のまんなかの広場や、町の外れなんかにマーイカが立っているのを見かけるところが多い。
チェコ版のカーニバルであるマソプストの行列も、意外と残っているところが多いのだけど、これも今年はちゃんとした形で行われなかったところがあるかもしれない。あれっこれっていつだったっけ? どこぞのマソプストの行列がユネスコの無形文化遺産に登録されていたと思うのだけど、時期までは覚えていないのだった。それはともかく、チェコって共産主義の弾圧を経てなお、民俗的伝統が根強く残っている国でもあるので、探せば他にもコロナウイルス騒ぎの影響で、行えなくなった民俗行事があるかもしれない。全く以て残念なことである。
2020年5月2日22時。
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2020年05月03日
自宅監禁日記(四月卅日)
今日もまた一日外出せず。なほ薬のせいにて頭の働かざること、昨日の如し。状況のよろしからぬも、せんかたなし。慣るるをば待つべし。
なんて、以前やって大失敗に終わった文語で文章を書くのを再現してしまう程度には、トチ狂いつつある。非常事態宣言の解除まであと17日というのが、ほぼ確定して気分的には楽になったはずなのだけど、一ヵ月半を越える監禁生活に心が病み始めている証拠である。部分的には、日本にいたころから病んでいたような気がしなくもないけど、今より、あのころの方がひどかったかもしれない。
またまたひどい書き出しになってしまった。今日は午前中10時過ぎだっただろうか、うちのが近くのスーパーに買い物に行くといって出て行った。一時間ほどで戻ってきたときには、何だからぷりぷりしていた。
「十時まで高齢者専用の時間帯になっているから、10時半に行ったのに、何であんなに年寄りばっかりいるんだ」とか何とか怒っていた。スーパーでの買い物なんて客が多いだけでも、手間が格段に増えるからなあ。
政府が高齢者保護のために設定した高齢者しか買い物できない時間を無視して違う時間帯に買い物に出る高齢者が多いのは、政府としても甲斐のないことである。こういう高齢者を守るために、若い人々にまでさまざまな生活上の制限が課されているのは、理不尽なことである。これはチェコに限らず、日本でもそうなのだろうけど、こんな外出の制限なんて無茶ができるのは今年だけだろう。
どこかの記事で、今回の新型コロナウイルスは、若い人で持病を持たない人でも、400人から500人に一人の割合で、重症化する人がいるという話を読んだが、割合にして0.2パーセント程度の若者を守るために、それに何十倍する数の若者を貧困に陥れるような政策を取るってのは、政治として正しいのかどうか。これは日本の話。
そういえば、火曜日に出かけた薬屋で、一人だけ店にいた客も高齢者だったなあ。薬屋もたしか高齢者専用の時間帯を設けていたはずだけど、店頭に張り紙なんかは出ていなかったから廃止になったのかな。店に入るときに手を消毒する必要があるというのも覚悟していたのだけど、見かけなかったというか、入るときには目に入らないような場所に置いてあって、帰るときにこんなところにあったのかと気づいたので、殺菌剤は使わずに買い物したのだった。
午後からは、場所をフローラの公園に移し名前も農民市場と変えた生産者直売市である。出かけたのはうちのだけなのだけど、帰ってきて一言、以前のホルニー広場での直売市では見かけたことのない人ばかりだったと。フローラでの直売市は、ホルニー広場での開催が中止されて売る場所を失った生産者を救済するために行われるものだと思っていたが違うようだ。
生産者の側でも、すでに他の直売市に店を出すようになっていて、オロモウツに出店する意味がないなんてところもあるかもしれないが、すべてということはあるまい。担当の役人があれこれ自分の必要に応じて調整したということかな。この手の役人の裁量であれこれってのも、日本に限らずどこにでもある話である。こちらは日本と違って役人の入れ替わりが激しいけれども、それがいいことなのか悪いことなのかは判別がつかない。
いつもの直売市に出かけたときよりも、買って帰って来たものが少なかったし、あまり盛況ではなかったのかもしれない。そういえば、オロモウツの近くではシュテルンベルクの直売市がなかなか盛況だという話を聞いていて、一度行ってみようと言っていたのだが、コロナウイルス騒動でそれどころではなくなってしまった。タイヤの履き替えも本来ならすでに済んでいるはずなのだけど……。全くはた迷惑な話である。大声で言う人は少なくても、ふざけんな中国と思っている人は多いだろうなあ。この騒ぎを見事に悪用しているしさ。
2020年5月1日24時。
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2020年05月02日
自宅監禁日記(四月廿九日)
すでに昨日の話になってしまうが、チェコの非常事態宣言の延長が決定された。政府は5月25日までの延長を求めて議会に提案したのだが、野党の反対もあって、最終的には一週間ほど早い17日までの延長ということになった。政府の話では現在のさまざまな規制を維持するためには非常事態宣言が必要だということだったから、外出禁止や店舗の営業禁止などの規制は、17日までに解除されることになるのか、再度延長を求めることになるのか。先が見通せないのは困ったことである。
この非常事態宣言の延長を巡る下院での審議で、バビシュ首相が、なんと自分たちのミスを認めたというのには驚いた。一部の規制を厚生大臣から命令として出したことが、プラハの裁判所で、違法だか、違憲だかの判決が出される原因となっていて、それが非常事態宣言を解除すると、規制を継続できないという理由になっている。
そこでなのか、何なのか、バビシュ政権は、来週下院に厚生大臣の権限を強める法案を提出すると言い出した。伝染病の流行を抑えるために、厚生大臣の権限で店やレストランなどの営業禁止、一定人数以上の集会の禁止などを命令できるようにしようというのである。厚生大臣にこの権限がなかったことが理由で非常事態宣言中に出された命令のいくつかが裁判所で違法だとされたのに対する対策なのだろうが、場当たり的というか、泥縄的な印象を否めない。
野党側の多くは、当然反対しているわけだが、一番警戒されているのは伝染病を理由に、反政府デモや集会などが禁止されることだろうか。名目上は、移動の自由という基本的な人権のひとつを制限するのは許されないとか言っているけれども、それを問題にするなら非常事態宣言事態が問題になるはずなのだけど、正直よくわからない。
この厚生大臣の権限強化にもろ手を挙げて賛成しているのが、野党の中では経路の変わっているオカムラ党で、その主張によれば、オカムラ党が非常事態宣言が出されて以来国会の場で主張してきたことを政権与党が取り入れようとしているのだから反対するいわれはないのだという。正直、この党の言っていることもよくわからない。言語明瞭意味不明瞭ってのは、何も日本の政治家だけの特徴ではないのである。
何だか今日は、仕事の能率も上がらないし、この駄文を書く筆も進みが遅い。最近はずっと遅いんだけどその中でも今日は特別に遅い。何でだろうと考えて思いついたことが一つ。薬の量だ。昨日薬屋に出向いて三か月分の薬を確保したことで、毎朝飲む量を今日から増やしたのである。増やしたというよりは、元に戻したというほうが正しいか。
外出禁止が厳しかったころに、医者のところに出かけて処方箋をもらうのは避けたかったので、四月の頭ぐらいから、薬の量を、毎朝一個飲んでいたのを、半分に割って半分ずつ飲むようにしていたのである。以前も、別の薬だけど半分ずつ飲んでいたことがあるし、二日に一度一個ずつ飲んだり、飲むのをやめたりするよりは、ましだろうと考えたのである。
それに薬にも真ん中に切れ目のようなものが入っていて、半分に折れるようになっているから、半分ずつ服用することも想定されているようである。そういえば半分に減らしてからしばらくも、体調がちょっとおかしかったような気もする。元に戻して体調がおかしくなるのも当然か。三連休の初日になる5月1日からにすればよかった。ということで、最近ぼろぼろな文章が、さらにひどいのは薬のせいだということにさせてもらおう。
2020年4月30日15時。
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