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2020年05月03日
自宅監禁日記(四月卅日)
今日もまた一日外出せず。なほ薬のせいにて頭の働かざること、昨日の如し。状況のよろしからぬも、せんかたなし。慣るるをば待つべし。
なんて、以前やって大失敗に終わった文語で文章を書くのを再現してしまう程度には、トチ狂いつつある。非常事態宣言の解除まであと17日というのが、ほぼ確定して気分的には楽になったはずなのだけど、一ヵ月半を越える監禁生活に心が病み始めている証拠である。部分的には、日本にいたころから病んでいたような気がしなくもないけど、今より、あのころの方がひどかったかもしれない。
またまたひどい書き出しになってしまった。今日は午前中10時過ぎだっただろうか、うちのが近くのスーパーに買い物に行くといって出て行った。一時間ほどで戻ってきたときには、何だからぷりぷりしていた。
「十時まで高齢者専用の時間帯になっているから、10時半に行ったのに、何であんなに年寄りばっかりいるんだ」とか何とか怒っていた。スーパーでの買い物なんて客が多いだけでも、手間が格段に増えるからなあ。
政府が高齢者保護のために設定した高齢者しか買い物できない時間を無視して違う時間帯に買い物に出る高齢者が多いのは、政府としても甲斐のないことである。こういう高齢者を守るために、若い人々にまでさまざまな生活上の制限が課されているのは、理不尽なことである。これはチェコに限らず、日本でもそうなのだろうけど、こんな外出の制限なんて無茶ができるのは今年だけだろう。
どこかの記事で、今回の新型コロナウイルスは、若い人で持病を持たない人でも、400人から500人に一人の割合で、重症化する人がいるという話を読んだが、割合にして0.2パーセント程度の若者を守るために、それに何十倍する数の若者を貧困に陥れるような政策を取るってのは、政治として正しいのかどうか。これは日本の話。
そういえば、火曜日に出かけた薬屋で、一人だけ店にいた客も高齢者だったなあ。薬屋もたしか高齢者専用の時間帯を設けていたはずだけど、店頭に張り紙なんかは出ていなかったから廃止になったのかな。店に入るときに手を消毒する必要があるというのも覚悟していたのだけど、見かけなかったというか、入るときには目に入らないような場所に置いてあって、帰るときにこんなところにあったのかと気づいたので、殺菌剤は使わずに買い物したのだった。
午後からは、場所をフローラの公園に移し名前も農民市場と変えた生産者直売市である。出かけたのはうちのだけなのだけど、帰ってきて一言、以前のホルニー広場での直売市では見かけたことのない人ばかりだったと。フローラでの直売市は、ホルニー広場での開催が中止されて売る場所を失った生産者を救済するために行われるものだと思っていたが違うようだ。
生産者の側でも、すでに他の直売市に店を出すようになっていて、オロモウツに出店する意味がないなんてところもあるかもしれないが、すべてということはあるまい。担当の役人があれこれ自分の必要に応じて調整したということかな。この手の役人の裁量であれこれってのも、日本に限らずどこにでもある話である。こちらは日本と違って役人の入れ替わりが激しいけれども、それがいいことなのか悪いことなのかは判別がつかない。
いつもの直売市に出かけたときよりも、買って帰って来たものが少なかったし、あまり盛況ではなかったのかもしれない。そういえば、オロモウツの近くではシュテルンベルクの直売市がなかなか盛況だという話を聞いていて、一度行ってみようと言っていたのだが、コロナウイルス騒動でそれどころではなくなってしまった。タイヤの履き替えも本来ならすでに済んでいるはずなのだけど……。全くはた迷惑な話である。大声で言う人は少なくても、ふざけんな中国と思っている人は多いだろうなあ。この騒ぎを見事に悪用しているしさ。
2020年5月1日24時。
https://onemocneni-aktualne.mzcr.cz/covid-19
https://www.krajpomaha.cz/