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2020年05月14日
自宅監禁日記(五月十一日)
今日は規制の解除のあり方を確認するために、街に出ようかとも思ったのだが、早めに仕上げなければいけない仕事があって、出るのをやめた。職場に出ていたうちのが言うには、先週までとの一番大きな違いは、レストランや飲み屋の屋外席、いわゆるザフラートカが営業を開始していた点だという。レストランの通常営業までは、まだ二週間必要である。
ニュースでは営業の再開が許可された美容院の様子が紹介され、客はマスクをしているだけだったが、お店の人はマスクをした上に、医療関係者が最大限に警戒するときに使用していた透明のプラスチック製のフェイスガードと薄手の手袋を着用していた。お店の人の話では、特に手袋が、手で触ったときの感触が素手と違っていて仕事しにくいし、お客さんにも不快感を与えるのではないか心配だということだった。
営業は再開したものの、店内に一度に入れられる客の数も減らさなければならないし、処置が終わるたびに、使用した道具、客が触った可能性のある場所をすべて殺菌剤で消毒しなければならず、一日に対応できる数はかなり減っているようだ。当然、その分経費も増えるわけで、それを国が補償してくれるとは思えないし、コロナ騒動の不景気が迫る中料金に上乗せするのも難しそうである。
衣料品店では、今日から試着が許可されているはずである。これまでは、試着ができない代わりに返品しやすくして、返品されたものは二日か三日以上隔離してからでないと再度商品として並べられないというルールになっていたはずだが、客が試着して買わなかった商品は、そのまま商品棚に戻せるのだろうか。今回の規制の解除は大掛かりなので細かいところがよくわからないのである。
室内であっても100人以内であればイベントの開催が許可されたため、映画館も営業を再開している。ただし、違うグループの人とは、2メートル以上の間隔をとらなければならないというルールが存在するために、客席の数が大幅に減らされている。ニュースで紹介された映画館では、数えるほどしか観客が座っていなかった。チェコの映画館もいつでも満員というわけではないし、時には客が少なすぎて上映が中止になることもある。確か上映に必要な最低の人数は10人ぐらいだったはずだから、客席が多少減っても赤字ということにはならないのかもしれない。
それに対して、劇場では現在の規制どおりに客を配置すると、客をれても採算が取れないとして、ほぼすべての劇場でシーズンの終了を決めた。入場料収入だけで運営できている劇場は少数で大半は国からの補助金で経営を成り立たせているのだと思うのだけど、それなら公演を行っても問題なさそうである。現在の逼迫した状況では劇場に演劇を見に行く心の余裕のある人が少なく、営業を再開しても観客が集まらないと考えているのかもしれない。
劇場では、すでに仕事を再開しているが、役者たちが練習しているのは九月からのシーズンの出し物というところが多いようだ。また、劇場によっては、屋内ではなく野外に舞台を設けて公園を行うことを計画しているようで、舞台装置の準備を進めている人たちが紹介されていた。屋外であれば室内の劇場ほど規制が厳しくないらしいのだが、今から準備しているということは、実際の公演が行われるころには規制はすべて解除されているのではないかという気もする。劇場が夏休みに入る夏休みの特別公演の準備なのかもしれない。
大規模ショッピングセンターも営業の再開が許可されたので、食料品店以外のテナントも開店しているはずである。ただ、同時に売り場面積に応じて同時に入店できる人の数が制限されているので、人数のチェックとかどうしているのだろうと不思議になる。ニュースでは、開店前から行列を作っている様子が流され、チェコ人の、日本人並みの行列好きを印象付けていた。一部を除けば流行が完全に退潮に入っているから、これで感染が拡大するということもなかろう。
明日は、運動不足の解消もかねて街に様子を見に行くとしようか。
2020年5月12日10時。
https://onemocneni-aktualne.mzcr.cz/covid-19
https://www.krajpomaha.cz/