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2020年05月06日

自宅監禁日記(五月三日)



 先週からチェコ各地のいくつかの町で行なわれていた住民のコロナウイルス抗体検査だが、オロモウツ地方では、当初の7000人の予定を越えて、1万人近い人が参加したようだ。確かウニチョフだったと思うが、閉鎖の対象となったこの町でも、リトベル、オロモウツと共に検査が行われ、全人口の15パーセントほどの人が検査を受けたという。これだけの割合の人の結果がわかれば統計的にも興味深い数字が出てくるはずである。

 チェコ国内では、オロモウツの三つの町以外にも、プラハ、ブルノともう一つ、どこだったっけ、リトムニェジツェだったかなでもこの検査が行われたのだが、ニュースで見ているとオロモウツ以外では、混乱混乱大混乱の連続で、検査の開始前から大行列ができていて、人間距離が守られていなかったし、問診票を書くところは押し合いへし合いの人ごみ状態になっていた。この検査のせいで感染する人の数が増えていたとしても全く疑問ではないといいたくなるような状況だった。
 この検査は、各年齢層一定の割合で行うことに意味があるため、感染から守る必要のある高齢者や子供に関しては、時間帯を指定していたにもかかわらず、無視して検査を求めて行列に並ぶ人もいて、検査を担当する医療関係者も、検査以外の部分で仕事が増えていて、対応に苦慮しているようだった。長時間並んだ検査待ちの人たちも大変だっただろうけど、これは自業自得というものである。

 それに対して、オロモウツ地方では最初から、検査を受けたがる人が多いことが予想されていたためか、ネット上での予約システムを導入した。その結果、予約が可能になってから数時間で、予約がいっぱいになってしまったことが、検査数を増やした理由の一つになっているのだろう。それに事前に検査できないことがわかっていたことで、無駄に検査会場に出向く人もいなかったし、検査待ちの行列もできていなかった。
 何よりも重要なのは、現場での混乱がなかったことで医療関係者が検査に集中することができ、余計なストレスを感じることなく仕事ができたようだということである。ただでさえ、過剰な仕事を貸されストレスにさらされているに違いない医療関係者の負担を増やすのはできるだけ避けるのが為政者の仕事というものであろう。その点オロモウツ地方の仕事は素晴らしかった。
 オロモウツの情報を集約しているolomouc.czには実際に検査を受けた人の体験記が掲載されていたけれども、最後の部分で、世界中のすべてが混乱を極めた状態にある中、この検査だけが混乱なく実施されていることが希望だとか何とか大絶賛していた(少々誇張あり)。その気持ちはよくわかるなあ。検査の開始を他よりも一日遅らせて、予約で誰がどの時間にどこに来るのかをほぼ確定させた上で、検査を開始することを決めた地方の役人に万歳である。他が壊滅的なのにオロモウツだけはまともに機能しているってのは、愛郷心をくすぐるしさ。

 プラハの混乱した状態が、一番頻繁にニュースで取り上げられていたのだが、プラハに関してちょっときな臭い情報も入ってきている。以前ちょっと話題にした、プラハ6区にあるソ連の英雄コーネフの像が、いつの間にか撤去されていた。この撤去に関してはニュースになっていないというか、こちらが気づいていなかったので、コロナウイルス騒動のドサクサにまぎれて撤去したのではないかと疑っているのだが、当然ソ連の後継国家であるロシアには受け入れ難いことである。
 それで、どこから出てきた情報かはわからないし、ロシア側はありえないと否定しているのだが、撤去を決めたプラハ6区の区長と、プラハ市長を対象にした暗殺指令が出され、すでに担当者がロシアを出ているという記事が雑誌に掲載されたらしい。最近、テレビでニュースになったのは、その情報を元にプラハ市長と6区の区長には警察の警備がついているというものだった。

 プラハからの航空便が、ベラルーシとブルガリアにしか飛んでおらず、鉄道やバスの国際線が完全に運休し、外国人の入国が原則として禁止されている現在、ロシアから殺し屋が出ていたとしても、自家用車も含め、交通機関を使ってチェコ国内に入るのは難しそうである。そうなると山越えなんかして不法入国するのだろうか。
 コロナウイルス騒動が始まってから数え切れないほどのガセ情報が流れているから、これもその一つかもしれない。それでもロシアだったらやりかねないと思ってしまうのは、チェコにいるからだろうか。ロシア、中国、北朝鮮は目的のためなら手段は問わないイメージがあるからなあ。
2020年5月3日






https://onemocneni-aktualne.mzcr.cz/covid-19
https://www.krajpomaha.cz/








posted by olomoučan at 05:54| Comment(0) | TrackBack(0) | チェコ
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