イメージしたのは以前くまがいでいただいて感動した「生姜薫る中華そば」。評判の良いぼんてんの作る生姜ラーメンはどれほどのものか、期待して行ったわけですが。
くまがいのように、スープの素材の一つとして生姜を使うのではなく、ラーメンにすりおろし生姜が載っているだけ?基本となるラーメンは醤油と塩から選べるというので、醤油をチョイス。生姜を溶かずにスープだけいただいてみると、揚げ葱が香ばしいしっかりした醤油の強いスープ。生姜を溶いたからといって完全に生姜煮支配されるわけではないあたり、ベースとなるスープに強さがあるのでしょう。
麺はぼんてんらしい平打ちのグリングリンの中太縮れ麺。やや柔目の茹で上がりでツルツル、モッチリした食感がいいです。スープとの絡みも良くて美味しい。
チャーシューは鶏と豚のバラかな。小さめなのが残念ですが、いずれも美味しいチャーシューでした。
ただまぁ何と言うか、好印象なのは麺とチャーシューだけかな。
個人的には、あまり満足度は高くありませんでした。ぼんてんは評価も高くファンも多いので、あまりマイナスなことを書くと怒られそうなので、そうでない方だけ続きを読んで下さい。
まず麺量です。小腹の私でも足りないと思うくらいですから、ふだんラーメンを食べ歩いている方々には足りないのではないでしょうか。提供されたときの第一印象が「丼、小さ!」でした。でも田中商店みたいに小さい丼に麺がみっちりはいっていることもあるので、とりあえず食べ進めてみましたが、ぼんてんに限っては見たまんまの麺量でした。これは足りないだろう、というのが正直な感想。
生姜ラーメン自体、ひょっとして普通の醤油ラーメンにすりおろし生姜を載せただけなのでは?と思ってしまう工夫のなさ。普通の醤油ラーメンと比べていないので完全に私の誤解かもしれませんが、そう感じてしまうほど特徴を感じません。このラーメンの特徴と言えば、大量のすりおろし生姜のトッピングだけ。
逆に、これだけのすりおろし生姜にも支配されないスープというのは、ある意味、凄いかも。同じく生姜を使ったラーメンで好印象を得なかった「なると」の限定麺は、ベースが塩ラーメンだったからダメだったのかもしれません。生姜との相性を考えたらやっぱり醤油スープかな。
それにしても810円という値段は考えものです。量といいクオリティといい、値段相応の価値はあったか、正直言って疑問。
そもそもお店側の対応からして第一印象が良くなかったのがケチのつき始めか。私が店に着いたのが11:35分。11:30開店のはずが、まだ開いていない。私の前に並んでいるカップルは寒そうにしながら「お客が並んでいるんだから、中で待たせてくれたいいのに」とブツブツ。最近ではお客が並び始めると早めに店を開けて便宜を図る店が増えている中で、開店を早めるどころか本来の開店時間になっても店を開けないというのは印象としては大きなマイナス。と言うか、本来の開店時間に店を開けられないというのは「約束を守らない」事と同義だと思います。この時点でもはや店の経営姿勢は推して知るべしと思われても仕方がないのでは?
開店後、最初のロットなのに20分以上も待たされたことにも、準備不足が疑わしい。
口に合うか合わないか以前の問題として、商売人としての姿勢に疑問を感じました。どんなに評判の良い店でも、気分良く食事ができるか、金を払うに値するかという点に疑問を感じると、行く気も失せるというものです。ネットの評判を見ても、誉める人は凄く誉めるけど、ダメな人は全否定するのも、なんとなくわかるような気がしました。
【このカテゴリーの最新記事】