券売機に「限定・冷たい汁なし麺」の掲示を見つけ、軽く心が動きました。くろくの限定麺って、なかなか食べる機会がないものですから。が、ここは初志貫徹。辛味噌ラーメン800円ぼボタンをポチ。
くろくの味噌ラーメンも紆余曲折あり、最初はドロドロスープだったのですが、ある時サラサラスープになり、お客さんの意見を聞きながら改良を重ねていたようですが、本日いただいたのは初期同様のドロドロスープでした。玄米を粉砕して作ったスープ?だったかな?やはりこのインパクトが強かったので、初期バージョンに戻っていて嬉しかったです。旨味は、初期に比べると格段に上がっているようで、初めていただいた時は無化調特有の旨味の足りない、輪郭だけで真ん中が抜けている感じの物足りなさを感じましたが、今回のスープは抜群に美味いですね。輪郭も芯も、しっかり詰まっている感じです。
辛味の方はそれほど強烈な辛さではありません。ベースとなるスープ自体に複雑な旨味があるからか、辛味の方は唐辛子のストレートな辛さに感じました。こういう勝負の仕方も、アリかもしれませんね。
麺は太ストレート麺。まったく奇をてらわない、素直な麺に感じました。モチモチの食感で固すぎることもなく、しっかりスープをまとって胃にしまわれていきます。最近は、スープも特別、麺も特別、トッピングも特別という、全てが個性的なラーメンをよく見かけますが、それに比べるとこの麺はとても普通です。普通であることの個性というのを、よく理解しているなぁ、と感じました。これは「技」ですなぁ。
トッピングは、針唐辛子、刻み葱、味付けモヤシ、挽肉、チャーシュー、メンマ。メンマはくろくの代名詞とも言うべき板メンマ。食べづらい印象が強いのですが、今回は柔らかく、繊維にそって割ける感じで苦にならず、美味しくいただけました。こだわりがあるのかもしれませんが、質自体はいいので、食べやすい大きさに切ってもいいような気もします。
チャーシューは柔らかい炙りチャーシューで個性的なのですが、限りなく薄い(笑
味付けモヤシは調理済みのしんなりしたもので、よくあるシャキシャキのモヤシではないので、ちょっと意外でした。シャキシャキのモヤシは、アクセントになる事もあれば邪魔になる事もあるので、コンセプトによって取り扱いが難しいと思うのですが、このモヤシはバランス的にしっくりきました。
と言いつつ、意外にいい仕事をしているのは挽肉だったりするのですが(笑
ほんのり生姜も香り、とても美味しい辛味噌ラーメンでした。こういうアプローチもあっていいと思うのですが、レギュラーから外れてしまうのはとても残念です。食べ納めのつもりで来たのですが、こうなるとまた食べたくなってしまいます。
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