新規記事の投稿を行うことで、非表示にすることが可能です。
2018年10月24日
国家試験解説「食べ物と健康(No.67)」
Q67.食塩と調理に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)味付け飯の食塩添加量は、加水量の3.0%が目安である。
(2)すまし汁の食塩濃度は、1.2%が目安である。
(3)野菜の浅漬けの脱水目的で使う食塩濃度は、野菜量の0.2%が目安である。
(4)貝類の砂をはかせる目的で使う食塩水の濃度は、3.0%が目安である。
(5)果物の褐変は、食塩水に浸すことで促進する。
【解説】…正答(4)
(1)誤り。味付け飯の食塩添加量は、米重量の約1.5%が目安である。
(2)誤り。汁物の好ましい食塩濃度は、0.7〜1.0%である。
(3)誤り。脱水目的で野菜にふり塩する場合は、野菜量の2〜4%の食塩を使う。
(4)正しい。貝類に砂をはかせるためには、海水程度の濃度の食塩水を使うとよい。
(5)誤り。ポリフェノールオキシダーゼによる果物のかっへんは、食塩水に浸すと抑制される。
【このカテゴリーの最新記事】
-
no image
-
no image
2018年10月23日
国家試験解説「食べ物と健康(No.66)」
Q66.食品の嗜好要因と評価する測定機器の組合せである。誤っているのはどれか。1つ選べ。
(1)かたさー破断測定機
(2)付着性ーテクスチュロメーター
(3)酸味ーpHメーター
(4)香気成分ーガスクロマトグラフ
(5)色ー示差屈折計
【解説】…正答(5)
(1)〜(4)正しい。
(5)誤り。示差屈折計は、物質のもつ屈折率の違いを検出する機器であり、
食品の色を評価するためには用いない。
2018年10月22日
国家試験解説「食べ物と健康(No.65)」
Q65.食品の保存に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)MA(Modified Atmosphere)包装では、包装内の酸素濃度を上昇させる。
(2)葉菜類は、生のまま冷凍すると変色が防止できる。
(3)ボツリヌス菌は、真空包装でも増殖する。
(4)解凍後のドリップ量は、急速凍結により増加する。
(5)冷凍保存は、食品の酸化を長期間抑制する。
【解説】…正答(3)
(1)誤り。MA包装内は、低酸素、高二酸化炭素状態である。
(2)誤り。葉菜類の冷凍中の偏食を防ぐ目的で、加熱により酵素を失活させるブランチングを行う。
(3)正しい。ボツリヌス菌は、偏性嫌気性細菌である。
(4)誤り。冷凍後のドリップ量は、急速凍結の方が少ない。
緩慢凍結すると氷結晶が大きく育ち、食品組織を損傷しやすいため回答時のドリップ量が増加する。
(5)誤り。冷凍中にも食品の酸化は進行する。
2018年10月21日
国家試験解説「食べ物と健康(No.64)」
Q64.食品加工に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)ポリリン酸ナトリウムは、食肉のミオグロビンの色を固定化させる。
(2)水酸化カルシウムは、こんにゃくいものグルコマンナンを凝固させる。
(3)硫酸ナトリウムは、大豆のグリシニンを凝固させる。
(4)水酸化カリウムは、魚肉のアクトミオシンの調製に用いられる。
(5)塩化マグネシウムは、牛乳のκ-カゼインを部分分解する。
【解説】…正答(2)
(1)誤り。ポリリン酸ナトリウムは、結着剤や品質安定剤として用いられる。
ミオグロビンの色を固定化させるのは、発色剤の亜硝酸塩である。
(2)正しい。
(3)誤り。大豆たんぱく質を凝固させるのは硫酸カルシウムである。
豆腐製造に使われる凝固剤には、他に塩化マグネシウム、グルコノデルタラクトンなどがある。
(4)誤り。魚肉に2〜3%の食塩を加えてすり混ぜ、温度やpHを調整してアクトミオシンを生成する。
水酸化カリウムは用いない。
水酸化カリウムは、製造用剤として麺類の風味を出す目的などに用いられる。
(5)誤り。κ-カゼインは、キモシンの作用で部分分解される。
2018年10月20日
国家試験解説「食べ物と健康(No.63)」
Q63.食品とその規格基準の組合せである。誤っているのはどれか。1つ選べ。
(1)清涼飲料水(りんごの搾汁)ーデオキシニバレノール基準以下
(2)食肉製品ー亜硝酸根基準以下
(3)即席めん類(めんを油脂で処理したもの)ー酸価と過酸化物価基準以下
(4)殺菌液卵ーサルモネラ属菌陰性
(5)生あんーシアン化合物検出せず
【解説】…正答(1)
(1)誤り。りんごの搾汁に対して基準が設けられているのは、パツリンである。
デオキシニパレノールは、食品としての小麦や家畜飼料に基準値が設定されている。
(2)正しい。ハム・ソーセージ類の製造において発色剤として亜硝酸塩が添加されており、
製品中に残留する亜硝酸塩の基準値が定められている。
(3)〜(5)正しい。
2018年10月19日
国家試験解説「食べ物と健康(No.62)」
Q62.栄養機能食品に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)消費者庁長官への届出が必要である。
(2)生鮮食品は、栄養成分の機能の表示ができない。
(3)n-3系脂肪酸は、栄養成分の機能の表示ができる。
(4)特別用途食品の1つとして位置付けられている。
(5)個別の食品の安全性について、国による評価を受ける必要がある。
【解説】…正答(3)
(1)誤り。消費者庁への届出の必要はない。
(2)誤り。生鮮食品も栄養機能食品の対象である。
(3)正しい。現在、栄養機能食品の対象成分となっているのは、n-3系脂肪酸とビタミン13種類
(ビタミンA・B1・B2・B6・B12・C・D・E・K、葉酸、ナイアシン、パントテン酸、ビオチン)、
ミネラル6種類(亜鉛、カリウム、カルシウム、鉄、銅、マグネシウム)である。
(4)誤り。保健機能食品であるが、特別用途食品とは別カテゴリーである。
(5)誤り。国が定めた規格基準に適合すれば、国への許可申請は必要としない。
2018年10月18日
国家試験解説「食べ物と健康(No.61)」
Q61.食品表示法における表示に関する記述である。正しいのはどれか。2つ選べ。
(1)非遺伝子組換え食品には、「遺伝子組換えでない」の表示が義務づけられている。
(2)賞味期限が3か月を超える場合は、年月の表示ができる。
(3)リボフラビンを着色料の目的で使用する場合は、表示が免除される。
(4)さばの加工食品には、アレルギー表示が義務づけられている。
(5)大豆油製造で抽出に使用されたヘキサンは、表示が免除される。
【解説】…正答(2)、(5)
(1)誤り。非遺伝子組換え農産物の使用についての表示は、任意である。
(2)正しい。賞味期限とは、未開封で定められた方法で保存した場合に、
すべての品質特性が保持される期間をいう。
製造日から3か月以内のものは年月日で表示し、3か月を超えるものは年月で表示する。
(3)誤り。リボフラビン(ビタミンB2)を着色料として使用する場合は、表示しなくてはならない。
ビタミン・ミネラル・アミノ酸などを栄養強化の目的で使用するときには、表示免除となる。
(4)誤り。さばは、アレルギー表示の推奨表示品目である。
(5)正しい。ヘキサンは加工助剤なので、表示が免除される。
なお、加工助剤とは、食品の加工工程で使用され、
最終的には中和または除去されて食品中には残留しないか、残留しても微妙なものをいう。
2018年10月17日
国家試験解説「食べ物と健康(No.60)」
Q60.食品添加物とその用途の組合せである。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)ソルビン酸カリウムー乳化剤
(2)エリソルビン酸ー酸化防止剤
(3)アスパルテームー酸味料
(4)亜硝酸ナトリウムー殺菌料
(5)次亜塩素酸ナトリウムー防かび剤
【解説】…正答(2)
(1)誤り。ソルビン酸カリウムは保存料である。
(2)正しい。
(3)誤り。アスパルテームは甘味料である。
(4)誤り。亜硝酸ナトリウムは発色剤である。
(5)誤り。次亜塩素酸ナトリウムは殺菌料である。
2018年10月16日
国家試験解説「食べ物と健康(No.59)」
Q59.食品中の有害物質に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)アクリルアミドは、畜肉や魚肉を高温で調理した際に生成する。
(2)Trp-P-1は、チロシン由来のヘテロサイクリックアミンである。
(3)畜牛の舌は、異常プリオンの特定危険部位である。
(4)アフラトキシンは、煮沸すると容易に分解する。
(5)米には、カドミウムの基準値が設定されている。
【解説】…正答(5)
(1)誤り。アクリルアミドは、炭水化物を多く含む野菜や穀類を120℃以上の高温で加熱調理した際に
生成する。
(2)誤り。Trp‐P‐1は、トリプトファン由来のヘテロサイクリックアミンである。
(3)誤り。舌は特定危険部位には指定されていない。
特定危険部位とは、生後30か月齢超の牛の「頭部、脊髄、脊柱、回腸遠位部」、
30か月齢以下の牛の「回腸遠位部、扁桃」である。
(4)誤り。アフラトキシンは熱に対して安定で、通常の加熱調理・加工の過程では分解されない。
(5)正しい。
2018年10月15日
国家試験解説「食べ物と健康(No.58)」
Q58.寄生虫に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)さば中のアニサキスは、食酢の作用で死滅する。
(2)回虫による寄生虫症は、化学肥料の普及で増加した。
(3)日本海裂頭条虫は、ますの生食によって感染する。
(4)サルコシスティスは、ほたるいかの生食によって感染する。
(5)横川吸虫は、さわがにの生食によって感染する。
【解説】…正答(3)
(1)誤り。食酢の作用では死滅しない。
感染症の原因となるアニサキスの幼虫は、加熱(60℃では1分、70℃以上)により死滅する。
また、超低温で冷凍(‐20℃で24時間以上)することも食中毒予防に効果がある。
(2)誤り。回虫の感染症は、糞便を肥料とした土壌で栽培された野菜を生食することで多く発生したので、
化学肥料が普及するにつれて減少した。
(3)正しい。
(4)誤り。サルコシスティス感染症は、馬肉の生食によって起こる。
(5)誤り。横川吸虫感染症の原因食品は、あゆやしらうおである。