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2018年10月04日
国家試験解説「食べ物と健康(No.47)」
Q47.野菜とその含有成分の組合せである。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)キャベツーS-メチルメチオニン
(2)たまねぎーイソチオシアネート
(3)だいこんージプロピルジスルフィド
(4)なすーククルビタシン
(5)カリフラワーーテアニン
【解説】…正答(1)
(1)正しい。S-メチルメチオニンは、キャベツなどに含まれる抗潰瘍因子である。
(2)誤り。イソチオンシアネートは、だいこんやカラシナなどの辛味成分である。
(3)誤り。ジプロピルジスルフィドは、たまねぎの匂い成分である。
(4)誤り。ククルビタシンは、きゅうりに含まれる苦味成分である。
(5)誤り。チアニンは、緑茶に特有のアミノ酸で、旨味や甘味を呈する。
特に新茶に多く含まれる。
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2018年10月03日
国家試験解説「食べ物と健康(No.46)」
Q46.小麦・大麦に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)強力粉は、軟質小麦から製造される。
(2)六条大麦は、麦みその原料として利用される。
(3)小麦の主な構成でんぷんは、アミロースである。
(4)二条大麦の主な構成たんぱく質は、グルテニンである。
(5)小麦粉の等級は、たんぱく質含量に基づく。
【解説】…正答(2)
(1)誤り。強力粉は、硬質(ガラス質)小麦を原料とする。
(2)正しい。六条大麦は、麦みそのほか、押し麦や麦こがし(はったい粉)、麦茶の原料である。
(3)誤り。小麦のでんぷんはアミロースが約25%、アミロペクチンが約75%である。
(4)誤り。大麦の腫瘍たんぱく質はホルデインである。
グルテニンは、グリアジンと共に小麦の腫瘍たんぱく質である。
なお、二条大麦はビールなどの麦芽原料となる。
(5)誤り。小麦の等級は、胚乳純度、灰分含量による分類である。
たんぱく質含量により小麦粉を分類すると、強力粉、準強力粉、中力粉、薄力粉などとなる。
2018年10月02日
国家試験解説「食べ物と健康(No.45)」
Q45.食嗜好に関する記述である。誤っているのはどれか。1つ選べ。
(1)個人の一生で変化する。
(2)服用している医薬品の影響を受ける。
(3)分析型の官能評価(3点識別法)で調べる。
(4)環境要因による影響を受ける。
(5)栄養状態による影響を受ける。
【解説】…正答(3)
(1)・(2)・(4)・(5)正しい。
(3)誤り。食嗜好の傾向は、嗜好型官能検査によって調べられる。
嗜好型官能検査とは、無作為に選出された、特別な訓練を受けていないパネルを対象にして、
主観的な食品の好みなどを調べる検査である。
2018年10月01日
今月の目標<10月>
管理栄養士国家試験まであと5ヵ月となりました。
今年から国家試験は3月上旬に変更になりましたので、
早めの勉強スタートが合格へのカギとなります。
独学で管理栄養士国家試験に臨むのであれば、
勉強期間は最低でも半年は必要です。
今もまだエンジンがかかっていないという方は、
今月からはしっかりエンジンをかけて勉強を進めていきましょう。
独学だと勉強の進捗についても自分で全て管理していかなくてはいけないので、
厳密なスケジュールを立てることが非常に重要になっていきます。
【今月(10月中)に行いたいこと】
@2〜3番の勉強を進め、今月中に大まかな内容を理解する。
2〜3番の分からないところを明らかにする。
A3番の過去問題を解いてみる。
(問題を解く中でイメージを掴む)
B余裕があれば、1番を復習する。
独学だと分からないことばかりですよね。
私もそうでした。
勉強の進め方について分からないことがあれば、何でもコメント下さいね。
今年から国家試験は3月上旬に変更になりましたので、
早めの勉強スタートが合格へのカギとなります。
独学で管理栄養士国家試験に臨むのであれば、
勉強期間は最低でも半年は必要です。
今もまだエンジンがかかっていないという方は、
今月からはしっかりエンジンをかけて勉強を進めていきましょう。
独学だと勉強の進捗についても自分で全て管理していかなくてはいけないので、
厳密なスケジュールを立てることが非常に重要になっていきます。
【勉強の順番】
1番:A「人体・疾病」、C「基礎栄養学」、F「臨床栄養学」 合計69問(34.5%)
2番:@「社会・環境と健康」、G「公衆栄養学」 合計35問(17.5%)
3番:B「食べ物と健康」 合計25問(12.5%)
4番:D「応用栄養学」、E「栄養教育論」H「給食経営管理論」 合計51問(25.5%) ※どの順でも可
【勉強にかける時間】
1番に1か月、2番に半月、3番に半月、4番に1か月
1〜4番を3か月間で行い、分からないところや弱点を明らかにする。
残りの3か月で過去問題や模試などの問題を徹底的に解きまくる。
1番:A「人体・疾病」、C「基礎栄養学」、F「臨床栄養学」 合計69問(34.5%)
2番:@「社会・環境と健康」、G「公衆栄養学」 合計35問(17.5%)
3番:B「食べ物と健康」 合計25問(12.5%)
4番:D「応用栄養学」、E「栄養教育論」H「給食経営管理論」 合計51問(25.5%) ※どの順でも可
【勉強にかける時間】
1番に1か月、2番に半月、3番に半月、4番に1か月
1〜4番を3か月間で行い、分からないところや弱点を明らかにする。
残りの3か月で過去問題や模試などの問題を徹底的に解きまくる。
【今月(10月中)に行いたいこと】
@2〜3番の勉強を進め、今月中に大まかな内容を理解する。
2〜3番の分からないところを明らかにする。
A3番の過去問題を解いてみる。
(問題を解く中でイメージを掴む)
B余裕があれば、1番を復習する。
独学だと分からないことばかりですよね。
私もそうでした。
勉強の進め方について分からないことがあれば、何でもコメント下さいね。
2018年09月30日
国家試験解説「人体の構造と機能及び疾病の成り立ち(No.44)」
Q44.感染症とその病原体の組合せである。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)淋病ーマイコプラズマ
(2)梅毒ー真菌
(3)麻疹ー細菌
(4)水痘ーウイルス
(5)手足口病ーリケッチア
【解説】…正答(4)
(1)誤り。淋病は、淋菌という細胞の感染により起こる。
(2)誤り。梅毒は梅毒トレボネーマという細菌の感染により起こる。
(3)誤り。麻疹は、麻疹ウイルス感染により起こる。
(4)正しい。水痘は、水痘・帯状疱疹ウイルスの感染により起こる。
なお、帯状疱疹は水痘・帯状疱疹ウイルスの回帰感染により起こる。
(5)誤り。手足口病は、主にコクサッキーウイルスA6、A16、エンテロウイルス71の感染により起こる。
2018年09月29日
国家試験解説「人体の構造と機能及び疾病の成り立ち(No.43)」
Q43.免疫・アレルギー疾患に関する記述である。正しいのはどれか。2つ選べ。
(1)全身性エリテマトーデス(SLE)は、男性に多い。
(2)強皮症では、食道の蠕動運動は低下する。
(3)バセドウ病は、甲状腺刺激ホルモン(TSH)に対する抗体により発症する。
(4)シェーグレン症候群では、唾液の分泌が増加する。
(5)エイズ(AIDS)では、日和見感染が起こる。
【解説】…正答(2)、(5)
(1)誤り。全身性エリテマトーデス(SLE)の発症は、20〜40歳代の出産可能な女性が多く、
男性の約10倍を占める。
なお、SLEは遺伝的素因を背景にウイルス感染などの様々な誘因が加わり、
抗核抗体をはじめとする種々の自己抗体が産生されることで起こる慢性の全身炎症性疾患である。
(2)正しい。強皮症は、結合組織の病変により皮膚が硬化し、
全身の諸臓器が障害される炎症性・線維性変化を主体する自己免疫疾患で、
食道蠕動運動の低下がみられる。
(3)誤り。バセドウ病は、甲状腺刺激ホルモン(TSH)受容体に対する自己抗体により発症する。
甲状腺ホルモンの分泌亢進及びTSHの分泌低下がみられる。
(4)誤り。シェーグレン症候群では、唾液腺の慢性炎症により唾液の分泌が減少する。
シェーグレン症候群とは、唾液腺・涙腺などの外分泌の慢性炎症により唾液・涙の分泌量が低下し、
口腔内・眼の乾燥症状をきたす自己免疫疾患である。
(5)正しい。エイズ(AIDS)では、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)への感染により免疫系の司令塔である
CD4陽性Tリンパ球が著しく減少するため、免疫機能の低下をもたらし、日和見感染症が起こる。
なお、日和見感染症とは、健常者では感染が成立しないような弱毒病原体による感染症を指し、
何らかの原因で免疫機能が低下した際に問題となる疾患の総称である。
2018年09月28日
国家試験解説「人体の構造と機能及び疾病の成り立ち(No.42)」
Q42.免疫と生体防御に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)好中球は、自然免疫を担っている。
(2)ナチュラルキラー(NK)細胞は、特異的防御機構を担っている。
(3)Bリンパ球は、胸腺で成熟する。
(4)Tリンパ球は、免疫グロブリンを産生する。
(5)免疫グロブリンは、細胞性免疫を担っている。
【解説】…正答(1)
(1)正しい。自然免疫とは、生まれつき備わっている防御機構で、
すべての抗原に対して同じように作用するため非特異的防御機構ともいわれる。
好中球は、白血球の1種で貪食能を示す。
細菌感染の初期には、好中球が貪食によって非特異的な防御を行っている。
(2)誤り。ナチュラルキラー(NK)細胞はリンパ球の1種で、非特異的防御機能を担っている。
ウイルス感染細胞や腫瘍細胞を破壊する。
(3)誤り。Bリンパ球は骨髄内で成熟する。
一方、Tリンパ球は未成熟な段階で骨髄を離れ、胸腺で成熟Tリンパ球へと分化する。
Bリンパ球のBは骨髄bone marrowの頭文字Bに、Tリンパ球のTは胸腺thymusの頭文字Tに由来する。
(4)誤り。免疫グロブリンを産生するのは、Bリンパ球が分化した形成細胞である。
(5)誤り。免疫グロブリンは、体液性免疫を担っている。
細胞性免疫は、Tリンパ球から分化した細胞障害性T細胞が担っている。
2018年09月27日
国家試験解説「人体の構造と機能及び疾病の成り立ち(No.41)」
Q41.血液系疾患に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)血友病は、ビタミンK欠乏により起きる。
(2)特発性血小板減少性紫斑病(ITP)では、骨髄の低形成がみられる。
(3)鉄欠乏性貧血では、血清フェリチン値は低下する。
(4)溶血性貧血では、血清ハプトグロビン値は上昇する。
(5)再生不良性貧血は、葉酸欠乏により起きる。
【解説】…正答(3)
(1)誤り。血友病は先天性の血液凝固障害で、血液凝固因子の欠乏により生じる。
第[因子の欠乏で血友病A、第\因子の欠乏で血友病Bとなる。
ビタミンK欠乏とは関係しない。
(2)誤り。特発性血小板減少性紫斑病は、何らかの原因により血小板に対する自己抗体が産生される
自己免疫疾患であり、骨髄の低形成はみられない。
血小板の破壊亢進により、血小板の減少と出血傾向をきたす。
なお、骨盤の低形成は再生不良性貧血などでみられる。
(3)正しい。フェリチンとは主に肝臓に蓄えられている鉄であり、鉄欠乏性貧血では最も早く減少する。
鉄欠乏性貧血は、@貯蔵鉄の減少→A血清鉄の減少→Bヘモグロビン鉄の減少→C組織鉄の減少
と進行する。
鉄欠乏性貧血の血液検査所見として、
総鉄結合能(TIBC)及び不飽和鉄結合能(UIBC)の上昇も重要である。
(4)誤り。ハプトグロビンは、ヘモグロビンの輸送たんぱく質であり、
溶血した赤血球から遊離するヘモグロビンに結合して肝臓に運搬する。
溶血性貧血では、溶血の亢進に伴いハプトグロビンの消費が増大するため、
血清ハプトグロビン値は低下する。
(5)誤り。再生不良性貧血は、骨盤の造血機能が低下した貧血で、
赤血球、白血球、血小板のすべてが減少する(汎血性減少)。
先天性の場合、ファンコニ貧血が原因となる。
後天性の場合は、原因不明の特発性のものと、薬物や放射線などによる続発性のものがある。
葉酸結合により起こる貧血は、巨赤芽球性貧血である。
2018年09月26日
国家試験解説「人体の構造と機能及び疾病の成り立ち(No.40)」
Q40.血液系に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)赤血球の寿命は、約21日である。
(2)赤芽球の分裂・増殖は、エリスロポエチンにより抑制される。
(3)血小板は、核をもつ。
(4)単球が血管外へ遊走すると、マクロファージになる。
(5)肥満細胞は、異物を貪食する。
【解説】…正答(4)
(1)誤り。赤血球の寿命は約120日である。
寿命を迎えた赤血球は、主に脾臓や肝臓で破壊される。
(2)誤り。赤芽球の分裂・増殖は、腎臓で産生されるエリスロポエチンにより促進される。
(3)誤り。血小板及び赤血球は、核をもたない。
なお、白血球は核をもつ。
(4)正しい。単球は、血管外へ遊走するとマクロファージに分化する。
マクロファージは強い貪食能をもち、
老廃物の処理や好中球が貪食できない微生物などに対する防御を担うとともに、
外来性抗原の提示も行う。
(5)誤り。好中球やマクロファージは貪食能をもつが、肥満細胞は貪食能をもたない。
肥満細胞は、ヒスタミンなどの炎症メディエーターを分泌して炎症を惹起したり、
T型アレルギーに関与したりする。
2018年09月25日
国家試験解説「人体の構造と機能及び疾病の成り立ち(No.39)」
Q39.妊娠、分娩と乳汁分泌に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)プロラクチンの急激な分泌増加により、排卵が起こる。
(2)着床後、受精卵の卵割が始まる。
(3)胎盤を通して、母体と胎児の血球が混合する。
(4)プロラクチンは、子宮を収縮させる。
(5)オキシトシンは、射乳を起こす。
【解説】…正答(5)
(1)誤り。排卵は、下垂体前葉からの黄体形成ホルモン(LH)の急激な分泌増加により起こる。
なお、排卵前にLHが一過性に分泌される現象をLHサージという。
(2)誤り。卵割は、受精完了後に始まる。
卵管膨大部で受精した受精卵は、細胞分裂を繰り返しながら卵管内を通過し、
子宮腔に到達して着床する。
(3)誤り。胎盤内の繊毛間腔は母体血で満たされており、その中に繊毛が浮遊している。
繊毛内には胎児の毛細血管が走っており、ここで母体血の胎児血との間でガス交換、
栄養分の授受が行われるが、母体と胎児の血球が混合することはない。
(4)誤り。糸球を収縮させるのは、下垂体後葉から分泌されるオキシトシンである。
下垂体前葉から分泌されるプロラクチンは、乳腺の発育や乳汁の分泌などに関与する。
(5)正しい。オキシトシンは、子宮の収縮の他、射乳にも関与する。