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2021年07月08日
授業力アップ
期末考査の放課後、授業力アップの研修会が開かれた。
今年度はこれで2回目である。
この研修会に先立ち、生徒による授業評価があり、評価の高かった先生方が、授業のコツについて話をされた。
私はそのメンバーには入らなかった。
嬉しくもあり、淋しくもあり、と少し複雑な心境になった。
これまで、「授業の上手な丹澤先生」で通ってきたこともあり、何となく気まずい気持ちにもなった。
冷静に考えれば、昨今の私の授業は、準備も工夫も手抜き状態なので、当然と言えば当然だ。
若手の先生方が、次々と台頭してくるのなら、それは嬉しいことでもあり、応援しなくなる。
そんな折にも、横から口を出し、老害ぶりを発揮してはいけないのだろうと思う。
授業は学校の命である。
生徒も先生も、授業が楽しくなければ、学校生活は成り立たない。
生徒の立場から見れば、6時間、つまらない授業のためにじっと座っているのは拷問だろうし、先生側から見ても彼等の実力を上げてこそ、その仕事が全うされるというものだ。
若手の先生たちは、ぜひ、ベテランの先生方の智慧を共有して欲しい。
そして実践して欲しい。
失敗したら、工夫して、また立ち上がって、チャレンジして欲しい。
二度、三度で挫けず、何度も何度もチャレンジし続けて欲しい。
その中にこそ、光が見えてくるのであり、いつしかベテランと言われる立場になっていくのだ。
かつて、向山氏らのグループが授業を法則化した。
その後も、たくさんの智慧が、研究者によって公開されている。
その中には、先人たちの経験がぎっしり詰まっている。
私も、学びを深め、初心に戻って、さらに精進していきたい。
惰性ではなく、まさに現役のまま、惜しまれつつこの仕事を終えたいと思う。
授業は全精力を傾けるべきものであり、その価値がある。
生徒指導も授業から…、である。
今年度はこれで2回目である。
この研修会に先立ち、生徒による授業評価があり、評価の高かった先生方が、授業のコツについて話をされた。
私はそのメンバーには入らなかった。
嬉しくもあり、淋しくもあり、と少し複雑な心境になった。
これまで、「授業の上手な丹澤先生」で通ってきたこともあり、何となく気まずい気持ちにもなった。
冷静に考えれば、昨今の私の授業は、準備も工夫も手抜き状態なので、当然と言えば当然だ。
若手の先生方が、次々と台頭してくるのなら、それは嬉しいことでもあり、応援しなくなる。
そんな折にも、横から口を出し、老害ぶりを発揮してはいけないのだろうと思う。
授業は学校の命である。
生徒も先生も、授業が楽しくなければ、学校生活は成り立たない。
生徒の立場から見れば、6時間、つまらない授業のためにじっと座っているのは拷問だろうし、先生側から見ても彼等の実力を上げてこそ、その仕事が全うされるというものだ。
若手の先生たちは、ぜひ、ベテランの先生方の智慧を共有して欲しい。
そして実践して欲しい。
失敗したら、工夫して、また立ち上がって、チャレンジして欲しい。
二度、三度で挫けず、何度も何度もチャレンジし続けて欲しい。
その中にこそ、光が見えてくるのであり、いつしかベテランと言われる立場になっていくのだ。
かつて、向山氏らのグループが授業を法則化した。
その後も、たくさんの智慧が、研究者によって公開されている。
その中には、先人たちの経験がぎっしり詰まっている。
私も、学びを深め、初心に戻って、さらに精進していきたい。
惰性ではなく、まさに現役のまま、惜しまれつつこの仕事を終えたいと思う。
授業は全精力を傾けるべきものであり、その価値がある。
生徒指導も授業から…、である。
2021年07月04日
雨を望みつつ…
明日から期末考査だというのに、野球部の練習がある。
大雨ならば、選手たちも諦めがつくのだろうが、ちょっとでも雨が小降りになると、
「丹澤先生、練習どうしますか?」
「雨だろ?」
「小雨です。練習しましょう。」
となる。
中3にとっては最後の大会。
中学校野球の集大成だ。
当然、負ければそれで出場できる大会はなくなり、実質、現役の選手とはいえなくなる。
もっとも、うちの場合は、そのまま高校野球につながっているので、引退というイメージは薄い。
「もう、野球はやらない」、という生徒にとっては真の引退になるが、そういう選手は、今年はほとんどいない。
夏くらいから高校野球の練習に合流すれば、そのままの流れで高校野球のメンバーになれるだろう。
少し休んでから…、と何ヶ月も間を開けてしまうと、ハードルが高くなって、なかなか苦しくなる。
梅雨の真っ最中なので、雨は予想されるのだが、大会が近づいてくると、晴れる日も恋しくなる。一方で、大会も雨の中かも知れず、雨の練習もやっておきたい。
と、思いつつも、試験問題準備にも追われ、私の心の奥底では、「ざー、と雨が降って欲しいな」、という思いがあるらしい。
昨今、ちょっと疲れがたまってしまっているのも事実。
このまま試験、大会と突入するのか…。
少し遅れてグランドに出る。
開放された学校では、多くの生徒たちが、明日からの期末考査の勉強をしている。
グランドにいるのは、野球部だけだ。
高校野球すらやっていない…。
「なかなか、自分たちでよくやっているじゃないか…。」
私は彼等の練習を見て、そう思った。
だから、何も言わずに、ただただ練習を見ていた。
私も、もう一踏ん張りせねばなるまい…。
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大雨ならば、選手たちも諦めがつくのだろうが、ちょっとでも雨が小降りになると、
「丹澤先生、練習どうしますか?」
「雨だろ?」
「小雨です。練習しましょう。」
となる。
中3にとっては最後の大会。
中学校野球の集大成だ。
当然、負ければそれで出場できる大会はなくなり、実質、現役の選手とはいえなくなる。
もっとも、うちの場合は、そのまま高校野球につながっているので、引退というイメージは薄い。
「もう、野球はやらない」、という生徒にとっては真の引退になるが、そういう選手は、今年はほとんどいない。
夏くらいから高校野球の練習に合流すれば、そのままの流れで高校野球のメンバーになれるだろう。
少し休んでから…、と何ヶ月も間を開けてしまうと、ハードルが高くなって、なかなか苦しくなる。
梅雨の真っ最中なので、雨は予想されるのだが、大会が近づいてくると、晴れる日も恋しくなる。一方で、大会も雨の中かも知れず、雨の練習もやっておきたい。
と、思いつつも、試験問題準備にも追われ、私の心の奥底では、「ざー、と雨が降って欲しいな」、という思いがあるらしい。
昨今、ちょっと疲れがたまってしまっているのも事実。
このまま試験、大会と突入するのか…。
少し遅れてグランドに出る。
開放された学校では、多くの生徒たちが、明日からの期末考査の勉強をしている。
グランドにいるのは、野球部だけだ。
高校野球すらやっていない…。
「なかなか、自分たちでよくやっているじゃないか…。」
私は彼等の練習を見て、そう思った。
だから、何も言わずに、ただただ練習を見ていた。
私も、もう一踏ん張りせねばなるまい…。
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2021年07月02日
監督会議
夏の大会(総体)の監督会議があった。
大会の組合せ抽選が行われる。
今朝、中3のN君が、「丹澤先生、抽選頑張って下さい」、と言った。
私の学校はシードではないので、どこかの下(した)山に、入るだけ。
抽選だって、学校番号順なので、一番最後に引くか、一番最初に引くかのどちらかだ。
思えば、ここ十年来、「抽選頑張ってください」、などと言われたことはなかった。
H君は、気の利く頼れる生徒である。
今回は最初にくじを引いた。
結果、立派な球場で試合ができることになった。
中3の最後の舞台としては、ありがたいことだろう。
大会は来週だ。
会議では、「春の大会の開催の有無」についての意見交換もあった。
近県で、春の大会を行っているのが、非常に少なくなっている、というのである。
暑い夏で熱中症が頻発したために、夏の大会が2週間ほど早くなった。
そのために、春の大会との日程が近くなってしまった。
一方で、春の大会は、全国につながる上位大会がなく、実施の意味があるのか、などと校長会で議論されたという。
もちろん野球専門部では、「春の大会をなくそう」、などという意見はなかった。
私は、「春の大会から夏の大会までの期間こそ、一番モチベーションが高くなり、一番技術的も精神的も成長する時期なので、貴重な機会だ」、と思っている。
大人の都合で、子どもたちの貴重な機会を奪ってはいけない。
教員と学校の負担減が、本来の目的なのかも知れないが、負担減にする方策は、まだまだ他にもある。
ともあれ、いよいよ中3最後の大会が近づいてきた。
私の学校では、期末考査の4日目、最終日の翌日が大会初日だ。
他の公立校と比べて、とても不利なのだが、それだからこそ、時間を工夫して、やりがいもあるというものだ。
さあ、がんばろう!
大会の組合せ抽選が行われる。
今朝、中3のN君が、「丹澤先生、抽選頑張って下さい」、と言った。
私の学校はシードではないので、どこかの下(した)山に、入るだけ。
抽選だって、学校番号順なので、一番最後に引くか、一番最初に引くかのどちらかだ。
思えば、ここ十年来、「抽選頑張ってください」、などと言われたことはなかった。
H君は、気の利く頼れる生徒である。
今回は最初にくじを引いた。
結果、立派な球場で試合ができることになった。
中3の最後の舞台としては、ありがたいことだろう。
大会は来週だ。
会議では、「春の大会の開催の有無」についての意見交換もあった。
近県で、春の大会を行っているのが、非常に少なくなっている、というのである。
暑い夏で熱中症が頻発したために、夏の大会が2週間ほど早くなった。
そのために、春の大会との日程が近くなってしまった。
一方で、春の大会は、全国につながる上位大会がなく、実施の意味があるのか、などと校長会で議論されたという。
もちろん野球専門部では、「春の大会をなくそう」、などという意見はなかった。
私は、「春の大会から夏の大会までの期間こそ、一番モチベーションが高くなり、一番技術的も精神的も成長する時期なので、貴重な機会だ」、と思っている。
大人の都合で、子どもたちの貴重な機会を奪ってはいけない。
教員と学校の負担減が、本来の目的なのかも知れないが、負担減にする方策は、まだまだ他にもある。
ともあれ、いよいよ中3最後の大会が近づいてきた。
私の学校では、期末考査の4日目、最終日の翌日が大会初日だ。
他の公立校と比べて、とても不利なのだが、それだからこそ、時間を工夫して、やりがいもあるというものだ。
さあ、がんばろう!
2021年07月01日
朝の声出し
中学校の朝の会が元気だ。
各クラスの声出しがすごい。
「中学校全クラスが元気に声を出せるのは、開校以来ですよね。」
私は、学年主任にそう話しかけた。
彼は、そのきっかけを作った今の中3を指導したのだ。
中3から中2が感化され、中3を見学した中1が、さらに元気よくなり、その刺激を受けた中2が更に頑張って…、という具合にお互い刺激し合って、今の状況ができている。
「声を出せ」と言われて出す声はホンモノではない。
野球部内にも声の出せない選手がいるが、彼等であっても、教室では声を出している。
要は、野球のプレーに自信が持てないのだろう。
そんな風だから、驚いているのが高校生。
「俺たちが中学のときは、こんなんじゃなかった…。」
と最初は思っていたが、だんだんと感化され、先日は、高校生が中学生の朝の会に見学に来た。
もはや学校中を巻き込むような、一大イベントになりつつあるようだ。
だが、冷静に考えれば、これでやっと公立中学校の基準。
それでも、大人しく、人見知りの内弁慶な生徒たちの多い私の学校でも、何かが変わろうとしているようでもある。
もちろんクラスの中には、周りから「声を出せ!」と言われる生徒もいるが、彼等も、徐々に声が出てくるのである。
大声を出すことで、気分がすっきりする。
朝、なんとなくモヤモヤ感があったものが、声出しによって、それが吹っ切れる。
そんな効果もあるに違いない。
近隣の学校では、いかに声を出させるかを目的として、クラス毎に校歌を歌わせるイベントがあると聞く。
新学期直後のことだろうが、皆、いろいろ工夫しているようだ…。
各クラスの声出しがすごい。
「中学校全クラスが元気に声を出せるのは、開校以来ですよね。」
私は、学年主任にそう話しかけた。
彼は、そのきっかけを作った今の中3を指導したのだ。
中3から中2が感化され、中3を見学した中1が、さらに元気よくなり、その刺激を受けた中2が更に頑張って…、という具合にお互い刺激し合って、今の状況ができている。
「声を出せ」と言われて出す声はホンモノではない。
野球部内にも声の出せない選手がいるが、彼等であっても、教室では声を出している。
要は、野球のプレーに自信が持てないのだろう。
そんな風だから、驚いているのが高校生。
「俺たちが中学のときは、こんなんじゃなかった…。」
と最初は思っていたが、だんだんと感化され、先日は、高校生が中学生の朝の会に見学に来た。
もはや学校中を巻き込むような、一大イベントになりつつあるようだ。
だが、冷静に考えれば、これでやっと公立中学校の基準。
それでも、大人しく、人見知りの内弁慶な生徒たちの多い私の学校でも、何かが変わろうとしているようでもある。
もちろんクラスの中には、周りから「声を出せ!」と言われる生徒もいるが、彼等も、徐々に声が出てくるのである。
大声を出すことで、気分がすっきりする。
朝、なんとなくモヤモヤ感があったものが、声出しによって、それが吹っ切れる。
そんな効果もあるに違いない。
近隣の学校では、いかに声を出させるかを目的として、クラス毎に校歌を歌わせるイベントがあると聞く。
新学期直後のことだろうが、皆、いろいろ工夫しているようだ…。
2021年06月28日
やる気
「今日は、やる気が湧かなかったのですが、わざと笑顔を作って、何とか踏ん張ってみました。このところ就かれています。でも、自分でスイッチを入れられるように頑張ります。」
中一のSのノートに、こんな言葉が書いてあった。
どんな人間でも、いつでもやる気満々、という訳にはいかない。
ちょっとした原因で、やる気が失せてしまったり、肉体的な疲労時にも気分が滅入る。
そんなときに、やる気がなくなって、ちょっと怠惰になったりもする。
しかし、そのノートを書いたSは違う。
彼は、自分で自家発電しているのだ。
これはすごい…。
こんな風にノートに書けば、さらに自分自身を鼓舞することができる。
「自分はこんな努力をしているのだ」、と他の人に知られることで、怠け心への抑止力にもなる。
何より、「やる気のない姿を、決して他の人には見せまい」、という強い意志が見える。
そして、「どうやったら、やる気が湧いてくるか」、を考え、実行し、前向きに生きているのだ。
何だか中1の生徒に、励まされているようにも思える。
本当は、教員側が、彼等のやる気を引き出し、その才能を伸ばしてやらねばならないはずなのに、Sは、ノートに書いて、私たちを励ましている。
Sの評判は頗る良い。
友人からも、「けじめができている」、「信頼感がある」、「行動力がある」、「皆のリーダー」などなど、賞賛の声も大きい。
私は祈るような気持ちで、「このままどんどん大きくなってくれ。この先もきっと、たくさんの試練は訪れるだろうが、その都度乗り越え、さらに成長して、世界に羽ばたく人材になってくれ」、と願う。
きっと私など足下にも及ばない、そんな立場の新人類になるのだろう。
私は、Sと一時期で会えただけでも幸せである。
中一のSのノートに、こんな言葉が書いてあった。
どんな人間でも、いつでもやる気満々、という訳にはいかない。
ちょっとした原因で、やる気が失せてしまったり、肉体的な疲労時にも気分が滅入る。
そんなときに、やる気がなくなって、ちょっと怠惰になったりもする。
しかし、そのノートを書いたSは違う。
彼は、自分で自家発電しているのだ。
これはすごい…。
こんな風にノートに書けば、さらに自分自身を鼓舞することができる。
「自分はこんな努力をしているのだ」、と他の人に知られることで、怠け心への抑止力にもなる。
何より、「やる気のない姿を、決して他の人には見せまい」、という強い意志が見える。
そして、「どうやったら、やる気が湧いてくるか」、を考え、実行し、前向きに生きているのだ。
何だか中1の生徒に、励まされているようにも思える。
本当は、教員側が、彼等のやる気を引き出し、その才能を伸ばしてやらねばならないはずなのに、Sは、ノートに書いて、私たちを励ましている。
Sの評判は頗る良い。
友人からも、「けじめができている」、「信頼感がある」、「行動力がある」、「皆のリーダー」などなど、賞賛の声も大きい。
私は祈るような気持ちで、「このままどんどん大きくなってくれ。この先もきっと、たくさんの試練は訪れるだろうが、その都度乗り越え、さらに成長して、世界に羽ばたく人材になってくれ」、と願う。
きっと私など足下にも及ばない、そんな立場の新人類になるのだろう。
私は、Sと一時期で会えただけでも幸せである。
2021年06月27日
OBの存在
高校野球部が遠征で出掛けたので、久しぶりに学校の野球場で練習した。
草の生えていないグランドは、やはり気持ちが良い。
試験直前ということもあり、「長くやればいい…」、というものでもないので、午前中の数時間の練習。
久しぶりの実践練習。
今日は、みんなが良かった。
どのプレーも、一生懸命やっていた。
「打席に立った時には、ランナーや守備の位置を確認して、自分が何をしなくてはいけないかを考えなさい。そして、次のバッターが誰で、その人が何ができるかまでを、考えなさい。」
私の檄が飛ぶ。
久しぶりの指導…。
結局、自分たちで考えることが出来なければ、サインプレーなど決まりようがないのだ。
自分の考えていることと同じサインが出るからこそ、安心できる。
たとえ、思いもよらないサインだったとしても、監督の意図は伝わる…。
そんな折り、中学野球部のOBが練習を見に来た。
「おー、すげー。」
など声を掛けながら、後輩たちのプレーに声援を送っている。
後輩たちも、先輩たちにいいところを見せようと必死だ。
確かに、今年のチームは、OBたちよりはレベルが高い。
しかも彼等は、春も夏も大会がなくなっての引退だった。
しばらく彼等の声を聞いた後、私はOBたちに声を掛けた。
「おっ、ランナでもやりに来たか…。」
すると、OBの一人が、
「丹澤先生、いらしたんですね。静かになりましたね。」
と言い放った。
なるほど、昨今の私は静かなのだろう。
昔の私を知っている人は、「ものすごく静かになった」と言うに違いない。
OBは有り難い。
こんな風に声を掛けてくれるだけも、現役たちの励みになる。
それに、私も嬉しい…。
有り難いことだ。
草の生えていないグランドは、やはり気持ちが良い。
試験直前ということもあり、「長くやればいい…」、というものでもないので、午前中の数時間の練習。
久しぶりの実践練習。
今日は、みんなが良かった。
どのプレーも、一生懸命やっていた。
「打席に立った時には、ランナーや守備の位置を確認して、自分が何をしなくてはいけないかを考えなさい。そして、次のバッターが誰で、その人が何ができるかまでを、考えなさい。」
私の檄が飛ぶ。
久しぶりの指導…。
結局、自分たちで考えることが出来なければ、サインプレーなど決まりようがないのだ。
自分の考えていることと同じサインが出るからこそ、安心できる。
たとえ、思いもよらないサインだったとしても、監督の意図は伝わる…。
そんな折り、中学野球部のOBが練習を見に来た。
「おー、すげー。」
など声を掛けながら、後輩たちのプレーに声援を送っている。
後輩たちも、先輩たちにいいところを見せようと必死だ。
確かに、今年のチームは、OBたちよりはレベルが高い。
しかも彼等は、春も夏も大会がなくなっての引退だった。
しばらく彼等の声を聞いた後、私はOBたちに声を掛けた。
「おっ、ランナでもやりに来たか…。」
すると、OBの一人が、
「丹澤先生、いらしたんですね。静かになりましたね。」
と言い放った。
なるほど、昨今の私は静かなのだろう。
昔の私を知っている人は、「ものすごく静かになった」と言うに違いない。
OBは有り難い。
こんな風に声を掛けてくれるだけも、現役たちの励みになる。
それに、私も嬉しい…。
有り難いことだ。
2021年06月26日
勉強への処方箋
学年主任から頼まれて、生徒からの質問が『勉強への処方箋』を書いてみた。
一時間半くらいで、一気に記し、2000字弱ほどになった。
一人ひとりの生徒に語りかけるように書いてみた。
この先、どのように使われるかは分からない。
これまでの教員生活の総決算のつもりで書いてみた。
だが、私の心には邪心があったようだ。
この処方箋を依頼されたのが、今朝。
それを受けてのことだったが、夕方には完成させ、学年主任に送った。
「丹澤先生、もう作っちゃったの? すごいね〜。」
密かに私はその言葉を求めていた。
見返りを求めていたのである。
醜い私の心が、褒められたいという邪な思いを抱かせたのである。
何てことはない、そのモチベーションで一気に書き上げたという訳だ。
愛には、砂塵を含めてはいけない。
与えきりで、その心は無心で、純粋でなくてはいけない。
愛という言葉が抽象的すぎるなら、「仕事」と置き換えてもよい。
「仕事」は、その純粋な思いがあってこそ、いい仕事になるのだ。
その意味で、今回の私の仕事は、成功したとは言えないと思う。
高校生の時、『倫理』の授業で、思春期の特徴として、『愛されたい。認められたい。自分のことは自分でしたい』、というものがあると教えてもらった。
まさに今の私は、この状態なのか…。
思春期の、悩み多き、安定性のない時期と同じ、ということになる。
自分の存在意義を感じられない職場には居られない、と言う。
もしかしたら私自身、懸命に、自分の存在意義を見つけようとしているのかも知れない…。
そろそろここ十数年を精算すべき時期なのだろう。
一時間半くらいで、一気に記し、2000字弱ほどになった。
一人ひとりの生徒に語りかけるように書いてみた。
この先、どのように使われるかは分からない。
これまでの教員生活の総決算のつもりで書いてみた。
だが、私の心には邪心があったようだ。
この処方箋を依頼されたのが、今朝。
それを受けてのことだったが、夕方には完成させ、学年主任に送った。
「丹澤先生、もう作っちゃったの? すごいね〜。」
密かに私はその言葉を求めていた。
見返りを求めていたのである。
醜い私の心が、褒められたいという邪な思いを抱かせたのである。
何てことはない、そのモチベーションで一気に書き上げたという訳だ。
愛には、砂塵を含めてはいけない。
与えきりで、その心は無心で、純粋でなくてはいけない。
愛という言葉が抽象的すぎるなら、「仕事」と置き換えてもよい。
「仕事」は、その純粋な思いがあってこそ、いい仕事になるのだ。
その意味で、今回の私の仕事は、成功したとは言えないと思う。
高校生の時、『倫理』の授業で、思春期の特徴として、『愛されたい。認められたい。自分のことは自分でしたい』、というものがあると教えてもらった。
まさに今の私は、この状態なのか…。
思春期の、悩み多き、安定性のない時期と同じ、ということになる。
自分の存在意義を感じられない職場には居られない、と言う。
もしかしたら私自身、懸命に、自分の存在意義を見つけようとしているのかも知れない…。
そろそろここ十数年を精算すべき時期なのだろう。
2021年06月24日
続・公開授業
公開授業の研究会が行われた。
今回、三人の先生の授業を公開し、その授業について、皆で学び合おうというのである。
私は、二人の先生の授業を見たが、一番注目していたのは、中1の学級活動の授業だった。
だが、ちょうど自分の授業と重なって、見学することができなかった。
学級活動の授業は、即、学級経営と直結する。
授業の様子も、どれだけ生徒と教師の人間関係を構築できているかにかかっている。
聞くところによると、大変よい授業で、先生たちは大絶賛であった。
喜ばしい限りだ。
「日頃の、担任の先生の指導が、きちんと授業に生きている…。」
という指摘も多く、まさに人徳の表れだろう。
「どれだけ授業準備されたのですか?」
などという質問もあり、大変周到深く授業構成を考えられた授業であったようである。
公開授業は、たくさんの準備ができる。
だから、『見せる』ための『よそ行き授業』になるのだ。
つまり普段の授業とは違うものであり、研究のための授業になる。
そうしたスタイルを嫌って、研究授業をやりたがらない先生もいるが、たまには、大勢に見られ、多少の緊張感のなかで行う授業も、いい刺激になるだろう。
およそ教員は、一生をかけて、「良い授業」を追求する。
毎回の授業を振り返り、時に自己嫌悪に陥りながらも、何とか平均打率を上げるべく、次の授業に臨んでいく。
私も、「まずまずかな…」と思った授業は数少ない。
たいていの場合、教師側が良かったと思う授業ほど、生徒からは良かったという印象は得られないものだ。
単なる自己満足に陥ることなく、日々工夫の連続で、我々教師は生きている。
改めて、「良い授業」とは何だろう、と思う。
結局は、教師自身の全人格で勝負するしかあるまい…。
今回、三人の先生の授業を公開し、その授業について、皆で学び合おうというのである。
私は、二人の先生の授業を見たが、一番注目していたのは、中1の学級活動の授業だった。
だが、ちょうど自分の授業と重なって、見学することができなかった。
学級活動の授業は、即、学級経営と直結する。
授業の様子も、どれだけ生徒と教師の人間関係を構築できているかにかかっている。
聞くところによると、大変よい授業で、先生たちは大絶賛であった。
喜ばしい限りだ。
「日頃の、担任の先生の指導が、きちんと授業に生きている…。」
という指摘も多く、まさに人徳の表れだろう。
「どれだけ授業準備されたのですか?」
などという質問もあり、大変周到深く授業構成を考えられた授業であったようである。
公開授業は、たくさんの準備ができる。
だから、『見せる』ための『よそ行き授業』になるのだ。
つまり普段の授業とは違うものであり、研究のための授業になる。
そうしたスタイルを嫌って、研究授業をやりたがらない先生もいるが、たまには、大勢に見られ、多少の緊張感のなかで行う授業も、いい刺激になるだろう。
およそ教員は、一生をかけて、「良い授業」を追求する。
毎回の授業を振り返り、時に自己嫌悪に陥りながらも、何とか平均打率を上げるべく、次の授業に臨んでいく。
私も、「まずまずかな…」と思った授業は数少ない。
たいていの場合、教師側が良かったと思う授業ほど、生徒からは良かったという印象は得られないものだ。
単なる自己満足に陥ることなく、日々工夫の連続で、我々教師は生きている。
改めて、「良い授業」とは何だろう、と思う。
結局は、教師自身の全人格で勝負するしかあるまい…。
2021年06月23日
運転手と草刈りマシン
先日来、野球部をほとんど指導していない。
学校のグランドは高校野球が使っているので、中学野球は5q離れた近隣のグランドまで出掛ける。
自動車で行けば、7分程度だが、生徒たちの送迎も私の仕事だ。
学校から離れ、里山の自然の中のグランドなので、環境はいい。
何となく、学校から離れた感じがして、リフレッシュにもなる。
表土が流れ、水はけが悪くなってしまったこと、あっという間に草ボウボウになってしまうことが、困ったことだが、それでもグランドを占有できるのは、有り難いことだ。
電気も水道も使えるので、マシンも使えるし、水分補給もできる。
ただ、町が手配してくれる草刈りは年一回なので、それ以外の草刈りはすべて自分でやらないといけない。
この時期、草の繁茂が激しく、放っておくと1メートル近くになる。
グランド内の外野の辺りは、あっという間に50cmほどになるので、この時期は草刈りが欠かせない…。
だから、ここ数日、私は運転手兼草刈りマシンと化しているのだ。
大会まであと2週間。
チーム事情は極めて悪い。
自分たちで練習させた方が、意識は高まるのだが、その集中力の持続とチームワークがない。
だが、私は、ひたすら草を刈る。
あたかも無言の抵抗のようにも見える。
奴らは、車で連れて行ってもらえることも、草刈りをしてもらえることも当たり前に思っているのではないか、という気持ちもよぎる…。
もうしばらく草刈りマシンは続きそうだ。
学校のグランドは高校野球が使っているので、中学野球は5q離れた近隣のグランドまで出掛ける。
自動車で行けば、7分程度だが、生徒たちの送迎も私の仕事だ。
学校から離れ、里山の自然の中のグランドなので、環境はいい。
何となく、学校から離れた感じがして、リフレッシュにもなる。
表土が流れ、水はけが悪くなってしまったこと、あっという間に草ボウボウになってしまうことが、困ったことだが、それでもグランドを占有できるのは、有り難いことだ。
電気も水道も使えるので、マシンも使えるし、水分補給もできる。
ただ、町が手配してくれる草刈りは年一回なので、それ以外の草刈りはすべて自分でやらないといけない。
この時期、草の繁茂が激しく、放っておくと1メートル近くになる。
グランド内の外野の辺りは、あっという間に50cmほどになるので、この時期は草刈りが欠かせない…。
だから、ここ数日、私は運転手兼草刈りマシンと化しているのだ。
大会まであと2週間。
チーム事情は極めて悪い。
自分たちで練習させた方が、意識は高まるのだが、その集中力の持続とチームワークがない。
だが、私は、ひたすら草を刈る。
あたかも無言の抵抗のようにも見える。
奴らは、車で連れて行ってもらえることも、草刈りをしてもらえることも当たり前に思っているのではないか、という気持ちもよぎる…。
もうしばらく草刈りマシンは続きそうだ。
2021年06月22日
面談にて
昨日、私がすっぽかしてしまったので、今日の面談になった。
年2回の人事面談でもある。
「この半年で、私がどんな仕事をしたのか…」、を振り返ってみると、やはり、「私は働いていないのだろうな…」と思う。ただただ授業をして、部活をして、という生活の繰り返しである。
振り返ると、このところめっきり体力が落ちてしまった。
これほどまでに急降下をするものか、と体力増強について意識を払っていない自分に憤るほどだ。
この体力の衰えは、「いざ」というところで踏ん張りが利かなくなり、それが気力を萎えさせ、仕事量が減っているように思う。
それを伝えたつもりだったのだが、理解されたなかったようなので、「若手へのアドバイス」についてすこし述べてみた。
このところ若手のアドバイスについて困惑している。
どこまで言ってよいものか、分からないのである。
彼等の教育に対する貪欲さも感じられない。
アドバイスを受けようという気持ちも感じられない。
その上、自分は優れている、自分は他の人とは違う、とも思っているふしがある。
こんな風だから、私もよほどのことがないと、忠告めいたことは言わなくなってしまった。
それによって、学校としての伝統が失われ、路線が変わってしまうことも知っているが、もはや、私の手に負える状態ではなくなってしまった。
ならば、「失敗してから言うか…」、などと極めて私の生き方とは反対の状態になってしまう。
とは言っても、私の学校では、陰で皆が支え、何重にもブロックしているので、授業が崩壊したり、クラスが滅茶苦茶になったり、など目立った事件は起こりえないのだ。
だか、そのことすら、彼等は気づいていないようにも見える。
現代若者の気質だろうか…。
私は面談で、「彼等への指導が難しく、十分出来ておらず、またどうしてよいか分からないので、放置状態になっている」、と反省点を述べた。
その意味では、教頭と意見が一致した。
おかしな面談になった。
年2回の人事面談でもある。
「この半年で、私がどんな仕事をしたのか…」、を振り返ってみると、やはり、「私は働いていないのだろうな…」と思う。ただただ授業をして、部活をして、という生活の繰り返しである。
振り返ると、このところめっきり体力が落ちてしまった。
これほどまでに急降下をするものか、と体力増強について意識を払っていない自分に憤るほどだ。
この体力の衰えは、「いざ」というところで踏ん張りが利かなくなり、それが気力を萎えさせ、仕事量が減っているように思う。
それを伝えたつもりだったのだが、理解されたなかったようなので、「若手へのアドバイス」についてすこし述べてみた。
このところ若手のアドバイスについて困惑している。
どこまで言ってよいものか、分からないのである。
彼等の教育に対する貪欲さも感じられない。
アドバイスを受けようという気持ちも感じられない。
その上、自分は優れている、自分は他の人とは違う、とも思っているふしがある。
こんな風だから、私もよほどのことがないと、忠告めいたことは言わなくなってしまった。
それによって、学校としての伝統が失われ、路線が変わってしまうことも知っているが、もはや、私の手に負える状態ではなくなってしまった。
ならば、「失敗してから言うか…」、などと極めて私の生き方とは反対の状態になってしまう。
とは言っても、私の学校では、陰で皆が支え、何重にもブロックしているので、授業が崩壊したり、クラスが滅茶苦茶になったり、など目立った事件は起こりえないのだ。
だか、そのことすら、彼等は気づいていないようにも見える。
現代若者の気質だろうか…。
私は面談で、「彼等への指導が難しく、十分出来ておらず、またどうしてよいか分からないので、放置状態になっている」、と反省点を述べた。
その意味では、教頭と意見が一致した。
おかしな面談になった。