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2020年01月10日

天下鳴動 プレイレビュー

正月に【天下鳴動】をプレイ。ゲームマーケット2018年大賞作品とのこと。
4人で2回やって2回とも勝利ならず。

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ルールをざっくりと説明すると、
  • 陣取りゲーム
  • 陣地は11個で2点〜12点までの価値がある
  • サイコロを振り、出目により陣地に派兵
  • サイコロを振る代わりに特殊行動も1回だけ可能
  • 派兵が全て終わると戦闘、兵数1位と2位が点数獲得
  • 低価値の陣地から順に戦闘、1位は隣接地に増兵できる
  • より多くの点数を獲得した人が勝利
  • 非公開情報なし

参考→天下鳴動(ふうかのボードゲーム日記)

ダイスを3つ振ってそのうち2つの組み合わせで派兵する陣地を決定するルール(3+4なら7点の陣地に派兵)なので、なるべく大きい目を出して価値の高い陣地に派兵したほうが基本的に有利です。
基本的、というのは低価値の陣地で勝つと高価値の陣地への増兵が見込めるからで、低い目が有効になることもあります。残り1つのダイス目で派兵人数を決めるので、この3ダイスの分け方が主な選択ポイントとなります。(1回だけ振り直せます。)

もう一つの選択性として特殊行動があり、ダイスを振る代わりに1度だけ選べます。内容としては派兵したコマを操作するもので、場に出ている5枚のカードから一つを選んで使用します。ある程度場が固まってからのほうが目算が立てやすく、相手による妨害も受けにくいので後半に使うのがセオリーになると思われます。

1戦目は初プレイが僕だけだったので経験者と組んで相談しながらプレイしました。2人体制のおかげか悪くないプレイだったと思いますが相手の出目がよく点数届かず。2戦目は低価値の陣地での小競り合いに拘泥してしまったせいかまったく点数が伸びませんでした。無念。

手札等の非公開情報がないので「思わぬ伏兵による大逆転劇」のようなものは生まれにくく、後半は詰将棋のような思考力が必要となってきます。ダイス目の影響が大きいのでランダム性も高いですが、戦略性はかなり高いと言えるでしょう。

やれることが2種類(しかも1種は1度のみ)なので、行動がシンプルで大変わかりやすいゲームです。ただその分、ゲーム展開は画一的になりがちなようです。みんなでワイワイ楽しくというよりは、比較的、勝敗にこだわる人向けのゲームと言えるのではないでしょうか。

ゲーム傾向所感

◆戦略性……非常に戦略的
低い高い 

◆行動の複雑さ……シンプル
単純複雑

◆展開の多様性……画一的
画一多様

◆モチーフの風味……薄め
薄い濃い





タグ:天下鳴動

2020年01月04日

【2020】あけましておめでとうございます。

2020年賀状.png
三が日は完全なる寝正月であっという間に過ぎてしまいました…。取り返さねば。
イラストはシャドウバースより【リトルミュースナイト】と【回帰する抱擁・ラティカ】です。

今年はもうちょっと更新頻度を上げたい。1/10から「とある科学の超電磁砲T」が放送されるので、久々にアニメの感想記事も上げていこうと思っております。

それでは本年もよろしくお願い申し上げます。




posted by ぺーた at 18:15 | Comment(0) | TrackBack(0) | イラスト

2019年12月31日

【e-Sports】リニューアルしたシャドバプロリーグが面白い【シャドウバース】


年の瀬をいかがお過ごしでしょうか。シャドウバースは新パックが実装されて盛り上がっておりますが、ひとまず世界大会お疲れ様でした。いろいろ立て込んでおり決勝だけ見ましたが、極限状態での戦いは大変見ごたえがありました。観客の多くが気づいているリーサルをファイナリストが見逃したり、逆に大多数が思い描いていた選択肢とは別の正着を導き出し、勝利へと繋げたり、1億という賞金がかかった状況では強靭なメンタルが求められることをまざまざと感じました。e-「スポーツ」の名に恥じない激戦だったと思います。伊達政宗最強なんだよなあ。

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多くが想定していた「ブレブレ(対象ミュースナイト)→ヴァイディ進化→影の侵食(2枚目)」ではなく「ブレブレ(対象カラト)→ジェネドラ全体3点→極光の天使」の選択肢を取り、有り得た負け筋(フェザーフォルクP→ナテラナテラ→アニエスアニエス)を潰していく台湾のsasamumu選手。返ってきたターンで伊達政宗をドローして世界王者に。

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RAGEシャドウバースプロリーグ・公式サイト
さて、世界戦の興奮冷めやらぬところですが、この記事はプロリーグについてのご紹介です。プロリーグは現在2019-20年度の2ndシーズンで、開始から4期目にあたります。以下に簡単に歴史を振り返ります。(ご存知の方は読み飛ばしていただいて大丈夫です。)
・2018年度1stシーズン
【auデトネーション】【名古屋OJAベビースター】【よしもとLibalent】【レバンガ☆SAPPORO】の4チームでスタート。初シーズンの優勝はレバンガ。

・2018年度2ndシーズン
【横浜F・マリノス】【AXIZ】の2チームが追加参戦し6チームでリーグ戦。上位3チーム(au、レバンガ、マリノス)でファイナルシーズンを戦い、優勝はau。

・2018年度年間王者決定戦
1stシーズン優勝のレバンガと2ndシーズン優勝のauで対決。レバンガが勝利し年間王者に。

・19-20年度1stシーズン
【G×G】がさらに参戦し7チームでリーグ戦。上位3チーム(AXIZ、よしもと、au)でファイナルシーズンを戦い、よしもとが前期優勝。

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そして今。19-20年度2ndシーズンに【福岡ソフトバンクホークスゲーミング】が参戦し8チームでリーグ戦。現在第12節まで終了し、終盤戦に突入しております。

で、このプロリーグですが黎明期なせいかルールがころころ変わってきました。まあ毎回新規参入チームがあれば当然でしょうか。前期の7チーム体制のときなどは、奇数なので必然的に毎回1チームお休みになります。シャドバは能力変更やカード追加でちょくちょく環境が変わるのですが、変わった直後のタイミングで環境を読むのはなかなか大変なことで、そういう時期にお休みのチームがあると普通に不公平では?と思わなくもありません。まあプロとして活躍する人たちにしてみれば誤差かもしれませんが、理論上不公平があるのはあまりよろしくない。ついでに7チーム体制のときは試合数が6戦しかなかったのでその点も不満でした。

RSPL_02.JPG
RAGE ShadowverseProLeague19-20 2ndシーズン11(AbemaTV)
が、今回(19-20年度2nd)から大幅にルールが変わり、たいへん面白くなりました。8チームになったことでお休みチームがなくなったのもいいのですが、「ローテーション」レギュレーションでの対決が大きく変わりました。以下に変更点を書きます。
・旧ルール
2pickで1戦の後、ローテBO3(2リーダーを使用し2本先取で勝利)を2戦。3戦中2勝したチームの勝ち。
ローテのリーダーは重複NGなので4リーダー使用する必要アリ。デッキは事前に公開。プロチームは4人なので1人出場しない選手がいる。

・新ルール
2pickで1戦の後、ローテは「登録した5リーダーから1リーダーを選び1戦勝負」を3回行う。2pickの1勝を合わせて3勝先取したチームの勝利。2-2の場合延長戦をローテで1戦行う。
ローテ戦は一度使用したリーダーは使用不可。デッキは直前公開。4戦やるので選手は基本的に全員出場する。

以上です。
このルールの何が面白いかというと、デッキ公開時期が直前なのでリアルタイムで「作戦会議」が見られるところではないかと思います。観戦している我々もどのリーダーを出すのがいいか考えられるので、ライブ感と一体感が生まれるように思います。身体を使うスポーツや、格闘ゲーム等のリアルタイム性の高いeスポーツと比較してシャドバに足りなかったものが今回で補完されたように感じます……っていうのは言い過ぎかな。ただエンタメ性が上がったのは間違いないかと思います。(土曜日は簡易配信のため見られません。)

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作戦会議中のチームの様子もそれぞれ面白いです。出場が終わった2pick担当選手が書記を担当するのはだいたい共通していますが、ボードに書く相性表は結構チームで違ったりします。【G×G】の作戦会議に至っては最初の1分でコントをやる、という、観戦者を楽しませることを意識したものになっています。コメントが草で埋まるのは見どころです。ただこれは自らハンデを背負っているわけで、戦績が伴わないと批判の対象にもなるでしょう。プロとしての意識と力が試されるところです。

この方式だと相性のいいデッキを当てる「当て勝ち」が発生するので、戦術より戦略、個人戦よりもチーム戦の要素が強くなっているようにも感じますが、両チームとも同じ戦略を選択してミラー戦(同リーダー対決)になることも多々あるため、そこではやはり個人の力が重要になってきます。実際、第三節のレバンガVSauでは3戦ともロイヤル-ヴァンプ-ビショップのミラー対決となりました。アツい。

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また5リーダーを選出しなければいけないので、ランクマッチではそこまで見かけないようなデッキでもプロによる運用を観戦できます。リオードロイヤル等の特殊なデッキの使い方、対処方法などが見られるのは有意義かと思います。

以上、新しくなったプロリーグのご紹介でした。世界大会ほどの緊迫感ではないですがこれまでよりぐっとエンタメ性が増した戦いを楽しめるので、年明け1/11から開始の最終盤戦からでもぜひお楽しみください。それではよいお年を。




posted by ぺーた at 19:20 | Comment(0) | TrackBack(0) | ゲーム

2019年10月06日

シャドウバース「森羅咆哮」レビュー がっかりカードワースト10

注目カードレビューと同時に出しかったのですが若干忙しくてズルズルと遅くなりました。
新環境開始されて10日ほど経ちますが、みなさん楽しんでおられますでしょうか。

・特に記述がない限りは「ローテーション」環境を前提としております。
・「がっかり」カードなので弱いと思うカードとは若干異なります。
・画像の著作権はすべてCygamesに帰属します。

森羅咆哮 がっかりカードワースト10
10,9,8位【ロンリネスゴースト】【取り憑く悪霊】【ソウルスナッチャー】
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ロンリネスゴースト:ラストワード 自リーダーは「相手のターン終了時ゴースト2体を出しこの能力を失う」を持つ。
取り憑く悪霊:ファンファーレ エンハンス6 +2/+2、必殺を持つ。自分の他フォロワー1体に必殺付与。
ソウルスナッチャー:ファンファーレ ネクロマンス3 ゾンビ1を出す。

ネクロから3枚。効果も弱ければ今回追加の「自然」軸でもないのがつらい。【ロンリネスゴースト】は【冥守の頂点・アイシャ】の起動に使えないこともないが【死の夢の少女】のほうが有用だろう。【ソウルスナッチャー】はネクロマンス使用量が昔に比べれば控えめになっているが、さりとて採用したいほどの効果でもない。先日行われた「ジェムオブフォーチュン」レギュレーションのグランプリでは活躍できるかもしれない。【取り憑く悪霊】はエルフの【猛毒の姫・リコリス】に近い効果であちらはなかなかの盤面掌握力があるのだが、あちらは4PPでこちらは6PP。突進でもついていれば話は違ったかもしれない。
3枚ともこれから【森羅咆哮】がローテ落ちするまで15ヶ月のあいだ2pickとOpen6以外で見かけることはほぼないだろう。

7,6位【美食の伝道者】【スウィートディテクティブ】
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美食の伝道者:ファンファーレ 自分の他のフォロワー1体を+1/+1。手札に自然カードがある場合+2/+2。
スウィートディテクティブ:ファンファーレ 探偵の調査1枚を手札に加える
探偵の調査:2コストスペル。1ドロー。エンハンス6の場合3ドロー。

ニュートラルより2枚。どちらもそれだけ?と言いたくなる効果。中型フォロワーには盤面コントロール力が求められることが多く、+2/+2は有利に働くこともあるが、進化権が飛び交う時間帯に他フォロワーが残っている状況がまれである。探偵はインフレ進むこのご時世に目を疑うテキスト。2/1/3がそもそもあまり採用したくないスペックであり、獲得できる【探偵の調査】もランクマッチではついぞ見たことがないレベルのカードである。ニュートラルはパワー低めに設定してあるのかもしれないが、こういう限定構築ですら見向きもされないカードたちを追加する意義とは一体なんだろうか……。初心者にテンポロスの痛みを教えるという意義はあるかもしれない。

5位【ドラゴンシェフ】
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ファンファーレ 自リーダーを1回復。自分の場にアミュレットがある場合3回復。

基本的に回復するだけのカードは【エイラの祈祷】のようなシナジーがない限りあまり採用されない。アミュ参照ではあるが自然カードでなくナテラのカウントも進まない点がマイナス。ただ自然ドラゴンはナテラの大樹をプレイする分じりじりとテンポロスしていく恐れがあり、アグロに弱いことが懸念される。自然疾走ビショップ等が台頭して環境速度が上がるなら検討価値はあるかもしれない。

4位【豪腕のゴーレム】
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ファンファーレ 土の秘術 突進を持ち、ジャンクゴーレム(0/2守護)1体を出す。
ファンファーレ エンハンス7 +4/+4。


土の秘術デッキは基本的にバーン系になりがちなので、土の印は消費するからにはリーダーにダメージを与えて欲しいところである。突進付与と0/2守護に消費するのはコストパフォーマンスが悪すぎる。ただウィッチは低コスト守護がほぼないので、後攻4T目に【ハンマーソーサラー・ジオス】の進化に添えておくという使い方が考えられる。ジオス軸で組むなら低コストスペルを入れたくないので土とも相性がよく、一考の価値はあるかもしれない。また、疾走の多い今環境では0/2守護がアグロ対決をギリギリで制することもあるかもしれない。

3位【対空射撃】
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自フォロワーかアミュレット1つを手札に戻す。相手フォロワー1体に3ダメ。

弱カードレビューではなく、がっかりカードレビューです。何ががっかりかというと、ひとえに【豪風のリノセウス】が強くなりすぎるのでは?という点。アンリミテッドでの猛威は周知である。強化するにしてももう少しコストの大きいバウンスカードが追加されると思っていた。ここまで凶悪な相方を戻してしまってはリーサルターンが7〜8Tになる超高速環境が訪れるかもしれない。

2位【シヴァ】
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守護 ファンファーレ 自リーダーは「自ターン終了時、
6、9、12ターン目なら、自リーダーを2回復。
7、10、13ターン目なら、自フォロワーすべてを+1/+0。
8、11、14ターン目なら、相手リーダーに4ダメ」を持つ。重複しない。


リーダー付与効果は長くゲームを続けるほど恩恵を得られるものだが、前述のように超高速環境が予想される中、この効果は即効性が低すぎるように思う。せめてリーダー4ダメが9T目にくるなら【ラグナアウェイク】とのコンボが期待できたのだが、11T目では少々遅い。ただ2位とはしたが効果自体はなかなかおもしろく、守護も有用なので環境が遅くなるか、今後相性のいいカードが追加されると化ける可能性は高い。

1位【魔神の使役者】
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ファンファーレ スペブが5回以下なら1枚、6〜11回なら異なる2枚、12回以上なら異なる3枚、
カシオペア、ジライヤ、アドラメレク、魔将軍・ヘクター、
昏き底より出でる者、ダークジャンヌ、断罪者・シルヴィアの中からランダムで手札に加える。


今回のパルプンテ枠。前回のがっかり1位は【再編の女神・ウルズ】にした記憶があるが、やはりランダム性が高いカードは使えない。【ベビーエルフ・メイ】のように「対象」がランダムなものや【真実の宣告】【至高神・ゼウス】のように期待値を高めに持っていけるものは使えるが、このカードは「効果」がランダムで期待値も3/7が上限なのがつらいところ。せめて1枚はチョイスできるか、最大スペブ条件がもう少し軽いか、コストが下がったりするなら十分採用範囲だったと思うのだが、残念ながら現状ではYouTuber用のおもちゃだろう。おもしろコンボ動画が上がることを期待したい。
総評
今回の「自然」ギミックのカードについては単体で評価するのが難しく、結果として自然と関係ないカードを選ぶことになりました。この10日で環境がある程度固まり、シヴァなどは意外に高い評価をされているようにも思いますが、一応リリース前評価というコンセプトでやっておりますので2位に残しました。他にドラゴンシェフなんかもまれに見かけるので、今回はどうしようもないカードがかなり少ないパックなのではないでしょうか。使いでのあるカードが多く、構築に幅が出るという意味では楽しい環境が期待できるかもしれません。




posted by ぺーた at 13:55 | Comment(0) | TrackBack(0) | ゲーム

2019年09月19日

シャドウバース「森羅咆哮」レビュー 注目カードベスト10

シャドバの新パックの時期ですね。ということで3ヶ月弱ぶりの更新です。
今回も注目カードとがっかりカードをレビューしていきたいと思います。今回はプレリリースがあるためちょっぴり早めの情報全公開になりましたね。
ちなみに前回のレビューですが、まあ見ていただければ分かるのですが【マシンブックソーサラー】と【魅惑の一撃】をがっかりカード扱いするという大外れをやらかしました。まあマシンブックに関しては、機械ウィッチの隆盛は復讐ヴァンプがナーフされた後なのでノーカン!ノーカンです!……と言い張れないこともないですが、魅惑に関して言えばその復讐ヴでも機械ヴでも初期から投入されたので完全に見込み違いでした。反省。
……まあそんなわけで、今回も凡人の繰り言として当てにしないでご覧ください。

・特に記述がない限りは「ローテーション」環境を前提としております。
・「注目」カードなので強いと思うカードとは若干異なります。
・画像の著作権はすべてCygamesに帰属します。

森羅咆哮 注目カードベスト10
10位【ワンダーコック】&【母なる君】
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ワンダーコック:ファンファーレ 名前の異なる自然カードを2枚デッキから手札に加える。
母なる君:ファンファーレ ナテラが1枚破壊されていたら2回攻撃をもつ。3枚破壊されていたらターン終了時に1回だけ復活して進化する。進化前は突進と必殺、進化後は守護を持つ。

今回追加のコンセプト【自然】をテーマにしたデッキにほぼ確実に入るであろうニュートラルカード。【ワンダーコック】は帰ってきた【純心の歌い手】と言える性能。テンポロス(簡単に言うと盤面が弱くなること)は激しいので、歌い手活躍時より3コスがマッチョになった現在では不用意に出すと負けに直結する恐れがあるが、それでも多くのデッキで見ることになるだろう。こいつ自身は自然じゃないのも良ポイント。
【母なる君】は自然デッキで組んでいれば条件の達成は容易で、盤面処理能力が高く守護を張ってターンを返せる。後述するが今回のパックでは疾走を持つカードが大量に増えたので守護の重要性が上がると考えられる。こちらもよく見るカードとなるだろう。

9位【エレメンタル・マナ】&各種マナ
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ナテラの大樹を1枚手札に加える。
5ターン目以降ならPP1回復。10ターン目以降なら、ランダムフォロワー1体に2ダメとリーダーに2ダメ


こちらも自然デッキならば3投確実なカード。各リーダーに存在し、10ターン目以降の効果がそれぞれリーダーに相応しいものになっている。ただ今回は疾走カードが増えたこともあり長期戦になりづらそうなため、各種マナの差は実質的に小さいと考えられる。ウィッチはスペルブーストに利用できることもあり、有用度ではエレメンタル・マナが半歩リードしているのではないだろうか。

8位【ラグナアウェイク】
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ランダム相手フォロワー1体に3ダメ。
エンハンス9 ヴィズヤ・イザルエ・ジオテト(すべて0/10/10)のうち1枚をチョイスして手札に加える

ヴィズヤ:ファンファーレ 手札をすべて捨て、ターン終了時に相手の体力の最大値を2にする
イザルエ:ファンファーレ 自分のデッキを3枚にまで削り、全フォロワーとアミュレット消滅
ジオテト:ファンファーレ 自分のPP最大値を-8する。他のカードの能力を受けない 突進

2PPのランダム3ダメスペルは【魅惑の一撃】の活躍も記憶に新しいので有用だろう。しかしこのカードの本旨はエンハンス9で獲得できるなんとも効果がド派手な3フォロワー。それぞれ【アスタロトの宣告(ただしターン終了時)】【バハムート】【ヘブンリーイージス】っぽい効果になっている。どれもデメリットが大きく使いづらい印象はあるが3種類選べるのは大きい。盤面で勝っていればヴィズヤ、【粛清の英雄・メイシア】へつなぐ王手ならイザルエ、ライフに余裕があればジオテトなど、ケースに合わせて切り札として使っていけるのではないだろうか。

7位【豊穣の闘士・アイリーネ】
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ファンファーレ これを含まず4枚以上プレイしていたなら進化する。
進化後:守護 2回攻撃 攻撃時のダメージは0になる


進化後の効果がてんこ盛り。疾走が多くなりそうな環境で守護も有用。進化応酬ターンに普通に進化しても強いし、後半も4プレイ進化で盤面制圧しつつ4/4守護が屹立する。フィニッシャーではないが中盤を支えるカードとしては最上級のパワーを備えているのではないだろうか。

6位【覆面の闘士・シャランゼア】
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必殺 ファンファーレ ターン中に2ドロー以上していたら疾走を持つ

シャドウバース秋の疾走祭り第1弾。条件達成にはターン開始時にドローするので1回追加でドローすればよい。ヴァンプは【悪夢の始まり】を筆頭にドローソースに恵まれているので容易だろう。新規コンセプト、ドローヴァンプの成立を予感させるカードである。【ナテラの大樹】でもドローできるので自然コンセプトとも無理なく共生できるのではないだろうか。

5位【蒼海の主・ネプチューン】
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アクセラ3 オルカ1体を出しそれは疾走を持つ。
守護 オルカが出るたび疾走を持つ。 ファンファーレ オルカを2体出す。


シャドウバース秋の疾走祭り第2弾。過去のカード【ネプチューン】のリメイクであるがカード内容としては今回ローテ落ちする【ポセイドン】の攻撃的バージョンといった印象。ポセイドンは守護の裏に大型フォロワーが立つ点が強かったので使い方としては別物になってくるが、【暴竜・伊達政宗】との凶悪コンボは健在。自然デッキとのシナジーはないが最後のひと削りとして採用されることも多いだろう。
ちなみにネプチューン(ローマ神話)はポセイドン(ギリシャ神話)と同一存在とされるので、これらのカードの相似はモチーフに準拠したものとなっていて面白い。今後ゼウスに似たようなカードがユピテルという名前で出るかも知れない。

4位【君臨する猛虎】
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アクセラ4 スティールナイト・ヘヴィーナイト・ナイトを1体ずつを出す。
疾走 ファンファーレ 破壊された自フォロワーが10体以上なら他のフォロワー1体は+2/+2されて疾走を持つ。


シャドウバース秋の疾走祭り第3弾。フォロワー破壊数シナジーということでやはり【炎獅子の大将軍】とのコンボが期待できる。猛虎と獅子の共演である。アクセラ4で3体横並びできるのが自身の効果とも噛み合っていてこのコンセプトなら3投確実のカードと言える。大将軍が入る機械ロイヤルデッキは現状でもそれなりに戦えているので心強い増援となる。【高潔なる騎士・レイサム】の穴を埋めることが期待されるカードである。

3位【報復の白き刃・アニエス】
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疾走 自アミュレットが破壊されるたび、手札のこのカードのコストを-1する。ナテラの大樹なら-2する。

シャドウバース秋の疾走祭り第……何弾だっけ。4弾?今回のビショップは特に疾走カードが多い。現行主流の【清純なる祈り・エイラ】を軸としたデッキが並べたフォロワーを重戦車のように強化して殴るデッキなので、逆のコンセプトをということだろうか。【ミュースプリンセス・ミルフィ】とのコンボは強力で、ゴリゴリ下がってずらずら並んでばしばし走ってくる、【次元の魔女・ドロシー】デッキのような展開が想像できる。ドロシーは同時期に【テミスの審判】や【サラマンダーブレス】【黙示録】が存在してもTier1に君臨した実績があるので、全体除去に乏しい近年の環境では自然疾走ビショップが猛威を振るうかもしれない。

2位【エレメントシャーマン・ライリー】
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直接召喚 ターン開始時、Xが7以上ならデッキから場に出す。
疾走 場に出た時+X/+0する。Xは自分がプレイしたナテラの大樹の枚数


シャドウバース秋の疾走祭り、最終弾はウィッチである。先程のアニエスと同様に仕込みが必要なカードだが、こちらは直接召喚であるため手札になくてもよいのが利点。もちろん引いてしまうリスクはあるが、ご丁寧なことに【マナリアの叡智】というデッキに戻すカードも同時に追加され、【神秘の指輪】と違って足を引っ張りにくい効果なので無理なく入れられる。心配された【運命の導き】のローテ落ちだが【カオスウィザード】が追加されたのでスペブ軸と自然軸の共存も期待できる。ナテラ7回プレイが平均何ターンになるかは想定が難しいが、ライリーが2回or2体同時に走ってゲームエンドという展開が次環境ではよく見られるのではないだろうか。

1位【呪われし影・ヴァイディ】
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ファンファーレ 影の侵食1枚を手札に加える。
【進化後】必殺。進化時、影の侵食全てのコストを-2する。

影の侵食:4コススペル。「ターン終了時、相手のリーダーにXダメージ。Xは「破壊された自分のナテラの大樹の数」である」をリーダー付与。重複しない。2枚目以降のプレイ時はランダムな相手のフォロワー1体を破壊。

疾走フォロワーが乱舞する環境になるなら、安全に守護を立てられるニュートラルカードの【母なる君】の需要が高まると思われるが、ヴァイディの【影の侵食】はそれを無視してダメージを与えられる点が強力。森羅咆哮で一番最初に発表されたカードで、ナテラの大樹の供給がどれほどになるかが評価の鍵だったが、蓋を開けてみると【雷電のヴェロキラプトル】や【旋風のプテラノドン】などで安定供給が望めそうである。しかも影の侵食は進化時効果によりコストを下げられるのでプレイ時の隙もほとんどない点が強力。先程のライリー以上に「早く」「大きい」ダメージを「守護に関係なく」与えられるであろう、前期の【絢爛のセクシーヴァンパイア】ばりのテコ入れ凶悪カードと予測できる。
……どうでもいいが外見がどう見てもヴァンパイアフォロワーなので、慣れるのに時間がかかりそうである。
総評
ちまちま書いてるうちにプレリリースが開始してしまいましたが、プレイされてる方はプレイ感いかがでしょうか。事前予想としてはやはりヴァイディがスピードと貫通力で一歩抜けているように思います。ライリーも9Tキルがさほど難しくなさそうで、選外になったネクロは環境スピードについていけなさそうなイメージです。
今回の【ナテラの大樹】ギミックは盤面をいじくりつつドローを進められるのでカードゲームらしいプレイ感を楽しめそうな気がします。プレリリースはちょっとやる予定がないので1週間後が楽しみです。




posted by ぺーた at 16:32 | Comment(0) | TrackBack(0) | ゲーム

2019年06月27日

シャドウバース リバース・オブ・グローリー がっかりカードワースト10

一つ前に続いて今度はがっかりカードワースト10です。
メンテ中の暇つぶしにご覧ください。

・特に記述がない限りは「ローテーション」環境を前提としております。
・画像の著作権はすべてCygamesに帰属します。
リバース・オブ・グローリー がっかりカードワースト10
10位【重装のゴリアテ】
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ファンファーレ エンハンス7 +4/+4する。 エンハンス10 さらに+4/+4する。

俺たちのゴリアテが帰ってきた!ゴリアテといえば4/3/4スタッツの代名詞であり、同スタッツを持つ能力持ちが効果を発揮できなかったときに「ただのゴリアテじゃん」と引き合いに出される、使われないカードの代名詞でもある。そのゴリアテスタッツはそのままに、エンハンスで巨大になる効果だけが追加されての帰還である。うーん、残念ながらただ巨大なだけのフォロワーは弱いのがカードゲームの常識である。ただ3つの時間帯においてプレイできるので2pickでは活躍の場があるかもしれない。ネクロの【グレートレッサーマミー】のコストをセレスで下げて11点ゴリアテを疾走させるというコンボも可能なのでゴリアテファンは狙ってみよう。
9位【豊穣の季節】
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2枚ドロー。このターン中に(これを含めず)2プレイ以上していたなら代わりに3枚ドロー。

3コス2ドロー+αというのは標準的なスペックなのだが、どうしてもテンポロス(簡単に言うと盤面上で不利になること)が課題となる。前回ヴァンパイアにではあるが【悪夢の始まり】という1/1を2体場に出すテンポロスの少ないドローソースが追加されたので、それと比較するとどうしても霞んでしまう。エルフにもフォロワー限定ではあるが1/3を出しつつ2ドローできる【森の女王・リザ】がいるので彼女がローテにいる間は採用されないだろう。
8位【加虐の独房】
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カウントダウン2 ファンファーレと自分のターン終了時、自リーダーに1ダメを与え、1ドロー。

こちらは3コスで3ドローのカードだがやはりテンポロスする上に自分にダメージまで受ける。自傷は相応の構築をすればメリットに転用できるが、自傷デッキのフィニッシャーである【闇喰らいの蝙蝠】がローテ落ちするところなのでタイミングが最悪である。やはり先述した【悪夢の始まり】を使うべきと思う。【姦淫の絶傑・ヴァーナレク】はまだ健在なので、彼女を主軸とした自傷デッキが開発されれば居場所があるかもしれない。
7位【魅惑の一撃】
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手札のヴァンパイアフォロワー1枚を+2/+0する。ランダムな相手フォロワー1体に3ダメージ。自分の手札に選択できるカードがないとプレイできない。

2コスト3点スペルは標準的スペックであるが、対象がランダムなのが残念。ただし潜伏を取れるメリットにもなるので【歴戦の旅ガエル】や【月の刃・リオード】が採用されるであろう潜伏ロイヤルに親を殺された人は採用してもいいだろう。【ヴェノムバイト】では先行2Tのリオードを取れないので有用である。逆に言うとそれ以外では使い勝手がよろしくない。【絢爛のセクシーヴァンパイア】でハンドバフ疾走ヴァンプのポテンシャルが向上すれば一考の価値はあると思う。
6位【麗しきフェンサー】
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ファンファーレ 自分の兵士フォロワー1体を+1/+0する。
エンハンス5 そのフォロワーは疾走を持つ。


初期のロイヤルを支えた【フェンサー】も再誕。しかしながらスタッツが変わらず2/2/1ではインフレについて行けてない印象が強い。体力1は【マジックミサイル】や【操り人形】の的である。疾走付与は強力な効果に見えるがなんらかのインチキを施さない限り最大5コスフォロワーにしか付与できず、ロイヤルなら自前で疾走を持つ5コスト以上のフォロワーを用意できるのであまり使われないだろう。
5位【マシンブックソーサラー】
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ファンファーレ このバトル中自分のリーダーは「自分が機械カードをプレイするたびPPを1回復」を持つ。重複しない。

リーダー付与のPP回復効果ということで一見強そうに見えるのが個人的にガッカリポイント高めである。このフォロワー自体が弱いので、そのデメリットを解消してメリットを享受するまでに結構な時間がかかるのが難点。カードゲームにおいては「先行投資する」動きは弱く、「借金して踏み倒す」動きが強いのである。別リーダーになるが、リーダー付与効果を与える【絢爛の紡ぎ手・コルワ】や【翠嵐の斧使い】がどんどん強化されていったことを考えると、本体スペックの時点で強力でなければなかなか使われないことがわかる。エルフ自体が不遇だったので一概には言えないかも知れないが……。
4位【ライトニングキャット】&【存在の霧散】
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ライトニングキャット:ファンファーレ デッキが20枚以下なら相手のリーダーかフォロワー1体に2ダメージ。
存在の霧散:相手のフォロワー1体を消滅。デッキが20枚以下ならPPを4回復。

BOS(蒼空の騎士)からウィッチに追加されたコンセプトである、デッキが20枚以下なら〜シリーズの追加カード。ローテ環境ではドローを重ねて【暗黒の召喚師】でフィニッシュするデッキが一時流行ったが、Tier1とまでは行かなかった。BOSが3ヶ月後に落ちるのでこのコンセプトは今パックが最も仲間が多い期間ということになるが……暗黒の召喚師が(おそらく2pick基準でのバランス調整で)ナーフされたこともあり最後の輝きを見せるのは難しそうである。存在の霧散のほうはライオウィッチに入る可能性もなくはないが、基本的には2pickでの活躍に期待するカードと言える。
3位【聡明のドラゴニュートスカラー】&【風に乗る者・エイファ】
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聡明のドラゴニュートスカラー:このフォロワーは攻撃されない。 ファンファーレと進化時、自分の手札1枚を捨てて1ドロー。
風に乗る者・エイファ:疾走。このフォロワーは攻撃されない。

攻撃されない系のカードはサービス開始時からあるが、活躍したのは【ダークドラグーン・フォルテ】と【原初の竜使い】くらい。どちらも他の効果を目当てに入れるカードなので、攻撃されない系が強いコンセプトでないのは歴史が証明している。……というより、この能力を得るためにスペックが犠牲になるのが弱いのかもしれない。エイファの4/2/1など目も当てられない。こちらもマジックミサイルの餌食である。ドラゴニュートスカラーはディスカードコンセプトも兼ねているがこちらも歴史的に不遇。しかし現在似たような効果の【飛翔の竜人】がフェイスドラゴンに採用されているのでそちらでの席はあるかもしれない。
2位【竜の財宝】
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カウントダウン20 自分の場にフォロワーが出るたびカウントダウンを1進める。ラストワード ドラゴンスフィア1つを出す。
ファンファーレ エンハンス8 カウントダウンを10進めてヘルフレイムドラゴン2体を出す。

ドラゴンスフィア:自分のターン終了時、守護を持たない自分のフォロワーすべてをインフェルノドラゴンに変身させる。

【冒涜の球体】や【炎獅子の大将軍】直接召喚の前例を見るに、1ターン目に置けたとしても20体場に出すのはかなり後半になってしまう。ドラゴンはロイヤルやネメシスほど横並びが得意ではない点もネック。エンハンス8で出す分には隙が少なく盤面処理もできるのだが、8PPからカウントダウンを10進めてインフェルノドラゴンを出すのがかなり悠長な展開に思う。ロングゲームをするなら9PPでサタンを出したほうが強いのでは。まあサタンは出す瞬間に隙ができやすいので、そのあたりで差別化が図れるかもしれない。動画映えはしそうであるがランクマッチで見る機会はなさそう。
1位【再編の女神・ウルズ】
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ファンファーレ 自分の他のフォロワー1体か相手のフォロワー1体を選択して破壊。
自フォロワーなら、バトル中に破壊された自フォロワーと同名のフォロワーをランダムに1体自分の場に出す。相手フォロワーなら、バトル中に破壊された相手フォロワーと同名のフォロワーをランダムに1体相手の場に出す。


環境初期にモルディカイをウルズで増やされてもう笑うしかなかったプレイヤーは多いだろう。せっかくの再誕であるが、今回は復活対象がなぜランダムなのか……。6/5/5は可も不可もないというスペックなので、フェアリー等の1コスを破壊すればまあ損をすることはないだろうが、デッキに投入したくなる使い方とは思えない。ネクロでゴーストを破壊して【昏く淀む者・タルタロス】や【永遠の決闘者・モルディカイ】などを一本釣りする使い方が考えられるが、フォロワーを使わないゴースト生成が最低でも2PPなので8PP必要になり、結局タルタロスを出せるターンである。ネクロマンスを使わないので他に使用できる点が強みではあるが……こちらもランクマッチや競技シーンで見かけることはなさそうである。……とはいえ、同じくランダム性で初期は忌避された【異界を統べるもの】が一躍競技シーンに躍り出たこともあったので、もしかしたらデッキビルダーの腕を見せつけられるカードとなるかもしれない。
総評
がっかりカードですが、レジェンドのわりになんだこれ、なんてカードがあればいじりやすいのですが今回の高レアリティカードは軒並みお強めでしたね。【至高神・ゼウス】や【闇の翼・オリヴィエ】あたりも使ってみないとわからないように思えます。ネメシスが若干不遇のように見えますが、機械フォロワーが増えたので【アイアロンの支配者・ベルフォメット】を軸としたデッキは結構やれるのでは、とも思っています。これと注目カードの記事が明日以降のデッキ生成の参考になれば幸いです。




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2019年06月26日

シャドウバース リバース・オブ・グローリー 注目カードベスト10

シャドバの記事がずいぶん久しぶりになってしまいました。前回がなんと「Dawnbreak Nightedge / 起源の光、終焉の闇」の追加カード評価だったので、今それらがローテ落ちするタイミングで記事を書いております。つまりは1年3ヶ月ぶりということに…。
シャドバ自体はやっており、「十禍絶傑」期以外は全てグランドマスターに到達していましたが、記事を書く余裕が取れませんでした。しかし今になって前回記事を見返すと、【闇喰らいの蝙蝠】など、大化けしたカードもあれば逆に【ケリドウェン】や【ルーニィ】など期待よりは奮わなかったカードもあるのがなかなか興味深いですね。
さて、今回追加されるパックは「リバース・オブ・グローリー」、伝説再び、というタイトルにふさわしくローテ落ちして久しい懐古カード大復活のコンセプトとなっております。まずは以前のように、注目カードから評価していきたいと思います。(そして今回、どうしても10枚に絞りきれなかったのでコンセプトごとに複数カードを合わせて紹介とさせていただきます。)

・特に記述がない限りは「ローテーション」環境を前提としております。
・「注目」カードなので強いと思うカードとは若干異なります。
・画像の著作権はすべてCygamesに帰属します。
リバース・オブ・グローリー 注目カードベスト10
10位【フロートボードマーセナリー】&【機械刃の斥候】
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フロートボードマーセナリー:ファンファーレ 機械・カードをランダムに1枚デッキから手札に加える。
機械刃の斥候:ファンファーレ 自分の手札に機械カードが2枚以上あるなら+2/+2する。
       進化時 自分の場に他の機械フォロワーがいるなら相手のフォロワー1体を破壊する。


マーセナリーは【メカゴブリン】【マシンエンジェル】に続く軽めのニュートラル機械カードということで、各種リーダーの機械コンセプトデッキの強化につながるだろう。サーチしてくる効果も強いので、機械コンセプトでなく単体で強い機械カードを投入したデッキにも採用される可能性がある。
そして機械コンセプトデッキの一つとして、機械ロイヤルの強化に【機械刃の斥候】がつながるだろう。3/4/4はかなり取りづらい上に確定除去能力も備えている。機械ロイヤルは現行でも十分パワーはあるのだが、結局フィニッシュが【高潔なる騎士・レイサム】頼りのところがあり、それならミッドレンジロイヤルでいいじゃん、となる点が不遇の所以だが、この斥候の序盤制圧力でコンセプトをアグロ寄りにするなどで差別化が図れるように思う。

9位【呪いの言霊・ジンジャー】
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自分のターン中、自分のフォロワーが進化したとき手札のこのカードのコストを-1する。
ファンファーレ ジンジャーの言霊1枚を手札に加える。
進化時 自分のリーダーは「ターン開始時、ジンジャーの言霊1枚を手札に加える」を持つ。重複しない。
ジンジャーの言霊:手札のフォロワー1枚のコストを1にして、1/1にする。

前回追加されたコンセプト、進化軸デッキのウィッチでの成立を予感させるカード。言霊はコストもスタッツも下げるので、ファンファーレかラストワードが強い高コストカードを下げる動きが考えられる。真っ先に候補に上がるのは【氷獄の王・サタン】だろうか。ジンジャーは後攻なら6T目には出せるので7サタンが可能になる。【闇の翼・オリヴィエ】等とも相性が良さそうである。現行ローテでは相性のいいカードが少なく、ウィッチにはEP獲得や自動進化手段が少ないのでまだまだパワー不足のように思えるが、今後に期待できるカードである。

8位【グレートレッサーマミー】
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進化時 ネクロマンス 8 自分の他のフォロワー1体は疾走を持つ。

誰もがナーフ前の【風読みの少年・ゼル】を思い出すであろう効果。しかしながらネクロはPP加速ができるわけではなく、7コスで13/13を出せるようなカードも現行ローテには存在しない点がネック。【永遠の花嫁・セレス】によりコストを下げた【屍竜・ファフニール】が相方として考えられるが、ファフニールの効果込の墓場が用意できないケースも多々考えられる。総合的に見てゼルほどの大暴れは期待できないが、ネクロは先述したセレスでコストをごまかせることもあり、今後ベストマッチな相方の登場に期待がかかるカードである。アンリミなら【滅殺の鎧】をブン投げて遊ぼう。「レッサー」には小さい・劣っているという意味があるので、その上に「グレート」がついているところにオクシモロン的面白さを感じる。

7位【天災のジェネシスドラゴン】
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アクセラ4 PP最大値を+1する。EPが1以上なら1消費して、互いのフォロワーすべてに3ダメージ。
疾走


PP加速と全体除去、そしてフィニッシャーを兼任する汎用性の高いカード。【斬竜剣士・ロイ】が落ちるのでその代わりとして投入できる。ロイはPP加速に5PPを費やしたがこれは4PPでできる点が強力。各種機械デッキは総じて【プロダクトマシーン】が横並びしてくるので全体除去を使う機会も多いだろう。ランプドラゴン復権のために期待がかかるカードである。余談だが、今段の復刻シリーズは、アルベールなど個人名持ちのカードは新しい称号が冠につくのに対し、ジェネドラやリノセウス、セクシーヴァンパイアなど個人名ではないカードは「○○の〜」という二つ名がつくように統一されている点が美しい。

6位【機械樹の番人】&【マシンクローエルフ】
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機械樹の番人:守護 ファンファーレ 自分の他のフォロワーorアミュレット1つを手札に戻す。戻したカードが機械なら1枚ドロー。
マシンクローエルフ:ファンファーレ このターン中に他の機械カードをプレイしていたなら疾走を持つ。

長らくTier1に姿を見かけなかったエルフの復権を予感させるカードその1と2。どちらも【機械ミノムシ】との相性が最高。番人は2/2守護に加えてメリットに転用可能な効果がついている。機械ミノムシとアグロデッキそのものの弱点である手札消費への解決となりえるだろう。クローエルフのほうは3/3/3の高スタッツに加えて疾走まで得られる。高スペックでありながら弱小チームの四番打者のような不遇をかこっていた【マシンランスエルフ】と合わせて、アグロ機械エルフの勃興が期待できるカードたちである。

5位【豪風のリノセウス】&【始祖の大狼・オムニス】
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豪風のリノセウス:ファンファーレ +X/+0する。Xは「バトル中に(今回を含めず)プレイした豪風のリノセウスの枚数」である。Xが5以上なら疾走を持つ。 進化後:自分のターン終了時手札に戻る。
始祖の大狼・オムニス:疾走 自分の場に大狼が出るたびそれは突進を持つ。
ファンファーレ 自分の場の他のカード2枚を戻す。戻した数だけ大狼を出す。


続けてエルフの復権を予感させるカードその3と4。リノセウスといえばローテ概念がない時代からアンリミに移って今までずっと活躍を続けているカードである。プレイヤーにダメージを与えた値を累計したらこいつがトップなのではないだろうか。リノ算が苦手でエルフが使えなかった身としては怨讐しかないが、あえて「おかえり」と言おう。ただし現状では旧カードほどの破壊力はなさそうである。【対空射撃】のような強力バウンス手段がもっと増えればフィニッシャーになりえるだろう。
そのバウンス手段としてオムニスもセットで紹介するが、これはリノセウスとの相性もいいが単体でも強そう。現行でも盤面にフェアリーを残すと【クイーンセイバー・シンシア】などで悪用されるので危険なのだが、大狼が突進してくるとなるとさらに盤面処理を強要されることになる。本体も疾走を持つので終盤の盤面制圧とフィニッシャーを兼任する強力カードである。

4位【ソウルストリーム】&【冥界神・ハデス】
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ソウルストリーム:自分のリーダーは「このターン終了時ゾンビを場が上限になるまで出す」を持つ。
エンハンス9 名前の違うネクロマンサーフォロワーをランダムに1枚ずつ、デッキから場が上限になるまで出し破壊する。

冥界神・ハデス:アクセラ6 互いのフォロワーすべてに3ダメージ。冥府への道1つを出す。コスト7のアクセラを持たないハデス1枚をデッキに加える。
ラストワード 冥府への道1つを出す。墓場を+6する。


ソウルストリームはかつての【ネフティス】に近い効果。個人的にはグラマスが実装されてはじめて到達したときのデッキがネフティスデッキだったので、似た効果が再録されて嬉しい限りである。ネフティスはコスト判定だったが今回は名前判定になっているので、コストカーブを歪める必要はないがNフォロワーの力を借りる必要が出てくる。Nフォロワーで現在強力なものと言えば進化軸などが挙げられるだろうか。また、旧モルディカイのような居座り続けるフォロワーはいないので別のフィニッシュ手段が求められる。
そしてそのフィニッシュ手段として注目されるのがハデス。【冥府への道】でシャドバの初期をエルフと組んで席巻したハデス様だが、今回は(ちゃんと)ネクロ所属になって帰ってきた。ソウルストリームで墓場が一気に貯まり、ネクロフォロワーを場に残らないものにすればさらにゾンビが出るので【新たなる運命】なしでも墓地30がかなり現実的なラインになるだろう。ソウルストリームが名前参照なのも、12コスと7コスがデッキに混在する可能性のあるハデスのために設計したデザイナーズコンボのように思える。

3位【レヴィオンシスターズ登場!】&【レヴィオンの英雄・アルベール】
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レヴィオンシスターズ登場!:マイム・ミイム・メイムのうち1枚をチョイスして手札に加える。
エンハンス 7 チョイスではなく全てを手札に加えてPPを6回復。

マイム:ファンファーレ レヴィオンフォロワーをランダムに1枚デッキから手札に加える。
ミイム:ファンファーレ PP2回復。自分の場に他のレヴィオンカードがあるなら3回復。
メイム:突進 ファンファーレ 自分の場に他のレヴィオンカードがあるなら+1/+1する。

レヴィオンの英雄・アルベール:疾走。攻撃時 他のレヴィオン・カードがあるなら+1/+0する。
ファンファーレ エンハンス9 名前の違うレヴィオンフォロワー(アルベール以外)をランダムに場が上限になるまで出す。


ロイヤルの7コスといえば【騎士王・アーサー】や【炎獅子の大将軍】など暴れすぎて8コスにナーフされることで有名だが、今回もその候補となりそうなカードである。7ターン目に合計スタッツ9/8で横展開しつつ1ドローできる。4点分突進もできる。アーサーのようにデッキ構築を歪める必要もないのでまさにお手軽に強いカードといえる。ついでに序盤引いても事故らない汎用性もある。欠点といえばスペルなので【白翼の戦神アイテール】で呼べないことくらいだろうか。
しかし悲しいお知らせとして、「神撃のバハムート」時代にはあった衣装の胸の穴がなくなっている。団長アルベール直々のデザインだというのに、よいこのシャドウバースの倫理基準の前にはやむなしか。しかし露出度で言えば【冥守の頂点・アイシャ】などのほうがよほど高いように見えるが、エロティシズムとはなかなか奥が深い概念である。
そしてそのムッツリイケメンのビリおじことアルベール団長だが、正直彼の強さは昔ほどではないように思える。9ターン目の横展開としては、機械ネクロの【つかの間の幸福】などと比べると並ぶ団員たちが小粒すぎる。ナーフ前のアーサーが7ターン目に同様の動きをしたことを考えると微妙。レヴィオン・タイプは【スカイセイバー・リーシャ】の起動を阻害する点もマイナス。アルベールを入れるとしてもマイムの効果で呼ぶためであり、エンハンス9で使う機会はなさそうである。

2位【清純なる祈り・エイラ】&【黄金の鐘】
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清純なる祈り・エイラ:守護。進化時にエイラの祈祷1枚を場に出す。
黄金の鐘:カウントダウン3 ファンファーレ 自分のリーダーを1回復。ラストワード 2枚ドロー。

かわいい見た目にも関わらずシャドバ史ワーストレベルのヘイトを買っていたエイラが帰ってきた。しかもなんと今回は2/2/2守護という良スペックに加えて進化で【エイラの祈祷】が場に出るので、前回の弱点、3PPでアミュレットを出すテンポロスが克服されている。(当人もちゃんと4/4になるので、以前の「進化時効果のあるフォロワーは+2+2されない」という暗黙の決まりは完全に過去のものとなったようである。)今はメカゴブリンや【機械腕の祈り手】などで1コス回復を獲得しやすい環境なので、流行りはしたが勝率は伴わなかった前回とは違う姿が見られるかもしれない。ただ、キーカードを引けないと弱いという欠点が他のデッキより如実なので、エイラをサーチする手段が乏しいのが懸念点か。【安息の顕現】というカードもあるにはあるが……。
【黄金の鐘】はそのエイラを引く手段として有用であり、回復つきなので最高の相性。エイラ後は盤面を埋めるのが難点か。【詠唱:聖なる祈り】にそのまま回復をプラスしたカードで、回復が強制である以上は「完全上位互換」とは言えないが、ほぼ完全上位と言える性能をしている。

1位【絢爛のセクシーヴァンパイア】&【悪逆の公爵・ユリウス】
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絢爛のセクシーヴァンパイア:自分ターン中にこのカードがデッキから手札に加わるとき、復讐状態でないなら公開して消滅、ライフが11以上でも永続で復讐状態になる。
ファンファーレ 相手リーダーかフォロワー1体に4ダメージ。自リーダーを4回復。

悪逆の公爵・ユリウス:相手の場にフォロワーが出るたび相手リーダーに1ダメ、自リーダーを1回復。
ファンファーレ 復讐状態なら、「このフォロワーはEPを消費せず進化できる」を持つ。
【進化後】自ターン中、相手フォロワーを攻撃して破壊し、生き残ったらこのフォロワーを4回復。


帰ってきたセクシーヴァンパイアだが、「『復讐』とは一体……」と言いたくなる効果である。本体は昔の性能をやや小さくしたものでさほど強いとは思えないが、やはり引くだけで永続復讐となる効果が非常に強力。マリガンでキープできない、手札1枚分不利、など問題はあるがそれを差し引いても復讐ヴァンプには3投必須のカードとなるだろう。【ブラッドムーン】登場のときも言われたが、性能うんぬんより、復讐というコンセプトそのものにデザイン上の不備を感じてしまうカードである。過去の【ベルフェゴール】などは秀逸なデザインだったように思うのだが……。
そしてアルベールに呼応するように帰ってきた親友ユリウスだが、今回もやはりヴァンパイア所属。今回は以前にも増して体力が高く、相手としては非常に取りづらい点が強力。相手がフォロワーを出すと起動する能力にも回復が追加されてよりいやらしく、盤面で勝負するデッキに対して強いカードである。ただ戦闘後の効果だが、よく見るカードでは進化後の【蒼の反逆者・テトラ】【ボーンドローン】【欠落の聖女・リモニウム】あたり相手では発動しない点に注意。以前はアグロ系でよく見たユリウスだが、今回は復讐に入りやすいこともありコントロールデッキでもよく見ることになりそうである。
総評
今回はベスト10を決めるのが大変悩ましかったのでいつもよりカードパワー自体が高い気がします。選外になりましたが【愛の奇跡】や【賛美の狂信像・イミナ】なども強力そうに思え、【歴戦の旅ガエル】なども過去のトラウマをほじくるだけのポテンシャルを秘めているように思えます。復讐ヴァンプの強化が露骨にも見えますが機械エルフなども期待でき、ジンジャーやハデス、オムニスなども新感覚のプレイングが楽しめそうなので、明日の更新が待ち遠しいところですね。




posted by ぺーた at 18:07 | Comment(0) | TrackBack(0) | ゲーム

2019年05月29日

来年の総選挙に向けてモバマスで700票獲得するための初心者向けTips 【2019年版】

☆☆★本田未央さん、8代目シンデレラガールおめでとうございます!!☆☆★
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プロデューサーの皆さん、第8回総選挙お疲れ様でした。今回の選挙は4年半ぶりに新規アイドルが加入したこともあり、いつも以上に白熱したように思います。超新星・夢見りあむの大旋風は特筆すべき勢いでしたが結果としては、2年連続2位からの「3度目の正直」で未央がシンデレラガールの座を獲得しました。担当Pの方々は大変おめでとうございます。
未央を語る上で思い起こされるのは2015年のTVアニメで、僕がプロデューサーとなったきっかけでもあるので、未央の描写も含めてあの作品には超がつくほど肯定的なのですが、それでも批判的な評価を見ることもありました。しかしながら今回の選挙を見事に制したことで、彼女の普遍的かつ強固な人気が証明されたことと思います。総選挙は純然たる人気投票ではないにしろ、CGの座には万人からの支持がなければ到達しえないものであるという認識でおりますので。
さて、今回も前回に引き続きデレステからも投票が可能でしたが、やはりモバマスのほうが票数は獲得しやすいようです。ということで昨年、1年後の選挙を見据えたご同僚のために戦力増強とイベント対策のための記事を書いてみたのですが、1年間で多少のアップデートがありましたので更新してみたいと思います。
(※2021年5月24日追記)こちらも情報が古くなりましたので更新しました。最新のバージョンをご覧ください

ちなみに今回の僕の投票内訳はこちら。

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今回も前回同様完全に無課金でしたが、モバマスで869票、デレステで111票を獲得できました。なんと前回の1.6倍ほどになっております。10位までの合計得票数を前回と今回で比較したところ、今回は1.3倍ほどになっているので獲得できる票数自体が伸びたようです。

そして各属性3位(ボイス付与圏内)のアイドルの得票数はこちら。

Cu 佐久間まゆ:1,184,019票
Co 鷺沢文香:1,203,444票
Pa ナターリア:1,104,273票

こちらも前回より若干伸びております。(ちなみにまゆと文香は前回も属性3位でした)前年と同じフレーズを使いますが、ボイス獲得ラインを120万票とすると、僕と同じだけ稼ぐ人間が1400人いればボイスに届くのです。…ということで、周りにデレステしかやってないという人も結構いると思いますので、そういう同担Pをモバマスへお誘いしてみてはいかがでしょうか。

はじめに

投票券獲得への道を主題としますので、一般的な初心者向けの注意事項については簡潔に3点だけ。

  • ステータスは守には絶対に振らない
  • マイの付いてないスタミナ・エナジードリンクは大事にする
  • 特訓は2枚ともLvと親愛度がMAXで行う

この3点を守っておけば特別後悔するようなことは起こらないと思われます。

700票獲得までの道程

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まず、投票券はどのように手に入れるか。ガチャを除くと入手先の大半はイベントです。しかもラウンドごとの獲得ptでもらえる「pt報酬」で多くの投票券が手に入ります。
つまり最終ランキングやチーム勝利には無関係なので他人と競うことはなく、ある程度準備しておけば簡単に手に入ります。おそらく1年も準備期間があれば十分すぎるでしょう。

その準備とは主に「イベントアイテム(以下:ドリンク)の貯蓄」と「アイドル編成の強化」です。
ドリンクの貯蓄

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イベントでptを獲得するにはドリンクが必要です。イベントは現在9種類あり、イベントごとに使うドリンクが独立しています。イベントAで使うドリンクは基本的にイベントAでしか手に入りません。
……と書くと鶏が先か卵が先かという話になりますが、まずその日だけ使用できるラウンド専用ドリンクが無償で貰えます。それを元手にptを稼ぐことでドリンク等が増えていき、次回の(ゆくゆくは総選挙時の)同型イベントに備えるという形になります。
アイドル編成の強化

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強力なアイドルを編成していればドリンク1個で獲得できるptが増えるので効率がよくなります。ドリンクの貯蓄と並行してアイドルを獲得していくといいでしょう。初心者はまずイベントのメダルチャンスやトレードで容易に手に入る「メダルSR」獲得を目標にするといいでしょう。メダルSR20人の編成なら問題なく総選挙で戦えると思います。
強化・貯蓄ルーチン

@イベントに参加する
Aドリンク・アイテム・メダルを獲得する
Bメダルチャンスや無料ガチャを引く
Cアイドルを獲得し編成を強化

この繰り返しで資産が増えていきます。

アイドルについて

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アイドルの獲得自体がモバマスの大目的であり、お好みで自由にやるべき部分ではありますが、総選挙を見据えるという目的があるなら効率を重視する選択もあります。
属性は2種類で揃えよう

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手に入りやすくそれなりに強い「メダルSR」の獲得が初心者のうちの目標になりますが、近年のメダルSRは必ずスキルが2属性の攻撃or攻守UPになっています。編成が3属性に渡るとスキルがかからないアイドルが出てしまうのでなるべく2属性までで揃えましょう。
Cu/CoならCu/Co属性かつスキルがCu/Coにかかるアイドルということです。属性やスキルが合わないメダルSRは”パワー持ち”の間にトレードでお嫁に出してしまうのが効率的です。
パワー持ちとは

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登場したばかりのアイドルはイベントで使う時にステータスが増大します。これをパワー持ちと言います。メダルSRであれば排出されるイベントと次のイベントの間はパワー持ちとなります。(例外あり)トレードに出せるのは排出されるイベントが終わってからですが、パワー持ちの間(次のイベント中)は価値が上がる傾向にあります。また、復刻中のガチャから排出されるアイドルやそのイベントの上位アイドルなどもパワー持ちになります。
スキルについて

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スキルは編成で上位にいるほうが発動しやすく、リーダーは100%発動します。強力なスキル持ちが手に入った場合はリーダーに設定し、パワー持ちのRなどを編成する時は後ろに下げましょう。バックメンバーはスキルが発動しません。ステータスが高いが属性の合わないアイドルなどを置いてもいいでしょう。また、スキルが特殊になるブレイク済みのアイドル(後述します)などを置くのにも適しています。
ゲームセンターを活用しよう

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ゲームセンターの景品アイドルはステータスこそ現行のメダルSRと同程度の性能ですが、スキルが強力かつ全体にかかるので有用です。結構な枚数が要求されますが無〜微課金であれば取っておくようにしましょう。
こいこいの遊び方についてはこちらをどうぞ→【花札(こいこい)のルール・遊び方(前篇)】花札で遊ぶといったらコレ!?「こいこい」のおもしろさ
スターメモリーを貯めておこう

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2018年12月から実装された「ブレイク機能」も有用です。カードにブレイクルージュ1つを使用することで「ブレイク」させることができ、そこからブレイクLvを4まで上げることでレアリティの低いカードでもステータスをコスト23相当まで引き上げることができます。Lv4まで上げるにはスターメモリーが450個必要なので貯めておきましょう。1回のイベントで30〜100個ほど入手できます。
ただし、ブレイクしたアイドルを元に戻すアイテムは現状1つしか入手できないので慎重に行いましょう。……とは言っても、「入手が容易な、好きなアイドルのR+もしくはN+カード」あたりがブレイク対象として適切であり、それらをブレイクさせて後悔することはおそらく無いと思います。詳しくはモバマスWikiのブレイクの項をご覧ください。

イベントについて

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イベントは全9種類ですが選挙期間中に開催されるのは4イベントで、どのイベントが来るのかは事前にはわかりません。つまり、どのイベントについてもドリンクを貯めておく必要があります。以下に9イベントを簡潔に紹介します。
<用語解説>
スコア重視:アイドルの攻撃で出すスコアが獲得ptに強く反映されるイベントのことです。
クリア重視:ボスユニットを倒したり、ミッションをクリアした時の獲得ptが高めのイベントのことです。
ドリームライブフェスティバル
通称ドリフ・ドリフェス。月末に頻繁に開催されるイベントで、総選挙は月末を必ず挟むのでこのイベントが来る可能性が最も高いです。総選挙が今の形式になった第5回から今年まで4年連続で開催されています。
スコア重視かつチーム戦のため上級者向けです。
ライブツアーカーニバル
通称ツアー。第6・7・8回の総選挙時に開催されました。
スコア重視ですが個人戦なので自分のペースでプレイできます。メダルSRも入手しやすいのでやや初心者向けです。
トークバトルショー
通称トーク・TBS。第6回・第7回の総選挙時に開催されました。
スコア重視のチーム戦ですがメダルチャンスの箱が浅い(メダルSRが入手しやすい)のでやや初心者向けです。
ぷちでれらコレクション
通称ぷちコレ。第6回・第7回の総選挙時に開催されました。
スコア重視のチーム戦の上にぷち衣装がないとスコアが低いのでかなり上級者向けです。
アイドルライブロワイヤル
通称ロワ・アイロワ。第5回の総選挙時に開催されました。
クリア重視の個人戦かつメダルチャンスの箱が浅いので初心者向けです。
アイドルチャレンジ
通称アイチャレ。第5回の総選挙時に開催されました。
クリア重視の個人戦ですが攻ステ・スタミナ・マニーといろいろ要求されるので中級者向けです。
プロダクションマッチフェスティバル
通称フェス・プロフェス。第5回、第8回の総選挙時に開催されました。
スコア重視で現状唯一のプロダクション対抗チーム戦です。難易度は所属しているプロダクションが賑わっているかどうかでかなり変わってきます。地味に他のイベントのドリンクが少数手に入ります。
アイドルバラエティ
通称アイバラ。今の形式の総選挙時に開催されたことは現状ありません。
クリア重視の個人戦ですがシステムが若干ややこしいので中級者向けかもしれません。
アイドルプロデュース
通称アイプロ。第8回の総選挙時に開催されました。
スコア重視の個人戦ですがラウンド専用アイテムが貰えないのと、とにかく膨大なスタミナドリンクと時間が必要なので上級者向けです。
プラチナオーディションガチャチケットを貯めておこう

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全てのイベントのドリンクを貯めておく必要があると前述しましたが、一つ抜け道があります。
ピンク色のチケット”プラチナオーディションガチャチケット”はそれでガチャを引くことによって、副産物としてその時開催されているイベントのドリンクが入手できるので、どのイベントにも対応できます。総選挙を見据えてプレイするのであれば貯めて残しておくと良いでしょう。
イベント以外でのドリンク入手方法

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プラチケでガチャを引く以外では、「レアメダル交換」と「ゲームセンター」でドリンクを入手できます。どちらもイベントが切り替わるとドリンクも切り替わりますので、イベント中に入手しておきましょう。

ステータスの振り方について

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「守には振るな」と前述しましたが、スタミナ振り、攻コスト振り、バランス振りのどれがベストかは意見が分かれるところです。各イベントのスタミナと攻コストの使用傾向を紹介します。

スタミナ:ライバルユニットを探したり、”ちヒール”(イベントお仕事中、まれにちひろさんがポイントを回復してくれること)を受けるために使用します。
攻コスト:攻撃する時に同じプロダクションのメンバーを呼び、攻撃力を上げるために使用します。
スタミナを極めて活用するイベント
・アイドルプロデュース
攻コストを極めて活用するイベント
・プロダクションマッチフェスティバル
両方使用するイベント
・ドリームライブフェス
・ライブツアーカーニバル
・アイドルチャレンジ
・アイドルライブロワイヤル
スタミナを使用するイベント
・トークバトルショー
どちらも使用しないイベント
・ぷちでれらコレクション
・アイドルバラエティ(スタミナは多少使うことも)

結論として、投票券獲得を目的とするのであればバランス振りが個人的にオススメです。今回開催されたアイプロ(スタミナ偏重イベ)とプロフェス(攻コスト偏重イベ)では多少苦労することになりますが、それでも両方使うイベントのほうが多いことが理由です。
最序盤は”お仕事”を進めることをオススメしますので、まずはある程度スタミナに振ってから攻コストに振るといいでしょう。
僕のステータスは上の画像の通りバランス振りですが、アイバラとアイプロを除く7つのイベントで上位入賞できました。おそらくこれで困るケースは年末のアニバーサリーアイプロくらいでしょう。ちなみにアイテムで1度だけ振り直せるので、のちのちアイプロやプロフェスで上位アイドル獲得を狙ってみたくなっても大丈夫です。

資産について

投票券獲得にはイベントドリンクとアイドルが直接的には必要になってきますが、他の資産(アイテム)についても紹介します。
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スタミナドリンク・エナジードリンク(マイの付いてないもの)
トレードでアイドルを迎える通貨のように使えるので普通にプレイする上では最重要資産ですが、選挙のみを見据えるなら溜め込まずにコスパのいいアイドルを迎える事に使ってよいと思います。

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ジュエル
有料ガチャを引ける資産です。アイドルを引けない場合でもスタドリ・エナドリ等が手に入ります。総選挙中はカウントアップガチャのみ投票券を得ることができます。

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Sレア3〜10%プレミアムガチャチケット
無料ガチャを引けるチケットです。まれにメダルSRよりも強いアイドルが引けます。プラチケと違って貯めておくメリットは特にないのですぐ使ってしまってかまいません。

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レアメダル
前述したようにレアメダル交換でドリンクが手に入るので、投票券獲得には価値が高めな資産です。序盤は女子寮建造に使用する場合もあります。イベントの他にR以上のアイドルを特別移籍することでも入手できます。

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スターエンブレム
開始するとき選んだ自身の属性以外のアイドルを強化する”アピールボーナス”を交換するときに必要になります。スタンプやエピソードなども交換できますがまずはアピールボーナスを交換しましょう。

マニー・友情pt・トレーナー・トレーニングバッジ
マニーはアイチャレ等で使いますが、放っといても溜まっていくのでさほど重要ではありません。
友情ポイントはローカルガチャでRアイドルを引いてレアメダルに変換するのに使います。
トレーナーさんもトレードでRアイドルと交換してレアメダルに変換していくといいでしょう。
バッジはプロダクションの施設を強化できるので発展途上のプロダクションであれば重要です。

おわりに

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以上、投票券獲得のためのプレイングについて書いてきました。前年も書きましたが、やってみると資産運用ゲームとしての楽しさもあると思います。長いスパンで成果が出てくるゲームですので、1年後に目標を見据えて始めるのはなかなかに王道の楽しみ方と言えるのではないでしょうか。その過程で、デレステとはまた違ったアプローチでアイドルたちの魅力に触れていただければ幸いです。それでは、よきプロデュースを。




posted by ぺーた at 00:05 | Comment(0) | TrackBack(0) | ゲーム

2019年05月24日

覇穹封神演義 23話・全体感想 劣悪なシリーズ構成が他の長所を台無しにした問題作

23話 老いたる象徴と風の分岐

23話配信(Abemaビデオ)
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あらすじ
黄飛虎が封神され、聞仲は紅水陣を破壊、王天君の一体を封神し脱出する。
黒麒麟は紅水陣のダメージで死亡、独りとなった聞仲は太公望と最後の対決をする。
死闘の末、聞仲は人間界を太公望に託し自決、封神される。
崑崙山と金鰲島、仙人界の両拠点が墜落し、仙界大戦は終結する。
その後妲己は女媧を乗っ取り、地球と融合して消滅する。(←?????)
感想
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最終話感想ですがモチベが極限まで低下したせいで半分本気で忘れておりました。しかしながらさすがに終了1周年を迎える前に負債を解消したいと思います。まあなぜそうなったかというとお察しいただけると思いますので、ネガティブな感想を見たくない方はそっとGoogleにでも飛んでいただければ幸いです。ちなみに2月くらいから書きはじめております。

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紅水陣を一喝でぶち破る聞仲。この期に及んでこのパワーがあることが、それでも精神的に脱出できなかったということであり、「彼の心の弱い部分をつく」王天君(と妲己)の戦略が正鵠を射ていたことがわかる。禁鞭の攻撃で王天君は封神。ネタバレするとまだあと1体が残っているのだがこのアニメでは描写されない。CV岡本信彦さんによる死に際の絶叫演技がやはり凄まじい。

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黒麒麟、絶命。忠義深いキャラクターが好きなので連載当時悲しかったことを覚えている。原作では常人より能力の高いものが封神されるという設定があり、黒麒麟は明らかにそれに該当するが魂魄が飛んでおらず、どうやら霊獣は封神されない設定のようだ。飛虎を失った聞仲が完全に孤独になるダメ押しとして機能している点がエグい。原作ではここではじめて聞仲が落涙するのも衝撃的だった。

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「聞仲……最後の戦いだ、禁鞭を取れ!」
「私は以前お前にこう言ったことがあったな。理想を語るには、それに見合う実力が必要だと!」
太公望VS聞仲、最後の一騎討ち。そして序盤の展開のコールバック。実に少年漫画らしさにあふれるアツい、お約束の展開である。戦闘シーンはぐりぐり動いて大変カッコいいのだが、このメインディッシュは第1話冒頭でつまみ食いされてしまっている点が残念。

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どたどたどた、というコミカルな効果音が聞こえてきそうな太公望の走り方。これはひどい。まあもはや戦術も武器もない不格好な殴り合いをするシーンではあるのだが、視覚的に不格好にしなくてもいいだろう。原作にない構図であるせいか残念なことになっている。

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「飛虎が死んだ時、気がついた。私が取り戻したかったのは殷ではなく、飛虎のいるかつての殷だったのだ。失った時が戻ると信じて……。」
聞仲の仮面が彼の誤ちの象徴なら、飛虎は聞仲が求めていたものの象徴と言える。似たようなことを何度か書いてきたが、十二仙の過半数を瞬殺する超人的な肉体の強靭さと、失った過去を死ぬ直前まで引きずり取り戻そうとする、人間的な精神の脆弱さのコントラストが聞仲の魅力だと思う。飛虎との強固な友情は確かに存在したわけだが、それとはまた別の執着が本人も気づかぬ心底にあったというのも印象深い。フジリュー版封神演義が男女ともに人気の作品であることに納得できる、珠玉のブロマンスである。

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「さらばだ太公望!」
聞仲、封神。飛虎が死んだ時点で己の誤ちに気づいたのなら、この最後の戦いも儀式的なものだったと言える。それなら自分自身で決着をつけることは自然な行いだろう。ちなみに太公望は直接封神する機会が原作でも意外と少ないのだが、アニメにいたってはその貴重な封神シーンのある戦いがことごとくカットされたため、なんと全編通して封神数ゼロである。るろうに剣心もびっくりの不殺を達成。

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封神される聞仲の魂魄。美しい……本当に背景は文句の付けようがないクオリティ。着彩といい構図といい素晴らしい。そして仙人界の両拠点が墜落し仙人たちの大戦は終結。アニメでは人間界の革命も同時進行しているのでこのまま行くと……

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というところで雷震子初登場。やると思った。もはや恒例で感覚が麻痺しているがひどいものはひどいと指摘していこう。原作未読の方へ解説すると、姫昌(序盤で死んだおじいちゃん)の息子の一人で雲中子(十二仙の一人)の弟子。序盤は戦力の一角として活躍するのだが中盤以降不遇で仙界大戦では出番なし。アニメ化に際してはカットやむなしと言われていて実際ここまでカットされていたのだが、最後の最後、クライマックスに水を差すかのように唐突に登場。なんなんだ、ファンサービスのつもりなのか?そういうとこだぞ。

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廃人状態の紂王に会釈だけして去っていく聞仲の魂魄。……お〜〜〜〜〜い?!?!未読の方のために解説すると、原作ではここの紂王は妲己の影響が薄れて賢君に戻った状態である。だからこそ憂い少なく封神台に逝けるというシーンなのだが……。人間界で仙界大戦後のストーリーが同時進行しだした18話あたりから、予測してしかるべき場面ではあるのだが、実際目にするとインパクト大である。殷の滅亡はもはや避けられず、魂魄の状態で何ができるわけでもないだろうが、それで「出来うる限りを尽くしたよ」と言える心境になるのだろうか??

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と……ともあれ聞仲を倒し、いろいろあったがラストは無難に「俺たちの戦いはこれからだ」エンドに落ち着くか……と、思いきや。

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……んんん??
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あれーーーーー?!
このフレーズも何度目か知れないが、初見の人にはなにがなんだかわからないだろう。まさかのラスボス戦カットで結果だけ提示。キング・クリムゾンもびっくりである。解説しようにも長くなるのでぜひアニメは忘れて原作をお読みください。このアニメ自体がアプリ「センカイクロニクル」への誘導なのだとしても、よくわからない結果だけを提示するよりは、これからだエンドにしたほうが良かったのではないだろうか……。

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そしてノルマでもあるのかと思いたくなるほどおなじみの、謎のCパート。ストーリーの根源的な部分をろくに描写できなかったからそれっぽいの入れとくわ、以上の意味が見いだせない。原作ファンの逆鱗をさらに撫でるだけで、これも無いほうがマシではないだろうか……。


全体感想

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まず率直な感想として、ここまでシリーズ構成が拙い作品にはお目にかかったことがない。構成以外の部分、作画などにも批判はあろうがそちらは客観的・総合的に見てむしろ平均以上だったと思う。それだけに構成のまずさが際立っている。20年越しの再アニメ化の期待を粉微塵にした要因のほぼ全てが構成の部分に詰まっている。以下に具体的に述べる。
構成・演出・ストーリー
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原作コミックス23巻分全てを2クールで映像化するのは無理難題である。ならば再構成の大鉈をふるう方針として

  1. 初見の人が理解できる物語にするため、展開を大幅に変えて再構成する
  2. 原作ファンの満足のために仙界大戦だけを忠実に映像化する

という、【ターゲットをどの層にするか】を軸にした二択が考えられる。この基本的かつ重要な選択が完全にどっちつかずであったことが最悪の結果を招いたように思う。
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1話の時点で相当おかしかったのだが(そこは当時の記事を見ていただくとして)、元始天尊から使命を受け、妲己に挑むが失敗する、という展開を描いた時点で1の方針(初見向け)を採ったように見えたので、そのまま最後まで進めていたならまだ最低限の評価はできた。しかしながらその最低限を下にぶちやぶったのが9話である。
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天化の腹の傷が唐突に出現し、描写していない「趙公明編」を起きたこととして進行させたのである。これでは初見の人が理解できるはずもなく、1の方針を完全に放棄している。かと思えば原作にあった蝉玉や天祥の描写を消したりと2の方針を採ったわけでもなく、どっちつかず、というよりはもはや何も考えていないのでは?という疑念さえ湧いてくる。視聴者のほうを全く向いていない。
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この、原作を「展開を整えて再構成」ではなく「尺に収まるよう切り抜いただけ」、かといって原作への忠実さもないという現象が、全体構成のみならず各23話中のあらゆるところで起きており、努めて公正・客観的に見たとしても最低レベルの構成と言わざるを得ない。今日に備えて罵倒のボキャブラリーを増やしておくべきだった、と思ったのは生まれて初めてである。
キャラクター
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原作の魅力を損ねず伝えられたか、という視点で評価するが、多人数のわりに尺がないので全員十分に描写するのはそもそも難しいだろう。評価に耐える規定打席数に到達したのは太公望・聞仲・楊ゼン・普賢・玉鼎・王天君あたり。(飛虎もそうであってほしかったが、原作での活躍機会が仙界大戦以外の部分なので難しいか。)
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太公望は第1話の圧縮改変のせいでとても頭脳派に見えず、聞仲は最終話のやつれた紂王をスルーする改変がかなりイメージを損なったが、そこ以外は概ね良かった。普賢真人玉鼎真人はほぼ原作通り。
楊ゼンは序盤から精神的弱みをほのめかすオリジナル描写が批判を呼んだものの、仙界大戦メインという構成であれば原作中盤までの強キャラ感を披露する機会がないので、最初から精神的に穴のあるキャラとして描いたのは英断のように思う。ということで楊ゼン・普賢・玉鼎については高めに評価したい。
王天君はもうネタバレのタイミングが謎すぎてなまじ原作ファンである自分には評価不能。アニメ初見の人で彼がどういうキャラか理解できた人がいたのか聞いてみたい。
作画・動画
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上でも書いたが背景は文句なしのクオリティ。全編通して美しかった。キャラクターの作画も良く、動きは少なめだったが迫力を出す工夫はなされていたので特に不満は感じなかった。原作にない構図の際は違和感を覚えたりもしたが、これは原作ファンならではの感覚かもしれないので、個人的には許容範囲。
主題歌・CV
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OPを担当するFear, and Loathing in Las Vegasはポスト・ハードコアというジャンルらしく、その激しさに驚かされた。しかしながら歌詞は日本語訳すると太公望と聞仲の関係を表現したものであり大変好印象。OPを動とするならやなぎなぎさんのEDは極めて静で好対照。仙界大戦終結後を表現したと思われる、「兵どもが夢の跡」という情緒にあふれ、落ち着いた良曲。
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CVは概ねイメージ通りだった。狂気的な王天君に岡本信彦さんをキャスティングするのは安直な気もするが実際ぴったりだったので文句のつけようがない。作中で2回死ぬという特殊なキャラで、2回とも死に際の絶叫演技を堪能できたのはよかった。楊ゼン役の中村悠一さんも最初は違和感があったが、楊ゼンのイメージが「優雅で不敵な優男」から外れる仙界大戦のパートからは、重さを備えた色気のある声がばっちりハマっているように感じた。他は聞仲役の前野智昭さん、妲己役の日笠陽子さんが特に最初から最後までイメージどおりだった。
批判の矛先は
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構成に関しては脚本家の問題ではなく企画の時点でアウトだったという評価をよく見る。実際、前述したように23巻2クールの映像化は無理難題であり、それは否定できない。しかしこのブログで同時期に紹介した「グランクレスト戦記」は小説10巻を24話という、尺的には封神演義ほどに難しい映像化をちゃんと話が成立するように仕上げてきている。シリーズ構成が完全に原作を理解した2人(原作者:水野良氏&原作TRPGデザイナー:矢野俊策氏)だったことが奏功しているように思う。
よって覇穹封神演義に関しては、原作:藤崎竜氏の高い構成力に、アニメの脚本家たちがついていけなかった、という見方も否定できないだろう。(このアニメに際して原作のストーリーに改めて向き合ってみたが、伏線や前振りの配置など、各章をまたぐ連続性が非常に巧みに実現されており20年越しに感嘆させられた。)
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3人の脚本家のうち、池田臨太郎氏は再構築で発生する穴を抜け目なく塞いでいた印象だが、残り2人の大草芳樹氏と高橋ナツコ氏は二人の変更の間で矛盾が生じるなど、連携がとれておらずひどいものだった。特にシリーズ構成の高橋氏は世間の悪評を無視し、努めてフラットに評価したとしても実力不足のそしりを免れないだろう。
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そもそも大まかな話の流れは脚本家より上のレベルで決定されている、という反論も業界の方からされていたし、まあ我々素人の憶測よりそちらの話のほうが正しいのだろう。ただそれならシリーズ構成のクレジットは実態に沿ったものにするべきではないだろうか。外部からは伺い知れないことである以上、自分としてはクレジットに沿って脚本家(と監督:相澤伽月氏)を批判させていただく。
おわりに
以上です。原作の面白さを再認識させてくれたことと、物語構成の基本を考えさせてくれたことには皮肉抜きで感謝しつつ、筆を置きたいと思います。




posted by ぺーた at 10:45 | Comment(0) | TrackBack(0) | アニメ

2018年11月14日

グランクレスト戦記 24話・全体感想 登場人物の信念描写が特筆的なファンタジー戦記

24話 皇帝聖印


あらすじ
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テオと近侍の数人は吸血鬼の王ディミトリエの招きにより常闇の森へと召喚される。
混沌の力に圧倒されるが、プリシラの聖杯の加護とエマたちの兄イオンの犠牲をもって撃退する。
テオたちはエーラムへと戻りフベルトスと対峙、混沌儀からパンドラの理念を伝えられる。
破滅の過去と未来を提示されるも、テオは現在を生きる民のため混沌の時代の終結を選択する。
3年後、テオたちとアレクシスたちの結婚式が合同で行われ皇帝聖印が誕生、世界の混沌が消滅する。
さらに後、テオは帝位をアレクシスへと禅譲し、システィナでシルーカたちと平穏な日々を送る。
感想
ついに最終回です。また長く空いてしまいました……総評的なものも含めたので書いても書いても終わらなくて過去最長に。まさか5000文字を超えるとは思わなかった。

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ついにディミトリエとの最終決戦。冒頭でカッコよく登場したイオン兄さんだが、一体なぜこのタイミングでここにいるのだろう。ディミトリエがテオたちをここに招くことは予測しえないはずだが……。また、本体を見つけた時点で殺しておかなかったことも疑問である。原作にも説明がない(展開も多少違う)のでいろいろ考えてみたが、
・いずれディミトリエが帰ってくること自体は予測できる
・彼の死を確認しておきたい
という二点から、「彼と対面した上で本体を殺すためにずっとここで待っていた」のかもしれない。(そうするとテオたちと共闘になったのはたまたまということになる。)気の長い話だが、転移能力を持つ対象をむやみに探すよりは確実性が高い。吸血鬼ほどでなくても人狼は寿命が長いのかもしれない。
小説媒体はこういうツッコミどころを地の文で解消していく作品が多い印象だが、今回それがなされていないのは、ここもプリシラの最期と同じように急いで終わらせた(※推測)弊害なのかもしれない。イオンが本体を探す前振りはしっかりなされていただけにそう思う。

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謎のディミ顔ルーレットは怖いような可笑しいような、なかなかシュールな演出。しかし荘厳かつ不吉なテイストのBGMがラスボス戦にふさわしい。バトルシーンもさすがの迫力である。混沌の海に落ちるような描写はアニメオリジナル。ファンタジックになって視覚的に映えるようになっている。プリシラさんが完全にメインヒロインの風格である。彼女の全体描写量がシルーカの半分ほどでもあれば、きっとここで大泣きしていたことだろう。彼女の力とイオンの執念・犠牲によって勝利。

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怯えて逃げるディミトリエの残滓。ラスボスならもっとカッコよく散って欲しい……と思いがちだが、ここはむしろディミトリエのキャラクターを貫徹させた見事な描写だと思う。5話や今回で描写されたとおり、彼はただ「生き続けたい」という理念で行動してきたので、殺されそうになったら命乞いをするのが正しいのである。ラスボスが見苦しくなろうとも信念の描写を優先させたのは、テーマの一貫性という意味でさすがと言える。
ただエマルナが見逃したところで最終的には全ての混沌が消滅する展開なので、結局は描写外のところで彼は死んでしまうのだが……。ちなみに原作のディミトリエにはかなり違った結末が用意されているため、このシーンも若干ニュアンスが変わっている。

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瞬時にエーラムに戻ってくるテオたち。この描写と原作記述を参照するに、常闇の森まで移動したわけではなく、結界内が常闇の森になったということだろうか。招いていないイオンが現れているので、”結界内を実際の常闇の森とリンクさせた”というのが正しいのかもしれない。

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「あなたがフベルトスか」
フベルトスの名前が作中で呼ばれるのは初めてなので若干唐突な印象を受ける。
「混沌の時代を、終わらせてはなりません」
パンドラの正体は現存する人物ではなく、質問に回答する機能がついた記録のような存在だった。パンドラが生きた時代の先文明が発達しきった結果、究極のエネルギーによる滅亡が予見されたため、回避するために世界を混沌で満たした、という筋書きが説明される。
パンドラのCVは冬馬由美さん。ご存知和製エルフの始祖、ロードス島戦記のディードリット役であり水野良ファンには嬉しいキャスティング。そして彼女の理念は同作品の灰色の魔女カーラのそれと酷似している。ファンにとっては作品をまたいだリンクにニヤリとするところであり、同時に「またそれか!」と思うところでもある。

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「たとえ終わりの始まりになろうとも、俺は混沌ではなく秩序の時代を選ぶ」
混沌が存在すれば文明の先鋭化はありえない(3話で描写されたように容易に火も使えない)ので絶対の安全を期すのであれば、混沌を残した上で上限付きの繁栄を目指すのが施政者として無難な選択だろう。実際、原作ではシルーカはパンドラの理念への共感を表明している。
しかしそれでもテオが混沌を消す選択をしたのは、プリシラとの約束も影響しているだろうが、これまで作中で描かれてきたテオの信念の通りの行動だと思う。何度も書いてきたが、テオの思想はマクロよりミクロ、”全”より”個”を優先する傾向がある。パンドラの理念は”全”の管理であり、混沌を残したのではそれは変わらないので、秩序の時代をもって人類”個”人の選択権を”全”体管理から取り戻したい、というテオの信念が見える。
キャラクターの行動理念を要所要所で披露しつつ、最初から最後まで一貫させる見せ方は快い読後感を与えてくれる。さすがベテラン作家と言う他ない。

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結婚式のキスシーン、マリアレ組が堂に入っているのに対し若干不格好なテオシル組が微笑ましい。ザ・ラスト・オブ・しるかわ。
マリーネのドレス、原作では大講堂の惨劇のときと同じ白ドレスだったのだが、アニメでは黒に変更されている。原作では「惨劇を過去にする」という意味をもたせたものだっただけに、アニメで変更した理由が気になるところである。確かにマリーネの印象は原作読者とアニメ組で異なるかもしれないので、まだ喪に服す心境にあるのが相応しいということだろうか。ちなみにアニメでは即位→3年→結婚式で皇帝聖印誕生、混沌消滅という流れだが、原作では即位→直後に結婚式→7年→皇帝聖印誕生で混沌消滅という流れである。混沌消滅と結婚式を同時に描くためか、地味に大幅変更されている。結果としてクライシェ家の喪中が3年伸びたことに……。

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混沌が消滅しシルーカの腕の中で消えるバルギャリー殿下。でんかあああぁぁ!この別れについてもいくらでも描写できる余地があったように思うが、物語の取捨選択のつらさを感じる。今後の原作外伝などに期待したい。

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あっさりと帝位をアレクシスに譲るテオ。テオ本人の意向が大きいのだろうが彼の全より個というスタンスは世界を長い期間統治するには不向きかもしれない。左スミに消息不明だったへそ出し三姉妹の一人、コリーンさんの姿を発見。よかった生きてた。ちなみに原作ではちゃんと生存過程が描かれているのだが、アニメの描写と矛盾する。以下ネタバレ→原作ではウルリカに殺されかけたところをジード・フリントの人狼兄弟に助けられてジードと脱出、逃げそこねたフリントはウルリカの配下(ペット)になるのだが、アニメではフリントがテオ陣営に健在である。まあ似たようなことがあったのだろうと補完しておこう。ちなみにウルリカさんの姿は……ないようだ。彼女のその後が気になる方は原作をどうぞ。しかし、元皇帝がごく自然に農夫をしてるのはなかなか衝撃的な光景である。

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「シルーカ、俺の魔女。すべて君のおかげだよ。」
テオがシルーカの手を取る、初めて出会ったときとの対比となるカット。この二人に始まりこの二人に終わる、大変きれいな感慨深いラストである。全24話半年間(+感想遅れ4ヶ月)ありがとう。そしておつかれさまでした。

全体感想

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まずはじめに、小説10巻分をアニメ24話に収めるのは非常に難しいと思う。参考までに、「アルスラーン戦記」は6巻分を33話で描写、「とある魔術の禁書目録」は1期が6巻分を24話、2期が8巻分を24話という構成になっている。これらの作品の映像化から類推するに、小説1巻を不足なく映像化するには本来4〜6話ほど必要になると思われる。グランクレスト戦記はオリジナル世界観の説明にも時間がかかるため、構成面は相当ハードルが高かったといえる。
構成・演出
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世界観の説明はとにかくキャラクター同士の会話内で行われている。これは大変スマートで美しいとは思うのだが、原作がTRPGベースだけに世界設定が深く、1話などはほとんどが説明セリフになってしまっている。それでも1話24分という限界があるため、めちゃくちゃ説明しているのに視聴者に理解されないという結果になってしまったことは否めない。以前も書いたが中盤に差し掛かる頃の「アルトゥークは立地的にピンチなので抗戦を訴えねばならない」というストーリーも、地図があまり表示されないために理解の阻害を招いていたように思う。自然さ、スマートさにこだわらずにもっと雑に説明テロップや地図等に頼ってもよかったように思う。実際、テロップ等を駆使した1クール後の総集編はかなり好評で、あれのおかげで後半が面白くなったという意見も掲示板等でよく見かけた。一方で、キャラクターの心情を表現する短い表情カットは随所に挿入されており、地の文を持たない媒体の演出としてお見事だった。
ストーリー
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ストーリー骨子についてはさすが原作者の水野良先生と矢野俊策さんがシリーズ構成を担うだけあって、必要なシーンの取捨選択がお見事だったように思う。リアルタイム視聴時は小説のように前のシーンに戻れないため話を追うのが少し難しかったが、録画でじっくり見返し、考察すると原作未読でも不足なくストーリーが理解できるようになっていた。アニメは初見で話が難解だと見限ってしまう視聴者が多くいるように思うが、自分としては戦記物というジャンルが持つ魅力に溢れた、何度も見返す熱量をいただけるストーリーだった。ただ、それだけに3〜4クール欲しかったなあという気持ちも強い。骨子はともかく肉付けのほうは、マリーネの印象にやや影響が出たり、プリシラの描写が少なかったり、サブキャラの結末が描かれなかったり……といろいろ不満がなくもない。前述したように異例の構成難易度だったことを鑑みれば素晴らしい完成度と言えるのだが。
キャラクター
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キャラクターについては、シルーカさんがメインヒロインとして大変可愛かった。しるかわ。全体としては、多くのメインキャラが視聴者の興味を惹く意外性を持ちながらも、強固で一貫した信念を持っていたことが好感触。どいつもこいつも頑固に描かれていた。ヴィラールなどは登場時の敵味方不明のうさんくさい印象が、最期には完全な味方として悲劇的な先達に変わるのだが、彼の人格はマルグレットの愛を受け入れた事以外、改心や変節をしたわけではない点が面白い。一貫した人格を持たせつつもその公開範囲を操作することで見せ方を変える、というキャラクターの描き方は大変参考になるものがあった。
作画・動画
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作画については全体的にレベルが高かったように思う。まれに崩れることはあったがここ一番での大規模戦闘の動きは圧巻だった。個人的に好きなのはテオの転機となる4話、ヴィラールの散る11話、システィナ解放の14話、ミルザー打倒の17話、ラシック巨人殺しの23話あたり。
主題歌・CV
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OP、EDは4曲とも良かった。後期OPの「凛」が特に好き。綾野ましろさん、ASCAさん、お二人とも透き通った高音と重さのある低音を兼備した本格派のボーカルだと思う。テーマソングのレベルが高いと作品全体の格のようなものがぐんと上がる気がする。CVについては有名どころが揃っていて安定のクオリティという印象。主演の熊谷健太郎さんと鬼頭明里さんは大きくテオとシルーカの印象が自分の中に刷り込まれた。今後はお名前を見かけるたびに嬉しくなると思う。他には、茅野愛衣さんのマリーネの立場と心境に合わせた硬軟を使い分ける演技が大変印象に残った。
おわりに
ファンタジーも戦記物も好きなジャンルであるため久しぶりにハマれる作品に出会えました。毎週ブログで感想を書くというのもはじめてでしたがおかげで深く楽しめたように思います。それだけに原作が終わってしまったのが寂しいですが、外伝と、今度はコミカライズも追ってみようかな。キャラクターの描き方など創作において勉強になるところも多々あり、いい刺激を受けることができました。ありがとうございます。
長らく感想を読んでくださった方にも感謝を。……今になって見返すと、序盤の感想が短いうえに軽くてお恥ずかしい限り。




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