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2020年05月17日

シャドウバース 6話感想 考察に値するルシアの心情と強者同士の思考戦が見どころ

#06「強さの理由」


※原作ゲームプレイヤーの方はコメントありでの視聴をオススメします。
あらすじ
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ルシアの所属校を知ったヒイロはバトルを望むがルシアはそれを避ける。
ルシアはプロプレイヤーにしてタクマの兄、牙倉セイヤに会いバトルする。
バトルはルシアが勝利し、セイヤから全国大会「ジェネシス」に招待される。
感想
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登校途中にルシアと遭遇するヒイロ。2話で屈辱と言っていい感情を受けて以来の邂逅のはずだがごく普通の友人のような態度なのが印象深い。ヒイロのカラッとした性格が現れている。登校中に対戦しようとするのはもはや中毒者の感覚だが、自分も初めた当初はずっとプレイしてたので他人をとやかく言えた義理ではなかった。

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カイの持っている双眼鏡が前回の景品の一つのように見えるが……。ミモリの指摘通り別のトーナメントに参加してたんだろうか。それはそうとストーキングはよくないよカイくん。スマホ賭博をしたりとコンプライアンスの怪しいアニメである。良い子は真似しないように。

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【牙倉セイヤ】登場。名前の通り牙倉タクマの兄だが、アイドルアニメから来た人かな?というレベルの柔和な優男である。1話で登場が示唆されていたものの、あの時のタクマのセリフからはもっと屈強なチンピラが報復にくる展開を想像していたので意外。そしてシャドバのプロプレイヤーらしい。このシャドバに最適化された世界であればそれこそアイドル的存在だと思うがルシアは知らなかったようだ。世事に疎いタイプなのかもしれない。ちなみに現実のプロリーグ・プロ選手たちも大変魅力的なのでぜひ見てほしい。(ごく自然な宣伝)
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【e-Sports】リニューアルしたシャドバプロリーグが面白い【シャドウバース】

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セイヤの口から弟タクマが更生の兆しを見せていることが明かされる。なんだよ根はいいヤツだったんだな……今週出てこないけど。再登場が期待されるところである。タクマを変化させたのはヒイロと思われ、セイヤはルシアと勘違いしているようだがそれを数秒のカットで表現している。一貫して視聴者の読解力を信頼した作風といえる。

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お前もバンクあるんかい!(弟にはなかったのに……)オリジナル切り札も持っていることからメインの7人の他に各クラスもう1人ずつ上位キャラが登場する可能性が出てきた。だとすると1クールでは終わりそうにないので結構な長編アニメとして作られているのかもしれない。サイゲの本気を感じる。

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セイヤのクラスはウィッチで【土の秘術デッキ】と呼ばれるタイプのデッキを使用。カイの使う【スペルブーストデッキ】と並ぶウィッチ初期からのコンセプトである。秘術デッキは土の印の供給と消費のバランスが難しく、概ねどの時代でも難易度が高いデッキとして知られている。強キャラが使うデッキとしてはふさわしいかもしれない。

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セイヤのオリジナル切り札【グレートマジシャン】登場。相手フォロワーを奪う能力を持つ、アニシャドのカードプールならなかなか強力なフォロワーと言える。「進化権を使う」+「土の印を消費」+「相手フォロワーの体力が低い」という条件を満たす必要があるので、状況によって強弱の分かれる玄人向けのカードと言える。最大限活用したときの効果も派手なのでこちらも作中のプロプレイヤーが使いこなすカードとしてふさわしいのでは。オリジナル切り札とキャラクターの個性をリンクさせて作っている印象も受ける。

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「土の秘術を警戒すべきだったか……僕のミスだ。」
確かにグレートマジシャンをケアする(警戒して対処できる選択をすること)なら【グランドガーゴイル】を攻撃するのは【キャタラクトビースト】進化ではなく場の【フォレストバット】4体(もしくは1体を進化させて2体)にすべきだった。しかしルシアの選択のほうがリーダーにダメージを与えつつ場も強力になるのでかなり難しい局面と言える。強キャラ同士のバトルにふさわしい思考戦が描かれている。

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「それから……ターンエンドで。」
2話でヒイロができなかった「復讐ケア(ヴァンパイアリーダーの体力を10以下にさせないこと)」をちゃんとできるセイヤさん。えらい。さすプロ。まあ結局ルシアがヴァンパイアのお家芸・自傷で復讐に入るのでグレートマジシャンの5点を通す選択肢もありえたが、3点自傷するカードは少なめなのでケアを優先するセイヤの判断は合理的と言える。しかしながらルシアの心象としては「堅実で期待通りのセイヤ」よりも「荒削りだが期待を超えてくるヒイロ」に惹かれていることが面白い。復讐ケアというゲーム内のテクニックを通してヒイロとセイヤが対比的に描かれている。

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【群れなす飢餓】+【血餓の女帝】のコンボで5/5守護3体を突破して【ダークエンペラー】の攻撃を通し、ルシアの勝利。ヒイロ以外の戦いのほうが勝敗が読めず面白いという「はじめの一歩現象」がこの作品にも適用される気がする。セイヤがいつ豹変して3話のカイ以上の顔芸をかましてくるかとヒヤヒヤしていたが、最初から最後までいい人だった。よくよく考えたらシャドバ販促アニメでシャドバのプロを悪く描くはずもないが、全国大会とおぼしき「ジェネシス」で再登場は確定的なのでまだ油断はできない。おれはだまされないぞ。

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ルシアの妹【夜那月シオリ】登場。病弱そうなのは見たとおりだが、セリフから察するに治療のために金銭的な負担の大きい病院に入院しているようだ。2話でヒイロに問いかけた「君は何のためにシャドバをする?」のルシア自身の回答をここで素直に推察するなら「お金のため」ということだろうか。アニシャドはシャドバに最適化された世界なのでプロの収入や大会賞金も大きいのだろう。(ちなみに現実でも世界大会の賞金は1億円と高額である。)

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ただ、妹を救うことだけを考えているなら冒頭の「繰り返しの日々、くだらない毎日…」というモノローグに違和感を覚える。ルシアは妹のことだけでは満たされず、そこを埋めるのがヒイロという存在なのかも知れない。「シャドバで金銭を得る」ことだけが目的であればプロとして活動するセイヤは成功の象徴ということになるのでもっと興味を示してもいいところだが、彼にはあまり惹かれずヒイロに惹かれる心境がそれを証明しているように思う。相変わらず全体のノリが低年齢向けなわりに、考察を誘う深い心情描写が面白い作品である。

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次回はOPに姿がある金髪の青年が登場するようだ。彼もセイヤのようにバンクとオリジナル切り札を持っていることが予測できるので期待したいところ。




posted by ぺーた at 20:15 | Comment(0) | TrackBack(0) | アニメ

2020年05月10日

とある科学の超電磁砲T 13話感想 どんでん返しで同時決着する黒子&食蜂の戦い

13話 「SYSTEM(神ならぬ身にて天上の意志に辿り着くもの)」


※原作未読の方はコメントオフでの視聴をオススメします。
あらすじ
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下水道に潜む警策は大会カメラを利用し地上の黒子を撃退、暴走美琴の攻撃を誘導する。
しかし黒子は初春による映像トリックで無事であり、下水道の警策を追い詰めて撃破する。
同刻、幻生はエクステリアのリミッター解除コードを入力するがその場に倒れる。
食蜂が予め自身を洗脳し、リミッター解除と自壊のコードを逆に認識させていたためだった。
幻生のウィルスの影響が切れた美琴は自我を取り戻すが力を抑制できず、当麻と対峙する。
感想
三重ラスボス戦のうち二つが決着を見るエピソード。両者ともどんでん返しの展開なのであらすじが難しかった。雷神美琴戦の描写は少なめなのでタイトルはちょっと合ってないような気もする。

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冒頭約3分半は黒子によるこれまであらすじ紹介。全て過去映像であり喋っているのも黒子一人なので、社会情勢によりこうせざるを得なかったのだろうかと邪推してしまう。作画はともかく収録現場はどうしても「三密」を形成してしまうので今後も深刻な問題ではないだろうか。まあそれはさておき、記憶操作状態の黒子がナレーションしているので視点がなかなか新鮮。CV新井里美さんの演技もメリハリがあって聴き応えがある。

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「佐天さんにしてはいいアイデアです!!」「ええ……」
今週唯一のギャグシーン。このあたりからところどころ黒春が出てきて笑う。とは言うが佐天さんは今期の描写を見る限り発想が突飛もとい柔軟なので、アイデアマンとしてはけっこう優秀なのでは。警策のハッキングに初春が気づいたのもここなので、情報を処理する能力に長けた初春と発想に長けた佐天さんは能力的にもお互いを補い合ういいコンビに思える。

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「私の正確な位置を掴んでいない以上、目視できる安全なスペースに飛びたくなるものでしょう?」
ここのセリフは原作だと「壁の中に転移する危険が多少なりとある視認できない場所より〜」なので明確に改変されている。

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「邪魔しなけりゃ殺すことまではしなかったんだけど」
黒子を殺めたことに動揺する警策。初の殺人だったことは想像に難くない。……その割には美鈴(7話)佐天さん(9話)はカジュアルに殺そうとしてたような気もするが、まあ未遂で終わったので、結果が伴って初めて沸き上がってくる感情もあるだろう。誰も聞いていないところで必死に言い訳するような声色が印象深い。幻生や馬場のようなタイプと比較してただの外道ではないことが推察できる。

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どんどん人外化する美琴。頭の部分に宇宙が広がっていてもはや立体ですらないように見える。原作によればこれでフェイズ「5.3」らしいのでレベル6がどういう状態・概念なのか想像もつかない。

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「……見つけましたわよ」
このあたりは警策視点で描かれているので執拗に追い詰めてくる黒子にはある種の恐怖を感じる。6話の馬場に対する美琴と同じで敵味方の視点が逆転したターミネーター的な演出となっている。低く重い黒子の声と疾走感のあるBGMがたまらない。「はじけとべッ!」と叫んだ瞬間は完全な暗がりにいた警策が黒子の存在を察知するとライトのあるところに「引き戻された」のが彼女の顛末を象徴する演出に思える。

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「中継カメラの数は数万台!その中から私の支配下にあるものを特定してコントロールを奪ったっていうの?!」
初春が15分でやってくれました。すごい。ハッキングに関しては自分に知識がないので「まあ初春ならできるんだろうな」くらいに思うが、映像トリックのほうは短時間で黒子の映像を用意し(包帯を巻いてないので過去のものと思われる)、さらに動くカメラから見て立体的に不自然がないようにはめ込んだことになる。……いや無理じゃない??現実世界の常識に照らせばありえないスピードと技術だが、まあ科学万能の学園都市なのでそういう映像加工ツールも発達しているのだろう。

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「それができる最高のパートナーがいますのよ」
前回の「嫁入り前の〜」は美琴の記憶があったら言わなさそうなセリフだが、こちらは美琴の記憶があっても言いそうなセリフ。原作の時点では気が付かなかったのだが、黒子はここでマイクに指を当てていて初春への称賛を本人に聞かれないようにしている。黒子は美琴に対するストレートな変態行為愛情表現のせいで隠れがちだがツンデレな一面も感じる。かわいい。美琴も当麻に対してはツンデレなので、性格に多面性があるところまで含めて似た者同士なのかもしれない。

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テレポーターがテレポートしないことで裏をかく作戦がばっちりハマって黒子の勝利。特に言及されないのだが、そもそもVS人形で初春が映像トリックを仕掛けるには、テレポート直後を狙う警策の作戦を完璧に読んでいないと無理なので、警策の作戦はVS人形の時点で丸裸だったことになる。トリックを知った時点でじっくり考えれば分かることだが動揺する精神状態ではとても不可能だろう。決着のシーンはスピーディーとスローを使い分けた緩急ある躍動とテレポートの動的な栄えに見応えがあり、印象的な一瞬を切り取った絵と巧みなコマ割りで魅せる原作とはまた別の魅力を堪能できる。それにしても悲鳴すら上げていないがナイフが手の甲を貫通するのは結構な大怪我なので、初春の気苦労も分かるというものである。

超電磁砲作画の澁川大祐さんのツイートを紹介。


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「ドリー……」
ストーリー上に残る最後の謎、【警策の正体】がほぼ明らかに。まあアニメの描写だと誰なのか分かった人がほとんどだと思うが一応推定の段階なので言及は次回に。原作では「一足先に逝ってて頂戴…」「あの世で『彼女』に詫びろッ!」と叫ぶ回と決着回が分かれているので答え合わせまで間があるのだが、アニメだと同一回なので分かりやすくなっている。余裕のある態度だった警策が憎悪をむき出しにして叫ぶところが印象深い。決着シーンの絶叫や、黒子を殺したと思って動揺するシーンなど、CV富田美憂さんの熱演が光るエピソードである。

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場面が変わって、倒れる幻生。原作の時点でも思ったのだが普通に描くと「なぜか幻生が倒れてその後答え合わせをする」という地味オブ地味な決着シーンになるので、それを補うために黒子VS警策が派手に決着したシーンに重ねているのが上手い。「洗脳能力者が自分を洗脳する」という作戦は上述の「テレポーターがテレポートしない」に近いコペルニクス的なんちゃらを感じる。

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「リミッター解除コードと自壊コードの私自身の認識を入れ替え、その記憶をすべて消す――」
自分が敗北するほうに賭けるこの作戦、敗北しなかった場合は食蜂の記憶に強烈な地雷が残ることになるがまあ今死ぬよりは全然マシだろう。ちなみに「その記憶をすべて消す」の部分はアニオリ追加である。確かにそこを覚えていたら意味がないので細かいが厳密な改変。(まあもっと厳密に言うなら「この発想には二度と至ることはない」も追加しないとコードがぐるぐる入れ替わるループに入ってしまうが。)実は原作では前もって自壊コードがリミッター解除コードと並んで表記されていて、目を皿のようにして読み込んでいた人なら警策戦の決着が付く前に幻生がまんまと自壊コードを入力しているのが分かるのだが、アニメではそういう伏線・ギミックは張られていないため自壊コードの存在が唐突に感じる人もいるかもしれない。

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「……御坂さんはどうなってもいいけどぉ」
内心の思考なので本気でそう思っている可能性が高い。食蜂の選択肢としては【逃げ切る】【交渉する】【認識改変した上で対決する】があり原作だと交渉もちらっと考えているが、その場合学園都市が壊滅して黒子らや派閥メンバーも死ぬので食蜂の性格的には論外だろう。つまり美琴だけが犠牲になる【逃げ切り】と【対決】を天秤にかけていることになる。美琴→食蜂の感情は日常によくあるレベルの嫌悪で、美琴は食蜂が死にそうになれば迷わず助けるだろうが、食蜂→美琴は「助けてもいいけど、別に死んでもかまわない」という嫌悪以上憎悪未満くらいの深く昏いものを感じる。

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ミサカ妹が倒れる姿に死を迎えるドリーを重ね、幻生のウィルスからミサカ妹を確実に治すためにリスクをとる食蜂。8話の感想で美琴と食蜂は根底の性格が似ていると書いたが、食蜂→美琴への悪感情もそのあたりに理由があるのかもしれない。美琴は「原因の一端」を「責任」と捉えがちなので妹達の境遇について責任を感じているが、その感情をそのまま食蜂も持っている可能性がある。美琴が持つ「妹達を死なせてしまった自己嫌悪」と同じものを食蜂が持っているとしたら、美琴への強い嫌悪も納得できる。美琴の姿こそないものの、食蜂と美琴の鏡写しのような関係性が深く感じられるエピソードである。

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「さすが私ってところかしらぁ? ……覚えてないけど。」
決めセリフがいまいち決まらないところが6話の泡浮さんを思い出させる。絶大な力を持つわりにちょっと抜けている食蜂のギャップが体現されている勝利セリフである。

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「――まだ、終わりってわけじゃねえみてえだな」
美琴が自我を取り戻したのは幻生が倒れてミサカネットワークから完全ではないにせよウィルスが消えたためだろう。決着は次回に持ち越しになるが、最初の黒子の振り返りがなければ決着していたのだろうか……と思わなくもない。(次回予告のノリを見る限り予定通りにも見えるが。)
さて、次回は大覇星祭編ラストになるかと思っていたが原作はあと90ページ程あるのでもう1回ある可能性も。原作にある婚后さんの桃李成蹊エピソードもやってほしいのだがどうなるか。さらに次回放送予定がこれを書いている時点でまだ決まっていないので2週以上空く可能性もありそうだ。何度も書いているがすべてのスタッフさんの健康を最優先して制作していただきたいと思う。




posted by ぺーた at 20:20 | Comment(0) | TrackBack(0) | アニメ

2020年05月08日

シャドウバース 5話感想 弱小キャラの成長を通して描かれるゲームの戦術性

#05「激闘!ヒイロVSカズキ!」


※原作ゲームプレイヤーの方はコメントありでの視聴をオススメします。
あらすじ
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ヒイロとカズキはスタジアムの大会に出場し、勝ち進んだ二人は決勝で対決する。
二人は互いに成長したプレイングを披露し合い、ヒイロが勝利し優勝を決める。
感想
今回はバトルの描写量が多かったのでそれ以外の部分は薄め。あらすじが僕のブログ史上もっとも短い。ただ本文はシャドバ感想では過去最長になりそうである。

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「逆転のカードはなかったけどな」
「だったらもう少し控えめに攻めたほうがよかったかも」
アバンは休み時間にバトルするヒイロとカズキ。カズキがプレイングを見直す布石として置かれている。

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進藤家の弟妹登場。じゃんじゃんうるせえじゃん!進藤家に一日いたらノイローゼになりそうじゃんね。長兄カズキが好かれていてみんなで真似しているのかもしれない。クレジットによれば名前は「ニイ」「サン」「シイ」……「カズキ」の漢字表記に一が入っているのが推察できる。ちなみにミモリの友人女子二人にも名前があるのだが「イチコ」と「フタミ」である。雑すぎるネーミングもこの手の作品っぽい。EDを見る限りあと3人弟妹がいるようなので家計が大変そうなのが想像できる。手伝っててえらいぞカズキ。語尾に目をつぶれば大変好感の持てるキャラクターである。

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実況のお姉さん、なかなかかわいいデザインだが名前が設定されてないので今回限りの登場かもしれない。バトル中、カードの効果はともかく戦況解説は戦っているキャラクターに説明させるより実況者にさせたほうがスムーズだと思うのだが。まあカイがその役目を負ってはいるが今後もっと大きい大会になってくるとそういうキャラが登場するかもしれない。

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カズキが遅れたことがなにかストーリーに影響するのかと思ったが特にそんなことはなく、単にカズキのキャラを掘り下げる以上の意味はなかったようだ。トーナメントは8人しか描かれていないが「予選を勝ち抜いた者が決勝トーナメントに行ける」という説明があるのでもっと多い参加人数だったと思われる。ヒイロとカズキがさくさく勝ち進んで決勝へ……いやヒイロはともかくカズキそんな強いか??と思った人は僕だけではないと思うが、公園にすらバトル設備があるシャドバに最適化された世界ではプレイヤー数も現実より遥かに多いことが予測されるので、カジュアルなプレイヤーもたくさんいるのだろう。

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「ようやく会えたな、ヒイロ!」「だな!待ってたぜカズキ!」
第5話の開始6分で「ようやく」と言われても感情移入しづらいものがあるが、今回はかなりバトルメインの構成で二人のプレイングの成長をテーマにしているため、これまでの二人の描写ありきのエピソードと言える。二人それぞれの成長点は後述。カズキのバンクも初お目見えだが雷撃が奔る演出がカッコいい。ヒイロが炎・パワーのイメージならカズキは雷・スピードのイメージのようだ。

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【クイックブレーダー】→【オースレスナイト】→【アセンティックナイト】とフォロワーを並べまくるカズキ。ロイヤルクラス往年のアグロ(序盤に攻め立てる戦術のこと)攻勢である。【パレスフェンサー】で指揮官と兵士の「タイプ」を活用したコンボも初披露。今回のカズキは少なくともただの噛ませ犬ではなさそうだ。

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「戦場を駆け抜けろ!【アサルトナイト】!」「な、なんだ?!」
なんだじゃないよ。だからなんで決勝行くレベルのプレイヤーがカード知らないんだよ。とお約束のツッコミを入れてみたものの実は我々も知らないカードである。各リーダーには切り札以外にもいくつかアニメオリジナルカードがあるようだ。ヒイロの場合は【ジュエルドラゴン】がそれに相当する。ジュエルドラゴンはゴールドのくせに1/1/1と【ゴブリン】以下の性能なので、明かされてない特殊効果があってヒイロはそれで毎回【イグニスドラゴン】を引いているのでは?という説も一部で囁かれている。

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「前の俺ならリーダーを攻撃してたかも」
これまではとにかくリーダー(俗に「顔」と呼ばれる)を攻撃する意識が先行していたのが、自身のフォロワーが残るように盤面に戦闘を仕掛けるようになった、この「有利トレード」をするようになったところがカズキの成長ポイントである。1話でミモリの強力なフォロワー【大狼】を盤面に残して勝ち誇っていたシーンはプレイヤーの総ツッコミを招いたが、それも今回への布石だったことになる。有利トレードが有効かは双方のデッキや状況に左右されるのだが重要な基本戦術であり、弱小キャラの成長を通じてゲームの戦術を紹介するエピソードとなっている。

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「やっぱシャドバって最高じゃんねえ!」
スキあらばシャドバを褒め称えていくスタイル。おのれCygames、自画自賛が過ぎるのでは…?(2週ぶり3回目)

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「咆えろ!イグニスドラゴン!!」
はいよ、いつもの一丁!!親の顔より見たトップ解決。しかも今回はロイヤルの横に並べる(小粒のフォロワーを複数展開すること)戦術に全体ダメージ効果が強烈に刺さっている。

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カズキの切り札【ビクトリーブレイダー】登場。プレイヤーやフォロワーを守る効果があるのでイグニスドラゴン登場前に出したかったところだがいかんせんコストが重い。そもそもフォロワーが複数並んだ状況で高コストカードが出せるなら、守るよりは攻撃力を上げるなどして攻めたほうが概ね良い。ダメージ軽減効果こそ強力だがなかなか使い所が難しそうなフォロワーである。

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「これで10ダメージだ……なにっ?!」「ビクトリーブレイダーの効果によって、ダメージを3減らすじゃん!」
おじいちゃんさっき説明されたでしょ。ちょくちょくキャラが記憶障害になるアニメである。

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【フロントガードジェネラル】で自身とビクトリーブレイダーを守るカズキ。なるほど守護裏(守護のせいで攻撃できない状況にあること)のビクトリーブレイダーはそれなりに厄介な存在である。これを想定した中〜終盤に場を支配して勝つ系のデッキはなかなか面白そうではある。ただそれならクイックブレーダーやパレスフェンサー等のアグロ向けカードは入れるべきではないだろう。カズキは戦術こそ成長が見られるが、さらに上位の戦略、デッキ構築の段階ではまだまだ課題がありそうである。

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【ファイヤーリザード】の1点ダメージと【ワイルドハント】のコンボでビクトリーブレイダーを破壊→並べておいたフォロワーでダメージ軽減効果が切れたフロントガードジェネラルを破壊→出てきた【フォートレスガード】も破壊→相手リーダーにイグニスドラゴンの攻撃を通してヒイロの勝利。このリーサル(相手にトドメを刺せる状況のこと)を見逃さなかったところがヒイロの成長ポイントだろう。まあ手札がその2枚しかないのでさほど難しくないのだが大会決勝という状況では見逃す人がいてもおかしくない……かもしれない。変わらずトップ解決ではあるがいつもより戦術的だったのは間違いない。

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堅い握手を交わす親友2人。有利トレードを心がけたカズキだが、一辺倒でなくどこかしらでリーダーに攻撃していれば勝てたのでは、などと考えさせられる内容で、バトル部分としては過去一番の名勝負と言っていいだろう。カズキが弱小キャラとして描かれていたからこそのカタルシスを感じる瞬間である。みんなカイくんと同じ気持ちだろう。進藤カズキにしてはよくやった方ですね。(眼鏡クイッ

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賞品は1位がカードパック10枚で2位が黒羽アリスグッズ……は?いやおかしいでしょ。逆でしょ。こんなん決勝即リタ安定ですわ。って頭に四葉のクローバー付けた女子が言ってました。

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次回はひさびさにルシアが登場するようだ。対戦相手(推定)は新キャラで、ビショップクラスっぽい風貌。OP等に登場するメインキャラの糸目くんではないようだが果たして……?




posted by ぺーた at 14:30 | Comment(0) | TrackBack(0) | アニメ

2020年05月05日

シャドウバース 4話感想 ひたすら可愛いミモリ&アリスと爽快なコンボ決着が見どころ

#04「特別なもの」


※原作ゲームプレイヤーの方はコメントありでの視聴をオススメします。
あらすじ
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個性的なアイドル「黒羽アリス」に憧れるミモリは謎の少女と遭遇する。
少女は自分に勝てたらアリスに会わせるという条件でミモリとバトルする。
バトルはミモリが勝利し、少女は自身がアリスであることをミモリに明かす。
感想
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【黒羽アリス】画面に登場。かわいい。別に個性的と言われるほど変な格好でもないのでは?と思うのは変なアイドルが山ほど出るゲームをプレイしているせいかもしれない。四葉のクローバーの髪飾りをつけることに対してミモリが多少躊躇していたのが推察できるのだが特にそういうセリフはなく、わりとハイコンテクストな描写。ちょっと子供っぽいと思ったのかもしれない。

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わかりやすいパスを出してもらったのに創作ラーメンに夢中でプレミ(プレイミスの略)しまくる男子たち。お前ら……。まあ明らかに小5男子マインドのこの二人に聞くのが間違っている。カイとかルシアなら……ダメそうだ。「興味ないから」とか言われるのが目に見える。そもそも対戦ゲームの真髄とは「相手の嫌がることをやり続ける」なので、対戦系ゲーマーは「相手の喜びそうなこと」を察する回路を持ち合わせていない可能性が高い。先週のヒイロの言葉をもじるなら「シャドバやってるやつにろくな男はいねーな!」である。ちなみに黒いラーメンといえば北陸民には「富山ブラックラーメン」がおなじみ。塩っぱい系が好きな人にオススメ。

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謎の少女登場。一体誰羽アリスなんだ……。まあミモリはアリスのファッションを含む「個性」に魅力を感じているわけで、そこがサングラスと私服で隠れていたら気づかないのも無理はないかもしれない。「作ったみたいな笑顔じゃない?」は自己評価ということになるが、そのへんをテーマにしたメイン回がいずれあるのかも知れない。

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「アリスに会わせてあげる」にほいほいついていくミモリ。手を引いているのが年下の少女だからいいものの属性によっては完全に事案である。ミモリが素直な性格であることは何度か言及してきたがもうちょっと疑うことを知ったほうがいいかもしれない。多分シャドバもそのほうが強くなると思う。

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ミモリのバンク公開。かわいい。スカートがひらりと波立つところがとてもいい。完全に日曜朝のアニメである。アリスのバンクも公開されたが服が変装のままなので、やはりアイドルコスチューム版のメイン回が今後ありそうである。サングラスにくいっと手をかけるところがあるので、アイドル版はポーズもちょっと変わるかもしれない。

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バトル前半はネクロマンサークラスの特徴、破壊時効果の「ラストワード」と墓場消費の「ネクロマンス」を紹介するものとなっている。【スカルビースト】、お前犬だったのか……。(ついでに【よろめく不死者】も女性だったのか……。)毎度ながらフォロワーの作画が良い。ミモリが不死者の効果に驚いているあたりがいつものツッコミどころだが、まあミモリは初心者っぽいのでこんなものか。ちなみに不死者は早めに処理したほうが傷が浅く、フェアリーをプレイしてから倒している(不死者の効果が【エルフの少女・リザ】に行く確率を半分にしている)ので特にまずいプレイとは思わない。

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「ヒイロさん!……進藤カズキ。」
この一瞬でのテンションの落下は笑うしかない。ちなみに先週書き忘れたがカイのCV種ア敦美さんもなかなか変わった人で、シンデレラ声優間では彼女の演技力を「天才」と称する人もいるのである意味カイに似ているところがあるかもしれない。

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墓場を消費して強力な盤面を形成するアリス。いちいち仕草がコケティッシュで可愛らしい。フォロワーまでもノリが同じで笑ってしまう。アリスのCVは原作ゲームにおけるルナ役でおなじみ小倉唯さん。極めてキュートな演技の中にたまに混ざるアリスの悩みや葛藤のようなものを感じさせる低いトーンが印象深い。

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「だってあなたの名前、知りたくなっちゃったから!」
ミモリの興味が「モニタ越しのアイドル」から「目の前の対戦相手」に移ったことを端的に表現するよいセリフ。余裕のある小悪魔的態度だったアリスの赤面する表情が大変かわいい。アリスは言葉の端々から自身の虚像に対する葛藤が見られるので、それらを隠した実像にも興味を向けてきたミモリにここで強く惹かれたことが想像できる。これらも言語的に解説されないので、やはり低年齢向けとしてはかなり心理描写のコンテクストが高い作風と言える。

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ミモリの切り札【ブリリアントフェアリー】登場。ミモリの最終ターンのドロー【自然の導き】からの【フェアリーサークル】は2連続トップ解決ではあるのだが、ブリリアントフェアリーは前ターンに引いて温存しており、さらに前ターンに【フェアリーブリンガー】でフェアリーのコストを0にしたのも最終ターンに利用している。貯めておいたものを一気に開放し大ピンチから13点疾走で勝利する流れは爽快感があり、ヒイロのトップ解決とは趣の違うエルフクラスの特徴「複数プレイによるコンボ性」が表現されていて大変見ごたえのあるバトルだった。

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「あたしの名前は『黒羽アリス』だよ。」
ここからのミモリの表情がすべてかわいい。さらにアリスは誰に促されるでもなくミモリの髪飾りについても褒めていて、ミモリの「特別なもの」の象徴である髪飾りが「特別な人」であるアリスに認められたことになる。この瞬間のミモリの多幸感に共感すると誰しも顔がにやけてしまうのでは。まごうことなき神回と言っていいだろう。男性ユーザーの多いゲームではあるが女性ユーザーにもおすすめしたいエピソードである。アリスの切り札が公開されなかったことを思うとやはりメイン回がまたあることは確定か。その時はミモリが彼女の手を引いてほしいものである。

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次週はついにヒイロとカズキの親友対決か。完全に噛ませ犬キャラのカズキくんであるがここで巻き返すことができるのか。今回が神回だっただけにさらに荷が重くなったと思わなくもないが……期待しよう。





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2020年04月25日

とある科学の超電磁砲T 12話感想 緩急をもって表現されるラスボス・木原幻生の魅力

12話 外装代脳(エクステリア)


※原作未読の方はコメントオフでの視聴をオススメします。
あらすじ
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暴走した美琴は当麻と軍覇の対抗をよそにレベル6への進化を一段階進める。
黒子は初春と佐天の協力のもと警策本体の所在に目星を付けて追い詰める。
一方、食蜂は才人工房のセキュリティを利用し「多才能力」を持つ幻生に対抗する。
幻生は食蜂の策を看破し彼女の記憶からエクステリアのリミッター解除コードを得る。
感想
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次のフェイズへと進化する美琴。どんどん神様か天使のような外見になってきている。アニメでは具体的な変形動作が見られるのでより禍々しい印象。軍覇が反応できなかったことから戦闘力も飛躍的に上昇していると思われる。当麻が吹き飛んだ軍覇に対して「削板…っ?!」と叫んでいるが、原作だと名前で呼んでいるので明確な意図のある改変がなされた印象。まあお互い名字呼びのほうが自然ではあるがなかなか細かいところ。当麻は禁書のほうでも日本人は基本名字呼びなのでそれを踏襲させた形だろうか。

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多才能力(マルチスキル)で食蜂が仕掛けるセキュリティを突破していく幻生。幻想御手(レベルアッパー)を使用しているなら当然使える能力だが、シリーズ初期ボスの能力を後のボスが使用してくる展開は燃えるものがある。対する食蜂は心理掌握を相殺されているのでただの運痴少女であり、絶望的な能力格差ゆえにセキュリティを利用した知略戦をせざるを得ない状況。

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「安定したレベル6にはなり得ないが〜〜その結果白色矮星のように〜〜」
なるほどわからん。しかしわからなくてもストーリーは楽しめるようになっている。目的が達成されると学園都市は吹き飛び、そのためには食蜂しか知らないリミッター解除コードが必要ということだけ分かれば大丈夫。こういうよくわからない話に53%がどうのという具体的な数字などが付与されることで、世界観を楽しむフレーバー(風味づけ)として機能しているように思う。

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「科学の発展に犠牲はつきものだろう?」
「何を言ってるのかわかってるのかしらぁ?」に「何を言ってるんだい?」を返すところに異常性が見て取れる。目的のために自身の命すら度外視する行動は狂気の表現としてそれなりに見るものだが、幻生の目的は「美琴を一瞬レベル6にするだけ」という合理性も生産性も欠いたものである。学園都市の研究者の利己的な邪悪さ、モラルの低さは全シリーズで入念に語られてきたが、どれも合理的かつ生産的なものだった。幻生はそれらをぶん投げることで、対比的に有象無象を超越した恐ろしさが表現されている。

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「万象をゼロで割るがごとき破格の観測ッ!」→「し、しまったぁ?!」
年甲斐もなく興奮するおじいちゃんがチャーミングと言わざるを得ない。知略戦とは……。幻生は間違いなく邪悪な存在だが同時にユーモラスで憎めないところがあるのは否めない。無印やSで出てきたときは黒幕的な象徴でしかなかったが、今シリーズで大々的に出演するにあたってラスボスとして魅力的なキャラ付けがなされたように思う。何その女子みたいなポーズ。緊迫した状況にこのシーンが存在することで緩急が効いている。

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「(御坂さん、)アナタのことは一週間くらいは忘れないわぁ」
冗談っぽいセリフだが結構本気でそう思ってそうなのが興味深い。詳しくは次回の感想で。それはさておき食蜂さん、走る姿ひとつとっても「ゾンビよりはかろうじて速そう」くらいにしか見えない運痴ぶりで笑う。

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警策を追い詰める風紀委員チーム+佐天さん。「警策本体がどこにいるのか」がこの戦いの解答で、漫画では背景を詳しく描かないことでうまく隠しているのだが、アニメでは表現上描かざるを得ないので結構なヒントになっている。初春佐天の「佐天さんちょっと黙って!」「あ、はい」のやりとりはアニオリだがこちらも緩急の「緩」の部分として機能している。

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黒子VS警策は思索する黒子のモノローグがメインで進行していくのでCV新井里見さんの凛々しい演技が光る。その中では「嫁入り前の大事な身体ですのよッ!」というセリフは「緩」の部分だが美琴の記憶があったら言わなさそうなセリフに思えるのが印象深い。

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「このまま挟み込んで…!」
原作通りのセリフだが、アニメでは解説力を発揮している間に派手に落下しているのでどこに挟み込むのかよく分からない。このグラビトンパネルもそうだが黒子の動体検知シートなど、学園都市の超科学アイテムに脚光が当たるエピソードになっている。それにしてもこのおじいちゃん、エアロシューター能力の熟練度がすごい。研究の合間にマルチスキルの練習もしてたんだろうか。想像するとちょっと和む。

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「まあへし折ろうにも腕がないんだけどね」
この結末だとたまたま義手だったから助かったように見えるかもしれないが、食蜂の戦略が「初手で嵌められれば良し、見破られても油断を誘って二手目、三手目が本命」というものなので、幻生が相手に次の手があることを看破できる以上、必然的な敗北だったと言える。先述の緩として使ったシーンも全身義体の伏線になっていてお見事である。幻生の絶叫からの哄笑がノリノリで最高。CVの高岡瓶々さんの熱演が光る。高岡さんは56歳、つまり無印の頃は40代ということに……お若いのに見事なジジイボイスである。出演作を拝見するとCSIやクリミナル・マインド等有名海外ドラマがずらりと並んでいてそちらのファンには特におなじみの声優さんだろう。

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以前別アニメの感想で「ジジイの戦いは名勝負と相場が決まっている」と書いたが今回も多分に漏れずいい勝負だった。実写ドラマでもジジイ回は面白いものが多く、ジジイ役の人は俳優さんも声優さんも上手い人ばかりだからかもしれない。さて、次回の13話は再び延期になった模様。放映日は今のところ発表されておらず、昨今の世界情勢を思えばやむなしか。全てのスタッフさんが健康・安全に仕事ができるよう願うばかりである。




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2020年04月24日

シャドウバース 3話感想 視聴者の受け止め方を信頼した描写が心地良い

#03「超天才の策略」


※原作ゲームプレイヤーの方はコメントありでの視聴をオススメします。
あらすじ
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学園に敵なしと言われるほど実力をつけたヒイロは伊集院カイに勝負を挑まれる。
カイはルシアに敗北した過去があり、ヒイロは同じ因縁に共感する。
ヒイロはカイのスペルブーストを主軸としたデッキを制し、バトルに勝利する。
感想
基本的に毎週丁寧に1バトルやるだけなのであらすじいらないのでは……?と思い始めてきた。

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【伊集院カイ】登場。「超天才シャドバプレイヤー」はなかなか破壊力の高い称号である。もう少し優等生的な天才キャラを想像していたがどちらかというと奇人変人タイプのようだ。ついでに同級生かと思ったら年下らしい。制服が違うのはなぜだろう。CVは種ア敦美さんで【回帰する抱擁・ラティカ】や【ワンダーコック】、アイドルマスターシンデレラガールズ五十嵐響子役でおなじみ。デレマスコラボでロイヤルのリーダースキンになっているのでぜひカイとの演技の差を堪能してみてほしい。

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カイに瞬殺されるカズキくん、そういうキャラなのは分かっていたが見事な噛ませ犬ムーブである。アグロロイヤル(推定)を使って初期のウィッチに負けるのはなかなかの才能。ただここで装着バンクが公開されなかった点が興味深い。今後彼のメイン回があることが約束されたようなものである。弱キャラが覚醒するのもこの手のアニメのお約束といえる。

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カイのデッキは「スペルブーストウィッチ」と呼ばれるタイプ。【サモンスノー】が強力に見えるところが初期のシャドバを思い出させてくれる。スノーマンかわいい。相手のカードを見たときのヒイロの驚きが相変わらずだが、学園で敵なしと言えるほど強くなったのならこの手のスペルウィッチにも遭遇済みだと思うのだが。ていうかカズキとの戦い見てなかったのかな?

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カイがルシアに敗北した過去が明かされる。シャドバ辞めてないじゃん。いやまあタクマやカイが例外なだけで無数のモブがルシアに心を折られてきたことは想像に難くないが。ルシアのデッキは【ブラッドウルフ】を採用していることから「アグロヴァンプ(序盤に殴り切るデッキ)」だと思われるが、カイのスペルウィッチでは相性が最悪である。アニシャドは比較的初期頃のカードプールのようだが当時のデータでは「ウィッチ2:ヴァンプ8」(※10回戦ったらウィッチが8回負けるということ)くらいの絶望相性を叩き出していたと記憶している。基本的に惨敗必至なのでルシアに呆れられるのも無理もない。それはさておきショタキャラがいきなり顔芸を始めるのは心臓と腹筋に悪いのでやめてほしい。

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カイの切り札オリカ【クロノウィッチ】登場。シャドバの歴史上、スペルブーストでコストがゼロになるカードはほぼ例外なく強い。このカードも疾走フォロワーやコストダウンフォロワーと相性がよくフィニッシャーとしての性能が高いように思う。進化が必要なのがネックだが、今のところ切り札オリカの中で一番強いのではないだろうか。ウィッチ使いとしてはぜひ現行ゲームのほうでも実装をお願いしたいところである。

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【竜の翼】!【イグニスドラゴン】!!【竜の咆哮】!!!この子またトップ解決してる……。(※今引いたカードでなんとかすること。トップデックとも。)お約束とはいえもう少しひねりが欲しいところだが、イグニスドラゴンの効果発動条件が手札が少ないことなので、必然的にこれからもこういう展開が続くと思われる。もはやヒイロくんの固有能力といえる。

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「この状況を打開出来る確率はほとんど…ない…!」
スペルブーストカードはあらかじめ手札内で育てないと効果がないのでヒイロのようなトップ解決は見込めない事が多い。彼のデッキの弱点を表現している……のはわかるのだがヒイロのライフが残り2なので【刃の魔術師】や【ルーンの貫き】とか【マジックミサイル】×2とかわりと打開できるよカイくん。まあこういう諦めの良し悪しが主人公とそうでないものを分けるのだろう。実際のゲームでも「諦めの悪さ」に記憶力や思考力が加わると「勝ち筋をたぐりよせる」スキルに進化するので勝率に影響を及ぼすファクターである。

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負けても晴れやかなカイ。瞳の上部にハイライトが宿って明るい表情になった。ヒイロが強さを認めたことや、ルシアとの因縁に共感したこと、ヒイロの諦めない精神に感化されて自らも足掻いたことなど、「同じ敗北でもルシアに受けた敗北とは違う」ことが特に言葉で説明されない点が良い。言わずとも違いを感じてくれるであろうと視聴者の受け止め方を信頼するタイプの描写である。時間帯も内容も低年齢層向けでありながら、2話に続いてなかなかハイコンテクストな描写を選択している点が面白い。この調子なら今後も子供だましにならず、想像以上にいいストーリーが期待できそうである。

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「シャドバが好きなやつに悪いやつはいねえな!」
異議あり。おのれCygames、またしても自画自賛がすぎるのでは……??称賛できれいに〆られそうだったところにツッコミどころを残しておいてくれる点が抜け目ない。

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次週予告ではついに【黒羽アリス】の姿が。ミモリとバトルするようなので二人のバンクが見られるか。期待。




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2020年04月18日

とある科学の超電磁砲T 11話感想 画と音、見事なクオリティで並走する3つの最終決戦

11話 参戦


※原作未読の方はコメントオフでの視聴をオススメします。
あらすじ
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暴走した美琴は警策の誘導により統括理事会のビルを攻撃、レベル6へと進化を重ねる。
ショチトルと佐天の会話を聞いた当麻が駆けつけ、軍覇と共に暴走美琴と対峙する。
警策は人形を操り食蜂を確保しようとするも、佐天から情報を得た黒子に阻止される。
黒子は食蜂から状況を伝えられ、美琴の誘導役である警策の本体を捜索する。
感想
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「科学の名のもとに人間の尊厳を踏みにじるこの街の本当の顔を――」
美琴の深層心理を誘導する警策。7話における彼女のセリフ「脈はありそうじゃない?」がここにつながってくる。直前の10話でドリーに対する研究者の非道ぶりを描いているだけに説得力がある。結局ビルへの攻撃は不発に終わるのだが、ここまで飄然とした態度を崩さなかった警策が初めて感情を露わにしており、統括理事会ひいてはこの街に対して強い負の感情があることが推察できる。

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食蜂が警備員の偉い人すら洗脳下においていることが分かるシーン。こわっ。彼女が悪党だったら大変なことである。ますます普通に学生生活ができていることが不思議になる。自分がスネに傷持つ悪党だったら真っ先に食蜂を暗殺s(ピッ)さすが人格高潔な食蜂様である。

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「自分が当事者だと王子様に見えちゃうんだから、女って勝手よねえ」
なにこの表情???という感想の方が多いと思うがこれは3話で食蜂がなぜか当麻の名を知っていた現象と同じで、超電磁砲では明かされない、とあるシリーズ全体への伏線である。超電磁砲原作での描写から6年経って禁書原作では伏線回収されているので、気になる方は禁書(新約11巻。そこだけ読んでも分かるようになっているらしい。)を読もう。超電磁砲のみ視聴の方は例によって深く考えないようにしよう。過去に色々あって食蜂は当麻に好意力が高いということだけ知っていれば大丈夫である。

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その当麻だが、たまたま借り物競争中に佐天さんに遭遇し、たまたまショチトルと佐天さんが会話するところに居合わせた、という細い細いルートを通って助けにくるのだから確かに王子様的な運命力の持ち主と言える。食蜂との会話?シーンはBGMもコミカルでシリアス展開の中の癒やしである。雷神美琴は想い人が相手でも(彼の右手以外で)正気が戻るような傾向はなく、ここでも4話等で食蜂の能力が示してきたように能力が容赦なく感情を優越するシーンが見られる。

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警策の人形が食蜂を確保しようとするところに駆けつける黒子。アニメでは特におなじみのセリフ「ジャッジメントですの!」が頼もしい。攻撃がヒットする直前でテレポートするアクションが連発されて非常にスリリング。カイツが抱えるミサカ妹を美琴でないと判別できた点が興味深い。妹を探していることを知った後なので当然かもしれないが、その情報なしで婚后さんのように判別できたかどうかはファンとして気になるところである。

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警策の人形が切断された部分を触って回収しているので、精密動作性が高いぶん湾内さんのように塊を複数同時に動かすことはできないのかもしれない。

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黒子が警策を追う動機はあるが本来は警備員に任せるべき範囲なので、内情を知らずに避難指示が出ている状況で追うのはやや不自然。つまりラスボス戦の一角に引っ張り出すには追加のモチベーションが必要になってくるのだが、それをボタン一つで解決できる食蜂の能力が便利すぎる。6話感想でキャラクターの個別視点について書いたが、限定的な視点しかない黒子に一瞬で神視点を与えたことになるので物語構成の上でも便利な能力である。「知らない単語なのになんとなく分かる」というアニオリのセリフは黒子が急に神視点を持ったことへの補足といえる。ちなみに「御坂さん」呼びもアニオリで、原作では呼称明示を避けた印象があるがまあ確かにそう呼びそうではある。

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「こっちも自分の身を守らなきゃならないんで…」
黒子の追跡を警戒してのセリフと思われるが、エクステリアを共有しているのなら黒子に見つかっても洗脳すればいいだけなのでは?もしかしたらリソースが有限で、美琴を誘導している間は洗脳できないなどの制約があるのかもしれない。

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当麻と軍覇のタッグ結成。OPで明示されていた展開だがOPでは彼らの戦闘相手が描かれていなかったのがお見事である。巷では「予測不能コンビ」と呼ばれているらしく空気を読まない軍覇にツッコむ当麻というやりとりが面白い。二人が同時に雷撃をかき消し、はたき落とすシーンは学園都市におけるこの二人の非常識ぶりを象徴している。

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「彼女に信頼されるのは不思議と悪い気がしませんでしたので!」
美琴のことは覚えていないが美琴に関係することは覚えている、という反応はメインの友人3人にそれぞれ用意されている。佐天さんはゲコ太ストラップを見たとき、初春は美鈴に会ったとき(違和感は表出しなかった)、そして黒子の反応はここで「美琴に心酔していたことは覚えていないが、美琴の信頼を受ける喜びは覚えている」という最後を飾るに相応しいものである。ここはBGMも荘厳かつ緊迫感があって非常にエモい。空間移動バトルの動的な派手さも相まってメディアミックスの真髄を感じるシーンである。

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当麻&軍覇と雷神美琴の戦いがぐりぐり動いてひたすらカッコいい。世相が大騒ぎな中クライマックスにこれほどのクオリティを保ってくれていることに感謝しかない。クリエイターの矜持を感じる。軍覇パンチの「超…」のところがドスが効いていてたまらない。当麻をぶん投げて自分でキャッチするトンデモアクションは、「ドラゴンボール」の桃白白が自分で投げた柱に乗って移動するアレのリスペクトのように思うのは自分だけだろうか。軍覇、話の通じない根性野郎かと思いきやちゃんとした判断力(他人の出来ることと出来ないことを把握している)を備えていて面白い。

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幻生を発見する食蜂。当麻軍覇VS雷神美琴はダイナミックで派手なアクション、黒子VS警策は知略戦を交えたアクション、そして食蜂VS幻生は完全な知略戦である。趣の違うラスボス戦が3つ並走する怒涛の展開を、クオリティの高い作画と動画、音と演技で楽しめることが至上に嬉しい。大覇星祭編はおそらく残り3話だが、クリエイターの方々は健康面を最優先した上で制作していただきたいと思う。スケジュール変更の情報は今のところ無いようだが、ファンは前作から7年待ったのだから、ここから1年2年くらいは余裕で待てますので。





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2020年04月16日

シャドウバース 2話感想 経験者目線でも楽しめるチュートリアルバトル

#02 「ヒイロの決意」


※原作ゲームプレイヤーの方はコメントありでの視聴をオススメします。
あらすじ
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ヒイロは夜の公園で夜那月ルシアと出会い、タクマに奪われたミモリのスマホを渡される。
ヒイロはルシアとバトルし勝利するが、ルシアは有効なカードをあえて使わなかった。
ヒイロは後にルシアの敗北が故意であることを察し、もっと強くなることを決意する。
感想
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夜・月・高所という要素で神秘的な雰囲気を漂わせる夜那月ルシア。高所がジャングルジムなのはちょっと面白い。音もなくふわっと降りてくるあたり普通の人間ではない可能性がある…?ミモリのスマホを見返りなく返してくれたので意地悪なやつではなさそうである。CVは榎木淳弥さんでアイドルマスターSideM舞田類役でおなじみ。

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「僕に負けた人、みんなシャドバやめちゃうよ?」
……ニュートラル昏きヴァンプとセクシー復讐ヴァンプの話ですか?原作ゲームを知らない人向けに解説すると、シャドバ4年弱の歴史で引退者が続出したとされる時期が2度あり、どちらも原因となったデッキがヴァンパイアクラスだったのである。これはCygamesの自虐ネタと受け取っていいのだろうか。

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OPの映像初公開だがめちゃくちゃ動きがなめらかで良い。内容も、最終的にはルシア含めた7人が共闘することになりそうなストーリーを感じさせる。親父(仮)は敵味方こそわからないがネメシスクラスを使いそうな予感。歌は「PENGUIN RESEARCH」でディスコグラフィを調べた限りではほぼ全てがアニメタイアップのアーティスト。ボーカルもメロディも爽やかさに溢れていてたいへん素晴らしい。

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ヒイロとルシアのバトル開始……って公園にもその設備あるの???すごい。シャドバに最適化された世界。この世界で昨日までスマホ持ってなかったヒイロすごいかわいそうじゃない?装着シーンはやはり毎回やるらしい。ルシアの装着バンクもクールでカッコいい。あのデッキホルダー販売してくれないかな。

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バトル展開自体はドラゴンクラスの「覚醒」特性とヴァンパイアクラスの「復讐」特性を例示する初心者向けチュートリアルの趣が強い。しかし面白いのはルシアが6/3の【レイジングエティン】より2/1の【鉄鱗の竜人】を除去した場面で、ここはヒイロが「復讐ケア(ヴァンパイアリーダーの体力を10以下に削らず復讐状態にしないこと)」をできるかどうか試したわけだがそれをわかりやすく解説するセリフはなく、新規向けよりは経験者向けのややハイコンテクストな描写といえる。

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また、こっちは後に解説されるが体力3のヒイロに対してルシアが【鋭利な一裂き】を避けた場面も、経験者であれば「あ、これは一裂き持ってるな」と容易に想像がつく。今回のバトルは新規向けのチュートリアルをやりつつ経験者も楽しめる描写になっておりなかなか見ごたえのあるものだった。

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【ダークエンペラー】登場。ヒイロの【イグニスドラゴン】のように各リーダーそれぞれ切り札的なオリジナルカードが存在するようだ。体力高めでスペル・能力耐性を持っているのはなかなか強力だが高コストで復讐でなければ盤面に干渉できないのが難点か。アニシャド世界のカードパワーなら有用に思われる。

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【イグニスドラゴン】から【竜の力】と2連続で効果的なカードを引いて勝利するヒイロ。たった今引いたカードで勝つことは「トップ解決」と呼ばれて運要素が強いため実力の証明とは言い難いのだが、創作物においてはドラマチックなので多用される傾向にあるようだ。実際リアルのシャドバ大会やプロリーグでも盛り上がるシーンである。(ちなみに「デュエルファイター刃」ではそれが能力としてストーリーに組み込まれていたりするのでぜひご一読を。)

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「あのカードは、未来の君に託したよ」
あのカード、とは普通に解釈すれば【鋭利な一裂き】のように思えるが果たして……?ルシアが手心を加えた上でヒイロが2連続トップ解決してなんとか勝った結果なので、実力差は歴然のように思える。再戦が楽しみである。

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取り返したスマホを受け取るミモリ。かわいい。ストレートに喜ぶあたり変なプライドがなく、たいへん素直ないい子で好印象。ヒロインぢから高まってきたよ。

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「シャドバってほんと面白いよなあ…!」
ヒイロの性格的に自然なセリフであるが、あまりに面白い楽しいと連呼されると4年弱の間、前述のような引退者続出環境も味わってきた我々からすると「おのれCygames、自画自賛が過ぎるのでは……??」と思わざるを得ない。ヒイロくんはずっとそのままの君でいてほしい。

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「彼とバトルした人はみんなシャドバ辞めちゃうって噂もあるくらいなんだよ」
「そんなにすげえやつだったんだ…」
いや本人から聞いただろ。ルシアとのバトル以降のシーンは若干の間延びを感じる。

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手心を加えられたことを察して悔しがるヒイロ。常にプラスの感情を表出する少年であることが主人公として好印象なのだが、ここで初めてマイナスの感情が出ることで血の通った人間性を感じさせる。2話にして挫折を味わうのはなかなかスピーディーな印象だが、毎話飽きさせない展開を期待できそうである。

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EDは黒羽アリス役かつ原作ネクロマンサーリーダーのルナ役である小倉唯さんのキャラソン。かわいい。黒羽アリスは1話で映像に出てきたが、本人登場はもう少し先になりそうか。EDの映像では各リーダーのオリジナル切り札がちらりとお目見えしている。これらの効果も楽しみである。







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2020年04月11日

とある科学の超電磁砲T 10話感想 謎が収束し疾走感のある演出で最終決戦へ

10話 才人工房(クローンドリー)


※原作未読の方はコメントオフでの視聴をオススメします。
あらすじ
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過去、能力開発中の食蜂は美琴のクローン・ドリーのために認識操作で彼女の友人を演じる。
ドリーは交流中に別人と気づき、肉体の限界を迎えたとき食蜂の名前を尋ね、死別する。
食蜂は成長に伴って自身の処分を目論んだ研究員たちを洗脳し、研究所を乗っ取り拠点とする。
現在、幻生はその「才人工房」を制圧しレベルアッパーの技術で「エクステリア」の力を得る。
幻生はミサカネットワークにウィルスを投入、駆けつけた美琴をレベル6に導くため暴走させる。
感想
ストーリー上に残る謎、【幻生の目的】【食蜂の動機】【警策の正体】のうち前2つが明らかになるエピソード。

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「その情報が罠で誘導されている可能性は?」
美琴の懸念ももっともである。エクステリアの存在を知り、位置も把握し、食蜂さえいなければ制圧できるのであれば、本拠地の位置にもよるが学校で授業を受けている間でも制圧できそうなものである。そもそも食蜂自身が他人にとってかなりの危険性を孕んだ人物なので、「全容を知られた上で放置されている」可能性は低いと言える。真相としては「妹達」の確保と同時でなければいけないので「タイミングを計っていた」が正しいように思える。詳しいことはわからないが、大覇星祭の期間中が都合がよかったのかも知れない。

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リミッターを解除した食蜂の能力で「十戒」のシーンのように割れていく車たち。原作漫画においても作画に力が入っているシーンだが、アニメでは無数の車がそれぞれ不整合なく移動する過程まで描かれているので凄まじいの一言。3D作画の利点が活かされている。ちなみに渋滞の原因は禁書2期のオリアナ追跡戦でステイルがバスを爆破したせいなので、禁書ファン的には作品のリンクにニヤリとするシーンである。

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【ドリー】登場。言及はされないが美琴の最初期クローンで「妹達」とはまた別の個体である。美琴の顔立ちや髪型がさほど特徴的ではないので分かりづらいかもしれない。部屋のアイテムが子供向けのおもちゃばかりで、妹達と比較して感情は豊かだが精神的には幼いように見える。

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「アナタ本当に中学生ぇ?」
食蜂初登場時に美琴が放った「アンタ本当に中学生?」の対になるセリフ。同じ顔の少女から同じセリフを返されていた事がわかる情緒的なコールバックだが、アニメにおいては食蜂の登場が前シリーズSに前倒しされた結果両セリフの間隔が7年になるので、覚えていて効果を感じた人がどれほどいるだろうか。運痴をいじられて「はァーーーッ??」と返すところも8話で美琴と「再現」しておりドリーを通じた美琴と食蜂の強い因縁が感じられる。食蜂が妹達を庇護する動機がここで推察できる程度に明らかになる。食蜂はこの時点で常盤台入学前なので、ドリーはオリジナル美琴より身体的に早く成長させているようだ。

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「ともだちになってくれて ありがと――」
能力が未熟だった食蜂が認識操作だけで「みーちゃん」を演じていたがドリーは匂いで気づき、最期に名前を尋ねた――というストーリー。原作では「みーちゃん=食蜂(みさき)」かのようなミスリードがされているので読者としては違和感を抱くところなのだが、アニメでは研究者が認識操作について言及するのでそれがなくなっている。ミスリードした場合は後々違和感が解消される気持ちよさがあるのだが、アニメの演出の場合は分かりやすくなるため離別のストーリーに集中できる利点があるように思う。謎優先と情緒優先、良し悪しがあるがアニメはこの回にラスボス戦になだれ込むので違和感はないほうが入り込みやすいのではないだろうか。

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ドリーの心の傷を「説明が省けた」と言い、その死も業務連絡のように伝える研究者たち。無印でもSでもそうだが心無い研究者の描写に余念がない。メンタルガードで顔が見えないのも人でなし感に寄与している。こんな連中に「人の情があったのねえ」とか言われたくないものである。ただそんな連中だからこそ支配下に置いた瞬間のカタルシスが強い。原作ではリンゴの誤認実験のときに「真桑くん」をこっそり洗脳してメンタルガードを細工させたのだが、アニメでは若干省略されたために単にメンタルガードがポンコツということになってしまった。

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「心理掌握は人格高潔な私だからこそ制御できる力」
美琴の「お前が言うか」という顔が面白い。原作だともっとギャグっぽい描写である。とはいえこの件に忠誠心の高い派閥メンバーらを一人も巻き込んでいないところなど、高潔という自己評価はわりと正しく思える。「ひねくれている」と「高潔」が両立するギャップが食蜂の魅力と言える。

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「誰にも見られたくないのにアナタに見られるなんてね」
自分の巨大脳を嫌いなやつに見られる女子の気分というのはちょっと共感しがたいが、心地いいものでないことは想像できる。偉人作るより偉人洗脳したらよくね?という発想もちょっと理解しがたい。絵描きが画商詐欺に転向するくらいのポリシーの変移とモラルの崩壊を感じるので学園都市の異常さが伝わってくるシーンである。

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巨大脳の煩雑な「登録」を「幻想御手(レベルアッパー)」を使ってクリアする幻生。エクステリアが「脳」であること、登録が必要なことが判明したのがついさっきなので、超ロングスパンにわたる伏線回収というわけではないが、代わりに疾走感が生まれている。幻想御手編は超電磁砲最初の長編エピソードであり、それを利用した展開は超電磁砲シリーズの集大成的な盛り上がりを与えてくれる。1stボスの木山先生の映像がもはや懐かしい。

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レベル5第一位の【一方通行(アクセラレータ)】と【打ち止め(ラストオーダー)】登場。これはかなり思い切ったアニオリである。超電磁砲のみ視聴の方に解説すると、美琴に似た童女・打ち止めは美琴のクローンの一人だがミサカネットワークを統括する存在。ミサカネットワークにウィルスが打ち込まれた以上影響があって当然なのだが、今のところ禁書にしか出てこないキャラなので、超電磁砲原作では描写しない配慮がなされていた。アニメではそのあたりを無視して禁書ファンサービスを重視したようだ。個人的には嬉しいような過剰サービスのような複雑な心境である。超電磁砲のみ視聴の方はショチトル周辺の話と同じく、深く考えないようにしてほしい。

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そのショチトルにより幻生らの狙いが美琴であることが判明する。複数の場面から情報が集まり謎が収束していく感覚が気持ちいい。当麻の参戦も期待できて最終決戦に向けて気持ちが高まっていくシーンである。

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なんと今回の美琴は主人公兼ラスボスの一人だった。角が生え、雷神の羽衣のようなものを纏ったデザインが荘厳さを感じさせる。婚后さんによるコンビ名「常盤台の風神・雷神」は伏線だったのだろうか。本編がEDに食い込む回は二度目だが、今回は「nameless story」のイントロがシチュエーションに完璧にマッチしていて震えるほどカッコいい。

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今回はなんと原作76ページ分もの描写を消化している。(参考までに前回・前々回は50ページ程度)大ゴマが多いシーンとはいえセリフの取捨選択がお見事で、早口にもならず上手く詰め込んだ印象だった。雷神美琴顕現のシーンで引くのが一番盛り上がるので、脚本家(猪爪真一さん)の実力が現れたエピソードだったように思う。さて、ここからクライマックスである。





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2020年04月10日

シャドウバース 1話感想 主人公の性格に好感 / プレイにはツッコミどころ満載

#01 「これがシャドバだ!!」


※原作ゲームプレイヤーの方はコメントありでの視聴をオススメします。
あらすじ
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主人公・竜ケ崎ヒイロは家の蔵で自分へのメッセージが入ったスマホを発見する。
ヒイロは学校で友人の進藤カズキ・天宮ミモリらと「シャドウバース」を遊ぼうとするが
ミモリが牙倉タクマにバトルで敗北しスマホを奪われてしまう。
ヒイロはミモリのスマホを奪還するためタクマに戦いを挑み、初のバトルに勝利する。
はじめに
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シャドバアニメ化おめでとうございます。原作プレイヤーなら初期のころから「アニメになったらどんな感じ」という会話をしたこともあろうかと思います。原作にはエルフのリーダー「アリサ」を主役としたなかなか重厚なストーリーが存在するのですがいかんせん暗め。それよりも「遊戯王」や「デュエルファイター刃」のようなメタ路線でお話を作ったほうがいいのでは、みたいなことを考えた人も多いでしょう。Cygamesの判断としてもそうなったようです。

となると低年齢層向けのアニメになりそうで、放送時間もそんな感じ。基本無料ゲームなのでこれを機に若いシャドバプレイヤーが増えてくれればいいと思います。先日、初心者向けの記事を書きましたのでそっちも見に来てくれる人が増えれば自分としても嬉しいです。


マジック・ザ・ギャザリングがモチーフのデュエルファイター刃、低年齢向けかと思いきやストーリーがなかなかシリアスで面白いのでおすすめします。ただ、後半の巻が希少なのか高価なのが難点……。
感想
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主人公の【竜ヶ崎ヒイロ】くん、スマホをねだってみるもダメと言われると「ま、しょうがねえか!」で済ますあたり非常にカラッとしていて気持ちのいい少年。主人公の性格が難ありだと途端に見るのがつらくなるのだがその心配はなさそうである。

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祖父と暮らしているので両親はいないようだが、家を出たヒイロを呼ぶ声の主がヒゲの形からおそらく父親で、まだ生きていて重要な役回りで登場するパターンと思われる。

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囲碁指南役の幽霊が出そうな倉である。父親(仮)の声に導かれてキーアイテムを入手する、伏線を張りつつ特別感を演出する、導入としては悪くないつくりに思える。

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おじいちゃんが空間に投影された新聞を読んでいる。他はドローンが空を飛んでたりするのでリアル世界より少しだけ未来か、もしくはプロジェクション技術が優先的に発達した世界観のようだ。

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【進藤カズキ】と【天宮ミモリ】登場。カズキは主人公の親友ポジションでおバカキャラの風体。語尾が若干ウザいがヒイロのために先生を引きつけておくなど友情に篤いところが好印象。ただ1クールのアニメで活躍の場があるのかどうか心配である。ミモリは優等生的な可愛らしさを感じるがこの子をめぐってストーリーが展開されるほどのヒロインぢからは今のところ感じない。闇落ちしてフェアリーを冥府に送りまくるようなことはなさそうである。

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「どうだミモリ、参ったか!」
「カズキくん、シャドバは最後まで油断しちゃダメだよ?」
カズキが勝ち誇るがミモリの逆転勝……いや盤面に残しちゃいけないフォロワー筆頭格の【大狼】が残っているので逆転と言えるか怪しい。ついでに進化権も8ターン目まで温存されているのでこれで勝ち誇るカズキがどうかしている。キャラクターのプレイング精度についてはあまり期待できないかもしれない。

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【牙倉タクマ】にスマホを奪われてしまったミモリ。警察案件では??……とツッコミを入れながら見るのが楽しい。こういうゲーム至上世界のトンデモ規範を味わえるのがいいのである。後々スマホどころか命をかけてシャドバすることになるんでしょ?俺は詳しいんだ。

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シャドバスタジアムなんてものがある世界らしい。か……カッコいい。こういうサイバーデザインは小5男子ごころをくすぐるものがある。変身バンク(?)も気合が入っていてミモリやカズマらの分も楽しみ。一度でいいからああいうガントレット型デッキホルダーを装着して「俺のターン!ドロー!」と叫んでみたいものである。

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【イグニスドラゴン】登場。現行のシャドバにはないオリジナルカードである。遊戯王におけるブラック・マジシャン的な主人公の相棒ポジションで、新デザインのカッコいいカードをということだろうか。他に登場するカードが初期のベーシックカードばかりなので相対的に強力なカードに思える。

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「俺のイグニスドラゴンは攻撃時に攻撃力が5上がる!」
「なんだと……?!」
なんだとじゃないよ。初期遊戯王の頃から散々なされたツッコミだが、カードの効果を把握しとけ。まあ我々も初心者のとき延々と復活してくる【モルディカイ】を無駄に攻撃したものだが、初バトルのヒイロならともかく「弱いやつがシャドバやる資格はねえ」とまで言い放つタクマくんの言っていいセリフではない。ある意味期待通りのお約束で、ニコ動のコメントが「は?」で埋まるところが笑うしかない。

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ヒイロ初プレイ初勝利。おめでとう。タクマくんは初プレイのド素人に負けてねえ今どんな気持ち??そんなクソ雑魚イキリ野郎を煽るどころかアツい勝負に礼を言い気遣いまで見せるヒイロが優しい。聖人か。僕も含めた全シャドバプレイヤーが見習うべき紳士性である。10年後にはヒイロの影響でカードゲームがラグビーさながらの紳士のスポーツになっていることを願ってやまない。タクマはレギュラーキャラではないようだが兄がいることを示唆したので後々再登場するのは確定か。とりあえずアグロデッキやるなら【ミラージュディフェンサー】は抜こうな。

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【夜那月ルシア】登場。歌が好きでピアノが上手そうな登場シーンである。冒頭でヒイロと戦うシーンがあったので彼がライバルポジションだろうか。ヴァンパイアクラスを使うようで、次回のバトルが楽しみである。

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Cygames関係の原作ありアニメは「きれいな作画で無難なストーリー」なものが多い印象だが、アニシャドも多分に漏れずクオリティの高い作画が期待できそうである。一方でモチーフの再現性、アニシャドの場合はキャラクターのプレイングの精度等についてはツッコミどころが多い印象。漫画が先の遊戯王はともかく、DF刃などはトーナメントシーンで通用するデッキやプレイングが多かった印象なので少し残念。まあ既存プレイヤーの満足よりも新規プレイヤーの獲得を目的とした見栄え重視を選択したのなら、それは間違ってないようにも思える。既存プレイヤーはニコ動等でみんなでツッコミながら鑑賞して楽しみましょう。




posted by ぺーた at 21:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | アニメ
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