2020年01月31日
とある科学の超電磁砲T 3話感想 満足度の高い映像化だが気になるところも
3話 バルーンハンター
※原作未読の方はコメントオフでの視聴を強くオススメします。
あらすじ
ミサカ妹が美琴と勘違いされ、代わりに「バルーンハンター」に参加し活躍を見せる。
何者かに美琴の無力化を依頼された馬場が競技に介入、隙を作ってミサカ妹に何かを注入する。
競技の後、ミサカ妹は路地裏で倒れ、そこへ食蜂とカイツが姿を現す。
感想
モニタの絵の作者、「はざまや かな」は手前の女児で、無印で美琴が固法先輩と風紀委員の仕事をしたときと、アルミ缶が爆弾になる事件のとき登場した子である。原作の小ネタを拾ってお父さんと祭りを楽しんでいるカットをわざわざ用意する姿勢が嬉しい。
手違いで競技に参加するミサカ妹を見守る謎のゲコ太仮面。ケロ蔵だっけ?声がめちゃくちゃ優しくて姉性にあふれているが一体誰坂美琴なのだろうか。
美琴の無力化を狙うも入れ替わっていることに気づいていない馬場くん。周りに普通に馴染んでいるがこの高校の生徒なのだろうか?自分の通う高校がたまたまターゲットと対戦することになったのならなかなかの偶然である。CVは林大地さんでおそらく今回最もセリフの多いキャラだが、本性を隠しているときの芝居がかった感じが明解で面白い。馬場というキャラが視聴者にもわかりやすく、今後もヘイトを集める演技を見せてくれそうで期待が持てる。
先週も登場した婚后さんの取り巻き(?)の一人切斑芽美さん。レベル4と言えば黒子や婚后さんらと同格、人によってはスピンオフの主役も張れるレベルである。しかも念動力者なのでこの競技では本来出るはずだった美琴に並ぶエースと言っても過言ではない……のだが見事なかませ犬にされてしまった。かわいそう。高慢なお嬢様キャラが少ないので今後の登場に期待。
こちらもかませ要員の常盤台生、小囃子早鳥さん。常盤台生は1年でも全員レベル3以上なので、3年とはいえレベル3の小囃子さんが司令塔を務めるのは違和感があるが、それだけ念話系の能力者は希少なのかもしれない。この子は食蜂の「派閥」(常盤台におけるグループ活動の名称)メンバーであり後にも登場する。
「エカテリーナちゃん……ネズミは一日、一匹まで……。」
婚后さぁーん!BGMが笑わせにきている。取り巻き(?)二人を守りつつ、レベル3を含む敵七人と相打ちする活躍を見せる。さりげなく靴が汚れているのがいい。
「あの子転入生らしくデータほとんどなかったんだよなあ」「転入したてであんなにエラソーなのか?」
ほぼ原作通りのセリフだが、アニメの婚后さんは春には常盤台に在籍しているので転入したてと言われると微妙(劇中は秋)。無印とSで派手にバトルしているのでデータがないのもやや不自然。まあ馬場くんが今年度分の収集をサボったのかもしれない。原作通りが素晴らしいと先週書いたものの、この辺はアニメと辻褄が合うように改変しておくべきではないだろうか。ちなみにアニメ視聴のみの人からすると、婚后さんが転入生である言及が実に10年3ヶ月ぶりなので覚えていない人も多いのでは……。
「御坂選手、群がる無数の手をかわす、かわす、かわすーーッ!これはすごい!!」
先週に続いてアニメ映えするシーン。個人的に楽しみにしていたところで、アクロバティックで激しいモーションを堪能できて満足度が高い。美琴の「私より粘ったと思うわ」の言葉の通り、能力では姉に劣ってもフィジカルでは妹が勝りそうである。ちなみに初見の方へ、「1万回以上の戦闘」とは1話感想で書いた「妹達を殺害する実験」のことである。詳しくは前作Sを見て欲しい。
アニオリシーン集。ミサカ妹が倒れる印象的なシーンで区切るためか尺に余裕を感じる。初春の特技や常盤台中学の解説の他、黒子がミサカ妹の競技を「見ていない」ことを描写するのは面白い。婚后さんが違和感を覚えたのだから、黒子ならモニター越しでも美琴でないことに気づいたかもしれない。あと湾内さんの「御坂様すごいですにゃーん♪」が破壊力甚大。かわいい。
「御坂さぁん、のんきにランチタイム?」
ここは原作ではミサカ妹が倒れた後のシーンである。時系列を入れ替えたためにニュアンスの違いが生じているのだが、ネタバレになるので初見の方は8〜9話の後あたりにまた見に来てほしい。
【上条当麻】登場。スピンオフ元である禁書の主人公にして美琴の想い人である。誠実・善良と言えるがそれよりも超の付くお人好しという表現が似合う人物。レベル0だが異能の力ならなんでも打ち消す右手「幻想殺し(イマジンブレイカー)」を持っている。あと体力と耐久力が人間のそれではないとファンの間ではよく言われる。ごく普通に登場したがTで姿が出てくるのははじめてなので(OPに姿はあるが)アップのカットを入れるなりすべきだったのでは。2話で御坂母たちが言及していた「ツンツン頭の高校生」は彼。
「……はじめまして上条さん。」
何故か名前を知っている食蜂。
「超能力(レベル5)とかといっしょだよ!」「……。」
レベル0である佐天さんの能力への憧れを汲んで天を仰ぐ初春。セリフでなく間と仕草で表現する、地味ながら二人の友情がうかがえるいいシーンである。
倒れるミサカ妹、そこに現れる食蜂とカイツ……という物語の急進を予感させる引き。今週はこの部分の時系列をいじった以外はほぼ原作通り+アニオリ補完で、セリフも動きで表現できる部分はシェイプアップさせるスマートな映像化だった。
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