2018年02月12日
覇穹封神演義 5話感想 展開に大きな不備はないがアクションに乏しい
5話 二つの道
5話配信(Abemaビデオ)
あらすじ
黄飛虎一行と太公望に、聞仲配下の四聖、王魔・高友乾・李興覇・楊森が襲いかかる。太公望たちの相手を高友乾に任せ、王魔・李興覇は西岐を破壊に向かうが、楊ゼン・哪吒が迎え撃つ。
高友乾・楊森と太公望・天化の戦闘の最中、申公豹から報せを受けた聞仲が現れる。
聞仲はただ一人ながら圧倒的な力で、太公望一行と駆けつけた楊ゼン・哪吒の全員を撃破する。
決死の抵抗をする太公望に対し、聞仲は仙道の力で西岐の民に被害が出たことを借りとし、引き下がる。
感想
アバンはやっぱり仙界大戦シーン先取り。なんとしても毎回やるんだという強い意志を感じる。
本編の内容とリンクしていないと意味がないと思うので、今回も効果としてはイマイチな印象。普賢と太公望の自己犠牲精神がリンクしていると言えばしているが、「二つの道」のタイトル通りエピソードの比重としては聞仲と太公望で半々のはずなので、どうもズレている気がする。結果として哪吒VS李興覇がほぼ完全カットされているので、その尺を戦闘にあててほしかったなあという気持ちになってしまう。
ただ、四聖編のストーリー上での役割は「聞仲の圧倒的強さとポリシーの描写」であり、
四聖の中で一番強い王魔<<彼を圧倒する楊ゼン<<<その楊ゼン含む全員を圧倒する聞仲
というジャンプ的インフレの衝撃を与えるには王魔戦が必要になってくるので、カットする部分の判断としては間違ってないだろう。テンポこそ早いが展開自体に大きな不備はないと思われる。
どのアクションシーンも原作のカットを忠実に再現するのはいいのだが、動きが少ないように思う。静止画は美しいんだけど…。尺の都合でストーリーの細かい部分を描写するのが難しいならば、アニメならではの動くシーンを頑張ってもらいたいものだが…。
主人公チーム全員相手に無双する、聞仲の戦力的強さがはっきりと示されるエピソード。飛虎を打ち据えたときに狼狽し、裏切り者と吐き捨てる心理的弱さも垣間見えるが、「仙道の技で人間を傷つけない」というポリシーが明確で、太公望を評価し見逃す公平さも見えるので、まだまだ格好良さが勝るターン。「理想を語るにはそれに見合う力が必要だ」は至言。
部下の失態を責めず働きをねぎらい、自身が責任をとる、という理想の上司ぶりも見逃せない。ただ結局自分が出張ることになるなら最初から行ったほうが確実だったわけだが、心理的に極力飛虎には会いたくなかったのかもしれない。そう思うと、太公望らを見逃したのも公平さに加えて「自分がそうしたかった」後押しがあったのかも。
ちなみにアニメでは時系列が変化して、聞仲の殷への執着を申公豹が聞いた後で四聖編に突入しているので、申公豹がこの状況を面白がって作り出すことに若干ニュアンスの変化が生じている。原作では太公望VS聞仲が見たかっただけに思えるが、アニメでは聞仲の弱みを把握した上で飛虎と対峙させたことになる。原作では聞仲の心情を斟酌する彼なりの美学というかシンパシーが見られたが、アニメではとんだサイコ野郎である。
毎度細かい部分だが、聞仲の第一声「児戯だな」が何に対して言ったのか謎である。(原作では楊ゼンの変化を打ち破って放ったセリフ。)何度も言うけど、カットするならカットした部分をちゃんと縫合してほしい。
そして何の説明もなく居る周公旦。初登場!初登場ですよ!!せめてテロップくらい出して!だからカットするなら(略)
原作未読の方に説明すると姫昌の息子の一人で西岐最高の政治家です。実在の人物で、有名な孔子の最も尊敬した人物とされています。…で、彼の兄が姫昌の後継者なわけだが、ちゃんと来週出るのだろうか…?
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