2018年02月08日
グランクレスト戦記 5話感想 吸血鬼の王の灰色的個性が興味深い
5話 常闇の森
あらすじ
吸血鬼の王ディミトリエと人狼の女王クララは常闇の森の奥、ディミトリエの居城で対峙する。黒魔女ヤーナは対立が明確になったクララを害そうと、彼女の娘、エマとルナを人質にとる。
ヴィラールの近衛騎士となったテオは常闇の森の調査を命じられ、ディミトリエに面会する。
ディミトリエは戦いを回避し居城を去り、クララの元にテオとシルーカが加勢する。
戦闘の結果ヤーナを退かせるも、エマとルナをテオに託しクララは息絶える。
強大な敵の存在を目の当たりにし、テオは強くなる決意を新たにする。
感想
地元が豪雪に見舞われてちょっと遅くなってしまいました。
雰囲気がガラッと変わってファンタジー色が強めに。人狼キャラは前回もちらっと写ったかな。
テンポとしてはこれまでと比較するとゆっくりめで、分かりやすい構成だったと思う。色々調べてみると小説2巻全てをこの1話でやったらしい。スゴい。ばっさりカットされたらしいけど、1話に綺麗に収まっているのであれば素晴らしい仕事なのでは。まあ、原作既読者であればここ削っちゃったの??という不満もあるだろうけど。
お抱え魔法師、全員へそ出とる!(真ん中の人は未確定) シルーカのローライズも心なしか激しくなっているような…そりゃ好色伯って言われるわ!
服の趣味を白魔女おばあちゃんにおもくそDisられてんのに「フッ…」ってイケメン微笑で返すヴィラール様が面白すぎる。シルーカがテオと契約した要因の一つだろうし、お前の服の趣味のせいで歴史が変わるぞ。
吸血鬼の王ディミトリエ、彼の人格描写が興味深い。
自称する「現状維持のためにどちら側にもつく」というスタンスは、水野良ファンであれば灰色の魔女カーラを思い出す人も多いのでは。混沌が無くなると自分も不死を失うから、という動機。
強大で超人的な力を持ちながら、争いを好まず人間的に死を恐れる。現在の勢力としてはヤーナと同じ側にあり、クララやテオとは敵のようだが戦おうとせず、それでいてヤーナを静止もしなかった。本人の言う「個人のスタイルを尊重する」というスタイルを自分も貫いているように見える。(原作元のTRPGでは、信念に沿った行動を取ることが重要視される)
白とも黒とも言えない行動は、邪悪な敵の奸計なのか、奇人変人の気まぐれなのか、はたまた人ならざる超越者の道理なのか。以前も書いたけどキャラクターの側面をチラ見せして興味をそそるやり方が実に上手い。
今回でOPにいるキャラは全員登場したかな?血の海でマリーネ様の横にぬらっと出てくるキャラ、顔はほとんど映らないけどおそらくこの人、ミルザー。(サソリのターバン飾りが一致)つまり、現在は連合のヴィラールと友好的だが、今後同盟側につくという暗喩なのだろうか。
ミルザーはテオに対して野心なきものに興味はない、シルーカには小娘、ヴィラールには皇帝を目指す気がないなら討つ、とズバズバ言う。前回書いたように体裁を保つ言い回しをするキャラが多い中、この人の異質さが際立つ。
大業を成すために必要なもの、天の時、地の利…とくれば続くのは「人の和」のはずだが、ミルザーはそれを重視していないようだ。この辺も人格が想像できて面白い。
黒魔女ヤーナさん。CVは日笠陽子さんで今期はやっぱり覇穹封神演義の妲己の印象が強い。妲己もヤーナも大きく分ければ「セクシーな悪女」というカテゴリだけど、その二人の演技をきっちり分けてくるのがスゴい。ヤーナはヒステリックで妲己は余裕がある印象。
キャラクターとしては今のところ明らかな悪党に見える。善悪はっきりしないキャラが多くなる戦記ものを彩る存在といえる。
人狼の双子、エマとルナ。また声優さんネタで恐縮ですが、中島愛さんが声優業に復帰されたのが嬉しい。ランカ好きだったんだよなあ。エマ役の鈴木みのりさんもマクロス歌姫の1人で、シンデレラガールズ藤原肇役でも去年話題になりました。wikiによればなんでも中島愛さんのファンとして握手会にも行ったことがあるとか…共演、しかも双子の姉妹役というのはめでたい。おじさんそういうの聞くとほっこりします。
戦闘シーンは今回も良かった。BGMがカッコいいとテンション上がる。激突前にざわざわするBGMから一瞬無音になり、弾けるようにアップテンポになる演出がいい。テオくん毎週きっちりバトルしてるんだけど、今回が一番活躍したような気がする。「守る」戦闘スタイルは篤実な性格を表現するのにぴったりと思う。
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タグ:グランクレスト戦記
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