▼「かいきみなづき」シリーズ完結編
「はざまたそがれ」「かいきみなづき」はその完成度の高さからプレイヤー評価も高く、
ゲームニュースサイトでもおすすめとして取り上げられた作品
初代「かいきみなづき 半」の配信が1月、シナリオが追加された「かいきみなづき 臨」が6月…
そしてシリーズ完結編である本作が12月なので、凡そ半年ペースでリリースしているのだね
うわぁあ、超早い
なんとなく「はざま」の所為か「かいきみなづき」も昔のゲームというイメージがあったが、まだ最近のゲームでびっくりするね
このクオリティとボリュームのゲームが半年ペースはビビるよ
…まあすでにレビューというか紹介的なことは「半」「臨」でやってるのでシンプルに感想を書くけど…(少しネタバレあり)
▼いやぁ…
面白かったね…
まあ後世に語り継がれる、名作でしょ
「少女少年と青春と怪異」。この3つのテーマを描いたフリーゲームで、最高傑作の1本じゃないの
フリーゲームっていうか、世の中に膨大と存在する創作の中でも、過去の名作に引けを取らない面白さを感じたね
…昔、SMAPの香取慎吾主演で「ジュブナイル」っていう映画があったんだけど……あれだよね。
怪異とSF…世界観は違えど、近いテーマ性やメッセージ性が根底にあるんだと、私は勝手に思っている
…
こんな熱い気持ちや蛮勇とも取れるくらいの、力強い勇気…
損得勘定や自己犠牲を厭わない友情は、少女少年特有のものであり、
そのオーラに、ちょっとあてられちゃったんだよねえ…
なんだかこの「超常現象研究部」という奇妙奇天烈な連中が、そんな少年時代の「ひたむきさ」、「熱量」を思い出させてくれた気がするよ▼完結編たる今作では化け物と命懸けの戦いをした「はざま」とはまた別の戦いで命を懸けることになるが(恒例の頭脳バトルもあり。前作ではこちらが圧倒的に弱かったが、本作では圧倒的に強い!)、
自分の命を守るためではなく、友のために命を懸けるのがまた熱いねこのようなストレートな友情の物語に、どうも弱いんだよねえ…
社会人になってある程度の時間が経過し、少年少女時代の熱を忘れてしまった人間にとって、「かいみな」のような中学生たちの勇気と友情の物語は、とても「刺さる」のではないかと思う
どのキャラクターも利己的ではない。打算もなく、みんな仲間のために体を張る。
それはゲームのキャラクターとは思えないほどリアルで、
まぶしく映るんだよねえ…
もしかしたら私は人より感受性が強いのかもしれないが、
やはり少しばかり「あてられる」「やられる」みたいな気持ちになる。
なにか大事な気持ちを思い起こしてくれる、そんなフリーゲームだ▼ゲーム的な評価点は、もう語るまでもないね。
今回もストーリー、グラフィック、恒例のテキスト演出、すべてが仕上がっていた。
何度かあるエンディングはまるで映画
▼特にシリアスとギャグの塩梅が完璧だね。
この2つのスイッチが一瞬で切り替わるため、あまりの急激な場面展開には目を見張った特におまけシナリオで
〇〇の正体が実は〇〇だという伏線回収が行われるが、
〇〇が〇を〇してしまうシーンの衝撃は凄まじいねつい数秒前までギャグだったのに、本当に一瞬で世界観が変わる
▼恋愛描写も面白い
「はざま」の陽子は同性の親友に夢中で異性にあまり興味を示さなかったが、玲子は興味津々。
普段自分を抑えていることもあってか、いざ箍が外れると、愛情表現も超ストレート。(この玲子可愛すぎひん?)
普段はおどおど喋っているが、実は恋愛に夢中になるタイプだったんだねぇ…
前作の某キャラみたいに、
アヘ顔ダブルピースとかしそう
クリア後シナリオで、玲子と先輩の過去を振り返ったのも良い手法だ。
「ああ…この2人、いまは他人同然だけど、このあと付き合うんだよなあ…」としみじみ見れるからね
「学校であった怖い話」のパロディが唐突に入るのも笑えた。やはりギャグが面白い
告白シーンで、序盤に使われた能面のような玲子のスチルを使ったり、
笑ったシーンは書きだすとキリないかも。
評価S+
90点
前作以上に、「熱い気持ちを思い出させてくれる名作」でしたね
登場人物は中学生でも、実は対象年齢は大人かもしれません
何か大切なものを忘れてしまったそこのあなた。
お勧めです
【フリゲのおはなし】
▼「リンカノアサ」攻略。
クリアまで15分で、オチは恒例の藤子系SF。
サクっと遊べる脱出ゲームがやりたい人は、やってみては。
有料版もあるようだが、何か違うのだろうか?
▼「君は愛花のお兄ちゃん♪ヤンデレ妹とイチャラブする」攻略
ヤンデレゲーというより、リョナゲー?
フリゲでは珍しいジャンルだ
意外とホラー要素が高い
▼たまに、説明欄に「〇学生が作ったので」「趣味で作ったので」と書かれたフリゲがある
要するに〇学生だから、趣味で作ったからあまり厳しく見ないで欲しいということだろうけど、
そもそもフリゲは、そのくらいの年齢で、「趣味」で作るものでは。
わざわざいわずとも、普通に。
前にも書いたが、初めての自作ゲームはPC98の「Dante98」で作った
「バカスカウォーズ」なども使用した
PC98もツールも生まれる前のものだが、先輩たちが残していったものを使っていた
「Dante98」はまだしも「バカスカウォーズ」はシナリオも書けないし
なにより自分にSTGのテクニックがないため、
作っているゲームが面白いのかがサッパリ判断できず、制作はまるで捗らなかった…
あの頃の私や一般的な〇学生に比べると、今の〇学生は平均スキルが遥かに高いように思える
便利になりすぎてなにかと弊害が多いインターネットだが、ゲーム制作に関してはネットのいい部分が確実に出てる
そもそもフリゲはネットで配信するのが普通なので、
フリゲこそネットの恩恵なのだ