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2020年01月12日
「カツベン!」見てきました
今年一発目は日本における映画黎明期の活動弁士をテーマにした映画。気にはなりつつ年末年始の忙しさからのびのびになっていたら間もなく終了!って事で、私用により仕事を休みとなった水曜日、用事が終わった後の時間帯で駆け込みました。

これ、なかなか味わい深い良い映画でした。惜しむらくは正月映画のシーズンじゃなきゃ、もう少し話題になってても良かった気がします。





幼い頃の夢である活動弁士を目指しながらも窃盗団の片棒を担ぐニセ弁士をするはめになった染谷俊太郎。ある日、窃盗団のはぐれると同時に意図せず窃盗団の貯めこんだ金を手にしてしまう。その金には手を付けず、全く別の人間になりすまし歴史はあるものの落ち目の映画館に流れ着く。そしてそこには俊太郎がかつて憧れていた弁士の落ちぶれた姿があった。

一癖も二癖もある所属弁士たちに埋もれ、雑用を続ける俊太郎に弁士として舞台に立つチャンスを掴むが…

それでは恒例の【感想:Start】〜【感想:End】にはいります。この間にネタバレの可能性がありますのでご注意を。

【感想:Start】

この映画の時代設定が大正から昭和にかけてですが、見ている人によって懐古主義と見るか時代劇と見るか。そのラインが「活動弁士」という存在を知っているか否かにかかってるかも。私は(今から何年前だろう?)トンデモ本大賞で現役の弁士、坂本頼光さんの特別講演もありましたし、かつてNHKの朝ドラ「ロマンス」も見ていたんで知っていましたが、それでも感覚で言えば時代劇って感じかな?

まぁ、それを割り引いても時代は令和。オープニングで活動写真の撮影を邪魔したり駄菓子屋でキャラメルをくすねるシーンなど、「時代なんだろうなぁ…」って割り切るにはちょっと抵抗がありましたねぇ。ただ、普通はここで「映画から心が離れる」ところでしたが、その後は比較的テンポよく話が流れていき、そこで描かれているかつての風景と合わせ時代背景を考え、何だかんだでストーリーを受け入れ始めてからは楽しめました。

改めてストーリーを見てみると、比較的ベタな内容ではありますがそのベタさ加減も含めて(この映画自体が)サイレント時代の映画の様に感じながらも、昨今の映画にありがちなド派手な演出やどんでん返しの奇抜なストーリーに慣れ切った人にはちょっと新鮮かも。

それに弁士って今の感覚で言えば落語家?映像をバックにネタをするって所では陣内智則さん?いや、ある点ではアイドル的な存在でもあり、映画を引き立てているのか観客が見に来ているのが弁士なのか。総合して、「活動弁士」は「活動弁士」だって思いました。

なかなか味わいがあり、丁度良いドタバタも含め、ぬるめのお風呂にゆっくり浸かる感覚を楽しめるオススメ映画です。以前に見た「落下の王国」などでも映画の中で映画を取り上げるってストーリーは割と良い映画が多いのかな?いや、繰り返しますがもっと話題になっていい映画だと思います。

【感想:End】

最後に。新年早々で申し訳ありませんが…ちょっとブルーな話がありまして。まだはっきりと決まったわけではありませんが、結構な確率でもうひと段階い上の手術を受けなきゃいけない様です。これに伴い仕事に穴を空けそうなのが気が重い。ってか、今やってる仕事が私に合わず、嫌々やっているんでこれをきっかけに契約を解除するのも手かなぁ?




カツベン!|映画情報のぴあ映画生活


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