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2014年05月18日
「闇金ウシジマくん2」見てきました
 今日はコミック原作の映画化では成功している方では?と個人的に評価している「闇金ウシジマくん」の続編を見てきました。(原作に思い入れのある人には異論があると思いますが)

 まずは簡単に感想を述べるとすれば、爽快感なんかを求めてはダメな映画。かと言って後味が悪すぎるほどでもなく、「勧善」ではないものの「懲悪」。見ていて楽しい気にはならないが、好きな映画です。



 前作では少なくとも一人はまともと言うか、善人とは言えないまでも悪人じゃないって登場人物がいましたが、今回はほぼ全員が悪人かクズ。そんな連中のなかでも同情できる人間もいれば、まったく理解できない人間もいる。多分、まともで人であればあるほど、見ている方がストレスを感じる映画かもしれません。

 それでは今日も【感想:Start】~【感想:End】に。この間にネタバレの可能性がありますんでご注意を。

【感想:Start】

 この映画、細かい描写が見事で唸らされるシーンが随所にあります。

 まずオープニングから虫唾が走る様な連中(ホスト&その客)の気分の悪くなる様な会話から始まりますが、こんな風に気分を害するようなところから入るのが狙いなんだろうなぁ、と。そしてその流れにきれいに乗っかってしまったのが彩香の登場シーン。彼女の存在が一服の清涼剤の様に思えますが…その転落ぶりを上手く演出しています。

 中盤、マサルが母親の借金を肩代わりし、カウカウ・ファイナンスを出た後のシーン。事の重大さを理解していないマサルの母が当然の様にタクシーを使うのですが、お金を貸す立場とは全く逆の債務整理などの手助けをする司法書士の知り合いの話と合致していました。1円でも節約しなきゃいけない立場との認識が乏しく、平気で高価な手土産を買ってきたり、タクシーを足として使ったり。

 そして貢がせるホストの麗と堕ちていく彩香の金銭感覚の崩壊っぷり。彩香はさらに貞操観念なども崩れていきますが、そんな彩香から借金を回収に行く丑島との「5円玉」のやり取りもベタですが象徴的なシーンでした。(ってか、ホストに貢ぐ金を店の売り上げとせず、直接渡した方が…って思うのは無粋な貧乏人の考えなんでしょうねぇ(笑))


 作品を通じて一番筋が通っていて行動が理解できるのは、もしかしたら丑島と女闇金の犀原かも。彼らは金を貸し、回収することに徹して点で、一番理解できる…と考える私は異常?


 まぁ、愛沢の取り巻きや拉致されたアベックがその後どうなったか(確実に警察が動くレベル)、そもそも愛沢は懲役刑になって当然なはず、などの疑問がイロイロ残りますが、前作よりも出来が良かったように思えます。ストーリーの流れから時間のころ合いは分かるはずなのに、意外と長さを感じなかったし。

【感想:End】

 最後に。今回もエンドロールの最中に席を立つバカが続出。いや、帰っても良いが映画はまだ終わっていないと言う認識で、頭を下げるなどの配慮をしろよ!

 まぁ、予想通りエンドロール終了後に数分程度の映像(バカリズム演じる下村が再度借金を申し込むシーン)があり、最後の最後にちょっとだけ笑いをとろうとするテロップがありますが、帰った連中はその存在すら知らないままなんだろうなぁ…と思いながら会場が明るくなり、周りを確認すると残ってたのは私一人!

 朝一に上映だったので観客が20人程度だったんですが、こんな映画の見方をする人ばかりだったとは。


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