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2011年05月16日
「ブラック・スワン」見てきました
 まずは持論ですが、映画ファンや美食家はなかなか満点を出しません。出した途端、「お前の感じる最高はこの程度か!?」って言われるのが怖いから。しかし、私はこの映画を最高傑作の一つに挙げても良いと感じました。

 字数の制限があるので前置きはこの辺で。いつもの【感想:Start】〜【感想:End】の間に(極力抑えていますが)ネタバレの可能性アリですです。

【感想:Start】

 この映画、「疑心暗鬼」と「得るものと失うもの」がテーマであり、先が読める部分はありますが、その「先を読む」行為がもったいなく感じてくるところがありました。

 あらすじは割愛します。知りたければリンク先などをご覧下さい。

 あらすじを極力排除して上で内容に言及すると…まずカップルで見に行くのはちょっと気まずくなる程度の官能的なシーンがあります。R-15もやむなしってところでしょうが、そんなシーンを見事にこなしたナタリー・ポートマンは見事としか言いようがありません。実際、映画の中で彼女の印象がオープニングとクライマックスとで変わってきましたし。

 また、(これも持論である)見る側にストーリー序盤から強要される「現実か虚構かの見極め作業」が上手くはぐらかされます。主人公が見た(感じた)世界が、彼女の幻覚なのか夢なのか、見る側も一緒に錯乱する(言い換えると監督の罠に自らはまる)ことをオススメします。

 心理描写と主演のナタリー・ポートマンの演技(特にラストのメークアップルームで吹っ切れて悟りに近い心境に変わっていく顔だけの演技)は秀逸でしたが、ヤボで独り善がりな感想を読むよりも見て感じて欲しい映画です。

 あっ、あと一つ。これほど映画を見てきたつもりの私ですが、それでも「痛いシーン」はヘタなホラー映画よりも身近でリアルな分、ゾクッと来ますし、多くの殺人シーンがある映画を見てきてるくせに、この映画での犯罪シーンに緊張感を覚えたのは意外でした。

【感想:End】

 最後に。映画が終わってクレジットが流れ終わり、会場が明るくなってから観客が立ち上がるまでの様子もバロメーターの一つですが、「SAW」並に明るくなっても立たなかった観客が多かった。見終えた後の疲労感もハンパじゃなかったし、感情移入しながら見る私には結構キツかったなぁ(笑)。

「ブラック・スワン」の映画詳細、映画館情報はこちら >>

ブラック・スワン@ぴあ映画生活



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