22/11/17(木)国際放送機器展 Inter BEE 2022へ行った。
13:00から国際会議場2F国際会議室で『P-PABトークセッション「Z世代にもわかる!新4K8K衛星放送の魅力」』に参加したが内容はNHKで放送されている「4K8K PR番組」を見れば良い内容だった。もっとも何故今リモコンの[4K]ボタンを押そうとPRしているのか分かる話もあった。
14時に終了したので急いでホール5へ戻った。
【5116:レスターコミュニケーションズ/タックシステム】
14:00〜14:55「Studio No.7 Dolby Atmos スタジオ改修と主題歌"Melody-Go-Round"を利用したDolby Atmosミュージックミキシングセミナー」講師:音響ハウス 桜井繁郎氏、須田淳也氏の2名から老舗レコーディングスタジオ「音響ハウス」がDolby Atmos スタジオに改修した経緯を聞くことが出来た。
2名はDolby Atmos musicに興味を持っていたがまだ導入は早いと思っていた。そこに2021年6月からApple Musicが「ロスレスオーディオ」と「空間オーディオ」に対応するとのニュースが入ってきたのでアトモスに対応しようとすぐに機材の選定に入った。
スピーカーはamphion Two18とTwo15を導入した。これらのスピーカーを駆動するのはAmphion/Amp 400.8という8chマルチアンプだ。当初は7.1.4chで導入したがフロントワイドスピーカーがあると空間効果が分かり易いと気づき9.1.4chに変更した。プロ機材でしっかりしたクロックジェネレーターを内蔵しているが、外部ルビジウムクロックを導入したら予想以上に音が良くなった。
Apple Music はヘッドフォンで聴かれるのでヘッドフォンによるモニタリング必須とViolectricのヘッドフォンプリアンプも置いてある。
ラックは今回導入した空間オーディオ用機材と既存ステレオ収録機材の2段がありどちらのレコーディングにもすぐに対応できるようになっている。
当社が制作した映画『音響ハウス Melody-Go-Round』のテーマ曲"Melody-Go-Round"を空間オーディオにリマスタリングした。楽器の配置を決めたらチャンネル間を移動させることはないが、この曲では落ちサビをモノラル化しておりそこから一気に音が広がる効果を出したくてパンディングしている。
Dolby Atmosにはシネマとホームの規格があるが違いは扱えるレンダラーとオブジェクトの数しかない。家庭に導入するなら7.1.4chがお薦めだ。
参考:映画『音響ハウス Melody-Go-Round』公式サイト
https://onkiohaus-movie.jp/
プロが気に入ったフィンランドのモニタースピーカーブランドを知らなかったので良い勉強になった。一方でプロのラックに一般オーディオ装置でのアトモス再生確認用にマランツAVアンプSR8015とステレオ再生確認用にESOTERIC SACDプレーヤーX-01と思われるモデルが置かれているのが興味深い。
それにしても一気に空間オーディオを一般化させたアップル社の影響力の強さに感心するお話だった。(^_^;;