SNSで、これまでの社会人経験で最高の
上司は、どんなところが最高でしたか?
という問いがありました。
いろんな反応がありましたが、僕に刺さった
のは、以下のリプライ。新人の時に上司から
言われた言葉だそうです。
「俺が教えたとしても君が分からない状態なら、
それは俺の責任。だから分からない時は教えて。
教え方を改めるから。
ただ、分からないのに分かったふりを
したらそれは君の責任。分かったふりして
仕事されることほど危険だからね。」
警備の責任者時代を振り返り、
身につまされるものでした。
一方、僕が最高の上司と認めるのは
警備で最初に勤めた地場中小警備A社
のK部長。
僕は仕事がない中、緊急雇用対策事業の
アルバイトをした縁でA社に入りました。
僕は施設警備希望でしたが、K部長曰く
「今施設は空きがない。とりあえず交通
誘導警備に従事してくれないか。
施設の空きが出たら、君を入れるから。」
口約束です。そんなもの反故にするくらい
立場の違いがあれば簡単です。
しかし、K部長は約束を忘れませんでした。
僕がA社に入社して半年あまりが経った頃
「新規の施設(地元市役所)が取れた。
君は施設警備希望だったよね。」と
K部長は、約束を守ってくれたのです。
後で聞いた話ですが、K部長は社長から
市役所を取れとだけ命令され、後の
フォローは何も無かったとのこと。
入札ではかなり無理をして取ったと
聞きました。その辺はカテゴリ「施設
警備〜市役所葛藤編」をどうぞ。
K部長は幹部からのどんな無理難題も、
僕らの立場を考えて善処したのです。
普通なら繁忙期に連勤になるところを
誰か人が居るはずだと、極力無理を
させない勤務を考えてくれました。
K部長は警備業界で仕えた上司の中で
飛び抜けていた、というか次元が違い
ました。
口約束でも守り、有言実行。それでいて
最後に俺が責任取るよ、と言うスタンス。
幹部と僕ら現場隊員の板ばさみになって、
どれほどのストレスだったのでしょう。
K部長は僕が入社して数年後、幹部と
揉めて辞めていきました。A社にとって
大きな損失だったでしょう。
警備に限ったことではありませんが、
口約束であっても、守る。K部長は
これが抜きんでていましたね。
警備業界では、上司が約束を守らない
なんて珍しくありません。言ったそば
から手のひらを反すような事も。
会社単位では「入社したが話が違う」
なんてことは枚挙にいとまがありません。
そうやって相手の裏をかき、ハメる知恵
に長けた人間が、美味しい想いをすると
いう業界の闇も無きにしも非ず。
そんな中でも、約束を守る。これを
貫いたK部長は素晴らしい。
K部長が約束を守り、僕を施設警備に
抜擢してくれたから、今があります。
僕は市役所警備で活躍の場を得て、
クライアント側からも認められる
ようになりました。
警備員としての成功登竜門である
施設警備2級検定もゲット成功。
別の上司は、僕を交通誘導から施設に
行かせるのは、反対だったそうです。
当時片側交互通行の現場が多かった。
施設に行かせるより先に、交通誘導
2級検定を取らせる話も出ていました。
僕は施設警備がやりたかったのです。
ところで、司馬遷「刺客列伝」に
士は己を知る者のために死す、と
いう言葉があります。
自分を理解してくれて、高い価値を
付けてくれる上司には命さえ捧げると
言う意味でしょう。
そこまでオーバーではないのですが、
当時ニート同然だった僕に、K部長は
社会復帰の道まで用意してくれていた。
市役所で活躍しない訳にはいかない。
というか活躍するステージだった。
僕がラッキーだったのは、警備業界で
初めて仕えた上司が、最高の上司だった
事なのです。
K部長が今どうしているか分かりません。
しかし、能力からして警備業界でなく
ても、活躍しているものと信じます。
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