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2021年05月19日

特別という免罪符

カテゴリ「施設警備3〜ブラック企業編」の
B社に入社した時の逸話が今回のテーマです。



全国規模のビル管理会社であるB社は、主に
外資系保険会社ビルの警備を請け負って
いました。



僕が外資系保険会社ビルの現場に着任
した時、何度も言われた言葉
「ここは特別(特殊)だから」



確かにビルでは女性が9割以上を占め、
巡回要員として受付兼任で女性警備員を
採用。



立哨時も、手を後ろに組まず下に降ろす。
無線も市販されているようなものでなく、
独自のコールサインもありました。



この「特別」という文言、組織の実態が
見えてくるほど、闇が深いと知りました。



僕が入社できたのは、前隊長が排除された
から。その辺の顛末は、上記カテゴリを参照
願います。



中年男性である前隊長は、部下である
女性警備員の勤務態度の悪さに業を煮やし、
もう帰れ、と言ったことがあったそうです。



巡回はしない、受付ブースの中では携帯を
いじる。それも監視カメラに映らないよう
方向を変えて、やりたい放題。



管理者がB社ではなく、クライアント側の
外資系保険会社ビルの総務なら、とっくに
処分されていた事でしょう。



ところがその女性は泣き出して、前隊長に
対してパワハラを訴えたのです。東京の
クライアント側に直接メール。



こういうのが積み重なり前隊長は、社員
からも苦情が多数寄せられているという
ことになり、解雇されました。



背後にはそれを演出した、B社所長・隊長
がいたに違いありません。



問題が起こっても、東京から遠隔地である
地方の現場だから、実態を調べることも
しない。



パワハラ・セクハラを騒ぐ女性隊員と
前隊長、加え設備関連やクライアント側の
社員から、幅広く言い分を聞くべきでした。



某隊員が呟いていましたが、欧米人は
現場を信用していない。だから逐一記録を
残して報告するように、求める。



それは悪くはありませんが、報告だけ鵜呑み
にし、現場の実態を知ろうとしなかったのは、
所詮警備だったからなのか。



前隊長の解雇劇の後、東京からB社の警備
部門の幹部が来訪しました。現場隊員に
事情を聞く為です。



それも暗躍した所長の恫喝が効いていて、
真実が話されることはありませんでした。
東京だったら不可能な曲芸でしょう。



それでも、リーマンショックを機に解雇
されたあろう元隊員が、解雇後会社に上記の
実態を含めた、告発状を送ったそうです。



この時も幹部が東京から来ましたが、今度は
隊長の暗黙の圧力で、真実が明らかにならず。



業を煮やした元隊員は、今度はインターネット
掲示板に暴露。クライアント側に知れることに
なり、職場転覆の致命打となりました。



結論として、上司が言うところの
「ここは特別」という文言には警戒する
べき。



何が特別なのか見えてくるほど、闇が深い
可能性もあります。警戒するに越したこと
はありません。



既得権益にあぐらをかいた、職権乱用が
行われていたのが、B社現場の実態でした。



既得権益とは何かといえば、東京から離れ
現場の実態が知られないこと。この抜け道
を使ったやりたい放題でした。



この構造は、過去記事「受付ブースの特権
前編
後編」にも垣間見えます。



この経験から「特別」という文言には
ネガティブな要素も含むのではないか、
と疑うことをお勧めするものです。

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亡社のイージス
かつて10年ほど警備業界で従事してきましたが 限界を感じ、同業界を去りました。 今は港湾施設保安職員として、港湾管理業務に従事しています。
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