ユニクロが週4日制を発表したのが新しいニュースですが、日本ではまだまだ夜遅くまでの残業が当たり前ですよね。しかし、アメリカでは5時に退社するのが一般的。その上、長時間働くことは効率性も下げてしまいますし体にも悪いのです。
実際、Harvard Business Reviewに発表されたフィンランドの研究では、長時間勤務とそれからくるストレスは睡眠障害、鬱、アルコール依存、糖尿病などあらゆる問題の原因となってしまうということがわかっています。一番最近行われた研究では、全世界60万人の長時間勤務と心臓発作の因果関係も証明付けています。
健康的な問題ではなく、長時間勤務は効率性を下げることにもつながります。2009年に同じ研究誌に発表された研究では、コンサルタントに「丸1日働かない日を作る」か「毎日働いても必ず18時で仕事を終える」かどちらかの選択肢を与え、それぞれのグループの効率性が図られました。その結果、休日を作るよりも毎晩18時で仕事を終えた人の方がより仕事で結果を出したということが判明したのです。
研究者は、ただ長時間働く人は「どうすれば効率よく仕事を早く終わらせられるか」ということを考えないため効率性が上がらないのだとまとめています。
日本に住んでいる人の異常な働き方がトピックになることがあります。アメリカは独立主義の国。他の人が遅くまで働いているから自分も残るというような考え方は少ないでしょう。現に、アメリカは競争社会でもあるため他の人よりも早く仕事をすることの方が重要なのです。
また、終身雇用が当たり前ではないアメリカでは、解雇されることが日常茶飯事です。時間内で仕事のできないような人はすぐに解雇をされ、会社は効率性のある人を別に雇うのです。
なので、日本の人は終身雇用で守られている上、効率の悪い仕事をして残業を多くする人が讃えられる。ニューヨークの荒波の中で仕事をしているニューヨークの日本人達からしてみれば「甘い」と思ってしまうのが現状です。
日本も、これからはどれだけ効率よく働いて仕事と生活のバランスの取れる社会に変わっていかないとグローバル社会に置いていかれてしまうように思われます。海外に住む日本人として、日本が日本の良さを保ちつつ海外の良いところを取り入れて住みやすい国になることを祈るばかりです。
参考: Why Working Long Hours Should NOT Be The Norm
http://www.refinery29.com/long-hours-productivity-myth