2014年10月22日
失はれる物語
本日ご紹介するのはこちら
乙一著「失はれる物語」
短編集です。収録作品は
1.Calling You
2.失はれる物語
3.傷
4.手を握る泥棒の物語
5.しあわせは子猫のかたち
6.マリアの指
に、文庫本版には
「ボクの賢いパンツくん」
「ウソカノ」
が追加されています
表題の「失はれる物語」も勿論ですが
他の作品も、本当に、心に残ります
乙一さんの作品に出てくる
自分に自信のないキャラクター達って
本当に嫌味がないというか
嘘っぽくないというか
感情移入してしまいます
「Calling You」の主人公の女の子
リョウなんて絶妙ですね
頭の中で携帯を思い浮かべて
てきとうに番号を押しているうちに
相手と繋がってしまう
その相手も、自分と同じ孤独を抱えていて
お互いにとても大切な人になっていく
現実に、会ってみようとなって
胸をどきどきさせながら
待ち合わせ場所へ向かいますが……
相手のシンヤも本当に素敵な子で
だからこその、切なさ
しかしこれを乗り越えて
リョウが大人になったのも事実
表題「失はれる物語」は
さらに救いようがなくて
主人公の気持ちがちょっと
上手く描かれ過ぎだと思います
ここまで訴えてくるのか…
とにかく、
涙なしには読めませんでした
意識はあるけれども
動かせるのはたった指一本だけ
死にたくても、自分で死ぬことも出来ない
辛さ。苦しいお話です
全ての短編について語ってしまいそうなので
(本当に、この短編集は、このお話が一番!
とかではなく、どのお話もとても好きなんです、私
何とか無理やりまとめると
1〜5は、人の感情の機微を描いた
物語という感じです
切ないものが多いですが
切ない中に希望を感じることも多く
「傷」や「手を握る泥棒の物語」なんて
なかなか清々しい読了感です
5のねこのお話は
主人公や周りの人間(?←?にしている理由は読めば分かります
の関係だとか、心情に加えて
最後に推理ちっくな場面もありますが
個人的な感想では、
心情を描いている方に比重が重いかと
とても、優しい物語です
ラストの方、ご主人様がいなくなった
ことが分からないねこちゃんが
これまた切なかったり、します
6の「マリアの指」は
かなり不穏で、最初から
推理がメインだと思います
犯人は、誰なのか?
これがやはり一番気になる
電車の線路に、飛び降り自殺した女性の
指が、見つからない
僕と付き合うつもりならば
指輪をはめてきてほしい
そう言っていた芳和は、彼女の指を
必死で探す。
ところが、その指は白猫に
くわえられて、恭介の元へ
届いてしまう
この指から、実は女性は
自殺ではなく、殺されたのでは?
と考えた恭介による推理がはじまります
犯人は一体誰なのか…
全体的に暗い雰囲気ではありますが
しかし、何ともくせになる
素敵なお話ばかりです
是非、ご一読ください
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乙一著「失はれる物語」
短編集です。収録作品は
1.Calling You
2.失はれる物語
3.傷
4.手を握る泥棒の物語
5.しあわせは子猫のかたち
6.マリアの指
に、文庫本版には
「ボクの賢いパンツくん」
「ウソカノ」
が追加されています
表題の「失はれる物語」も勿論ですが
他の作品も、本当に、心に残ります
乙一さんの作品に出てくる
自分に自信のないキャラクター達って
本当に嫌味がないというか
嘘っぽくないというか
感情移入してしまいます
「Calling You」の主人公の女の子
リョウなんて絶妙ですね
頭の中で携帯を思い浮かべて
てきとうに番号を押しているうちに
相手と繋がってしまう
その相手も、自分と同じ孤独を抱えていて
お互いにとても大切な人になっていく
現実に、会ってみようとなって
胸をどきどきさせながら
待ち合わせ場所へ向かいますが……
相手のシンヤも本当に素敵な子で
だからこその、切なさ
しかしこれを乗り越えて
リョウが大人になったのも事実
表題「失はれる物語」は
さらに救いようがなくて
主人公の気持ちがちょっと
上手く描かれ過ぎだと思います
ここまで訴えてくるのか…
とにかく、
涙なしには読めませんでした
意識はあるけれども
動かせるのはたった指一本だけ
死にたくても、自分で死ぬことも出来ない
辛さ。苦しいお話です
全ての短編について語ってしまいそうなので
(本当に、この短編集は、このお話が一番!
とかではなく、どのお話もとても好きなんです、私
何とか無理やりまとめると
1〜5は、人の感情の機微を描いた
物語という感じです
切ないものが多いですが
切ない中に希望を感じることも多く
「傷」や「手を握る泥棒の物語」なんて
なかなか清々しい読了感です
5のねこのお話は
主人公や周りの人間(?←?にしている理由は読めば分かります
の関係だとか、心情に加えて
最後に推理ちっくな場面もありますが
個人的な感想では、
心情を描いている方に比重が重いかと
とても、優しい物語です
ラストの方、ご主人様がいなくなった
ことが分からないねこちゃんが
これまた切なかったり、します
6の「マリアの指」は
かなり不穏で、最初から
推理がメインだと思います
犯人は、誰なのか?
これがやはり一番気になる
電車の線路に、飛び降り自殺した女性の
指が、見つからない
僕と付き合うつもりならば
指輪をはめてきてほしい
そう言っていた芳和は、彼女の指を
必死で探す。
ところが、その指は白猫に
くわえられて、恭介の元へ
届いてしまう
この指から、実は女性は
自殺ではなく、殺されたのでは?
と考えた恭介による推理がはじまります
犯人は一体誰なのか…
全体的に暗い雰囲気ではありますが
しかし、何ともくせになる
素敵なお話ばかりです
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