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2013年12月31日
「キャプテン・フィリップス」見てきました
 昨日のトラブル記事の続きになりますが、29日のレイトショーで「キャプテン・フィリップス」を見てきました。この映画も実話を元にした映画との触れ込みでしたが、結構忠実に描いたようで、モヤモヤした感じが残る映画弟子が。



 ソマリア沖で海賊から襲撃を受け、船員を守るため(?)人質となった船長、フィリップスの過酷な救出劇を描いたこの作品、正直なところ爽快感はありません。その点できれいごとばかりの妙な脚色がありません。したがってCMで宣伝している様な感動も…。

 それでは今日も恒例の【感想:Start】〜【感想:End】にはいります。この間にネタバレの可能性がありますんでご注意を。

【感想:Start】

 まず、かつて実話を元にしたある映画で過剰な演出のおかげでクソ映画になった作品がありました。私はその実話を知っていただけに、フォーマット通りに作り上げられたその映画はエンターテイメントとしてはよかったのかもしれませんが、私には白けた作品に思われました。

 一方この映画、アメリカの海運会社サイドから見てもソマリアの海賊サイドから見ても、ちょっと後味の悪いものとなっています。

 貧困から海賊となった漁民が組織の上層部からの圧力でタンカーを襲う。タンカーは救助要請を出すも迅速な対応が受けられず必死な抵抗をするが2度目の襲撃で乗船を許してしまう。続いて船内の攻防がありますが、ここまでは完全に善悪の関係でフィリップス船長側の「だまし」は許容されますし、その後の海賊側の「だまし」は“汚い!”って感じなります。

 が、その後の海軍特殊部隊ネイビーシールズの登場後は若干、海賊に対し同情してしまいます。ってのが、圧倒的な戦力差にもありますし、その後の作戦での海軍側の「だまし」と最終決断、これで結末という手段も少々後味の悪さを感じました。少なくとも「感動」はありませんでした。

 その辺、フィリップス船長も16歳の海賊に対して「ストックホルム症候群」があったのでしょうが、私もかも(笑)。

 ここまでマイナスポイントばかりが目立ちますが、妙な脚色がない分、爽快感や感動はありませんが、臨場感やドキドキするシーンは圧倒されます。ちょうど去年の11月に見た「アルゴ」を思い出しました。

 ただし、この映画も若干過大評価されていないか?って感じでした。好みの問題かもしれませんが…。

【感想:End】

 最後に。この映画の結末などを考えると、アメリカってこういう国だよなぁ…って感じました。いや、逆にこの手の映画が作れないのは日本だけかもしれない。例え実話を元にした映画だったとしても、自衛隊が英雄的な活躍をした話を元にした映画を作ったら騒ぐ人たちが居そうだし。

 あんな手段でこんな結末を導き出した海軍特殊部隊ネイビーシールズ。当然、違法行為を行っている海賊相手なんで一切非難されるところはないでしょう。が、やっぱり引っかかるものがあるってのは、私にもしっかりと左翼的な教育が染みついているからかな(笑)?



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