6/13(水)から3か月経過してどう予測が変わったのか記録を残しておこうと思う。
ロジャーズ氏は次の様に語った。
1)米国景気は2002年、2007年と4-5年毎に悪化している。2013年から2014年に掛けて景気後退期に入りそれは2007年より悪くなるだろう。
2)米国債務の増加と各国の債務問題の悪化がその一因で、FRBはさらに追加金融緩和を行うことになる。
3)投資先の穀物では価格が安い砂糖と米に注目している。米国や日本の農家高齢化により将来的に供給不足が起きると予想している。
4)中国投資はもっと下落した時に考える。
5)ロシア政府系ファンドが設立されたので、その資金が市場に流入すると考え株式とルーブルを研究している。
インタビュアーは「ジム・ロジャーズ氏の安い時に買うという方針に変わりは無かった。」と締めくくった。
前のインタビューから3か月経過して、FRBがQE3を実施し株や住宅価格を押し上げて消費を活発化させようとしているのに米国は景気後退サイクル入りとは厳しい予想だ。確かに欧州各国が財政緊縮を進めていては公共投資による景気浮揚は行えず景気は悪いまま、米国の輸出は減り景気悪化と実に分かり易い構図だ。
では2002年は何があったのか。ウィキペディアによると”アメリカ連邦準備制度理事会の利上げから株価下落、2001.9.11同時多発テロ発生で2002年の米国IT関連失業者数は56万人に達した。”と言う。こちらはITバブル崩壊による不景気だ。
2007年は”サブプライムローン問題に端を発した米国住宅バブル崩壊”と”2008.9.15のリーマン・ブラザーズ破綻”により世界的な金融危機に陥った。こちらは住宅バブル崩壊による不景気だ。
米国住宅バブル発生はITバブル崩壊からの経済立て直しを狙ったFRBの低金利政策継続が一因との意見も根強い。そして今度は住宅バブル崩壊からの景気浮揚を狙っての継続的な金融緩和政策が続いている。これにより何かがバブル化して破裂するのだろうか?最近「米国債バブル」という言葉も聞かれるようになってきた。
もしも「米国債バブル」が崩壊したら世界2位の保有国である日本の財政悪化に拍車が掛かり、格付会社は日本国債の格付けを下げるだろう。それは金利上昇を引き起こすと同時に為替は円安に振れると予想される。輸入物価上昇と金利上昇による悪いデフレ脱却シナリオの始まりだ。
もっとも「米国債バブル崩壊」には金融引き締め政策開始が必要だから2014年まで心配する必要はないと言える。では何がバブルなのか、原油?穀物?金?株? それとも・・・。
【関連リンク】
『インターネット・バブル』
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%83%8D%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%BB%E3%83%90%E3%83%96%E3%83%AB
『リーマン・ショック』
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%9E%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%83%E3%82%AF
『「ツケへの逃避」で膨らむ米国債バブル』
http://www.nikkei.com/article/DGXNASFK0601J_W2A600C1000000/
『日本国債バブル「18カ月以内に崩壊する」』
http://www.nikkei.com/article/DGXNASFZ26024_W2A120C1K11000/
【このカテゴリーの最新記事】
-
no image
-
no image
-
no image
-
no image
-
no image