2016年03月09日
カラスの親指
さてさて、本日はこちら
道尾秀介著『カラスの親指』
主人公の武沢竹夫は
詐欺を生業と
していますが、
かつてはまっとうな
サラリーマンで、
家族がいて、
幸せな生活を送っていました
彼から全てを奪った
ある男を憎みながらも
逃げ回る生活を
送っている武沢竹夫
そんな彼の元へ
同じく悪党である
入川鉄巳が
転がり込んできて
二人はタッグをくんで
詐欺をはじめた
そうして、さらに
スリの少女と出会って……
どんどん、武沢竹夫の
家には奇妙な同居人が
増えていく
そんな同居人たちには
言えない秘密を持つ
武沢竹夫は
どこか胸にちくりと
棘を持っていて、
けれども、
ちょっと楽しく
そんな生活を
送ったりもする
しかし
再び武沢竹夫を
襲う魔の手
再びちらつく
武沢竹夫が
恐れ続けた
男の影
また、逃げるのか?
武沢竹夫と
その同居人にとって
共通の敵を相手に
彼らは逃げるか、
それとも……!?
残酷な過去を背負って
人を恨み、
人を信じられなくなり、
人を騙してしか
生きることのできなくなった
人々が、そんな
過去と決別すべく
考えた作戦とは……!?
前半はヘビーな
過去の話があったりして
暗いのですが
どんどん笑っちゃう位
登場人物が増えて行って
それも皆なんだか
しっちゃかめっちゃかで
コメディな感じになって
きたと思ったところで
再び緊迫する展開へ
飽きずにぱっぱと
読んでしまいます
そうして最後まで読むと
気持ちのいい
騙された〜っという気分
重いようで
軽いようで
結構深い
エンターテイメントとして
楽しむ気持ちで
読んで欲しいけれども
あー、楽しかった
だけで終わる程
単純な話という訳でもなく
満足感のある一冊です
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