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バイオスフィア2


「ミニ地球」は実験室  アリゾナ大 閉鎖空間 環境調査に活用
米南西部、アリゾナ州第2の都市トゥーソンから、車で北へ約45分。赤茶けた岩の目立つ砂漠地帯のオラクルに、「バイオスフィア2(*)」は横たわっていた。温室と気圧調整ドーム。居住棟などを連結した面積約1.3ヘクタールの巨大空間だ。完成から17年たったが、ガラス張りの温室は強い日差しを受けて、今もまぶしい輝きを放つ。
バイオスフィア2は1990年代、外部から遮断した閉鎖空間で自給自足の生活を目指す実験を行なった巨大施設だ。閉鎖環境実験の代名詞ともなった有名な施設はその後、資金難も伝えられていたが、訪ねてみると、アリゾナ大学で新たな活用に踏み出していた。
 
有名な実験は、91年9月から2年間、8人の科学者が滞在して行なわれた。バイオスフィア2の中に閉じこもって農耕や畜産、養殖などを行い、外部から酸素や食料など一切の供給を受けずに自活する――。そんな「ミニ地球」が実現可能かどうかを探る計画だったが、酸素不足など思わぬトラブルが続発し、当初の目的はすぐに断念した。
その後、2003年までコロンビア大学が研究と教育に利用したが、閉鎖空間を一定の環境に保つための維持費は高く、昨年には宅地として再開発される計画が浮上した。結局は、資産家から3000万ドル(約31億円)の寄付を得てアリゾナ大が昨年7月、運営を引き継いだ。「閉鎖環境」をいう建設以来の看板に代わり、新たに掲げる看板は「地球環境の実験室」だ。
生物が地球環境の変化にどう反応するかを調べるためには、通常、小さな実験室で温度や湿度などの条件を変えて観察する。しかし、本当に知りたい現実の自然は実験室よりはるかに規模が大きく、実験室では再現できない様々な要因が複雑に絡み合う。もちろん、思い通りの実験条件など設定できない。「その二つの間を埋めるのが、ここでの実験です。実際の生態系に近い規模で、温度や湿度といった環境を制御して実験ができるんです」。広報チームを率いるマット・アダムソンさんが説明する。
 
かつての閉鎖環境実験で食糧を得るために使われていた農耕用温室は、新たな実験に向けて改造されている。全体を傾斜地にして、裸地、草地、低木林の3区画に分け、ここに降った雨が地表面や地中を動く様子は、植生によってどう変わるのかを調べる試みだ。施設の規模をフルに生かしたこの実験は、来年から始まる。
熱帯雨林の大温室では、地球の温暖化や乾燥化によって南米アマゾンの生態系にどのような影響が及ぶのかを実験している。アダムソンさんは「時間と費用をかけてアマゾンへ行く苦労をしなくても、ここで研究できる意義は大きい」と語る。
一方、こうした研究現場を有料で公開し、市民が生の科学に触れる機会を増やすことも、アリゾナ大は運営の重要な柱に据えている。実験中の研究者は、その仕事の内容や意義を見学者に熱心に説明してくれる。
見学者の目を引きつけるのは、やはり、生物を含む地球の環境を再現した数々の巨大設備だ。小川が流れる熱帯雨林。サボテンが広がる砂漠。魚たちがすむ海。砂浜に立つと、温室内のどこかで行なっている作業の音が砕ける波の響きにも聞こえてきて、ここが室内であることを忘れてしまう。
「日本からもたくさん、見学に来てくれないかな」とアダムソンさん。アリゾナ大に運営が移って最初の1年が5万〜6万人だった見学者を、年間10万〜14万人に倍増しようと意気込んでいる。

(*)バイオスフィア2
密閉した空間で物質を循環させ、外部からエネルギー以外の供給を受けず、完全な自給自足で生活することを目指した施設。地球そのものに次ぐ第2の生物圏(バイオスフィア)という意味で名付けられた。内部の容積は約20万立方メートル。スペース・バイオスフィアズ・ベンチャー社が始めた1991〜93年の居住実験では、建物のコンクリートが二酸化炭素を吸ってしまうなど、予期せぬトラブルが相次いだ。宇宙と物質のやりとりをほとんどせず、自立的に営まれる地球の生態系が、いかに複雑で模倣しがたいのかを示す結果となった。


以上、2008年10月6日読売新聞より引用。


アメリカは広いけれど、こんな実験をする場所もあるのかと驚いてしまう。資産家が3000万ドルをポンと寄付してしまうところもすごい。。。バイオスフィアについても初めて知った。何となくSFの世界だ。ガンダムのコロニーみたい。
この空間の中でいろいろとミニ地球を再現して実験しているのもすごい、が、やはり地球の自然環境を人工で再現しようというのは、コロニーを作ることができないのと同様で無理が出てくるもののようだ。現実との規模の差があるにせよ、閉鎖空間で太陽光(紫外線)を取り入れられないことは地球を再現するのには難しい話しだ。
紫外線がなかったら、地球の生き物はここまで進化しなかったということが如実に分かる。偶然が偶然を呼んでできたのかもしれない地球はすごい。
熱帯雨林の温室実験は現場に行かずともできるなんて、予防接種だとか色々なこともなく、現場の自然も荒らすこともなく、で良いことづくめに思ってしまう。
熱帯雨林も砂漠のサボテンも本物を見たことがないので一度見に行きたい。研究者の説明も聴いてみたい。
でもアリゾナは遠い。。。

北極海の氷「体積最小」


北極海の水「体積最小」 面積は2番目   米研究者 
米国立雪氷データセンターは2日、北極海を覆う氷が今年、観測史上晩目に小さい面的まで減少したと発表した。9月前半の平均面積は467万平方キロ・メートルで、過去最小だった昨年同時期より39万平方キロ・メートルだけ大きかったが、研究者らは「薄い氷が多く、体積では最小になった」と推測。「氷が急速に減少している傾向が明確になった」としている。
海水面は氷より日光を吸収しやすいため水温の上昇を招いて、氷の減少はますます加速すると懸念されている。実際、今年は昨年より気温が低めだったのに、8月は過去に例のない速さで海氷が消滅。面積が最小にならなかったのは、風の効果で氷が薄く広がりやすかったためとみられている。

以上、2008年10月3日読売新聞より引用。


昨年8月私は、2008年の海氷面積を予想して約450万平方キロ・メートルとしたところ、その年(2007年)の9月24日に425.5万平方キロ・メートルと、1年後の予想を上回る急速な減少を見せた。
IPCCの予測値の2040年が2007年8月に、2050年が2007年9月後半に当てはまってしまっていた。
今夏も今のところ2050年予測値の約450万平方キロ・メートルにとどまっている。2008年5月11日の記事では氷が例年並みの広さになったと言っていたので、面積自体はそんなに減少しなかったようだ。風の効果もあったらしいが。それでも過去2番目のサイズだ。
そして、やはり氷は相当薄いらしく、体積は過去最小だ。
「自己強化型フィードバック」が続けば、来年には約300〜380万平方キロ・メートルくらいになってしまうのではないかと予想。薄い氷だらけで体積は半減してしまうかも、と思う。
これからの1年でどれくらいの温室効果ガスを削減できるだろう…?

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集中豪雨

昨晩…というか3時頃からものすごい天候だった。
雷が轟音で鳴り響き、3時半頃には豪雨になり、弱まったかと思うとまた強く降るの繰り返し。
地響きのように雷が響くので「轟く(とどろく)」という言葉がぴったりだと思うほど。
家の中にいるのに雷の振動が伝わってきていた。空気が小刻みに振動し、皮膚がブブブブとそれを感知しているような感じだ。これだけ響き渡ると近いのか遠いのかさえ分からない。

昼間は嘘のように晴れ模様。蝉が元気よく鳴いている。
朝刊の天気では、東京は一日中雨の予報になっているのだが、しっかりお日様が顔をのぞかせている。
気温は少々暑いくらい。

読売新聞(朝刊2008年8月29日)によると、
*京王高尾線で電車脱線 (河川が氾濫し線路が冠水)
*JR中央線高尾駅校内浸水
〈気象庁のレーダー等による1時間の雨量〉
*八王子市西部付近で約110ミリ
*日出町付近で約100ミリ
*栃木県日光市で120ミリ以上の降雨量

ニュースでは、8月1ヵ月分の雨が一日で降ったと言っていた。
新聞のその後の予報では午後6時までの24時間に予想される最大雨量は、関東甲信地方で150ミリだ。
今現在(18時半)は雨の降る様子もなく、昼間出ていた積雲も風に散って秋空になっている。
夕焼けもきれいなので、もしかしたら明日は晴れるのかな…なんて思ってしまう。
天気予報では曇→雨。埼玉ではまた雷がピカピカしている模様。

夜中の時点では東京で局地的に雨が降っているのかと思っていたが、実際には日本のいたるところでこの状態が起きていたらしい。床上・床下浸水、土砂災害、河川の氾濫など被害甚大だ。
すでに前線が停滞しているわけではないらしいので、集中豪雨が起きないことを願おう。

【集中豪雨(ゲリラ豪雨)】
前線や収束線(シアーライン)の通過・接近、大気の不安定などにより発達した積乱雲による。
発達した積乱雲が成熟期を迎えると、下降気流とともに大粒の雨を降らせ、局地的な豪雨をもたらす。


追記
結局夜8時頃からまた雷と雨が戻ってきてしまった。
雷の鳴り方がこれまでにない感じで昨晩に引き続き恐ろしいです。

ペリノ・モレノ氷河崩落


氷河 冬の崩落
アルゼンチン南部パタゴニア地方のロス・グラシアレス国立公園内にあるペリト・モレノ氷河の先端が9日、崩落した。南半球の同国は初冬を迎えたばかりで、地元紙ラ・ナシオン(電子版)によると、同氷河が冬季に崩落するのは1951年以来、57年ぶり。ペリト・モレノは、アンデス山脈から派生した氷河の一つで、高さ約60メートル、面積約250平方キロメートル。国立公園内のアルヘンティノ湖に面している。今月4日から、氷壁から水がしみ出すなど、崩落の兆候が出ていた。

以上、2008年7月10日読売新聞より引用。


冬にこれだけの氷のトンネルが崩落してしまうとは、夏がよほど暑かったということだろうか。崩落する瞬間をとらえた写真は南極の氷が夏に崩落するのと似ている。
温暖化による夏の暑さで、空気も湖の水もあまり温度が下がらないまま初冬を迎えたのが原因?
世界中でこんなことが起きているのだから心配でたまらなくなる。

北極海の氷

北極の氷 今夏最小か
地球温暖化が影響
昨年9月に観測史上最小を記録した北極海を覆う氷の面積が、今夏さらに縮小する可能性の高いことが、宇宙航空研究開発機構が行なった衛星の画像分析で明らかになった。
北極海の氷は、冬と夏で周期的に増減を繰り返しながら、地球温暖化の影響で年々減少すると考えられている。この冬は、例年並の広さまで回復したことが衛星観測で確認されていた。
宇宙気候は、米航空宇宙局の地球観測衛星に搭載した日本製機器を使った観測で、暑さのある古い氷(多年氷)の領域が減っていることを確認した。過去6年間の4月20日の画像を比べると、多年氷を示す濃い水色の領域が2005年以降徐々に減り、今年は2005年の半分近くになった。特に北極点付近では、多年氷が消えてしまった。
氷は薄くなるほど気温や水温の影響を受けて解けやすいことから、宇宙機構は「今夏の記録更新の見通しが強まった」としている。

以上、2008年5月11日読売新聞より引用。


毎年“今夏最小か”という見出しの記事が出るのではないかと思う。
そのうちに“北極の氷 消滅か”になりそうだ。
この冬はあまり寒くならなかったので、北極の氷の増量も少なかったのではないかな。広さが例年並みでも、厚さは例年並みとはならないのだろうと思う。昨年の夏に大崩壊が起きていて、氷の厚みは確実に薄さを増しているのだから。厚みがなければ、また簡単に融解して崩壊につながるのだろう。
記事による「多年氷」部分もこの2〜3年で相当減っているようだし、アル・ゴア著『不都合な真実』に載っているように、「氷の一部が溶けると海面が太陽熱を吸収してしまう。すると、水温が上がり、その付近の氷の縁(ヘリ)がさらに溶けやすくなる」という「自己強化型フィードバック」が現実に北極の氷で起きているということだ。
今夏、北極の氷はどのくらいのサイズになるのだろうか?

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手付かずの海4%

手付かずの海4% 人間の影響数値化 米国立センター
日本周辺を含む世界の海の4割が人間活動の強く受けており、影響をほとんど受けていない手付かずの海域は約4%にすぎないことが、米国立生態系分析・統合センター(NCEAS)などの研究で分かった。米科学誌サイエンスの最近号に発表された。
研究チームは、過去の調査データをもとに、海洋汚染や漁業、気候変動など17項目について、人間活動が海の生態系に影響を与えている程度を数値化し、影響の強い赤色から弱い青色までの6段階で世界地図に示した。
最も影響が大きかったのは、日本の領域を含む南・東シナ海、東カリブ海、北海の三つの海域で、逆に影響が最も少なかったのは北極、南極周辺だった。
漁業資源の豊富な大陸棚、エビや魚などの動植物が多く生息する岩礁、サンゴ礁、海山などが深刻な影響を受けていた。

以上、2008年2月25日読売新聞より引用。


“海には不思議がいっぱい”だなんて言うのに、人間の影響をほとんど受けていない海はたった4%…人間の活動は地球上のどこもかしこにも広がっているらしい。深海には謎が多いらしいけれど、日本の「しんかい」で潜って、未知とされる生物を撮影してテレビで流しているところを見ると、影響を受けていないところが4%しかない、というのも頷ける。
たしかに、長時間潜れない体である人間にとっては海の中はどうなってるんだ?と興味津々で、海賊キッドの宝が〜なんて聞くと、海にロマンを感じてしまう。そういうちょっとしたことが、手付かずの海を減少させる一端を担っているのではないかとも思う。最大の影響は漁業で、これでもかという程に獲った挙句に、余った分は腐らせる前に廃棄されているという、海を根こそぎ食い尽くそうというやり方でごみを出し、そのごみが海洋汚染の原因にもなっているという最悪の循環がある。
もう来年には手付かずの海は0%になっているかもしれない。

CO2増加で海水酸性化、サンゴ礁消失か

CO2増加により海水が酸性化し、サンゴ礁が消失するおそれあり
「大気中のCO2濃度が今後も上昇し続けると、数十年以内にサンゴ礁が消失してしまうだろう」国際的なサンゴ礁研究チームが警鐘を鳴らした。
科学雑誌「サイエンス」に掲載された論文によると、大気中のCO2濃度が現状の380ppmから450ppm以上にまで上昇すると、サンゴ礁が消失の危機を迎え、およそ1億人の人々と約百万種の生物に影響が及ぶおそれがあるという。
これは、CO2濃度が上昇すると、気温や海水温が上昇するだけでなく、海水に溶け込むCO2が増加して海水の酸性化が進み、サンゴが炭酸カルシウムを生産する能力が低下して、サンゴ礁の骨格が形成されにくくなるため。
研究チームでは、過去十年間のデータを分析して、CO2排出量削減の取組みによるサンゴ礁への影響を予測。分析には、IPCC(気候変動に関する政府間パネル)報告書の将来シナリオのうち、温暖化の程度が低いシナリオが適用された。
こうしたサンゴ礁の危機的状況を回避するためには、CO2排出量削減対策を緊急に進める必要があるとともに、サンゴ礁地域における魚の乱獲や水質汚染、過度の沿岸開発などのリスクを減らす必要があり、流入河川の流域及び沿岸域の保護、政府と地域社会の共同管理、水質等の環境調査方法の改良、漁獲規制の強化、サンゴ礁や沿岸植生の回復、持続可能な観光などが重要であるという。
この研究は、サンゴ礁ターゲット調査(CRTR:Coral Reef Targeted Research and Capacity Building for Management Program)のメンバーによって行われた。CRTRには、オーストラリアのクイーンズランド大学、世界銀行、アメリカ海洋大気庁(NOAA)をはじめ、世界中から約40の研究機関が参加している。

以上、2007年12月14日国立環境研究所:海外環境ニュースより引用。
Global action call to save reefs (The University of Queensland)


こういう研究結果が出たとしても世の中はそう変わることなくCO2濃度は日々上昇し続けている。
サンゴ礁消失の危機に加えて人間や数百種に及ぶ生き物にまで影響が及ぶのに、だ。
分析に使用したシナリオは温暖化の程度が低いシナリオだが、温暖化の程度が高いシナリオを使用したとしたら、分析結果にはどれくらいの差が出るのだろうか。
私たちが日々の暮らしの中でできることといえば、海を汚さないようにごみを出す量を減らすこと、家電の使用方法を変えてCO2排出を抑えることなど。日常の中で温暖化を抑制する動きを私たちがしなければ、すべて結局は自分たち人間に返ってくる。たくさんのオマケ付きでだ。

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死に至るサンゴ (2007/06/12)

北極海 海氷崩壊

北極海 海氷崩壊 上空1万メートル 機長が撮影
今夏、観測史上最小の海氷面積を記録した北極海を、日本航空の機長がカナダ・バンクス島沖上空から写真撮影した。急速に進行した海氷の「大崩壊」を鮮明にとらえており、航空機からの同種の写真はきわめて珍しいという。北極海の観測を続ける海洋研究開発機構は「海氷の大規模融解を裏づける貴重な資料」としている。
撮影したのは小林宏之機長(61)。今年8月29日、米アンカレジ発ドイツ・フランクフルト行きの運航の間に、一眼レフのデジタルカメラで高度約1万〜1万1000メートルから撮影した。
バンクス島北西沖(北緯77度、西経129度)の写真は、崩壊した海氷が漂う様子をとらえ、氷が厚みを失い、水面が透ける部分が多いこともうかがえる。
上空を約20回飛行した小林機長は「バンクス島付近では2000年ごろから年々、夏季に海氷の融解が拡大していた。今夏の光景は初めて見た」と話す。
同機構によると、今夏の海氷は9月24日に425.5万平方キロ・メートルまで減少し、2005年9月の過去最小面積を106万平方キロ・メートル下回った。
小林機長は広報部付けの機長で、フライト時にPR活動などで使う写真を撮影している。国土交通省は「運航の安全を十分に確認している限り、撮影には問題ない」としている。
猪上淳・同機構北極海気候システムグループ研究員の話「平年は海氷が多い海域で水面が露出している状況がくっきりとわかる。地球温暖化とのかかわりを探る研究にも役立つ」

2007年11月26日読売新聞より引用。


記事の写真は2007年8月29日のものだが、紺碧の海に割れたガラス片のような海氷が大小さまざまに散らばっている。
2007年8月17日の時点で今夏最小といっていたが、それから2週間程で、さらに氷の融解が大規模に起きたらしい。しかも、来年あたりに約450万平方キロ・メートルになるのではないかと、私は予想したのだけれど、今年の9月24日に425.5万平方キロ・メートルまで減少してしまった…。8月15日には530.7万平方キロ・メートルだったものが、1か月ちょっとで105.2万平方キロ・メートルも小さくなってしまったわけだ。
これだけ急速に海氷が融解してしまうとは思いもよらないことだけれど、それだけ地球全体がどんどん暖かくなってきているということでもある。

≪関連記事≫北極の氷 最小 (2007/08/17)

温暖化「最前線」グリーンランド

氷解解け ごう音響く 温暖化「最前線」グリーンランド
北極点に近いグリーンランド(*)で、地表の約8割を覆う氷床が急速に解けている。地球温暖化の影響と見られ、このまま溶解が進めば、海面上昇など世界的な異変につながるとの指摘もある。温まる地球の現実が見える「最前線」として、各国の指導者も続々と訪れている。
北極圏の町イルリサットから船で北上すること3時間。高さ100メートルを超える巨大な氷柱群が目前に迫る。圧倒させる景観だが、「ゴー、ゴー」と雷のような音が聞こえる。氷が割れる時に発するごう音だった。
山上の氷塊は次々に海面に落ちて行く。「解け方が普通じゃないよ」。船員歴45年のニール・マグヌセンさん(59)がつぶやく。氷柱群は解けて過去30年間で100メートル近くも後退した。地表の氷は、北極海に浮かぶ氷と異なり、解けると海面を押し上げる。氷に閉ざされていた地表が徐々に黒い山肌をさらしていく。
「様々なデータから、温暖化によると考えています」。中心都市ヌークで、グリーンランド自治政府の環境自然省の職員、アネット・ハンセンさん(気候変動担当)は、そう言い切る。
国連尾気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は、5月に採択した第4次評価報告書で、北極圏の平均気温が過去100年間で、地球全体の平均気温の2倍の伸び率を示したと指摘する。世界の海面は、2003年までの11年間で約3センチも上昇した。報告書は、この背景に、グリーンランドと南極の地表の氷の溶解がある可能性にも触れた。
米露など8か気にの科学者らによるプロジェクト「北極圏気候影響評価(ACIA)」が、2004年の報告書で公表した内容も深刻だ。
グリーンランドで夏季に氷が解ける面積は、衛星による氷床の観測が始まった1979年に比べると、2002年時点ですでに、16%も増えた。この勢いでいくと、今世紀末までに海面はさらに最大90センチ上がり、洪水などの原因になるという。
さらに、すさまじい予測もある。英イーストアングリア大のティム・レントン博士は、グリーンランドなどの地表の氷がすべて解け出し、海面を7メートルも上昇させる事態を招くという“悪夢”のシナリオが、「早ければ300年以内に起きうる」と警告する。グリーンランドで溶解する氷の量が「過去10年間で倍増した結果、年間約100立方キロ・メートルになった」(コペンハーゲン大のドータ・ダルジェンセン教授)との研究結果もある。
海面の上昇は小さく、気候変動への影響は限定的だと主張する研究家もいる。しかし、アル・ゴア前米副大統領らのように、グリーンランドの巨大氷柱が解け出すと、欧州の気候に甚大な影響を与えると指摘する人々もいる。
(中略)
氷柱の溶解は、住民の暮らしにすでに影響を与えている。かつてイルリサットでは、冬にナルト海が凍り付き、イヌイット族は犬ぞりで沖合いに出掛け、氷に穴を開けてオオヒラメなどを釣っていた。しかし、過去10年間で海面が凍り付く範囲は激減、漁は難しくなった。このため、最近、副業として運転手の仕事も始めた漁師のコンラッドさん(46)は、「日本も暑くなっているのか」と記者に尋ねた後、「おかしいよね」と不安げに海を見つめていた。

(*)グリーンランド
世界最大の島で面積は焼く217平方キロ・メートル。約4500年前、カナダからイヌイット族が移住。18世紀以降、デンマーク人が入植し、20世紀に入ってデンマークが支配したが、イヌイット族の反発を受けて、1979年に自治政府が発足。人口は約5万6000人。漁業や水産加工業が主体。島の中央は氷床に覆われ、高さ3キロを超える氷床もある。

以上、2007年8月22日読売新聞より引用。
グリーンランドのような土地で、都会と呼ばれるところの繁華街とは無縁で暮らしている人たちにとっては、氷が解けてゆくことに異常を感じるだろうし、「おかしいよね」と不思議に思うのもよく分かる。
温室効果ガスを排出し、地球温暖化に影響を与えているのは、先進諸国(米国、ヨーロッパ、ロシア、日本、カナダ、オーストラリア)と一部の開発途上国(インド、中国、東南アジア、中南米、中東、アフリカ)だからだ。これら遠くの国で行なわれている活動が、グリーンランドに直撃しているとは夢にも思わないだろう。グリーンランドに暮らしていたら、そんなことはつゆ知らず、氷塊が解けてゆく光景を目の当たりにするのだ。
温暖化が極地(北極・南極)に多大なる影響を与えているのだから極地付近のグリーンランドも同じような状況に陥るのは周知のことだろう。
グリーンランドの氷床は、地表を覆っているわけだからして、これらが解け続ければ、南極の棚氷が解けるのと同じくらい大変なことになるだろう。恐らく海面を上昇させる現象は300年も待たずにやってくるのではないか?溶解量が過去10年間で倍増したならば、次の10年間で倍増の倍増になるのでは?解ければ解ける程、解ける速度が速くなる、というのが私の考えだ。研究者たちの出す数値は少し甘い気がする。私たちが出すごみの量、生活・生産する上で出る温室効果ガス、そして増え続ける人口、全てが地球温暖化を加速させる要因になっているのに、300年以内だとか、100年後だとかと言うのは、甘く見積もりすぎている。これだけの要因があるのに対策はほんの少ししか出ていないのだ。
自然界で起きていることに目と耳を向けて、本気で考えて取り組まないと、人間が棲むことができるたった一つの惑星を失うことになる。今が良ければそれで良いのか?地球がなくなれば、全ては終わりだ。

2009年1月9日にGoogleマップ追加。

北極の氷 最小

北極の氷 最小 温暖化 予想上回る
海洋研究開発機構と宇宙航空研究開発機構は16日、今夏の北極海の海氷面積が、衛生観測の開始以来最小を記録したと発表した。15日に観測した海氷は、530.7万平方キロ・メートルで、2005年9月の過去最小記録(531.5万平方キロ・メートル)を下回った。
これは、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が第4次評価報告書の中で予測した約30〜40年後の北極の状態に近く、温暖化の速度が従来の予想をはるかに上回っている可能性があるという。今夏は、海表面の水温も、氷点下0.8〜0.6度と、2000年以降では最高を記録した。
海氷の減少は9月中旬まで続け、海氷面積はさらに減り続ける見通し。
両機構は1978年から、衛星や船舶を使って北極海の氷を観測してきた。過去最小となった原因については、昨冬、海氷が出来始めた時期が遅く、もともと氷が薄かったために、平年より早い時期から氷が減少、太陽光を反射する氷がなくなったことで、海水が太陽熱を余計に吸収するなどの連鎖が起きたと見ている。シベリア沖には低気圧が発生、強い風邪が多くの氷を大西洋に追いやったのも一因という。
IPCCは、今夏の北極最小海氷面積を約750万平方キロ・メートル、2040年で約550万平方キロ・メートル、2050年で約450万平方キロ・メートルと予測。米国の研究機関などが、実態は予測値よりも30年進んでいると指摘していた。

以上、2007年8月17日読売新聞より引用。


衛星写真によると、昨年に比べて、下の方の氷が極端に減っている。減っているというか欠けてしまったという感じだ。
2007年に予測した30〜40年後の状態になってしまった。温暖化の速度が速くなっているわけだが、これはもしかして、加速すればする程、加速度が上がって氷の消滅が早まるのでは?
今年が30年後の予測値と一致するならば、予測より15倍近い速さで進んでいることになるはずだ。この勢いがとまらないと、現在の約530万平方キロ・メートルは来年には15%程減少して、2050年の予測値約450万平方キロ・メートル大きさになりそうだ。
2007年で2040年の数値、2008年で2050年の数値になってしまう。1年間で10年分の氷が減ってしまう計算になる。このままゆくと、10年も経たずに北極の氷は無くなってしまうのでは…。
ホッキョクグマはどうなってしまうんだろう。
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