抗がん剤に対する理解と期待の相違: 癌と共に生きる　手術→放射線治療→化学治療

2015年10月12日

抗がん剤に対する理解と期待の相違

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母が受けた肺がん治療はというと、抗がん剤治療のみです。
今現在は無治療です。
手術も、放射線治療も受けましたが、それは転移した脳腫瘍の為のもの・・・。

ペメトレキセド（アリムタ）　+　カルボプラチン（パラプラチン）を投薬しました。
副作用もありましたが全部で6クール、予定通り行うことができました。
3クール目・4クール目でがんの減少が画像で観てとれるほどの効果。
5クール目で足踏み・・・6クール目で後退・・・という結果でした。
大きな括（くく）りで判断すれば、治療期間中のがんの進行を喰いとめることはできたといえる。

母が抗がん剤に期待したこと
母にとって抗がん剤というものがどのような存在であったのか！？
そもそも、全ての治療前には担当医師からの丁寧な説明があり、
直後に説明をしっかりと受けたことに
同意を示すためのサインをします。

母は、説明の中で難しい用語や余命に関すること等、
気になることがあるとそこで思考が止まってしまう
傾向があるので、説明終了後に私からも説明をしてあげました。
面倒でしたが、意外にこれが良い復習となり、思いのほか頭に残っています。

根治は望めない・・・、つまり、延命のため、
生存期間を延ばすための治療でしかないということ。
がんを消すことが目的ではなく、がんの進行を遅らせることが目的であること・・・。

母は私たちと同じ理解の元に治療を受けていたと思い込んでしました。
しかし、そこにちょっとした差が生まれていました。
母が期待していた「抗がん剤に対する効果」は、言葉で言うと「もっと」。

抗がん剤を打つ前の恐怖と副作用を代償に、
命の延長を得るという根本的なところは同じなのですが、
期待の部分に差が生じました。

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家族が抗がん剤に期待したこと
姉もやはり期待外れな部分はあったようです。
どちらかというと、最後まで奇跡を信じているようにもうかがえます。
がんの減少が見られた期間は本当にうれしそうにしていました。

兄はすべてを受け止めている様子で、それは入院当初も今も変わりありません。
ドッシリと構えている兄には、母も私たちも支えられることがあります。

私としては、結果として進行を喰いとめたことは事実ですし、「がん」は進行さえしなければただの「がん」
なので、そのままでいいとさえ思っています。

世論いろいろ
抗がん剤の是非については様々な意見や投稿が見受けられます。
賛否両論の意見が飛び交う昨今、何を信じればよいかは正直わかりません。
抗がん剤には2面性があることは事実で、抗がん剤が効く人と効かない人が発生します。
これだけ医学が進歩した現代でも、抗がん剤は多くの問題や課題を抱えています。
全ては捉え方一つで決まってしまいます。

ポジティブに受け取るか、ネガティブに受け取るかで全く違う薬になってしまいます。

皆、生きるために懸命なのです。副作用に対する恐怖は言葉では言い表せないと思います。
だから知りたいのです、だから聞きたいのです、だから安心したいのです。
なぜなら怖いからです。恐怖で心が押しつぶされそうだからです。
良いことも悪いことも表裏一体となって分かち合いたいものです。

夢や希望を抱くのも、現実を受け止めなければならないのも、
どちらも同時進行で進まなければならないのが患者さんの現実です。

がん患者さんが、自分のがん治療に対してどのような選択をしようとも、私は全力で応援します。

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posted by satorich at 22:05 | Comment(0) | TrackBack(0) | （カテゴリなし）

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