癌と共に生きる　手術→放射線治療→化学治療

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ある日突然・・・
今の時代、このような言葉は聞き慣れているのではないでしょうか？
家族の誰かが、ある日突然に・・・昨日まで元気だったのに・・・、
今日の朝もいつもと変わりなかった・・・、そんな家族の誰かが突然
事故にあったり、病気が発覚したりとさまざまな悩みや不安を抱えて
日々の生活を送っている方が、世界にどれだけいるでしょうか？

私たち家族もそのうちの一家族です。

突然の入院
母が職場で倒れ病院に担ぎ込まれ、脳腫瘍の疑いで始まった入院生活。
家族の突然の入院は、残された家族から想像以上の体力と気力を奪います。

体調不良で病院へ行き、検査入院の段取りをして、検査の結果で入院する
ことが決まってからの入院とは訳が違ってきます。
まず何より、心の準備というものが出来ていません。

なにがなんだかわからない中で、病院で説明され、そのまま入院を余儀なくされ、
沢山の書類に目を通し、必要事項を記入し・・・文章で書くとこんなにも簡単に
表現できるのに、実際はというと頭の中は半分真っ白で、「落ち着かなくては」
と自分に言い聞かせるのが精いっぱいだったと思います。

入院準備
前述しました通り、準備もなにもありません。
病院で渡された書類の中に「用意するもの」リストがあげられています。
そのリスト通りに準備するだけなので簡単に感じたのも束の間、母の着替え
洗面用具、化粧品・・・自宅で準備しようにも全くもって勝手がわからず、
なにがどこにあるのかなんて知る由も無いと言ったら言い過ぎですが、
出だしでつまづくとはこのことを言うのでしょう。

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病状説明
脳腫瘍の場所、大きさ、摘出手術の際のリスク・・などなど、
医師の説明は怖いことしか言わない・・・そんな印象を持つほどでした。

腫瘍が転移性のものであることの説明で始まり、原発巣が「肺」であることを
知らされる。
肺から脳に転移していたのです。
ステージ�Wです。

家族も本人も絶句しました。
これから始まる長いかも短いかもわからない闘病生活に対する不安で心が染まっていました。
この時の家族の心労は計り知れません。

辛い選択が待ち受ける
母は手術と放射線治療と抗がん剤治療すべてが治療計画に入っていて
それぞれの場面でそれぞれの覚悟と決断をする必要がありました。

計画（病院提示）通りに治療を受けられる方もいらっしゃれば、そうでない方も
いらっしゃると思います。
しかし、どの選択をするにしても常に覚悟と決断が必要となります。
それは本人も家族にも言えることだと思います。

例えば、リスクを伴う抗がん剤治療を受けることも覚悟が必要となり、
真逆に、一切の治療を受けずに「その時」を待つという選択も覚悟が必要です。
そのたびに家族共々苦悩することになります。

予後の過ごし方
余命を告知された方、されていないけど医学上は余命がそう長くはないことが
はっきりしている方、大きく分けてこの2通りに絞れるのではないでしょうか？
母は後者の方で、医学上は3〜6か月の余命でしたが現在9か月を過ぎています。
これも抗がん剤治療中に癌の進行を食い止めることが出来た要素が大きいと
思っています。

なるべく自然に、自由にストレスの少ない生活をしてもらい、好きなことを
させてあげたいと思う毎日です。

と同時に、葬儀のことや仏壇、お墓について母と話しています。
逝く準備をしておくことで、お互いに安心できることもあるものです。
苦悩に立ち向かうのではなく、素直に向き合うことで一つ一つ解決できる
こともあるものです。

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