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特発性血小板減少性紫斑病(ITP)とピロリ菌の関係性について
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アスピリン喘息と咳喘息
実験動物と動物実験
中枢モノアミンと臨床症状
狼男のモデルとなった病気?
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R-CPC(Reversed Clinicopathological Conference)とは

R-CPCとはReversed Clinicopathological Conferenceの略で

主に医学部教育で行われている臨床検査値(+ときに病理画像)を使って

できるかぎり詳しく病態を推測するカンファレンスのことです。

そのポイントを簡潔に説明します。

*********************************************************************

1) 検査値をよりよく理解するトレーニングであり、診断を目的とするものではない。

2) CPCのように主訴→現病歴→現症→検査と順を追わない。

3) 患者のバックグラウンドや診察室で得られた情報なしに検査値のみで検討する。

4) 検査値が異常となる場合をすべて考慮し,取捨選択する。主訴や現病歴は検査値を考慮する上でバイアスとなる。

5) 異常値の組合せにより、臓器障害について理解する。

6) 個々の臓器障害を体全体の障害として理解する。


*********************************************************************

R-CPCは、非常に頭を使います。検査値の1つ1つの意味を理解しているだけではできず、

横断的にその関連性を理解していないと的を得た回答ができないのが特徴です。

ex) 白血球が1万を超えているから細菌感染?

ex) アルブミン低値だから低栄養?

ex) γ-GTが高いからアルコール摂取の習慣がある?


典型的なものだと答えは「YES」の可能性が高いのですが、
実際はそんな単純にいかないものです。

そういった臨床に発ったときに役立つ勉強ができるのがR-CPCの授業です。



禿頭,脱毛症,AGAの治療薬〜ポラリス NR10〜

ポラリス(Polaris)は,ミノキシジルを主成分とした脱毛治療薬です(米国製)。

そのポラリスシリーズの中でも最もミノキシジル濃度が高い

NR-10についてレポートします。

いきなりですが、最近容器が変更になったようです。

私が使い始めたのは平成24年8月末からですが、

約1ヶ月後に2本目を注文したときは新しい容器(写真右側)に変わってました。

前の容器では,蓋がとても開けにくかったのが改良されていました。

なお、中身の変更はないようです。



そしてNR-10のミノキシジルの濃度はなんと16%!!

日本で発売されている,脱毛治療薬のリアップX5は5%なので

3倍以上も高濃度に配合されている上,

ミノキシジルは,ハゲ(脱毛)を治療する塗り薬としては

最もエビデンスが多くあり,その有効性が証明されている成分です。

カルプロニウム(商品名フロジン,アロビックス,カロヤンetc)や

ケトコナゾール(ニゾラール)なども脱毛治療薬として使われることがありますが,

今のところ,総合的にはミノキシジルがNo.1となっております。

さらにポラリス NR-10は,これでもか,というくらい他にも頭髪育成をサポートする成分が入っているのも特徴です。

※なお,男性ホルモン系に作用するフィナステリドが含有されているので
NOT FOR WOMEN」となっております。

ここで参考に成分の一覧表を記しておきます。

-------------------------------------成分-------------------------------------

■ポラリスNR-10
Minoxidil〈ミノキシジル〉 16%
Finasteride〈フィナステリド〉 0.1%
Aloe Vera Gel〈アロエベラ ジェル〉
Decyl Oleate〈オレイン酸デシル〉
Safflower Oil〈サフラワー油〉
Glycerin〈グリセリン〉
Glyceryl Stearate〈ステアリン酸グリセリル〉
Phospholipids,(Lipospheres)〈リン脂質(脂肪球)〉
Squalane〈スクアラン〉
Cetyl Alcohol〈セチルアルコール〉
Glucose〈グルコース〉
Magnesium Aspartate Sucrose〈アスパラギン酸マグネシウムスクロース〉
Glutamic Acid〈グルタミン酸〉
Aspartic Acid〈アスパラギン酸〉
Hexyl Nicotinate〈ニコチン酸ヘキシル〉
Wheat Germ Oil〈小麦胚種油〉
Hydrolyzed Vegetable Protein〈アミノ酸液〉
Palmitoyl Oligopeptide〈パルミトイルオリゴペプチド〉
Procyanidin b-2〈プロシアニジンb-2〉
Acetyl Glutamyl Heptapeptide-3〈グルタミン酸アセチルヘプタペプチド-3〉
Soluble Marine Collagen〈溶解性海洋コラーゲン〉- 頭皮や毛包の弾力を高め、頭皮への毛髪の定着を促す
Hydrolyzed Elastin〈加水分解エラスチン〉- 頭皮や毛包の弾力を高め、頭皮への毛髪の定着を促す
D-Panthenol〈D-パンテノール〉
Ginseng Extract〈朝鮮人参エキス〉
Guar Gum〈グアーガム〉
Alanine〈アラニン〉
Allantoin〈アラントイン〉 - やけどの治療などにも使用される成分
Retinyl Palmitate〈レチニル・パルミテート〉 - シワ取り効果があると言われている
Ascorbyl Palmitate〈パルミチン酸アスコルビル〉
Dipeptide Diaminobutyrooyl Benzylamide Diacetate〈ジペプチド・ジアミノプチリルクロリド・ベンジルアミド二酢酸〉
Vascular Endothelial Growth Factor(VEGF)〈血管内皮細胞増殖因子(VEGF)〉
Olive Butter〈オリーブバター〉
Glycosaminoglycans〈グリコサミノグリカン〉
Phenoxyethanol〈フェノキシエタノール〉
Chlorophyll〈葉緑素〉
Carrot Oil〈人参種子油〉
Potassium Sorbate〈ソルビン酸カリウム〉
Sodium Benzoate〈安息香酸ソーダ〉
GHK-Cu〈銅ペプチド〉
Citric Acid〈クエン酸〉
------------------------------------------------------------------------------

ちなみにポラリスNR-10の性状は「淡黄色泥状乳液」と思ってください。

匂いは微香性で、個人的には全く気になりません。



〜実際の私の使用前、使用後(約2ヶ月)の写真です〜

ちなみに私は、主にM字ハゲを気にしていたので

前頭部のみにポラリスNR10を塗布していました。

1日2回1回につき2〜3プッシュですね。

もちろんたまには塗り忘れた日があります。

ではでは・・

現在1ヶ月半くらいですが、このようになりました↓!!(上の写真は使用前)














そして反対側は・・・・・・・・・・
















結果(途中経過)

産毛は大幅に増えたと思います。

そして、その濃さも黒色を強めた感じがあるものの、

太さはまだまだ細く、近くからだと効果を実感できるけど

遠目から見るとあまり変わらない。といったところ・・・

とりあえず順調だと思うので

今後、数ヶ月はポラリスを使用して経過をみていきたいと思う。

少しずつ太く健康な黒色髪の毛へと成長することを祈る。

また,その後にポラリスを中断した場合に

そのまま健康毛でいてくれるのかは大いに不安である。

もしポラリスを止めたら居なくなってしまうような髪の毛なら

もしかしたら、「ハゲてもいいやっ」と思う年齢になるまで一生ポラリスと共存か汗

専門医制度について

日本の認定医制度は

2015年にも新しい体制をとろうとしているのですが,

皆さんは,患者として受診するとき「認定専門医」を気にかけていますでしょうか?

医者は,「尊敬できる医者」と「尊敬できない医者」に分かれますが(個人的に笑)

それと「認定専門医」の有無は全く別物であります。

しかし,何も情報が無いときに,1つの指標として頼らざるえない現状もあります。

そんな専門医についてどんなものがあるか簡単にご紹介します。

新しい制度では"基本領域専門医"と”サブスペシャリティ領域専門医”の2階構造をとる予定です。

それぞれの領域はつぎのとおりです(2012年現在の議論状態)。

基本領域専門医
・内科
・小児科
・皮膚科
・精神科
・外科
・整形外科
・産婦人科
・眼科
・耳鼻咽喉科
・泌尿器科(よく「ウロ」といいます)
・脳神経外科(よく「ノウゲ」といいます)
・放射線科
・麻酔科
・病理
・臨床検査
・救急科
・形成外科
・リハビリテーション科

サブスペシャリティ領域専門医
・消化器
・循環器
・呼吸器
・血液
・内分泌代謝
・糖尿病
・腎臓
・肝臓
・アレルギー
・感染症
・老年病
・神経内科
・消化器外科
・呼吸器外科
・心臓血管外科(よく「シンゲ」といいます)
・小児外科

もし大病に罹った時には
これらの主治医が認定専門医をとっているかどうかは,調べたほうが無難かもしれません。

DNA(ヒトゲノム)の長さの計算

1つの細胞に含まれるDNAの長さの計算問題についてです。

よく大学などの課題で出されることも多いのですよね!

DNAは2重螺旋構造で,下の図のような構造をとっています。



また,横並びの塩基同士の間の距離は0.34nm(あるいは34Å)です。

ヒトのDNAは22対(=44本)の常染色体と2本の性染色体の,合計46本からなりますが

その数は60億bp(base pair)です。

もう少し正確にいえば,
細胞が2nの状態で30億bp×2となります。

なので蛇足ですが,「塩基の総数」は120億個のアデニン,グアニン,シトシン,チミンから
ヒトのDNAは構成されていることになります。

ここで話を本題に戻すと

0.34nmの距離をとって,(二本鎖の状態で)60億個の塩基が並んでいるわけですから

その長さの計算はとても単純な話で

0.34×10^-9×6×10^9=2.04mと計算できるわけです。

「だいたいヒトの身長くらいの長さのDNAが,私達の1つ1つ細胞全てに入っている」

と覚えておけば,記憶に残りやすいのではないでしょうか。

ま,2mの人なんてそうそう居ませんけどそこはご愛嬌で・・・

アスピリン喘息と咳喘息


気管支喘息の亜型として有名なものには2つありまして
1)アスピリン(NSAIDs)喘息

2)咳喘息(cough variant asthma: CVA)
です。

それぞれの特徴について簡単に説明します。

アスピリン喘息

・アスピリンを含む,アスピリン様の薬効を持つ塩基性以外の酸性非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)の内服や注射,坐剤(一般的に使用されている解熱剤はアセトアミノフェンを除きこれの場合がほとんど)の使用によって喘息発作を引き起こす病態(直後から1時間程度までの間)

・ときに意識障害を伴うほどの大発作となり死亡例もあるため,NSAIDsを投与する際には,
喘息の既往歴の確認は重要事項えある。

・前駆症状として,鼻汁・鼻閉を生じることが多く,顔面紅潮や眼結膜充血,消化器症状(腹痛・下痢など)を伴うこともある。

・喘息罹患後にアスピリン喘息を発症し,成人(喘息患者)の1割にみられ,小児に発症することは稀でる。

・重症難治例が多く,慢性鼻炎,慢性副鼻腔炎,嗅覚低下,鼻茸を合併することが多い。

・アラキドン酸の代謝酵素のシクロオキシゲナーゼ1(COX1)の阻害作用が引き金となっている。

・喘息を惹起する最終メディエーターとしてはシステニルロイコトリエンのほかにマスト細胞由来の活性物質も関与している。

・アスピリン喘息とピリンアレルギーは別の問題であり,両者を混同することの内容に注意が必要である。


咳喘息(cough variant asthma: CVA)

咳喘息の概念は,1979年にCorraoらが,喘鳴や呼吸困難を伴わない慢性咳嗽を訴え,
呼吸機能は正常だが,気道過敏性は亢進し,気管支拡張薬で咳嗽が消失した症例を
喘息の亜型としてNew Engl J Medに報告したことに由来する。

臨床像としては
・咳嗽は,就寝時・深夜あるいは早朝に悪化しやすい。(→喘息と同様)

・上気道炎,冷気,運動,喫煙,雨天などが増悪因子となる。

・喀痰はあっても少量で,喘鳴はない。

・成人例では女性に多い。

・経過中,約30%が典型的な喘息へ移行する。

・治療は咳止めは効果が少なく,気管支拡張薬・吸入ステロイド薬といった
喘息に準じた治療を行えば治療反応性は良好である。


放射性同位元素に関する用語説明



放射性同位元素

原子番号が等しく,質量数の異なる原子を同位元素(isotope)あるいは同位体といい,
そのうち放射線を放出するものを放射性同位元素(radioisotope)という。
具体的な例としては,1H 2H 3H は互いに同位元素であり,このうち3H(トリチウム)は放射性同位元素である。


放射能と放射線の違い

原子核が崩壊して,他の原子核に変わる過程で放射線を出す性質を"放射能"という。
一方,"放射線"とは放射性同位元素の崩壊に伴って放出される粒子線あるいは電磁波のことで
粒子線としてα線,β線,中性子線があり,電磁波としてはγ線,X線がある。


α崩壊

α崩壊は,質量数の大きな(200以上)放射性核種に起こる現象で,エネルギー的に不安定な原子核が
α線(=運動しているヘリウム原子核)を放出して他の原子核に変わる過程のことである。


α線

α線の本質は,陽子2個・中性子2個からなるヘリウム原子核で,大きな電離作用を有する。
従って,α線を放出した親核は質量数が4,原子番号が2少ない原子核に変わる。
α線は大きな電荷を有するため,物質の貫通力は非常に弱く,ほぼ紙1枚で止まってしまう。


β崩壊とβ線

β崩壊には3種類のパターンがあり,β-崩壊,β+崩壊,軌道電子捕獲の3つである。
いずれのパターンでも質量数は変化しない。β線のスペクトルは連続となり,
β線の飛程はエネルギーによって異なるが,一般の空気中では数センチ〜数メートルである。
β線は密度の大きいアクリル板やアルミニウム板では数mmのもので止められる。


β-崩壊

陰電子崩壊とも呼ばれ,原子核内の中性子が陰電子(e-)と中性微子(反ニュートリノ),
そしてβ-粒子線を放出して,陽子に変わる現象である。


β+崩壊

陽電子崩壊とも呼ばれ,原子核内の陽子が,陽電子(e+)と中性微子(ニュートリノ),
そしてβ+粒子線を放出して,中性子に変わる現象である。


軌道電子捕獲

英語ではElectron CaptureといわれECと略す。
原子核内の陽子が軌道電子(主にK軌道)ほ捕獲して,中性子に変わる現象である。
この崩壊では,原子核から粒子線が放出されることはないが,捕獲された電子のいた
軌道を埋めるために外側の電子が落ち込んでくる。このときの位置エネルギーの差に
相当するエネルギーが電磁波(特性X線)のかたちで放出される。


ニュートリノ

電荷を持たない素粒子の1つで,中性微子とも呼ばれる。もともと,β崩壊の際に,
崩壊前と崩壊後のエネルギー収支のバランスが合わないことから
「未知の中性の粒子が放出されていて,エネルギーを持ち出しているのではないか」
という仮説から発見に至った粒子である。


γ線

核崩壊が起きた際に生成した娘核の原子核はたいていの場合,エネルギー準位の高い
励起状態にある。これが基底状態に移行するとき,余分なエネルギーを電磁波として放出する。
これがγ線である。すなわち,α崩壊やβ崩壊では,多くの場合γ線の放出を伴う
γ線のエネルギーは原子核によって決まった値の線スペクトルをとる。


γ線とX線の違い

γ線もX線も粒子波ではなく,電磁波の一種であり,その波長も区別はない。
何が異なるかというと「原子核内から放出される電磁波をγ線,原子核外から放出されるものをX線」
として区分しているのである。


核異性体転移

娘核が励起状態となっている時間は極めて短いが,稀に観測しうるほどの寿命も持つとき,
他のエネルギー状態のものと区別して核異性体(nuclear-isomer)という。
核異性体のうち,エネルギー準位の高い方に質量数を表す数字のあとにmと付けて表す。
この崩壊形式を核異性体転移という。
核異性体転移によるγ線の放出では,質量数・原子番号ともに変化は起きない。


内部転換と特性X線

励起状態の核が,基底状態に移行するときのエネルギー差をγ線として放出することなく,
軌道電子に与えることで,軌道電子を原子の外にはじき出す現象を内部転換という。
はじき出された電子は内部転換電子という。そして,空席となった軌道には,その外側の
電子が移動して補完する。この軌道転移のエネルギー差に相当するエネルギーは
電磁波として放出される。この電磁波のことを特性X線という。


崩壊図

放射性核種の崩壊の形式や,そのときのエネルギー準位などを
分かりやすく図示したものを崩壊図という。表現法にはルールがあり,
原子番号が増えれば右に,減れば左に,不変なら真下といった具合である。


光子

γ線およびX線は,質量も電荷ももたない波長の極短い電磁波で,そのエネルギー
E=hν で与えられる光子の流れとなる。光子は光と同じ速度で進行し,
光子が物質中を透過する起こる現象が3つに分けられている。
それが光電効果コンプトン効果電子対生成の3つであり,これらの現象が競合的に起こる。


光電効果

光電効果とは,光子が原子の軌道電子に衝突して,自らのエネルギーを全て電子に与え
エネルギーをもらった電子が,原子から飛び出す現象をいう。
この現象によって飛び出した電子を光電子といい,光電子増倍管などに応用されている。


コンプトン効果

コンプトン効果とは,比較的エネルギーの大きな光子が,原子の軌道電子にぶつかり,
軌道電子ははじき飛ばして,自らはエネルギーの低い光子(=波長の長いもの)になって
散乱する現象である。はじき出された電子はコンプトン電子と呼ばれる。


電子対生成

電子対生成とは,高エネルギーの光子(1.022MeV以上)が原子核の近傍を通過するときに,
陰電子と陽電子の対を生成し,光子は消滅する現象である。
電子1個の静止質量のエネルギーは0.511MeVであるので,つくり出された電子の運動エネルギーは
E+ + E- =hν − 1.022 MeV となる。
なお,陽電子は運動エネルギーを失うと陰電子と結合し,消滅γ線となる。
この消滅γ線は,ほぼ180度対向方向に放出される特徴があるため,PET装置に応用されている。

リパーゼ(lipase)の種類

リパーゼ とは,中性脂肪(=トリグリセリド,トリアシルグリセロール)を遊離脂肪酸FFAとグリセリン(あるいはモノグリセライド)に加水分解する酵素であり

一般にはリパーゼ=膵リパーゼとして膵液中に含まれる消化酵素として知られている。

医学的には,リパーゼはその臓器分布や基質特異性などの性質の違いにより4つに分類されており
以下の4つである。

1) 膵液中に含まれる膵リパーゼ
→一般的に測定される血清中のリパーゼであり,基準値は11〜53U/Lである。
特徴的なこととして、中性脂肪(トリアシルグリセロール)を2-モノアシルグリセロールと2分子の遊離脂肪酸へと分解することがあげられる。
リパーゼは急性膵炎,慢性膵炎ともに高値となり,アミラーゼよりも高値が持続する。また,リパーゼは耳下腺由来のアイソザイムがあるアミラーゼと比較して,膵特異性が高いことが特徴である。

2) 脂肪細胞に含まれるホルモン感受性リパーゼ
→アドレナリンなどのホルモンによって活性化され,脂肪細胞からエネルギーを取り出す働きを持つ。

3) 脂肪組織(正確には脂肪細胞外の血管内皮細胞の表面)に含まれるリポタンパクリパーゼ
→リポタンパクリパーゼ(LPL)は血管壁に存在していて,通常は血中には(−)だが,
  ヘパリンを静注することで血流中に遊離する性質があるため測定できる(=ヘパリン負荷試験

4) 肝臓に含まれる肝性リパーゼ
→肝臓でのリポ蛋白の代謝に関与している。

リパーゼの測定法は酵素法で ,「1,2-ジリノレオイルグリセロール」を基質として
β酸化系酵素を用いて反応させることで生じてくるNADHを測定する方法である。

なお,インスリンはリポ蛋白中のLPLを活性化させ,血漿中のTG分解を促進し,脂肪酸を遊離させるとともに,筋肉中のLPL活性を低下させる作用がある。なおかつインスリンは脂肪細胞内に存在するホルモン感受性リパーゼ活性を低下させる。

すなわち,血糖が上がりインスリンが分泌されると血糖が細胞に取り込まれるだけでなく,
この3つの作用が全て,血漿中のTGを分解して脂肪細胞内へ移行させ,
再びTGへと合成させる方向に働くため,肥満になりやすくなる。

逆に言えば,インスリン分泌不全のT型糖尿病の患者はこのメカニズムにより
脂肪細胞の合成が抑制され,痩せ型体質となるのである。

LAP(leucine aminopeptidase)とは

ロイシンアミノペプチダーゼ;LAP

「ペプチダーゼ」というようにペプチドを加水分解する酵素であるが

ペプチダーゼには内側から加水分解するタイプの"エンドペプチダーゼ"と

外側(末端)から加水分解するタイプの"エキソペプチダーゼ"とがある。

ロイシンアミノペプチダーゼは「アミノペプチダーゼ」であるので

N末端から1〜2個のアミノ酸を切り取っていくタイプのエキソペプチダーゼである。

つまり,LAPはペプチドのN末にロイシンがあるものに特異性が高いペプチダーゼであり

現在では基質特異性のことなる3種類のLAPがあることが知られている。

その3つは
1) 細胞質由来のLAP(別名 C-LAPまたはtrueLAP→※特にロイシンに特異性が高いため)
2) ミクロソーム由来のAA(アリルアミダーゼ)(別名 clinical LAP)
3) 胎盤由来のCAP(シスチニルアミノペプチダーゼ)(別名 PLAP)

ここで臨床的に重要なのはアリルアミダーゼAAである。
なぜなら,AAはγ-GTと同様に胆汁分泌側の膜に活性がある膜酵素であり
胆汁うっ滞,アルコール性肝障害,薬剤性肝障害で高くなる。
従って臨床では,通常この酵素をLAP活性として測定している。

(臨床的な)LAPの測定法は「L-ロイシル-4-ニトロアニリド」を基質として
AAとCAPと反応し,遊離してくる4-ニトロアニリンの黄色を直接測定する方法が用いられている。

生理的変動要因は妊娠である。
CAPは胎盤由来であるため,妊娠の20週以降漸増していき
100〜500U/Lを超えるまで上昇することもある。

CK(creatine kinase)とは

クレアチンキナーゼ ;CKとは

クレアチン+ATP←→
クレアチンリン酸(:ATPの持つ高エネルギーリン酸結合を筋肉内で貯蔵する役割)+ADP

の反応を触媒する酵素で,臨床的には骨格筋・心筋が障害を受けた際に流出する逸脱酵素として重要である。

CKは2つのサブユニットからなる二量体構造で,サブユニットにはB(脳)型とM(筋)型がある。

したがってCKにはCK-MM,CK-MB(→心筋梗塞の診断的意義が高い),CK-BBの3タイプがある。

(ミトコンドリアにも別のタイプのCKがあり,ミトコンドリアCKといわれ,重症な悪性腫瘍などの患者血清においてまれに検出される。)

CKは不安定な酵素の1つで,4℃保存で4〜7時間で酸化により失活するため

保存にはSH保護剤の添加が必要である。

CKはシステイン,グルタチオン,メルカプトエタノール,アセチルシステインとったSH保護剤を加えることで,安定化・活性化する。

凍結乾燥品の管理血清を使用している場合は,溶解後のCK安定性(直線域の監視)に注意する。

CKはMg2+が活性化因子であるため,EDTA採血・クエン酸採血による検体は不適である。

クレアチンキナーゼ活性の変動因子
  活性化剤:Mg2+,Ca2+,Mn2+,SH保護剤
  阻害剤:キレート剤,塩化物イオンCl-,リン酸

クレアチンキナーゼの測定法はRosalki法が最も信頼できる方法で

その原理はクレアチンリン酸を基質としてCKを反応させ,ATPを生成させた後

このATPをグルコースとヘキソキナーゼによってグルコース-6-リン酸とし

さらにNADP+とG-6-PDを用いてNADPHを生成させ,NADPHの吸光度増加をみるものである。

Rosalki法のポイントして
・アデニレートキナーゼ活性を阻止するためAMPを添加すること
・赤血球あるいは筋由来のアデニレートキナーゼを低濃度で阻害するジアデノシン-5-リン酸を併用すると望ましいということを知っておくとよい。

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