2019年02月06日
C型肝炎ウイルス(HCV)のポイントを覚えよう!
☆C型肝炎ウイルスについて、学習しましょう☆
■基本的な知識■
・患者数は肝炎症状のないキャリア(持続感染者)を含めると150万〜200万人いると推測されている
・C型肝炎ウイルス(HCV)の血液 ・ 体液感染により生じる。
・HCVに対する中和抗体が産生されないため慢性化率が高く、肝硬変や肝がんへ移行しやすい
(肝硬変・肝がんの患者さんの70%はC型肝炎ウイルスに感染)
■ C型肝炎ウイルス(Hepatitis C virus、HCV)
・ 科名: フラビウイルス科
・ 一本鎖プラス鎖RNAウイルス
・大きさは55-65nm
・ゲノムはオーペンリーディングフレーム(ORF)領域で、約9600塩基(全体では10-11kb)
※ORF・・・実際にタンパク質に翻訳される領域
・ 構造タンパク質⇒宿主由来のペプチダーゼでプロセシング(分解)を受けて生じる
→ C(コアタンパク質)、E1、E2(エンベロープタンパク質)
・ 非構造タンパク質(Non Structural protein)・・・ウイルス由来のプロテアーゼでプロセシング(分解)を受けて生じる
→ NS3/4A<セリンプロテアーゼ>・・・NS5Bの生成に関与
→ NS5A・・・酵素活性はないが、ウイルスの複製・粒子形成に関与
→ NS5B<RNA依存性RNAポリメラーゼ>・・・ウイルスRNAの複製に関与
■臨床検査■
・ AST、ALT軽度上昇
・ 抗HCV抗体 : HCV感染の有無を確認できる。中和活性はない。
・ HCV-RNA : HCV感染の有無を確認できる。HCVのウイルス量を確認でき、治療効果の判定に用いられる。
※HCV-RNA陽性でALT値が6ヶ月以上高値を示す場合に慢性C型肝炎と診断
■HCVの分類■
◯ジェノタイプ◯:RNAの塩基配列の違い
※HCVは核酸配列の相同性から6つのグループ(HCV type 1〜6)に分けられていますが、日本においては以下のような割合で報告されている
1a(頻度まれ)
1b(約70%)
2a(約20%)
2b(約10%)
◯セログループ◯:産生する抗原の違い
※作られる蛋白質も異なり、それに対する抗体の違いから分別する方法がセロタイプ
⇒臨床現場では、ジェノタイプ検査は保険が効かないため、セロタイプ(セログループ)検査を行うのが一般的です
1型(ジェノタイプの1aと1bが該当する)⇒第一選択薬はソホスブビル・レジパスビル合剤(ハーボニー)
2型(ジェノタイプの2aと2bが該当する)⇒第一選択薬はソホスブビル・リバビリン併用療法
■治療薬■
@NS3/4Aセリンプロテアーゼ阻害薬(〜プレビル)・・・テラプレビル(発売中止)、シメプレビル、アスナプレビル
機序 : C型肝炎ウイルスの複製に必須の酵素であるNS3/4Aセリンプロテアーゼを選択的に阻害
ANS5A 阻害薬(〜スビル)・・・ダクラタスビル、レジパスビル、オムビタスビル
機序 : C型肝炎ウイルスのNS5A複製複合体の選択的に阻害
BNS5B阻害薬(〜ブビル)・・・ソホスブビル
機序 : 肝細胞内で活性代謝物である三リン酸化体に変換され、HCV非構造タンパク質5B(NS5B)RNA依存性RNAポリメラーゼを阻害する
---
最近は、治療薬が進化してインターフェロンフリーでの治療が一般的になってきましたね!!
数が増えて複雑に感じますが、新しい治療薬もしっかりと覚えておきたいですね
■基本的な知識■
・患者数は肝炎症状のないキャリア(持続感染者)を含めると150万〜200万人いると推測されている
・C型肝炎ウイルス(HCV)の血液 ・ 体液感染により生じる。
・HCVに対する中和抗体が産生されないため慢性化率が高く、肝硬変や肝がんへ移行しやすい
(肝硬変・肝がんの患者さんの70%はC型肝炎ウイルスに感染)
■ C型肝炎ウイルス(Hepatitis C virus、HCV)
・ 科名: フラビウイルス科
・ 一本鎖プラス鎖RNAウイルス
・大きさは55-65nm
・ゲノムはオーペンリーディングフレーム(ORF)領域で、約9600塩基(全体では10-11kb)
※ORF・・・実際にタンパク質に翻訳される領域
・ 構造タンパク質⇒宿主由来のペプチダーゼでプロセシング(分解)を受けて生じる
→ C(コアタンパク質)、E1、E2(エンベロープタンパク質)
・ 非構造タンパク質(Non Structural protein)・・・ウイルス由来のプロテアーゼでプロセシング(分解)を受けて生じる
→ NS3/4A<セリンプロテアーゼ>・・・NS5Bの生成に関与
→ NS5A・・・酵素活性はないが、ウイルスの複製・粒子形成に関与
→ NS5B<RNA依存性RNAポリメラーゼ>・・・ウイルスRNAの複製に関与
■臨床検査■
・ AST、ALT軽度上昇
・ 抗HCV抗体 : HCV感染の有無を確認できる。中和活性はない。
・ HCV-RNA : HCV感染の有無を確認できる。HCVのウイルス量を確認でき、治療効果の判定に用いられる。
※HCV-RNA陽性でALT値が6ヶ月以上高値を示す場合に慢性C型肝炎と診断
■HCVの分類■
◯ジェノタイプ◯:RNAの塩基配列の違い
※HCVは核酸配列の相同性から6つのグループ(HCV type 1〜6)に分けられていますが、日本においては以下のような割合で報告されている
1a(頻度まれ)
1b(約70%)
2a(約20%)
2b(約10%)
◯セログループ◯:産生する抗原の違い
※作られる蛋白質も異なり、それに対する抗体の違いから分別する方法がセロタイプ
⇒臨床現場では、ジェノタイプ検査は保険が効かないため、セロタイプ(セログループ)検査を行うのが一般的です
1型(ジェノタイプの1aと1bが該当する)⇒第一選択薬はソホスブビル・レジパスビル合剤(ハーボニー)
2型(ジェノタイプの2aと2bが該当する)⇒第一選択薬はソホスブビル・リバビリン併用療法
■治療薬■
@NS3/4Aセリンプロテアーゼ阻害薬(〜プレビル)・・・テラプレビル(発売中止)、シメプレビル、アスナプレビル
機序 : C型肝炎ウイルスの複製に必須の酵素であるNS3/4Aセリンプロテアーゼを選択的に阻害
ANS5A 阻害薬(〜スビル)・・・ダクラタスビル、レジパスビル、オムビタスビル
機序 : C型肝炎ウイルスのNS5A複製複合体の選択的に阻害
BNS5B阻害薬(〜ブビル)・・・ソホスブビル
機序 : 肝細胞内で活性代謝物である三リン酸化体に変換され、HCV非構造タンパク質5B(NS5B)RNA依存性RNAポリメラーゼを阻害する
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最近は、治療薬が進化してインターフェロンフリーでの治療が一般的になってきましたね!!
数が増えて複雑に感じますが、新しい治療薬もしっかりと覚えておきたいですね
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