2012年07月19日
ChE(cholinesterase)とは
コリンエステラーゼ は,コリンエステルを加水分解して,コリンと有機酸にする酵素であり
コリンエステラーゼはアセリルコリンのような短鎖のものだけでなく,
ブチルコリンといった比較的長鎖の脂肪酸のコリンエステルも分解できる非特異的酵素である。
臨床検査でたんに"コリンエステラーゼ"といったら通常は
この非特異的コリンエステラーゼ(偽性コリンエステラーゼ)である。
偽性コリンエステラーゼの生理的意義は不明であるが,肝臓で合成されるため,肝障害時などの肝機能の検査として用いられる。
一方,神経組織に存在するアセチルコリンエステラーゼ(真性エステラーゼ)は
アセチルコリンだけを基質とする酵素で,神経伝達物質のコントロールの働きを持つ。
パラチオン,サリンといった有機リン中毒時は
コリンエステラーゼ,アセチルコリンエステラーゼともに不可逆的に阻害(アセチルコリンエステラーゼの活性中心であるセリン残基と化学結合することによる)されて活性は著しく低下する。
解毒剤は2-PAM(プラリドキシムヨウ化メチル)で,コリンエステラーゼと有機リン化合物を
引き離すことができる。
分析法は,アセチルコリンを基質として,遊離してくる酢酸によるpH低下を
pH指示薬で測定する方法が用いられていたが,現在の勧告法は
「4-ヒドロキシベンゾイルコリン」を基質としてNADPHの吸光度が減少する反応を用いて測定している。
アセチルコリンエステラーゼはNaClに活性化され,カフェインによって阻害されるが
偽性コリンエステラーゼにはその特徴はみられない。
NaFが添加されている採血管による検体はコリンエステラーゼ測定には不適である。
コリンエステラーゼ異常低値をきたす場合,遺伝性の異常症と欠損症の可能性もある。
生理的変動要因としては年齢・成人女性の性周期・妊娠が挙げられる。
コリンエステラーゼはアセリルコリンのような短鎖のものだけでなく,
ブチルコリンといった比較的長鎖の脂肪酸のコリンエステルも分解できる非特異的酵素である。
臨床検査でたんに"コリンエステラーゼ"といったら通常は
この非特異的コリンエステラーゼ(偽性コリンエステラーゼ)である。
偽性コリンエステラーゼの生理的意義は不明であるが,肝臓で合成されるため,肝障害時などの肝機能の検査として用いられる。
一方,神経組織に存在するアセチルコリンエステラーゼ(真性エステラーゼ)は
アセチルコリンだけを基質とする酵素で,神経伝達物質のコントロールの働きを持つ。
パラチオン,サリンといった有機リン中毒時は
コリンエステラーゼ,アセチルコリンエステラーゼともに不可逆的に阻害(アセチルコリンエステラーゼの活性中心であるセリン残基と化学結合することによる)されて活性は著しく低下する。
解毒剤は2-PAM(プラリドキシムヨウ化メチル)で,コリンエステラーゼと有機リン化合物を
引き離すことができる。
分析法は,アセチルコリンを基質として,遊離してくる酢酸によるpH低下を
pH指示薬で測定する方法が用いられていたが,現在の勧告法は
「4-ヒドロキシベンゾイルコリン」を基質としてNADPHの吸光度が減少する反応を用いて測定している。
アセチルコリンエステラーゼはNaClに活性化され,カフェインによって阻害されるが
偽性コリンエステラーゼにはその特徴はみられない。
NaFが添加されている採血管による検体はコリンエステラーゼ測定には不適である。
コリンエステラーゼ異常低値をきたす場合,遺伝性の異常症と欠損症の可能性もある。
生理的変動要因としては年齢・成人女性の性周期・妊娠が挙げられる。
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