2011年10月05日
アルツハイマー治療薬:新作用機序の新薬「メマリー」
一般名はメマンチン
薬価は次のとおり。
メマリー錠 5mg 133.90円
メマリー錠10mg 239.20円
メマリー錠20mg 427.50円
今まで唯一であったアルツハイマー病(AD)治療薬である
塩酸ドネペジル(商品名:アリセプト)の薬価と比べてみると
アリセプト5mgが427.5円なので全く同じになります。
アルツハイマー病は脳内アセチルコリン濃度の低下が
大きな病因の一つでして,今までの治療薬の作用ターゲットは
アセチルコリンエステラーゼでした。
今発売されているAD治療薬は
・アリセプト(塩酸ドネペジル)
・イクセロン/リバスタッチ(リバスチグミン)
・レミニール(ガランタミン
そして注目の
・メマリー(メマンチン)となります。
メマリーの作用機序は他の治療薬とことなっていて
N-メチル-D-アスパラギン酸(NMDA)受容体拮抗薬
(NMDA低親和性非競合性電位依存性アンタゴニスト)です。
N-メチル-D-アスパラギン酸(NMDA)は脳神経に対して
興奮性の負荷を与えるため,
現在では長期に渡る興奮性の刺激により
脳神経は不可逆的なダメージを受けることが知られています。
メマリーは統計学的にも中等度〜重度のAD患者の全般的臨床症状,認知機能
日常生活動作,行動のいずれの評価項目についても有意に効果が認められています。
1日1回投与で副作用も重篤なものはないとされています。
アリセプトとの併用も可能な点が特徴的ですが,
併用する場合,治療費が少しかさむかもしれませんね
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