2011年09月22日
ニコチンと脳内神経伝達物質放出作用の関係
ニコチンとは
1828年にタバコ葉から分離されたアルカロイドです。
構造はこんな感じ。
タバコ葉に2〜8%含有されていて,
クエン酸/リンゴ酸の塩として存在。
3級アミン、弱塩基性(pKa = 7.84)
分子量は162と比較的低分子ですね。
だからこそ,喫煙後に肺から肺静脈を経由して心臓→脳内へと
約7秒で到達するわけです。
単離したものは吸湿性の無色の液体で,
光、空気に触れると徐々に褐色に変化します。
血中濃度の半減期は約2時間。
つまり,喫煙後約8〜10時間すると血中ニコチン濃度はほぼゼロになることになります。
ちなみに硫酸塩は農業用殺虫剤されたりもします。
まぁ色々と述べましたが,
このニコチンこそがタバコの喫煙目的物質としての王様なわけです。
このニコチンが脳内に到達すると何が起こるか?
→端的に言ってしまえば脳内神経伝達物質の大量放出が起こります。
・ドパミン↑↑
・ノルアドレナリン↑↑
・アセチルコリン↑↑
・バソプレシン↑↑
・セロトニン↑↑
・βエンドルフィン↑↑
が起こります。
するとドパミンにより快感が得られ,
ノルアドレナリンにより覚醒感が得られ食欲が減り,
アセチルコリンにより,認識能力がアップし,
バソプレシンにより記憶があがり,(らしいです。)
セロトニンにより気分の安定が得られ,
βエンドルフィンにより不安や緊張が減ります。
だからこそ,ニコチン中毒という
肉体依存と精神依存が起こるのですね。
タバコは嗜好品ですが,有毒なことをしっかり認識して
周りの人には絶対に迷惑にならないように吸いましょう。
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