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ルボックス,デプロメールとテルネリンの相互作用

抗うつ剤のマレイン酸フルボキサミン(商品名:ルボックス,デプロメール)と

筋緊張緩和剤のチザニジン塩酸塩(商品名:テルネリン)は意外なことに,併用禁忌です。

マレイン酸フルボキサミンは,薬物代謝酵素の代表格の1つであるCYP1A2

強力に阻害するため,チザニジン塩酸塩が体内で代謝されにくくなります。


次の論文

・Granfor MT et al.:Clin Pharmacol Ther,Vol. 75 No.4,331-341(2004)

タイトル「Fluvoxamine drastically increases concentrations and effects of tizanidine:A potentially hazardous interaction」

によると

これらの薬剤を併用することで,チザニジン塩酸塩の最高血中濃度(Cmax)が12倍に,

時間曲線下面積(AUC)が33倍,

そして半減期が1.5時間から4.3時間へと平均3倍有意に延長した。

さらに、チザニジンの臨床薬理学的評価として,

収縮期血圧(最高血圧)が平均ー35mmHg,

拡張期血圧が(最低血圧)平均ー20mmHgと有意な低下を認め,

心拍数も平均ー4beats/minと有意に減少した,という報告があります。


その結果,著しい血圧低下、傾眠、めまい及び精神運動能力の低下等があらわれる

可能性があります。

どちらのお薬も比較的お医者さんが処方することの多いお薬なので

多科目の診療科を受診されている方は気をつけましょう。

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