2019年02月12日
映画「君の膵臓をたべたい」の感想…浜辺美波の可愛さとタイトルのインパクが上手くいってるが現代の設定が微妙、だけど振り返ると総合的に良い映画な気がしてきた。
今日は映画「君の膵臓をたべたい」の感想です。
先に書きますが、今回は珍しくネタバレします。
基本的にネタバレは好きでないので感想を書くときは、
ネタバレをしないように心がけているのですが、
今回は書きたい事がネタバレと直結しているので書きます。
なので、まだこの映画「君の膵臓をたべたい」を観てない、
という人は要注意です。
この映画はちょくちょく映画のオススメをしてくれる後輩から、
映画「グレイテスト・ショーマン」を超えたかもしれないと連絡がありました。
あんまり邦画の恋愛映画は得意ではないのですが、
そこまで言われたら観なくてはとレンタルしてきたのです。
という訳で今回はレンタルDVDでの鑑賞です。
映画「君の膵臓をたべたい」は2017年公開の月川翔監督作品。
月川翔監督作品、今まで全く観てないんですよね。
自分が好きそうなジャンルの映画がなかなかなくて。
ただ2018年公開の映画「響 -HIBIKI-」はDMMの月額リストに入れているので、
そのうち観れると思います。
後ほどまた触れますが実力のある監督だと思いました。
映画「君の膵臓をたべたい」の原作は同名の住野よるの小説。
たまには原作も読まないといけないと思いながらも、
今回も読んでおりません。
物語の簡単なあらすじですが、
自分の母校である高校の教師である志賀春樹は、
退職を考えるほど今の仕事に迷いを感じていた。
そんなある日、古くなった図書館を閉めるので、
整理をお願いされるのだった。
図書館で生徒と本を整理をしながら、
過去の出来事を思い出すのだが…みたいな話。
キャストですが、
学校の教師をしている志賀春樹を演じるのは小栗旬。
このオーラの無いバージョンの小栗旬は結構好き。
ちょっとオーラが無さ過ぎる気もするけども。
ただ映画の中心は高校時代なので、
邪魔しない程度の存在感は良いとは思いました。
その志賀春樹の高校生時代を演じるのが北村匠海。
なんとなく東出昌大感ありますよね。
グイグイいくタイプではない今回の役には、
あの見た目はあっていたと思いました。
膵臓の病気で余命少ないクラスメイト山内桜良を演じるのは浜辺美波。
後ほども触れますが、この映画は何と行っても浜辺美波。
このブログでは映画「亜人」や映画「咲-Saki-」に出演していますが、
この映画では圧倒的に可愛く存在感が凄い。
彼女のアイドル映画だと言っても成り立つ程、可愛く撮影できている。
その他、大友花恋、矢本悠馬、上地雄輔、北川景子、
森下大地、桜田通などが出演しています。
さて、映画「君の膵臓をたべたい」の感想ですが、
良い邦画だったと思いました。
少なくても感想を書いた映画「ぼくは明日、昨日のきみとデートする」や、
映画「カノジョは嘘を愛しすぎてる」、映画「ヒロイン失格」などと比べても、
完成度の高い映画でした…いや、比べるものではないというのが正しい。
ずっと観るまで勘違いしていたのですが、
映画「君の膵臓をたべたい」は「恋愛映画ではなかった」という事です。
これは結構自分にとっては大きい部分であって、
「どうせ温い恋愛ごっこの果てに彼女が死ぬ映画だろ」と舐めていた自分は、
映画を観終わった後は、なるほど…と関心してしまうのでした。
この映画の良いところは実は多くありますが、
大きい点は2つだと思います。
まつ1目は主演の浜辺美波が可愛いところ。
彼女がこの年齢の時のこの映画が企画されたのは、
日本映画界にとっても奇跡だったのではないだろうか。
圧倒的に可愛いけれども親しみのある笑顔、
こんな元気に振る舞っている子が本当に死んでしまうのだろうか。
「治んないっつうのにね」とか明るく自虐したりもするが、
やっぱり「本当はめちゃめちゃ恐い」というギャップ。
「この子を死なせたくない」と観ている人に思わせる事が出来た時点で、
映画として「価値のあるもの」になる物語なので、
その意味では確実に成功していると思います。
あと映画全体が物語に合わせて淡い感じで撮影されているのですが、
そのトーンと彼女の可愛さが良い感じでマッチしていた。
余命少ない彼女の命の儚さみたいな輝き、
そんな印象を受ける映像に仕上がっていました。
パンツが見えそうで見えないギリギリの感じも上手い!
あともう1つの大きな良かった点は、
「君の膵臓をたべたい」というタイトルが、
ちゃんと物語として意味を成しているという事。
物語を知らない人にとって、
「君の膵臓をたべたい」ってどういう事?
と、気になる部分なのだが、これが実に上手い。
最初は「昔の人は自分の悪い箇所を食べた」と説明があり、
この女の子は膵臓を悪くしていて、
他の膵臓を食べることで良くなる…つまりは、
「死にたくない」って事なのかな…と誘導する。
しかしその後の展開で、人に食べてもらうと、
その人の中で魂が生き続けるという意味もあると。
例え死んでも大切な人たちの中で生きたい、
そういう事なんだな…なんて考えていたら、
最後の最後に「君の膵臓をたべたい」という言葉で終わる。
あの人みたいに強い人になりたかった、
つまり「憧れ」を意味する言葉になっていて、
映画を通して変化する意味が上手かったなと思う。
そもそもが「君の膵臓をたべたい」って過激なタイトル、
思いついただけでも凄いなと思うけど、
予想以上に展開の仕方が上手かったです。
今触れた2つの大きいな良い点以外にも、
月川翔監督はしっかりした実力のある人だろうなと思わせたのが、
映画冒頭部分のシーン。
桜咲く季節の授業、「肝腎なことは目にはみえない」の説明。
ここを「大切なこと」と訳さずに「肝腎」っていうところは何気に良い。
みんな大好きな「星の王子様」の有名なシーン、
「さらよなら」とキツネと別れるところですね。
「この映画の言いたいこと」がすでに映画冒頭にて、
主人公が意図せずに説明している…これは上手い見せ方。
たびたび「星の王子様の本」は登場しますしね。
この映画は星の王子様の「あの話」をしている、と考えると、
恋愛映画ではなく映画「さよならの朝に約束の花をかざろう」に近いですよね。
あと、ちゃんと桜ってのが物語でも少し関係するので、
ただ雰囲気だけでこのシーンを撮影したわけではなく、
しっかりと意味をもってこのシーンを作っているのが分かり好感が持てます。
その他、安いスローや映像効果、合わない効果音など使わず、
淡々と誠実に映画を作っていて、
まだこの映画1本しか観ていないけど信頼できる監督な気がしました。
映画は「1.スジ 2.ヌキ 3.ドウサ」と教えられたので、
その見方からしても、良い邦画だったと思う。
これについては間違いないです。
しかし…ここまで書いていて書かなくてはいけないのが、
後輩から「泣きました!」というテンションでオススメされたのだが、
自分はそうは至らなかった事です。
グッとくるシーンもありました、
それでも涙が流れたかと言えばそうではなかった。
もちろん、涙が流れれば良い映画という訳でもない。
それは「ただの1つのポイント」であって、
単純に上手くない点もある、
というところが気になってしまいました。
それよりも先に、
この映画のまだ書いていない良い点があるのですが、
これを読んでいる人は既に観ている人かネタバレしても良い人なので書きますが、
山内桜良は病気で死ぬのではなく通り魔に刺され死んでしまいます。
あらすじから「ああ、女の子が病気で死ぬのね」と思って観ていた人は、
ある意味で映画の主人公と同じ感覚になります。
「あと数ヶ月の余命を全うするもの」だと勝手に思い込んでしまっていた。
この突然降りかかる衝撃は上手いと思ったし、
それだけにその後の共病文庫を読むシーンは良かったです。
その後のお母さんの「彼女はしっかり生きることができた」という言葉、
これは心に響きましたね。
改めて振り返ると良い点、いっぱいありましたね。
さてさて…ではどの部分が上手くなかったか、なのですが。
現代の設定が微妙。
山内桜良の友人恭子が結婚式を間近に控えているのですが、
その設定って関係ある?
映画の所々で現代にもどって恭子の結婚式が近づいている、
それに出席するかどうか悩むというシーンが挟まるのだが、
色々考えても結婚式である必要が思い浮かばない。
しかも、新郎が誰なのか分からない感じだったのだが、
招待状受け取ってるんだからさすがに分かるだろと。
結婚式本番前に何、新婦を泣かせとるんじゃいと。
映画で「今!?」みたいな台詞もあるけど、本当に「今!?」だよ。
なんでこんな設定を入れてしまったのだろうか、残念です。
桜良の最後の望みだけど「友達になってください」は別に全然感動しないから。
あと、主人公の志賀春樹の現在について。
映画の最終的には退職願を破る…というか、もう1度やる気になる訳ですが、
そもそも自分は教えるのに向いてないって思っていた彼。
しかし山内桜良に教えるのが上手いと言われて教師になった。
教師になってはみたものの、何か違和感を感じているという毎日って、
その原因がなんなのかって大事だと思うんですよ。
もしあの事件を引きずってそんな感じになっているのだったら、
よく教師になれたよなって思う。
「桜良さん、何を聞きたかったんでしょうね?」って生徒から言われるのだが、
そもそもずっとこの話を生徒にしてたのかと思うと、なんだかなあ。
で、その「最後に聞きたかったこと」が手紙で分かるのですが、
先ほど書いた映画ラストの「君の膵臓をたべたい」という言葉、
「主人公の強さに憧れていた」という話に繋がるのだが、
そもそも1人でいる強さと、
クラスで誰からも話しかけられないってのは根本的に違う気がするんだよなあ。
とりあえず、彼女の気持ちを知ってもう1度やる気を取り戻すのだが、
なんかそこら辺が自分としては上手くいってない気がする。
あと、現代の主人公が山内桜良の幻覚と幻聴でおかしくなってる様な印象も受けるので、
もうちょっとそこの演出は抑え気味の方が良かった気がした。
そうそう、彼女が憧れた1人の強さは多分高校生の時はあったのだけど、
現代の主人公って完全にコミュ障みたいな人になってるのもね。
そんな感じかな。
ああ、学級委員だっけ元彼のアイツが良いタイミングでいて良かったよね。
そしてちゃんと本まで返してくれる。
でも、雨の中、投げ捨てるってのは説得力があって良かった。
それにしても余命少ない少女から
「1日の価値は一緒」って言われたらグサッとくるよね。
毎日、毎日、何してるんだろうなあ…しみじみ。
さっきも書いたのですが、
振り返って色々書いてたら、良い映画だなと思ってきた。
後輩のオススメだからとちょっとハードル高くしたけど、
なんか良かった気がしてきた。
そうそう、映画とは全く関係ないのだが、
この映画を観る前からマンガ「女の子が死ぬ話」みたいな話かなと思っていた。
実際は全然違ったんだけどね。
この「女の子が死ぬ話」ってマンガが実は凄い好きで、
いつか映画化しないかなと思ってたりする。
ちゃんとした人が映画化してくれたら絶対泣けると思うんだけどなあ。
先に書きますが、今回は珍しくネタバレします。
基本的にネタバレは好きでないので感想を書くときは、
ネタバレをしないように心がけているのですが、
今回は書きたい事がネタバレと直結しているので書きます。
なので、まだこの映画「君の膵臓をたべたい」を観てない、
という人は要注意です。
この映画はちょくちょく映画のオススメをしてくれる後輩から、
映画「グレイテスト・ショーマン」を超えたかもしれないと連絡がありました。
あんまり邦画の恋愛映画は得意ではないのですが、
そこまで言われたら観なくてはとレンタルしてきたのです。
という訳で今回はレンタルDVDでの鑑賞です。
映画「君の膵臓をたべたい」は2017年公開の月川翔監督作品。
月川翔監督作品、今まで全く観てないんですよね。
自分が好きそうなジャンルの映画がなかなかなくて。
ただ2018年公開の映画「響 -HIBIKI-」はDMMの月額リストに入れているので、
そのうち観れると思います。
後ほどまた触れますが実力のある監督だと思いました。
映画「君の膵臓をたべたい」の原作は同名の住野よるの小説。
たまには原作も読まないといけないと思いながらも、
今回も読んでおりません。
物語の簡単なあらすじですが、
自分の母校である高校の教師である志賀春樹は、
退職を考えるほど今の仕事に迷いを感じていた。
そんなある日、古くなった図書館を閉めるので、
整理をお願いされるのだった。
図書館で生徒と本を整理をしながら、
過去の出来事を思い出すのだが…みたいな話。
キャストですが、
学校の教師をしている志賀春樹を演じるのは小栗旬。
このオーラの無いバージョンの小栗旬は結構好き。
ちょっとオーラが無さ過ぎる気もするけども。
ただ映画の中心は高校時代なので、
邪魔しない程度の存在感は良いとは思いました。
その志賀春樹の高校生時代を演じるのが北村匠海。
なんとなく東出昌大感ありますよね。
グイグイいくタイプではない今回の役には、
あの見た目はあっていたと思いました。
膵臓の病気で余命少ないクラスメイト山内桜良を演じるのは浜辺美波。
後ほども触れますが、この映画は何と行っても浜辺美波。
このブログでは映画「亜人」や映画「咲-Saki-」に出演していますが、
この映画では圧倒的に可愛く存在感が凄い。
彼女のアイドル映画だと言っても成り立つ程、可愛く撮影できている。
その他、大友花恋、矢本悠馬、上地雄輔、北川景子、
森下大地、桜田通などが出演しています。
さて、映画「君の膵臓をたべたい」の感想ですが、
良い邦画だったと思いました。
少なくても感想を書いた映画「ぼくは明日、昨日のきみとデートする」や、
映画「カノジョは嘘を愛しすぎてる」、映画「ヒロイン失格」などと比べても、
完成度の高い映画でした…いや、比べるものではないというのが正しい。
ずっと観るまで勘違いしていたのですが、
映画「君の膵臓をたべたい」は「恋愛映画ではなかった」という事です。
これは結構自分にとっては大きい部分であって、
「どうせ温い恋愛ごっこの果てに彼女が死ぬ映画だろ」と舐めていた自分は、
映画を観終わった後は、なるほど…と関心してしまうのでした。
この映画の良いところは実は多くありますが、
大きい点は2つだと思います。
まつ1目は主演の浜辺美波が可愛いところ。
彼女がこの年齢の時のこの映画が企画されたのは、
日本映画界にとっても奇跡だったのではないだろうか。
圧倒的に可愛いけれども親しみのある笑顔、
こんな元気に振る舞っている子が本当に死んでしまうのだろうか。
「治んないっつうのにね」とか明るく自虐したりもするが、
やっぱり「本当はめちゃめちゃ恐い」というギャップ。
「この子を死なせたくない」と観ている人に思わせる事が出来た時点で、
映画として「価値のあるもの」になる物語なので、
その意味では確実に成功していると思います。
あと映画全体が物語に合わせて淡い感じで撮影されているのですが、
そのトーンと彼女の可愛さが良い感じでマッチしていた。
余命少ない彼女の命の儚さみたいな輝き、
そんな印象を受ける映像に仕上がっていました。
パンツが見えそうで見えないギリギリの感じも上手い!
あともう1つの大きな良かった点は、
「君の膵臓をたべたい」というタイトルが、
ちゃんと物語として意味を成しているという事。
物語を知らない人にとって、
「君の膵臓をたべたい」ってどういう事?
と、気になる部分なのだが、これが実に上手い。
最初は「昔の人は自分の悪い箇所を食べた」と説明があり、
この女の子は膵臓を悪くしていて、
他の膵臓を食べることで良くなる…つまりは、
「死にたくない」って事なのかな…と誘導する。
しかしその後の展開で、人に食べてもらうと、
その人の中で魂が生き続けるという意味もあると。
例え死んでも大切な人たちの中で生きたい、
そういう事なんだな…なんて考えていたら、
最後の最後に「君の膵臓をたべたい」という言葉で終わる。
あの人みたいに強い人になりたかった、
つまり「憧れ」を意味する言葉になっていて、
映画を通して変化する意味が上手かったなと思う。
そもそもが「君の膵臓をたべたい」って過激なタイトル、
思いついただけでも凄いなと思うけど、
予想以上に展開の仕方が上手かったです。
今触れた2つの大きいな良い点以外にも、
月川翔監督はしっかりした実力のある人だろうなと思わせたのが、
映画冒頭部分のシーン。
桜咲く季節の授業、「肝腎なことは目にはみえない」の説明。
ここを「大切なこと」と訳さずに「肝腎」っていうところは何気に良い。
みんな大好きな「星の王子様」の有名なシーン、
「さらよなら」とキツネと別れるところですね。
「この映画の言いたいこと」がすでに映画冒頭にて、
主人公が意図せずに説明している…これは上手い見せ方。
たびたび「星の王子様の本」は登場しますしね。
この映画は星の王子様の「あの話」をしている、と考えると、
恋愛映画ではなく映画「さよならの朝に約束の花をかざろう」に近いですよね。
あと、ちゃんと桜ってのが物語でも少し関係するので、
ただ雰囲気だけでこのシーンを撮影したわけではなく、
しっかりと意味をもってこのシーンを作っているのが分かり好感が持てます。
その他、安いスローや映像効果、合わない効果音など使わず、
淡々と誠実に映画を作っていて、
まだこの映画1本しか観ていないけど信頼できる監督な気がしました。
映画は「1.スジ 2.ヌキ 3.ドウサ」と教えられたので、
その見方からしても、良い邦画だったと思う。
これについては間違いないです。
しかし…ここまで書いていて書かなくてはいけないのが、
後輩から「泣きました!」というテンションでオススメされたのだが、
自分はそうは至らなかった事です。
グッとくるシーンもありました、
それでも涙が流れたかと言えばそうではなかった。
もちろん、涙が流れれば良い映画という訳でもない。
それは「ただの1つのポイント」であって、
単純に上手くない点もある、
というところが気になってしまいました。
それよりも先に、
この映画のまだ書いていない良い点があるのですが、
これを読んでいる人は既に観ている人かネタバレしても良い人なので書きますが、
山内桜良は病気で死ぬのではなく通り魔に刺され死んでしまいます。
あらすじから「ああ、女の子が病気で死ぬのね」と思って観ていた人は、
ある意味で映画の主人公と同じ感覚になります。
「あと数ヶ月の余命を全うするもの」だと勝手に思い込んでしまっていた。
この突然降りかかる衝撃は上手いと思ったし、
それだけにその後の共病文庫を読むシーンは良かったです。
その後のお母さんの「彼女はしっかり生きることができた」という言葉、
これは心に響きましたね。
改めて振り返ると良い点、いっぱいありましたね。
さてさて…ではどの部分が上手くなかったか、なのですが。
現代の設定が微妙。
山内桜良の友人恭子が結婚式を間近に控えているのですが、
その設定って関係ある?
映画の所々で現代にもどって恭子の結婚式が近づいている、
それに出席するかどうか悩むというシーンが挟まるのだが、
色々考えても結婚式である必要が思い浮かばない。
しかも、新郎が誰なのか分からない感じだったのだが、
招待状受け取ってるんだからさすがに分かるだろと。
結婚式本番前に何、新婦を泣かせとるんじゃいと。
映画で「今!?」みたいな台詞もあるけど、本当に「今!?」だよ。
なんでこんな設定を入れてしまったのだろうか、残念です。
桜良の最後の望みだけど「友達になってください」は別に全然感動しないから。
あと、主人公の志賀春樹の現在について。
映画の最終的には退職願を破る…というか、もう1度やる気になる訳ですが、
そもそも自分は教えるのに向いてないって思っていた彼。
しかし山内桜良に教えるのが上手いと言われて教師になった。
教師になってはみたものの、何か違和感を感じているという毎日って、
その原因がなんなのかって大事だと思うんですよ。
もしあの事件を引きずってそんな感じになっているのだったら、
よく教師になれたよなって思う。
「桜良さん、何を聞きたかったんでしょうね?」って生徒から言われるのだが、
そもそもずっとこの話を生徒にしてたのかと思うと、なんだかなあ。
で、その「最後に聞きたかったこと」が手紙で分かるのですが、
先ほど書いた映画ラストの「君の膵臓をたべたい」という言葉、
「主人公の強さに憧れていた」という話に繋がるのだが、
そもそも1人でいる強さと、
クラスで誰からも話しかけられないってのは根本的に違う気がするんだよなあ。
とりあえず、彼女の気持ちを知ってもう1度やる気を取り戻すのだが、
なんかそこら辺が自分としては上手くいってない気がする。
あと、現代の主人公が山内桜良の幻覚と幻聴でおかしくなってる様な印象も受けるので、
もうちょっとそこの演出は抑え気味の方が良かった気がした。
そうそう、彼女が憧れた1人の強さは多分高校生の時はあったのだけど、
現代の主人公って完全にコミュ障みたいな人になってるのもね。
そんな感じかな。
ああ、学級委員だっけ元彼のアイツが良いタイミングでいて良かったよね。
そしてちゃんと本まで返してくれる。
でも、雨の中、投げ捨てるってのは説得力があって良かった。
それにしても余命少ない少女から
「1日の価値は一緒」って言われたらグサッとくるよね。
毎日、毎日、何してるんだろうなあ…しみじみ。
さっきも書いたのですが、
振り返って色々書いてたら、良い映画だなと思ってきた。
後輩のオススメだからとちょっとハードル高くしたけど、
なんか良かった気がしてきた。
そうそう、映画とは全く関係ないのだが、
この映画を観る前からマンガ「女の子が死ぬ話」みたいな話かなと思っていた。
実際は全然違ったんだけどね。
この「女の子が死ぬ話」ってマンガが実は凄い好きで、
いつか映画化しないかなと思ってたりする。
ちゃんとした人が映画化してくれたら絶対泣けると思うんだけどなあ。
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