2018年10月12日
映画「グレイテスト・ショーマン」の感想…「すべての人が輝く」心震える感動のエンターテインメントで間違いないと思う。
今日は映画「グレイテスト・ショーマン」の感想です。
前に映画「「超」怖い話」を観た後輩の家での鑑賞。
どうやら「Fire TV Stick」じゃなくて「Fire TV」だったみたい。
後輩の家は4Kテレビで4KはFire TVでないと観れないそうな。
Prime Videoの映画「グレイテスト・ショーマン」が4Kだったかは分からないですが、
4Kテレビだからか質感の違いを感じたのですが、これはまた後ほど。
字幕スーパーです。
映画「グレイテスト・ショーマン」は日本では2018年公開のマイケル・グレイシー監督作品。
マイケル・グレイシー監督という名前は聞いた事が無かったのですが、
なんとこの映画が初監督だそうです。
映画での実績が無いのにこんなビックバジェットのタイトルに抜擢されるという事は、
才能だったり何かで評価されているという事なのでしょう。
監督についてもまた後ほど。
映画「グレイテスト・ショーマン」は、
実在した人物のP・T・バーナムの半生を元にしたミュージカル映画。
実在の人物を描いているけど歴史とか伝記映画としての要素は少なめで、
圧倒的にエンターテインメントに振り切っています。
ちなみにキャッチコピーは「すべての人が輝く」心震える感動のエンターテインメント!
物語のあらすじですが、
貧しい家庭で育ったバーナムは子どもの頃から仲の良かった令嬢チャリティと結婚。
子供も産まれ幸せな暮らしを送っていたのだが、
勤めていた会社が倒産し相変わらず貧しい暮らしをしていた。
そこで倒産した会社で入手した船の登録証で銀行からお金を借り、
博物館を作るもお客は集まらず行き詰る。
しかし、娘の言葉からヒントを得ていわゆる見世物小屋を作ると、
多くのお客を集められるほどに成功を得たのだが…みたいな感じかな。
キャストですが、
主人公P・T・バーナムを演じるのはヒュー・ジャックマン。
以前感想を書いた映画「レ・ミゼラブル(2012年版)」でも主役でしたが、
彼の歌唱力はもちろんだが、表情や仕草もミュージカル映えする。
色々考えて彼以外では難しい役なのではないかと思う。
妻になるチャリティを演じるのはミシェル・ウィリアムズ。
好きな映画「シャッターアイランド」や映画「ブルーバレンタイン」に出ていますが、
感想を書いた映画には出演していませんでした。
綺麗な人ですよね、サーカス団員じゃなくても歌と踊り(?)で見せてくれます。
バーナムのパートナーになるフィリップ・カーライルを演じるのはザック・エフロン。
そうですか…もうザック・エフロンも30代になりましたか。
個人的に映画「セブンティーン・アゲイン」の印象が強かったが、
今でもあの頃の爽やかさとキラキラ感があるのが凄いと思った。
オペラ歌手のジェニー・リンドを演じるのはレベッカ・ファーガソン。
映画「ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション」ではイルサ・ファウスト役で、
カッコいい一面を見せてくれましたが、
今回はオペラ歌手…残念ながら歌の部分はローレン・アレッドという方の吹き替え。
さすがにあんな声はでないよね。
それでもあの歌と見た目の綺麗さがあっての役。
その他、ゼンデイヤ、サム・ハンフリー、キアラ・セトル、
キャメロン・シェリー、ウィル・スウェンソンなどが出演しています。
さて、映画「グレイテスト・ショーマン」の感想ですが、
結論から書きますと凄い楽しく観れる良作娯楽映画です。
なんと言っても「歌が良い」です!
以前、感想を書いた映画「ラ・ラ・ランド」でも音楽担当していた、
ベンジ・パセックとジャスティン・ポールが今作も音楽を担当。
ミュージカル映画って評価は音楽の良し悪しは大きく影響すると思いますが、
そういう意味でもこの映画は成功だと言えると思います。
まずタイトルがでる前の「うぉーお、おおお…」って掴み部分で、
グッとつかまれちゃうほどの上手くいってると思います。
ミュージカル部分は本当に良い出来なので言う事ありません、
金づちのタイミングからして完璧です。
ミュージカル映画でミュージカル部分が良いんだったら、
もう良い映画に決まってますけどね。
他の部分に言及していきますと、
まず物語について…これは褒め言葉なのですが、
物語が「単純で楽しめた」のはとても良かったと思います。
一部の映画好きな人は捻った物語じゃなきゃ受け入れらないって人もいますが、
娯楽映画なんだからこれぐらい単純な映画でも良いと思った。
この映画「グレイテスト・ショーマン」の物語は、
ディズニー映画に通じるほどの王道の展開で、
最初に貧しかった男→なんとか小さな幸せをつかむ→ある事をきっかけに失敗
→ちょっとしたきっかけで成功→やっぱり上手くいかず大きな失敗や挫折
→失敗したからこそ見えたものにより成功…もう本当に王道中の王道。
この上がって下がって、上がって下がってを定期的に繰り返す。
繰り返しながらも徐々にふり幅を大きくしていってるという、
大学で教わった「シナリオ制作論」に書いてある事をドストレートでやっています。
でも実は、このドストレートってなかなか出来ないんですよ。
野球でもド真ん中のドストレートって投げれないじゃないですか。
それをこの映画「グレイテスト・ショーマン」はやっている。
ある意味、「そんなので良いのか?」と疑問を持たれそうだが、
やっぱりこれは長編映画初監督であるマイケル・グレイシー監督の功績ではないだろうか。
圧倒的娯楽作品に求められているのは分かりやすい王道物語。
それでも、ある程度映画作品を作っていくと「我」みたいなものが出てしまうもの。
「我」というよりも「作家性」と言った方がいいかもしれない。
そういう意味でも初めての監督映画でこの大作に抜擢された奇跡みたいなのが、
結果的にこの映画をここまでの娯楽作品に仕上げられたと考えると楽しい。
あとこれもお手本と言えるぐらい「今の時代」に合わせてきた話である事。
多様性の社会というか、人それぞれの特徴を活かす。
それが仮に障害によってできたことでも、
それを個性と活かして活躍したり、
そういう個性が集まってより大きくなって他では観れない景色を作ったり。
肌の色の違いから、身長などの見た目、障害など様々あるけど、
協力することでこんなに輝けるんだと…今っぽいなあと思った。
本当にド直球のストレートを投げきった監督は凄いと思う。
しかし初監督とは言え初々しい部分などは目立たず、
映像のクオリティや見せ方も全く問題はない。
ヒュー・ジャックマンはじめ俳優、女優の力ももちろんあってこそだが、
ショーの時の映像は圧巻、後輩が何度か映画館に誘ってくれた理由が分かった。
今回観た環境は4Kテレビとは言え、この映像は劇場で観てこそ、
劇場で音を聞いてこそ、本当の評価ができる作品なのだろうなと。
そう思うと、今書いている事はほとんど価値のない感想なので、
スルーしてもらう方が良いのかもしれない。
…とは言え、まあ引き続き書くんですけどね…参考までに。
映像と言えば、書いている様に今回4Kテレビでの鑑賞。
このPrime Videoでの映画「グレイテスト・ショーマン」が4Kなのかは分からないのだけど、
明らかに自分の家で観る他の映画とは質感が違った。
被写界深度とはまた違った奥行きの感じる映像。
リアリティのある映像に仕上がっていて「おお!」って感じた。
確かに家電屋さんで見かける4K映像みたいな感じだった。
これについてはもっと4K映像に詳しくなってから改めて書こうと思うのですが、
確かにリアリティがあり、滑らかな、そして迫力がある映像なのですが、
映画に向いているかと言うと少し自分は違和感がある。
何故かと言えば、映画はフィルムというか24Pで慣れてしまったため、
少しカタカタしているぐらいの方がいわゆる「映画っぽい」質感に思うからだ。
もちろん、時代の流れもあるので、今時の映画はフィルムなんて使ってないので、
これからは映画も滑らかな映像に変わっていくのだろうが、
自分には少し「作り物っぽい」ところこそが映画っぽさな感じがあり、
あまりにもリアリティがあって滑らかな映像だと、
なんか違うって思う部分もなくもない…まあ、これはまた別の機会に。
でも、迫力ある映像に変わりはないので、
この映画には向いている映像ではあるんですけどね…どっちやねんって。
ちょっとこの映画以外の事が続いてしまいましたが、
いやいや本当に良い映画です。
演出として主人公が貧しいって事を分からせるために、
破れた靴がわかる足元を映す。
いや、本当に教科書みたいな映画ですよね。
言葉で貧しいといわれるよりもよっぽど観てる人に伝わる。
あと娘から言われたセンセーショナルって言葉に、
「難しい言葉だ」って言ったら娘から「パパの言葉じゃん」みたいに言われ、
ああこの主人公はこういう言葉を普段使ってるんだなって感じさせたり。
「お願いマシーン」のところで高いものをお願いされた時の、
無言で気まずそうに目を合わせるってのとかも良いですよね。
そういう映画っぽいの好きです。
先にも書きましたが難しい話ではないのですが、
ネタバレはしない方が良いと思うので、
何がどうなるとかは書かない様にします。
自分達は偽物の芸術で、いわゆる本物の芸術…オペラ歌手に出会う。
最初の歌のシーンは激しいダンスシーンがあるところとは対照的に、
ほぼその場を動かずに熱唱するジェニー・リンドのシーンは凄いですね。
「本物は凄かった」ってバーナムと同じ感覚になれる。
いろいろあってそのジェニー・リンドから言われる、
「心の隙間は大喝采でも埋められない」という言葉。
これは結構深い言葉であり指摘だと思う。
いろいろ褒めてきて、もちろん最高の娯楽作品の1つだと思うけど、
個人的にうーんって思った部分がありまして。
ネタバレしないように書くならば、
映画終盤で主人公はどん底の状態になってしまう。
建物も無くなりお金もなくなる(これネタバレ?)のだが、
それでも残っていたもの、それこそが本当に大事なものだった。
みたいな展開なのだが、
それ自体は凄く良いのだが、ちょっと強引な気がしてならない。
もともと差別などされていて行き場のなかった人達を集めた劇団員。
彼ら、彼女らが劇中で言う台詞に、
「お金のためだけどバーナムは自分達の居場所を作った」みたいなのがある。
まあ、そうなんだけど、このロジックの弱さが気になっている。
これはもしかしたら、
「バーナムは自分達の居場所を作った、しかしそれはお金のためだった」
これだと同じ事なのに違う受け止められ方になってしまう危険がある。
ロジックの問題なんだけど、
これを防ぐためにも、
燃えている建物の中から助けるのは「その人」ではなく劇団員の方がしっくりくるのでは。
もしくは「その人」だけでなく、数人まだ建物の中にいても良かったのではないだろうか。
その描写があれば、
彼は最初は金のためだったけど、命をかけて自分達を助けにきた、
みたいな見せ方になって、その後の行動に繋がっていくような気が…しません?
いや、でも本当に楽しい映画なのでそんな細かいところはどうでもいいのですけどね。
好みは人それぞれなのですが個人的には映画「ラ・ラ・ランド」の方が好きだったり、
最高の芸術はなんなのか…そこは自分とは相違があったりとかね。
あと、花嫁学校ってあるの?とか思ったり。
まあ、そんな事書いてみたけど、全然面白いから、
まだ観てない人がいたら気軽に楽しめるのでオススメします。
さて、すでに結構な文章を書いたのですが、
どうしても言いたい事がある。
この映画に対してではなく「日本映画」に対して!
以前も書いた様に、日本では最初、映画というものは貶められていた。
まさに日本の映画のスタートは見世物小屋の様なスタートだったのだ。
お祭などで発達障害の体の小さい人だったり、奇形の人などを覗く「覗き小屋」が如く、
映画というものを観ていた時期があった…同じと言ったら語弊はあるけど。
だからこそ、この映画「グレイテスト・ショーマン」で扱っている多様な個性という事は、
日本映画でこそ活きるテーマだと思うんですよね。
でも今の日本って障害のある人がいたら目を伏せるじゃないですか。
前に出したとしても、笑ってはいけない空気があって、
偽善者どもが「障害のある人を笑いものにしてる、可愛そう」と声を上げるじゃないですか。
その声が、彼ら、彼女らの活躍の場を無くしているとも知らずに。
小人プロレスを無くしてしまったこの日本でこそ、
このテーマを映画化して大ヒットさせるべきだったのに。
悔しいなと思った…今の日本では作れないから。
でも、まだチャンスはあると思うんです。
全然違うアプローチで、そういうテーマを扱った「娯楽作品」を作ってほしい。
ドキュメンタリーとか真面目な映画じゃなくて、
そういう人達の「娯楽」という場をいつか取り戻してほしいなって。
「すべての人が輝く」心震える感動のエンターテインメント、是非日本でも。
前に映画「「超」怖い話」を観た後輩の家での鑑賞。
どうやら「Fire TV Stick」じゃなくて「Fire TV」だったみたい。
後輩の家は4Kテレビで4KはFire TVでないと観れないそうな。
Prime Videoの映画「グレイテスト・ショーマン」が4Kだったかは分からないですが、
4Kテレビだからか質感の違いを感じたのですが、これはまた後ほど。
字幕スーパーです。
映画「グレイテスト・ショーマン」は日本では2018年公開のマイケル・グレイシー監督作品。
マイケル・グレイシー監督という名前は聞いた事が無かったのですが、
なんとこの映画が初監督だそうです。
映画での実績が無いのにこんなビックバジェットのタイトルに抜擢されるという事は、
才能だったり何かで評価されているという事なのでしょう。
監督についてもまた後ほど。
映画「グレイテスト・ショーマン」は、
実在した人物のP・T・バーナムの半生を元にしたミュージカル映画。
実在の人物を描いているけど歴史とか伝記映画としての要素は少なめで、
圧倒的にエンターテインメントに振り切っています。
ちなみにキャッチコピーは「すべての人が輝く」心震える感動のエンターテインメント!
物語のあらすじですが、
貧しい家庭で育ったバーナムは子どもの頃から仲の良かった令嬢チャリティと結婚。
子供も産まれ幸せな暮らしを送っていたのだが、
勤めていた会社が倒産し相変わらず貧しい暮らしをしていた。
そこで倒産した会社で入手した船の登録証で銀行からお金を借り、
博物館を作るもお客は集まらず行き詰る。
しかし、娘の言葉からヒントを得ていわゆる見世物小屋を作ると、
多くのお客を集められるほどに成功を得たのだが…みたいな感じかな。
キャストですが、
主人公P・T・バーナムを演じるのはヒュー・ジャックマン。
以前感想を書いた映画「レ・ミゼラブル(2012年版)」でも主役でしたが、
彼の歌唱力はもちろんだが、表情や仕草もミュージカル映えする。
色々考えて彼以外では難しい役なのではないかと思う。
妻になるチャリティを演じるのはミシェル・ウィリアムズ。
好きな映画「シャッターアイランド」や映画「ブルーバレンタイン」に出ていますが、
感想を書いた映画には出演していませんでした。
綺麗な人ですよね、サーカス団員じゃなくても歌と踊り(?)で見せてくれます。
バーナムのパートナーになるフィリップ・カーライルを演じるのはザック・エフロン。
そうですか…もうザック・エフロンも30代になりましたか。
個人的に映画「セブンティーン・アゲイン」の印象が強かったが、
今でもあの頃の爽やかさとキラキラ感があるのが凄いと思った。
オペラ歌手のジェニー・リンドを演じるのはレベッカ・ファーガソン。
映画「ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション」ではイルサ・ファウスト役で、
カッコいい一面を見せてくれましたが、
今回はオペラ歌手…残念ながら歌の部分はローレン・アレッドという方の吹き替え。
さすがにあんな声はでないよね。
それでもあの歌と見た目の綺麗さがあっての役。
その他、ゼンデイヤ、サム・ハンフリー、キアラ・セトル、
キャメロン・シェリー、ウィル・スウェンソンなどが出演しています。
さて、映画「グレイテスト・ショーマン」の感想ですが、
結論から書きますと凄い楽しく観れる良作娯楽映画です。
なんと言っても「歌が良い」です!
以前、感想を書いた映画「ラ・ラ・ランド」でも音楽担当していた、
ベンジ・パセックとジャスティン・ポールが今作も音楽を担当。
ミュージカル映画って評価は音楽の良し悪しは大きく影響すると思いますが、
そういう意味でもこの映画は成功だと言えると思います。
まずタイトルがでる前の「うぉーお、おおお…」って掴み部分で、
グッとつかまれちゃうほどの上手くいってると思います。
ミュージカル部分は本当に良い出来なので言う事ありません、
金づちのタイミングからして完璧です。
ミュージカル映画でミュージカル部分が良いんだったら、
もう良い映画に決まってますけどね。
他の部分に言及していきますと、
まず物語について…これは褒め言葉なのですが、
物語が「単純で楽しめた」のはとても良かったと思います。
一部の映画好きな人は捻った物語じゃなきゃ受け入れらないって人もいますが、
娯楽映画なんだからこれぐらい単純な映画でも良いと思った。
この映画「グレイテスト・ショーマン」の物語は、
ディズニー映画に通じるほどの王道の展開で、
最初に貧しかった男→なんとか小さな幸せをつかむ→ある事をきっかけに失敗
→ちょっとしたきっかけで成功→やっぱり上手くいかず大きな失敗や挫折
→失敗したからこそ見えたものにより成功…もう本当に王道中の王道。
この上がって下がって、上がって下がってを定期的に繰り返す。
繰り返しながらも徐々にふり幅を大きくしていってるという、
大学で教わった「シナリオ制作論」に書いてある事をドストレートでやっています。
でも実は、このドストレートってなかなか出来ないんですよ。
野球でもド真ん中のドストレートって投げれないじゃないですか。
それをこの映画「グレイテスト・ショーマン」はやっている。
ある意味、「そんなので良いのか?」と疑問を持たれそうだが、
やっぱりこれは長編映画初監督であるマイケル・グレイシー監督の功績ではないだろうか。
圧倒的娯楽作品に求められているのは分かりやすい王道物語。
それでも、ある程度映画作品を作っていくと「我」みたいなものが出てしまうもの。
「我」というよりも「作家性」と言った方がいいかもしれない。
そういう意味でも初めての監督映画でこの大作に抜擢された奇跡みたいなのが、
結果的にこの映画をここまでの娯楽作品に仕上げられたと考えると楽しい。
あとこれもお手本と言えるぐらい「今の時代」に合わせてきた話である事。
多様性の社会というか、人それぞれの特徴を活かす。
それが仮に障害によってできたことでも、
それを個性と活かして活躍したり、
そういう個性が集まってより大きくなって他では観れない景色を作ったり。
肌の色の違いから、身長などの見た目、障害など様々あるけど、
協力することでこんなに輝けるんだと…今っぽいなあと思った。
本当にド直球のストレートを投げきった監督は凄いと思う。
しかし初監督とは言え初々しい部分などは目立たず、
映像のクオリティや見せ方も全く問題はない。
ヒュー・ジャックマンはじめ俳優、女優の力ももちろんあってこそだが、
ショーの時の映像は圧巻、後輩が何度か映画館に誘ってくれた理由が分かった。
今回観た環境は4Kテレビとは言え、この映像は劇場で観てこそ、
劇場で音を聞いてこそ、本当の評価ができる作品なのだろうなと。
そう思うと、今書いている事はほとんど価値のない感想なので、
スルーしてもらう方が良いのかもしれない。
…とは言え、まあ引き続き書くんですけどね…参考までに。
映像と言えば、書いている様に今回4Kテレビでの鑑賞。
このPrime Videoでの映画「グレイテスト・ショーマン」が4Kなのかは分からないのだけど、
明らかに自分の家で観る他の映画とは質感が違った。
被写界深度とはまた違った奥行きの感じる映像。
リアリティのある映像に仕上がっていて「おお!」って感じた。
確かに家電屋さんで見かける4K映像みたいな感じだった。
これについてはもっと4K映像に詳しくなってから改めて書こうと思うのですが、
確かにリアリティがあり、滑らかな、そして迫力がある映像なのですが、
映画に向いているかと言うと少し自分は違和感がある。
何故かと言えば、映画はフィルムというか24Pで慣れてしまったため、
少しカタカタしているぐらいの方がいわゆる「映画っぽい」質感に思うからだ。
もちろん、時代の流れもあるので、今時の映画はフィルムなんて使ってないので、
これからは映画も滑らかな映像に変わっていくのだろうが、
自分には少し「作り物っぽい」ところこそが映画っぽさな感じがあり、
あまりにもリアリティがあって滑らかな映像だと、
なんか違うって思う部分もなくもない…まあ、これはまた別の機会に。
でも、迫力ある映像に変わりはないので、
この映画には向いている映像ではあるんですけどね…どっちやねんって。
ちょっとこの映画以外の事が続いてしまいましたが、
いやいや本当に良い映画です。
演出として主人公が貧しいって事を分からせるために、
破れた靴がわかる足元を映す。
いや、本当に教科書みたいな映画ですよね。
言葉で貧しいといわれるよりもよっぽど観てる人に伝わる。
あと娘から言われたセンセーショナルって言葉に、
「難しい言葉だ」って言ったら娘から「パパの言葉じゃん」みたいに言われ、
ああこの主人公はこういう言葉を普段使ってるんだなって感じさせたり。
「お願いマシーン」のところで高いものをお願いされた時の、
無言で気まずそうに目を合わせるってのとかも良いですよね。
そういう映画っぽいの好きです。
先にも書きましたが難しい話ではないのですが、
ネタバレはしない方が良いと思うので、
何がどうなるとかは書かない様にします。
自分達は偽物の芸術で、いわゆる本物の芸術…オペラ歌手に出会う。
最初の歌のシーンは激しいダンスシーンがあるところとは対照的に、
ほぼその場を動かずに熱唱するジェニー・リンドのシーンは凄いですね。
「本物は凄かった」ってバーナムと同じ感覚になれる。
いろいろあってそのジェニー・リンドから言われる、
「心の隙間は大喝采でも埋められない」という言葉。
これは結構深い言葉であり指摘だと思う。
いろいろ褒めてきて、もちろん最高の娯楽作品の1つだと思うけど、
個人的にうーんって思った部分がありまして。
ネタバレしないように書くならば、
映画終盤で主人公はどん底の状態になってしまう。
建物も無くなりお金もなくなる(これネタバレ?)のだが、
それでも残っていたもの、それこそが本当に大事なものだった。
みたいな展開なのだが、
それ自体は凄く良いのだが、ちょっと強引な気がしてならない。
もともと差別などされていて行き場のなかった人達を集めた劇団員。
彼ら、彼女らが劇中で言う台詞に、
「お金のためだけどバーナムは自分達の居場所を作った」みたいなのがある。
まあ、そうなんだけど、このロジックの弱さが気になっている。
これはもしかしたら、
「バーナムは自分達の居場所を作った、しかしそれはお金のためだった」
これだと同じ事なのに違う受け止められ方になってしまう危険がある。
ロジックの問題なんだけど、
これを防ぐためにも、
燃えている建物の中から助けるのは「その人」ではなく劇団員の方がしっくりくるのでは。
もしくは「その人」だけでなく、数人まだ建物の中にいても良かったのではないだろうか。
その描写があれば、
彼は最初は金のためだったけど、命をかけて自分達を助けにきた、
みたいな見せ方になって、その後の行動に繋がっていくような気が…しません?
いや、でも本当に楽しい映画なのでそんな細かいところはどうでもいいのですけどね。
好みは人それぞれなのですが個人的には映画「ラ・ラ・ランド」の方が好きだったり、
最高の芸術はなんなのか…そこは自分とは相違があったりとかね。
あと、花嫁学校ってあるの?とか思ったり。
まあ、そんな事書いてみたけど、全然面白いから、
まだ観てない人がいたら気軽に楽しめるのでオススメします。
さて、すでに結構な文章を書いたのですが、
どうしても言いたい事がある。
この映画に対してではなく「日本映画」に対して!
以前も書いた様に、日本では最初、映画というものは貶められていた。
まさに日本の映画のスタートは見世物小屋の様なスタートだったのだ。
お祭などで発達障害の体の小さい人だったり、奇形の人などを覗く「覗き小屋」が如く、
映画というものを観ていた時期があった…同じと言ったら語弊はあるけど。
だからこそ、この映画「グレイテスト・ショーマン」で扱っている多様な個性という事は、
日本映画でこそ活きるテーマだと思うんですよね。
でも今の日本って障害のある人がいたら目を伏せるじゃないですか。
前に出したとしても、笑ってはいけない空気があって、
偽善者どもが「障害のある人を笑いものにしてる、可愛そう」と声を上げるじゃないですか。
その声が、彼ら、彼女らの活躍の場を無くしているとも知らずに。
小人プロレスを無くしてしまったこの日本でこそ、
このテーマを映画化して大ヒットさせるべきだったのに。
悔しいなと思った…今の日本では作れないから。
でも、まだチャンスはあると思うんです。
全然違うアプローチで、そういうテーマを扱った「娯楽作品」を作ってほしい。
ドキュメンタリーとか真面目な映画じゃなくて、
そういう人達の「娯楽」という場をいつか取り戻してほしいなって。
「すべての人が輝く」心震える感動のエンターテインメント、是非日本でも。
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