11/02(土) 12:00〜13:00 G602:エソテリック 傅信幸氏
傅氏は「こういったショウの1日目は運搬搬入の振動がオーディオ機器に悪影響を与え音が悪いものです。実力を知りたければ3日目も来ましょう」と言っていた。
11/03(日) 14:00〜15:00 G504:アッカ 傅信幸氏
傅氏は「フォステクスは純マグネシウムをゆっくりと何度も力を掛けて振動板を形作っています。一方でYG ACOUSTICSではプレスすると素材にストレスが残ると言い、アルミ合金の塊から2時間掛けて削り出しています」と説明した。
11/04(月) 16:00〜16:40 G408:ラックスマン 自社講演
説明員が「ショウも3日目になり機器も良い音で鳴ってくれるようになりました」と挨拶した。
よくオーディオ機器のエージングが進み、音が良くなって来たという言い方をするが、私自身は駄耳なのか今までその様な経験は無い。まあ一部ではエージングされたのは機器ではなく、その音に慣らされたリスナーの耳という話もある。(冷汗)
移動で機器の筐体の歪みやネジの締め付け具合、通電によるコンデンサーの状態変化、部屋の調音のノウハウの会得等、確かにショウの3日目の方が音は良さそうだ。今年は3日間行ったが同じブースでも機器構成が変わっていて、そのことを確かめる機会は無かった。
今回このことを書こうと思ったのは11/04(月)放送のワールドビジネスサテライトの『技あり!ニッポンの底力』コーナー『第383回:たたいて寝かせる』で紹介された大阪の小出製作所の技術がまさに上記の話に一致していたからだ。
小出製作所は国内唯一のシンバルメーカーだ。10年前に製造を始め今では月に200枚出荷している。素材金属は銅とすずにチタンを混ぜて独特の音色を出している。製造方法は水焼き入れをした板を叩き、ミリ単位で削り調整していく。ところが作り立てのシンバルは売れるような音が出ない。大きさにより1カ月から1年寝かすことで音に深みと伸びが生まれるのだ。今年の6月から寝かせることと音の響きに広がりが出ることの関係解明のため応用科学研究所と検証を始めた。
番組では作り立てと1年寝かしたシンバルを叩き比べていたが、1年後が白っぽく変色していたのは錆なのだろうか。その音は誰でも分かる程違いがあった。作り立てはまるでフライパンでも叩いたような単なる金属音だが、1年寝かしただけで楽器に化けている。(笑)
製造中にハンマーマシンで叩いたり削ったりされては素材金属に相当ストレスが掛かり分子構造は歪んでいそうだ。1年寝かすことで分子構造が落ち着き均一に音の振動が伝わる様になるのではないか、そんな気がする。そう考えるとクライオ処理すれば1年間も寝かせる必要が無くなるかもしれない。
音が良くなることをコメンテーターがエイジドビーフに例えていたが、エージングはオーディオでは良く知られている現象だし、チタンはスピーカーの素材としてお馴染みだ。放送日と言い、この偶然のコラボコーナーを大変楽しく見ることの出来た。
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