21回予定の「2013 Tokyo International Audio Show」詳細レポートの第5回目は「11/04(月) 12:00〜13:00 D503:ユキム 傅信幸氏」だ。記憶とメモを頼りに私が見聞きした内容を書き起こしているので間違いがあったらその時は勘弁して頂きたい。(敬称略)
機材はスピーカーELAC BS314(税込69.3万円/ペア)とELAC FS 507 VX-JET(税込141.7万円/ペア)、ORPHEUSプリアンプPRIVILEGE PRE、パワーアンプPRIVILEGE MONO×2台、プレーヤーORACLE CD2500 mk3を使用していたと思う。
傅氏からBS312はステレオサウンドのグランプリを受賞したとの話があった。ニアフィールドで交響曲を聴くと目の前で小さなオーケストラが演奏している、まるで音の盆栽を愛でる様な感覚を味わえると評していた。小林貢氏の様に大きな音で聴かないのであれば良い選択肢の1台だと言ったところ試聴客が皆真面目に聞いているものだから、「ここ笑うところですから」と傅氏が慌てて言うのを聞いて皆笑い出した。
「不適切な表現ですが」と断ってから、JBL Project EVEREST DD67000は津波の様な音波を聴かせる大型スピーカーで、小型スピーカーにはあの様なスケール感を出せません。でも小型スピーカーにはスピーカーが消える様な空間表現、低位の良さ、バッフル面の小ささは音の反射を減らし音質が向上する等メリットが幾つもあります、と説明した。
ELAC JETツィーターは誕生から15年掛けて4世代目となった。振動板はカプトンだがベリリウム並みの50kHzまでの再生を保証している。これだけレスポンスの良いツィーターに合うウーファーを用意するのに苦労するものだが、エラックはセルロース・パルプとアルミのハイブリッド振動板にクリスタルラインをプレスしてスピード感のある低音を得た、と言う。
ピエガもそうだがキャビネットにアルミを使うメリットは小型で薄くても強度が稼げるので内部容量を大きく取れる点にあるとのこと。
試聴したソフトは次の7枚。
1) Ellipse(楕円)/イモージェン・ヒープ
2) リターン・トゥ・バッハ/日下紗矢子
3) Equilibrium /Erik Mongrain
4) エモーション・アンド・コモーション/ジェフ・ベック
5) ウォーム・ユア・ハート/アーロン・ネビル
6) 麗しき瞳よ〜ヘンデル・アリア集/森麻季
スピーカーの購入者の4割が専用スタンドを使用したら高割合だそうだが、ELAC BS 403を選んだお客様の7,8割は同時に専用スタンドLS 70IIHBを購入しているそうだ。
スピーカーをFS 507に交換して、傅氏は低音に余裕が出てきたこと、同軸ユニット採用で音が前に出てくると評した。
私自身は大型スピーカーのスケール感のある音を全身で聴くのが好きだが、ELAC BS314の艶やかな高音にスピード感のある低音はなかなか魅力的だ。まあ値段を知ればこの音質にも納得なのだが、しっかりしたスタンドを使わないとこの音は出せない。ならばカメラのレンズキットの様にオーディオメーカーもそれぞれ単独で買うよりお得な価格で小型スピーカーとスタンドセットを販売すれば良いのにと、話を聞きながら思った。
【このカテゴリーの最新記事】
-
no image
-
no image
-
no image
-
no image
-
no image