参考:「家電の命、最後まで〜電器店主・今井和美」
https://www4.nhk.or.jp/professional/x/2019-10-15/21/13442/1669542/
後半は「”家電”のお医者さんに密着 救え!40年前のカセットデッキ」という内容で、壊れたTechnics RS-650Uの修理を追っていた。修理依頼人は1980年頃ドライブに行くときカーステレオに掛けるカセットテープをこのデッキで編集していたと言う。今は高齢の為車の運転はしなくなったが、このデッキでカセットの音楽を聴くと若い頃を思い出せるから直して欲しいとのこと。
テープが回らずモーター故障と分かったが、今では修理交換品のモーターが手に入らないので分解して修理し、回路に問題あると分かれば分解して接点を磨いたり、半田を付け直したりと、問題個所を見つけてはひとつひとつ解決していく手間の掛かる仕事だ。こうして無事修理が終わり依頼人のオーディオルームで再生されたカセットの音楽は良い音に聴こえた。
こんなに手間暇かけて修理するとはいったい修理技術料金はいくらになるのだろうと金額が心配になる位の人件費の掛かる仕事内容だ。40年前の汎用部品を組み合わせて製品を組み立てていたアナログ家電だから店主の技術力で修理出来るのだろう。現代の専用ICを使用し多くの機能を搭載しているデジタル機器では、そのICパーツが手に入らなくなったら直しようがなさそうだ。
そう言えば以前オーディオイベントでドルビーNRのICが手に入らないので新製品に実装出来ないという説明を聞いたことがある。ビクターのANRSはDOLBY Bと互換性のあるノイズリダクションシステムなのだから製造したら新製品カセットレコーダー用に売れそうだし、昔のカセットデッキの修理部品としても引き合いがありそうだ。
特許の有効期限は20年だから今では自由に製造出来そうなのだが…。
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