もう1年前の話となる。2023年のアニメ新番組を録画するためDMR-BZT9600のHDDの空きを作る必要あり、昔標準DRで録画したアニメをせっせと消化して次々と消していた。
『終末のイゼッタ(2016年10月放送)』は2023年10月からBS松竹東急で放送されているのを機会にHDDで欠番となっていた1,2,6話を録画して最初から見直した。すると1,2話は視聴して消したことを思い出した。
1939年ゲルマニア帝国が隣国侵略を進め欧州大戦が勃発した。ゲルマニアに攻め込まれたエイルシュタット公国の元首の娘フィーネは秘密裏にブリタニア王国との会議へ向かう途中、列車の中でゲルマニア兵に発見され追われる身となってしまう。偶然その貨物車両で輸送中の人工冬眠中のイゼッタを目覚めさせたことで彼女の魔法のお陰で命からがら逃げることに成功する。彼女を伝説の救国の白い魔女として世界に発表しゲルマニアへの反攻作戦を始めるが魔女にも弱点がある上にゲルマニアは奥の手を隠し持っていた…というストーリー。
参考:終末のイゼッタ
https://izetta.jp/
皇女とショートカット赤毛の魔女の友情と自由を掛けた戦いというのは『水星の魔女』ですか?という程イゼッタが純朴で素直で可愛いキャラのオリジナルTVアニメだ。
初めて魔法を使った戦闘というのに中世の大型剣やランスを多数使いまるでファンネルの様に戦闘機や戦車の撃破に使用したり集めて盾として砲弾を防いだりと大活躍する。まるでガンダム・エアリアルの戦い方を見ているかのようで迫力のある戦闘が続く。
イゼッタはゲルマニアがクローン技術で蘇らせた伝説の白き魔女ゾフィーに敗北するが、ゲルマニアが開発した強力な魔法爆弾の発射を止めるため命を懸けて再び出撃する。その過程で魔女伝説の裏にあった真実が明らかになるといった中世の魔女裁判を踏まえた設定、第二次世界大戦等歴史の事実をファンタジー物語に投影していて興味深い。
残念なのはゾフィーに救いがないことと、全12話で完結させるため話をテンポ良く進める為ちょっとご都合主義を感じさせる点があったことだ。
12話完結後特番としてブルーレイ1巻購入者対象のプレゼント当選者発表があった。販促として面白い企画と思ったがその後に続く作品が無かったと言うことは期待する成果が得られなかった様だ。
『棺担ぎのチャイカAVENGING BATTLE (2014年10月放送)』も最初の数話が欠けていたがこれも見終えて削除した結果だ。調べたら「チャイカAB」は2期で1期は『棺担ぎのチャイカ (2014年4月放送)』として放送されたらしいが観た記憶がない。
少女チャイカは亡き父、皇帝 アルトゥール・ガズの分割された遺体を全て集めて葬ることだけが旅の目的だ。過去の記憶を持たない彼女は旅の途中でサバター兄妹のトールとアカリという仲間もできてかって父を倒したという勇者たちを訪ねていくと同じ顔をした赤いチャイカと遭遇して…というストーリー。
参考:棺姫のチャイカ AVENGING BATTLE
https://www.bs11.jp/anime/-avenging-battle/
記憶喪失のチャイカ達は何者なのか?遺体を集める理由は?等謎を絡めつつ魅力的なキャラ達がバトルに躍動するというアニメ映えする作品だ。チャイカ達の単語を繋げて話すという癖のある会話や太い眉といった濃いキャラ設定も魅力になっている。
遺体が全て集まったことで魔法皇帝が新たな肉体を得て復活し再び世界が戦乱に巻き込まれると思ったら皇帝の遺産である魔法武器の機杖少女が白いチャイカに協力したことであっさり皇帝は倒されてしまう。
正直この10話で皇帝が復活した、さてどうなる?と中途半端に終わり3期を期待させるのかと思っただけにあっさり完結してしまいビックリした。
魔法武器ガント少女の離反も簡単な伏線1本だけであっさり実行され、ここまで手間を掛けた壮大な計画の結末がコレでいいの?と思う淡白な結末だ。
さて1期の全12話の録画はどこへいったのやら…。