ました。一国の首相の辞任です。
持病が悪化し、職責を全うできない。
これが理由でした。
これに対してSNSでは、病気で辞任する
のは自己責任といったコメントがあり、
波紋が広がりました。
翻って、これとは次元もスケールも
違うけれど警備時代、同じような
パターンを見た事があります。
隊長を崩したのを機に、警備隊から排除
される。
カテゴリ「施設警備2〜市役所迷走編」の
A社市役所警備隊、O元隊長とT元副隊長。
二人共警備隊立ち上げ時には大きな貢献が
ありましたが、志半ばで市役所隊を去らざる
を得なかったのです。
汲々とした人数で回す手前、誰かが休めば
代わりをすぐ補充しないといけない。
治療から復帰してきた頃には、既に席が
ない。これを競争社会の現実だけで済まして
よいのか。
人間の努力で病気には勝てません。
そんな切り捨てごめんの社会なのか。
A社の上司は兼ねてから、体調には気を
付けるよう通達していました。
その一方で、休むな・病気するな・用事
作るなの3拍子揃って発足した警備隊。
隊員個々の「自己責任」ばかり強調して
使う側は知らんぷりですか?
健康に気を付けろというなら、精神論
ではなく、具体的な環境を作るべき。
例えば、もう一人控えの隊員を登録して
普段は駐車場警備に従事していてもいい。
誰かが休んだら、市役所隊に入ってカバー
すればいいだけの話です。
それも怠り、気を付けてね。アホか。
月250時間勤務からさらに他の現場へ
応援に駆り出すありさまでした。
ギリギリの人数で休めないことが、病気を
悪化させた原因ではないのか。もちろん
会社は責任を取りません。
以前O元隊長が、市役所隊から応援に駆り出す
なら、他の現場からも市役所隊に応援に来る
べきと、A社上司に訴えました。
上司は一言「それは難しい」
それなら(責任が重くなる分)給料を上げろ
とO元隊長は言いたかったそうです。
彼は単に待遇が不満だから、給料を上げろと
言っていたのではないはずです。
職責に見合った環境を作れ。これが発言の
主旨でしょう。
このように、使う側の指揮命令権ばかり
押し付けて、全うに機能する環境作りを
怠っているのが大方の警備組織でしょう。
そんな働き方じゃ、誰も幸せにならない。
使う側も一時的に収益が上がっても、信用
を先食いしているのと同じなのです。
有為な人材に去られ、クライアントからは
見放されるの悪循環になります。入札にも
負け続けるかも知れません。
O元隊長が強調していた、中国古典「書経」
の一節、『人を弄べば徳を失う。物を弄べば
志を失う』これに帰結します。
以上、一国の宰相の辞任劇に際した所感でした。
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