戦わずして勝つに越したことはない。
警備では、仕事上のしがらみを切ったり、
権力闘争の果てに抵抗勢力を排除する動き
をする事があります。リスクを伴うものです。
しがらみを清算したり権力闘争を行う以上、
戦わずして勝つのは不可能です。
しかし、次善の策を講じる必要があります。
そうしないと、いずれ自分がやられる。
それは、禍根を最小限にすること。
カテゴリ「施設警備2〜市役所迷走編」の
終りから「施設警備3〜ブラック企業編」
の冒頭で僕はA社を脱出しました。
当時A社の社長は、僕を絶対に辞めさせない
スタンスでした。ワンマン地場中小企業A社
では、隊員は社長の所有物。
内々に、同業者であるB社からのオファーが
あった手前、本音を言う訳にはいかない。
強引に辞めれば、地元の狭い業界で窮屈な
想いをする羽目になったでしょう。
そこで引っ張り出したのが、僕を散々コキ使い
市役所撤退後、干した上司のY課長。
Y課長が仕事の手配をすると言ったのに、
音沙汰なく前月の給料は0だった。
この「事実」をシンプルに社長に伝えました。
僕が辞めるのはY課長の責任。
この一点突破が、B社への転職を可能にした
訳です。半年位経ってからバレましたが。
A社の社長が一番恐れていたのは、僕が別の
警備会社に転職してしまうこと。それもA社
より好待遇の会社にです。
上記には極力触れず、辞めざるを得ない環境を
作ったのはY課長で通したのです。
あれから10年以上たち、僕は警備業界から
離れました。あのタイミングで辞めなければ
僕はA社で警備を続けていたでしょう。
こうして、最小限のダメージで切り抜けた
のはラッキーでした。
これとは全く別の件ですが、権力闘争の末に
対立する同僚が排除されたケースがあります。
公募のタイミングで、隊員Aは落としたい
同僚Bのあら捜しをして、上司に報告。
もともと仲の悪かった同僚でした。
Aのシナリオ通り、同僚排除に成功。
ここからが、Aの面目躍如といったところ
なのです。Bが最終出勤日に、選別を渡そう
という話になりました。
Bが酒が好きだと知っていたAは、他の同僚
から小銭を集め、大吟醸(四合瓶)を
プレゼント。
別途職場からの選別は一升瓶。ご機嫌になった
Bは職場を去って行きました。
公募で落ちるのは、屈辱もさることながら
次の仕事の不安もあり、精神的に荒れる
ケースが多い。
それを上手く丸め込んだAの手腕はなかなか
でした。
ただ、Bの排除プロセスをAが背後で画策した
事をBが知れば、禍根が残ります。
それに気づかせない演出だったのでしょう。
Aの立ち回りの上手さが光ります。
ただ、別の次元(組織の機構改革など)の力
は働けば、Aも明日は我が身となる可能性も。
策略を用いて誰かを排除するなら、先の先まで
読んだ行動が必要です。
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