『In the Shadow of the Moon (月影の下で)(2019)』
<個人的な評価:10点中7.5点>
下記、個人的な感想。
ネタバレあり。
下記、個人的な感想。
ネタバレあり。
タイトルがかっこいいし、SFサスペンスという点に惹かれてみた。
家族愛ストーリーとしては、切なくて泣ける。SFとしては普通。サスペンスとしても普通。
そして、怖いなと思ったのは、この作品の政治思想だ。Propoganda だ。
未来からタイムスリップしてきた人物が怖ろしい連続殺人をするんだけど、その殺人は未来の世界を救う為に必要な殺人らしい。殺人者は実は英雄なのだと。しかも、未来で戦争を犯した人を、過去に戻って始末するという単純なものではなく、その先祖にまでさかのぼるどころか、その思想を植え付けた人の先祖にまで、さかのぼって殺人を犯しているのだ。この殺人が正しい事、仕方がない事のように、描写されている。この政治的思想の怖さがある。
ちなみに、この未来でテロをおこして、国を分断さえ、アメリカ内戦に発展させた戦犯が、過激派白人至上主義の軍団。この時点で、この作品が、政治的思想を強く表したものとわかる。
単純に、「とりあえず、ポリコレ要素を入れとけばいっか」という近年の典型的なポリコレ映画ではなく、この作品は、本気のポリコレ映画だ。だからこそ、色々と考えさせられるし、本気で観たよ。
本気には本気で返すのが礼儀だ。
白人至上主義の過激派、こういう人達は、実際に存在しているし、ヤバいと自分も思う。
でも、だからって、こういう人達を淘汰していいのか?この人達の思想を淘汰していいのか?
その人達が、そういう思想にいたってしまったのは、過激なポリコレが原因の一つでもあるんだけど。一方の過激派だけを淘汰するのは不公平だ。内戦は、世界大戦と違って、一方が被害者として侵略されているわけでもない。内戦は国の分断でおきるのだ。
だから、過激派を淘汰するなら、両方の過激派だろうと。そうじゃないと、ダブスタだ。
悲しいかな、アメリカの分断の渦は、毎年、さらに深まっているよ。
この作品は2019年のもの。今年は2023年。
この作品でアメリカ内線で国が壊れたのは、2024年。
2024年は大統領選挙の年。内戦がおきるのは、ありえない事ではないし、普通におきてもおかしくないのだ。
今の状況なら!!
この映画は予知映画のような作品だ。
ただ、実際にタイムスリップは存在しないし、人間の思想を淘汰する事は不可能だし、分断の渦は深まっているし、内戦はいつおきてもおかしくないだろうね。怖いから2024年の中旬以降は、アメリカに帰国するのは避けようかな。私は選挙より自分の命が大事。アメリカ以外にも、家が複数あって良かった。私はヤバくなったら逃げるし戦わないよ
自分と家族の命と財産を守る事にしか興味ないわ。
愛国心の欠片もないと思われるかもしれないが、そもそも、私が愛したアメリカは、もうないじゃん。
自分勝手な人ばっかりが増えて、被害者ビジネスばっかりが流行り出して、詐欺師が得をする国。
好きだった Ivanka Trump のブランドの服を着る事もできない。あのブランド、上品で派手過ぎず、オフィスウェアとしても好きだったのに。そのブランドを着ているだけで、差別主義者のレッテルを貼られる。
だから、私も友達もまわりも、いつのまにか着なくなった。
いくら、自分の意思を大事にしている頑固な私でも、仕事を失いたくないから周りにあわせるしかない。
アメリカで、LGBTや黒人から、差別主義者レッテルを貼られるのは、日本で痴漢のレッテルを貼られるのと同じぐらい酷い。冤罪でも人生終わるでしょ。それと同じ。
そのブランドも、いつのまにかなくなったし、私の服はクローゼット。まあ、日本では、会社以外では着れるけど。気づかない人が多いし、日本は、うるさくないから。会社は外資だから会社では着ないけど。そんな感じで、私の自由も制限されているんだよ、いきすぎたポリコレのせいで。
本当の意味での自由の国でなくなったから。それに色々と、乗っ取られたな〜と感じる事がある。もはや、アメリカではない。フロリダ州やテキサス州なら、まだ大丈夫だけど。カリフォルニアは、ほぼ乗っ取られたし、ニューヨークも最近ヤバい。普通に仕事するぶんには問題ないけど、基本的に、ポリコレにうるさい州ではあるから、注意は必要。私は白人男性じゃないし、白人の血は少し入っているけど、見た目は、ほぼアジア人女性だから、標的にされる事はないし。共和党支持ってバレない限りはね。過激な支持者じゃないけど。
しかし、本当にタイムスリップが存在するなら、未来の世界を救う為なら、過去に戻って殺人を犯すのは許される事なのか?
それは英雄的な事なのか??難しい問題だね。私は、それは間違っていると思う。
こんな状態だから、内戦は起こるべくして起こる事なのだ。
今までの積み重ねで、人々の鬱憤が爆発。
過去に戻って、本当に、その思想を淘汰するなら、さっきもいったが、両方の過激派を淘汰しないとダブスタになる。一方だけを淘汰しても、一時の平和は生まれても、また分断がおきるだろうからね。
「白人至上主義」の思想が淘汰されるべきなら、その正反対の、「白人は絶対悪と教える学校の教育、黒人至上主義やLGBT至上主義」の思想も淘汰されるべきだろう。両方とも、真ん中の私からみたら極論で過激で危険なんだよ。ちなみに、既にアメリカは、後者が国教みたいになっている。心の性別を重視して、スポーツなどフェアであるべき場で、権利という特権を乱用したり、更衣室で好き放題したり。学校で幼い子供達に、洗脳したり。(例:幼い普通の子供に対して、あなたは男になっても女になってもいいし、いつだって性別を変えていいんだよっていう洗脳教育など。)
私からしたら、白人至上主義と同じぐらい、過激ポリコレ至上主義もヤバいわ。
内戦の元凶、国の分断の元凶は、それは過激派と過激派の衝突。一方だけが悪とかないわ。
この作品は、難しい社会問題を、家族愛で、なぁなあにしていると思う。
まあ、家族愛の部分は切ないし、泣けたけど。
私は、主人公の警官と彼の娘や義兄などに感情移入してみたから。
彼らに幸せになってほしいと願いながらみた。
主人公の相棒警官が、無残にも殺されたのは残念で可哀想。
未来の内戦を止める為に、過去に戻って、思想を植え付けた人の先祖(罪もない人達)を殺すって思想には共感できないけど。理解はできても共感するのは難しい問題だし。
年代ごとに、主人公がどんどん変わっていくのが面白いし、主人公の娘の成長も見どころ。
なにげに、主人公の義兄が、現実主義だけど良い人で好き。
出世にしか興味がないと思ったが、かなり家族想いで責任感が強い頼りになる人だ。
最後まで主人公を諦めなかったな。
この義兄が私のお気に入りキャラ。
しかも、どんどん出世しているのが良い。
Detective から、Lieutenant になって、そこから、Captain になっているの凄い。
あと、ターゲットの殺害方法、グロいな〜と思った。
拷問とかではないが、憎悪を感じる。
目や鼻や耳や口から血を噴き出して死ぬなんて。
どうみても、安楽死じゃない。
罪もない人達なのに。