2016年09月06日
心理戦でジャンケン必勝 まず初めに出すべきはどの手?
ジャンケンでいつも負けてばかりだとお嘆きの方は、戦略が足りないのかもしれない。
運が悪いからジャンケンに負けると思っているなら、人生で損をしている。ジャンケンは運だけではないのだ。
その証拠にジャンケンの手は3分の1ずつ出るわけではないということが、研究により分かっている。グーは出しやすいので多く使われ、チョキは作りにくいので出される回数が少ない。また連続ジャンケンのときは、前の勝敗が次の手に影響を与えている。
ジャンケンの法則を知り、相手の性格を読んで心理戦を駆使すれば、勝率は上げられるのだ。
□ジャンケン 勝つための基本は「パー、グー、チョキ」の順番
桜美林大学の芳沢光雄教授が、学生725人を集め、11567回ジャンケンをさせたところ、最も多いのは、グーで4054回(35.0%)、続いてパーで3849回(33.3%)、最後にチョキで3664回(31.7%)という統計が出た。
つまり、最初に出される回数が多いグーに勝てる手の「パー」を出すと少しだけ勝率が上がる。
□ジャンケン、「あいこでしょ」の次の手にも法則
あいこの場合にも一定の法則があり、2回続けて同じ手を出す割合は、22.8%にとどまった。
例えばパーであいこの場合は、次手でグーかチョキを出す可能性が高いので、これに勝つか、負けない手は、「グー」になる。あいこになると負けない確率は、77.2%に上がる。
基本の順番は「パー、グー、チョキ」だ。これを元に応用していこう。
□ジャンケンの法則は世界共通? イギリスでもほぼ同じ出し方
ジャンケンは日本だけではなく世界中にあり、英語圏のジャンケンは、rock(岩)、paper(紙)、scissors(はさみ)と言う。
イギリスのサセックス大学とカナダのライアソン大学の心理学部の研究者らは、ジャンケンを例にした人間の意思決定の仕組みを研究した。
実験では31人の大学生を対象に、225回にわたり出す手をランダムに決定するコンピューターと対戦してもらった。実験によると結果は均等ではなく、グーを出す人が一番多く、日本の研究結果とほぼ同じになった。
また連続してジャンケンした多くの人が、勝ち続けているときは次の手も同じ手を出す確率が高かった。そして負けたときの次の手は、一つ前の手に負ける手を出したことが分かった。
□連続ジャンケンの勝利法
イギリスの研究の結果による勝率アップの法則は以下になる。
・対戦相手が勝ったら相手の手をアップグレードした手を出す
(例:相手がチョキで勝ったらグーを出す)
・対戦相手が負けたら相手の手を出す
(例:相手がチョキで負けたらチョキを出す)
・対戦相手と引き分けたら相手の手をダウングレードした手を出す
(例:チョキで引き分けたらパーを出す)
このマニュアルは1回勝負では使えない。3回勝負にしよう!と連続ジャンケンになるように誘導することで勝利に近づける。
□「最初はグー」のジャンケンは、必勝法が変わる
「最初はグー、ジャンケン、ポン」という掛け声で、グーを出してから始めるジャンケンでは、必勝法が変わるので注意しなければならない。
初めにすでにグーが出されているので、次が続けてグーになる確率は低い。相手が出す確率が高いのは、パーかチョキだ。そのため勝てるかあいこになる手は「チョキ」ということになる。
このジャンケンの必勝法の方が、初回に負けない可能性が高い。
□ジャンケン対戦 心理戦を制すためには?!
もっと勝率を上げるには、さらなる戦略が必要だ。男性は最初にグーを出す傾向があり、初対面で緊張している人もグーを出しやすい。逆に冷静で必勝法を知っている人は、チョキを出してくるかもしれない。
他にも戦略はいろいろあるので、さらに腕を磨いてほしい。勝率を上げるコツを研究すれば、ジャンケンに強くなれる。ジャンケンは統計や観察を踏まえた心理戦なのだ。