2016年09月05日
赤ちゃんの手足が冷たくて心配…赤ちゃんの末端が冷える原因とは?
寒い日に赤ちゃんの手足を触ったら、冷たくて驚いたことはありませんか?赤ちゃんが冷えてしまう原因は何なのでしょうか?今回は、赤ちゃんに起こる冷えの原因や対処法について、医師に聞いてきた話をお伝えしたいと思います。
赤ちゃんの体温調節
赤ちゃんは、まだ体温調節中枢がしっかり発達していないので、大人のように外気温に合わせて体温を調節することができません。そのため、寒いと体温を保とうとして、末梢の手足にある血管を収縮させ、熱が逃げるのを防ぎます。そのため、手足が冷たくなるのです。このように熱を保つために、赤ちゃんの手足が冷たくなっていても、体の中心部があたたかく保たれていればあまり心配はありません。
さらに手足が冷たくなると、色が青白くなったり青紫色になる「チアノーゼ」という状態がみられることもあります。驚いてしまうかもしれませんが、このときも赤ちゃんがいつもと変わりなく、元気で機嫌よく、ミルクもしっかり飲めているようであれば、心配には及びません。
赤ちゃんに適した室温と湿度
エアコンは冬は18〜20℃位、夏は26〜28℃くらいに設定し、室温を整えてあげましょう。また、暖房などによって空気が乾燥しないように、加湿器を使ったり、濡れタオルを置いたりして加湿をすることも大切です。だいたい湿度は50%を目安にしましょう。
できれば、赤ちゃんの周囲に温度計や湿度計を、高さも合わせて置いて確認しながら、室温・湿度を調節し、赤ちゃんに快適な環境を整えましょう。また、逆に熱がこもって暑すぎてしまうこともあるので、冬は大人より1枚多めを目安に、着せすぎず、汗をかいたら小まめに着替えさせましょう。
病院に行く必要があるのはどんなとき?
赤ちゃんの手足が冷たくても中心部があたたかく、元気もあれば心配はありませんが、お腹や胸など、体の中心まで冷たい場合や、逆に高熱で37.5℃を超えていることがあれば、感染症など病気の場合もあります。また、いつもと比べて元気がなかったり、ぐったりしていたり、ミルクの飲み方がいつもより悪い場合も、心配です。早めに小児科を受診するようにしましょう。
寒くないのに手足が冷たく冷や汗をかいていたり、体の一部が青白かったり青紫色になるなどのチアノーゼを頻繁に起こしている場合、特にミルクを飲むときなどにチアノーゼが出るような場合も、循環機能に問題がある可能性があるので、早めに小児科を受診するようにしましょう。
このように赤ちゃんの手足だけの冷えには、心配ない場合が多いです。ですが、室温・湿度の調整をし、体の中心部まで冷えていないかなどのチェックは、続けて行ってください。