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2019年02月01日
落穂ひろい(正月卅日)
ここ最近、あれこれ書いているうちに、書く予定だったことを忘れてしまうことが何度かあった。忘れたことだけで一本になるほどの分量はないので、いくつかまとめて一つの記事にしておく。
一つ目は鉄道関係のことを書いているときに忘れてしまったことである。
きっかけとなった雑誌の記事では、電車のチケットの販売について、レギオジェットは、すでに広く使われていたスチューデント・エージェンシーのバスの販売サイトで鉄道のチケットを販売したのが、成功につながったというようなことが書かれていた。チェコに住んでいて、チェコ人と同じような電車の切符の買い方をする人間としては、首をかしげざるをえなかった。
電車の切符を買うのに、最初からレギオジェットやチェコ鉄道のページに行く人はそんなにいない。最初からこの会社を使うと決めている人でも、大抵は時間を確認するために、「idos」という検索サイトを使う。これは電車やバスはもちろん、市内交通(バス、トラム、地下鉄)や、飛行機の接続まで検索できるという優れもので、一番上の欄の矢印を押すと、検索する交通機関を選ぶことができる。電車だけ、バスだけでの検索もできるが、飛行機以外をすべて組み合わせた検索も可能である。
鉄道とバスの場合、表示された検索結果のそれぞれの便のところに「kup!」と書かれた黄色いボタンが出てくる。自分が使いたい便のボタンを押すと、個々の会社のチケット販売ページに飛ぶようになっている。だから、このサイトで検索できるようになっていれば、販売サイトが既知のものではなかったとしてもそれほど大きな問題はなかったはずである。仮に「kup!」のボタンがなかったとしても、このページでどの会社の電車、バスを使うのかを決めてから、それぞれの会社のページに行くことになるから大差はない。
数年前までは、ネット上で買い物をするのに抵抗があったので、この「idos」で時間と、運行会社を確かめてから、駅に行ってチケットを買うなんてこともしていた。チェコ鉄道しか走っていない区間を移動するときでさえ、ここで検索するのは、それぞれの会社のサイトよりも手軽に検索できるのと、電車、バスの到着時間に続いて、市内交通のバスやトラムの出発時間も検索できるからである。他の国にもこんな検索サイトあるんじゃないかなあ。
以下の二つは、本当に短いのだけど、二つ目はペトラ・クビトバーの全豪オープン後のコメントを紹介するのを忘れていた。準優勝した後のインタビューの中で、自分の左手はもう二度と元のような完全な状態には戻らないというようなことを語っていた。そんな大怪我からわずか半年で復帰し、後遺症を抱えながら全豪準優勝までたどり着いたのだから、その努力には頭が下がる。現在はロシアのペテルブルクで開催中の去年優勝した大会に出場しているが、オーストラリアとは気温の差が50度もあるらしいから大変そうである。去年は全豪は一週目で姿を消したから適応も楽だったのだろうけど。
そのクビトバー、二月の二回目の週末に行なわれるフェドカップの出場を辞退した。全豪の結果が出る前から、チームの監督のパーラと話し合って決めていたらしい。休息が必要な状態なのだろうし、シャファージョバーが完全に引退し、ストリーツォバーが代表を引退したからには、クビトバー、プリーシュコバーに続く選手に経験を積ませる必要がある。去年の決勝はアメリカがメンバーを落としてきたので、勝てたけど何かぐだぐだの試合が多かったし。候補のシニアコバーには、ルーマニアのハレプとの対戦で次につながる負けを期待しておこう。
最後は、ハンドボールのお話というよりは、以前取り上げたキリスト教の異端派のハバーニの話である。ハンドボールの世界選手権の中継を見ていたら、多分デンマークとノルウェーの決勝だったと思うのだけど、アナウンサーが「ハバーニ」という言葉を使っていた。ノルウェーのセンターの選手たちを指していたのかな。それはわかったのだけど、突然のことで、なぜにこんなところにこんな言葉が出てくるのかわからなかった。
それでハバーニについて自分が書いたものを読み直していたら、消える前の記事に雑誌に出ていた現在のチェコ語で「ハバーニ」の使われ方を書いたことを思い出し、それが極端に背の高い人を指すのに使われるということも芋づる式に思い出したのだった。今までも耳にしたことはあったのかもしれないが、ハバーニについて知らなかったので耳に残らなかったのだろう。「ルサーク」といい、「ハバーニ」といい、チェコ語を使って生活をしたり、仕事をしたりする上では何の役にも立たない知識だけど、自分のチェコ語が深まり、幅が広がったような気分になれるのである。
2019年1月30日23時20分。